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第35回|1センチ四方で見るグリーンの世界
2026-05-28 19:29

第35回|1センチ四方で見るグリーンの世界

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畑
Co-host

「グリーンが薄い」「ターフが厚い」
そう感じるとき、畑さんが見ているのは「1センチ四方に何本の芽があるか」という世界です。
草種によって理想の芽数も違い、同じ品種でも仕上げ方によってグリーンの表情は変わる。
ボールは芝の上をどう転がるのか、そして味わい深いグリーンを作る職人とは何なのかを話しました。

【今回の内容】
ゴールデンウィークと30度の記憶 / フジとツツジの咲く順番 / アザレアとマスターズの話 / グリーンの芽数とは何か / ペンクロスと007の違い / 1センチ四方に28本のグリーン / バーコードグリーン / 芽数とスピードの因果関係 / 芝の先でボールを転がすという考え方 / 味わい深いグリーンを作る職人

*番組内で話題に出てきた漫才師さんは、海原はるか・かなたさんでした。
 
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サマリー

今回のエピソードでは、コース管理の現場から、元キーパーの畑さんと田村さんが、季節の移り変わりと芝の目数について語ります。ゴールデンウィークの気候変動や、フジとツツジの開花時期のずれについて触れた後、本題であるグリーンの目数について深掘りします。畑さんは、理想とする目数や、品種による違い、そして目数とグリーンのスピードの関係性について、自身の経験を交えながら詳しく解説します。目数の多さがプレーの質にどう影響するか、そして職人としてのグリーン作りへの情熱を語る内容となっています。

季節の移り変わりと気候
田村
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、数々のコースを渡り歩いた元キーパーの畑さんと、そんな畑さんを裏から支える私、田村が、コース管理の現場で見えることをいろいろと語る番組です。
はい、よろしくお願いします。
田村
お願いします。
暑いで、なんか予報がさ、来週からかな、30度超えって言ってたよね。
田村
ほんと、なんかついこの間までさ、寒いねとか言ってて。
うん、こんなもんよ、けど。
田村
ね。
あのね、自分は昔の記憶だけど、いつもゴールデンウィークが始まると、30度超えてたような記憶があるの。
田村
あ、子供たちが小さかった時、ゴールデンウィークもプールやってたもん、うち。
そうやろ。
田村
うん、ゴールデンウィークはなんか暑いイメージがある。
そうなんよ。
田村
でもその後、やっぱ梅雨になるに向けてちょっと寒い時があって、暖房器具を早めに片付けると寒い思いするって。
そうそうそう、やっぱりそうだよね。
なんか昔はね、ゴールデンウィークの始まって、それが終わってからも結構暑い日が続いてたから、なんか今までが異常だった。
今までって、昔が30度超えてる時は普通で、最近ゴールデンウィークって30度に行くことってあんまりなかったような記憶があるの。
勝手にね、そう思ってるけど。
そう思ったら、まあいよいよ来たか、みたいな。もうちょっと早く来てくれよ、みたいな感じで、30度。
田村
いや、私はあんま暑いの好きじゃないから嫌だけど。
いや、30度だから。
田村
まあそうだね、30度までは耐えられる。32度までは耐えられる。
その2度の差、やっぱ大きいな。
田村
大きい。
2度の差大きいわ。
田村
いや、32まではギリいけんだけど、5とかになったらやっぱりちょっと耐えられないかな。
ちょっと暑いね。
田村
私、今年さ、フジとツツジが一緒に咲いてなかった気がするとか言って、なんか言ってたじゃん。
で、ずっと観察してて思ったのは、フジが咲いて、ツツジが咲き始めて、フジが終わってからツツジが満開を迎える。
その順番。だからなんか、ツツジが満開を迎えてる時には、フジはもう咲いてないから、フジとツツジが一緒にあると、
あれなんか今年おかしくないって思うんだけど、ツツジが咲き始めから満開までが結構長い時間をかけて、そこになるんだなっていうことに今年は気づきました。
なるほど。いいことだよね。そうか。そうやな。
それ、変わり目にダブルで咲いて。
田村
そうそう。だからその時に、あれなんか今年ツツジずいぶん早くない?とか思うんだけど、結局満開になるのはやっぱりゴールデンウィークとかそこらへん。
やっぱりその何、ツツジ自体でもその環境が違うからね。
田村
まあね。
植わってあるからとか。
田村
そうだね。
それから花芽が上についてる分と、ちょっとツツジの中っぽいところについてるやつのこの開き方がちょっと時間差があるとかね。
田村
ツツジ長いよね。
グリーンの芽数とは
また話があれやけど、マスターズなんかは今してるかどうか分からないけど、
昔、実際自分は見てないけど、そのツツジの、アザレアっていう、向こうアザレアって言うんだけど、花を咲かすコントロールをするために氷を植木の根元に置いて長く咲かしたり、ちょっと遅く咲かしたり。
田村
すごいよね。
やってるっていうこと聞いた。
だから気候とかそういうものに敏感に反応するよね。
やっぱりそういう花の咲く時期とかっていうのはね。
すごいなと思うね。
勉強になりました。
田村
いいえ、こちらこそ。
もう今日はこれで十分。
田村
今日は私は話したいことがあるんですよ。
グリーンの芽数の話なんだけど、芝が薄いとか言うじゃん。ターフが厚いとか。
畑さんの理想から聞こうか、まず。
ベントグリーン、ベントの種類によって違うかな。
違うね。
田村
1センチ四方に何本あるかっていう話をいつも畑さんはすると思うんだけど。
まず理想。
自分の理想は、昔からもてはやされてきたペンクロスベントグラスっていうものがあって、世代から言ったら第一世代っていうのかな。
それに関しては大体10本以上、15本前後ぐらいを目標にしてる。
20本はなかなか増やせないんだけど、やっぱりそこを目標に15本前後をキープするような形を目標に作ってきたかな。
そうするとフェイスって言われるグリーンの面が綺麗に仕上がってくる。
最近で言えば、私の最近はもう古いかもしれないけど、アップライトな芝って言われる株立ちタイプのものとか色んなものがあるんだけど、私がやってた007っていう品種があって、それあたりは30本近く芽数をキープする。
田村
随分違うね。
25、6本前後。
田村
それは株が1個ずつがちっちゃいってことだよね?
ちっちゃくなる習性がある。ちっちゃくできる。
ペンクロスは限界がある。最近のやつは本当にちっちゃくできる。
だからこれって難しくって、ちっちゃくすることはできるんだけど、普通にメンテをするとペンクロスと同じです。芽数は増えない。
だから同じ007でもゴルフ場の仕上げ方によっては15本もあるし、極端なこと言ったら10本もあるんじゃない?
かたや30本もあったりするんじゃないかな。
田村
畑さんが作ってたグリーン、私が見たことのあるグリーンはあれは何本ぐらい?
28本。
田村
私、最初ハウスの方にいたんだけど、自分たちが売ってる商品を見た方がいいよみたいな感じで、一回グリーンに連れてってもらって、見たときに、「え、これ芝ですか?」「生き物ですか?これ」みたいな。「どうなってんの、この芝?」みたいな。
あれが28本。
25本前後。
田村
1センチ角の中に28本。
ということは、ちっちゃくなかったら入らないんだよ。めっちゃ細かった。
田村
ほんとに絨毯みたいな感じ。
絨毯って言ったらさ、ペルシャ絨毯みたいな、ちょっとフカフカしてるじゃん。
あ、わかった。わかった。ごめん。ごめん。田村さんの表現だからいい。
田村
だって毛っていうか芝。毛がさ、芝じゃないの。ほんと毛なの。そういう感じだった。
すごい近くでこうやって見たけど芝とは思えないからさ。
そうだよね。けど、やはりその一箇所だけ見てても、「あ、なるほどな」って言えない。
やっぱりこれが芽数が多いんだよとか、これが理想的なグリーンなんだよって言ったって、比較対象するものがないから、
田村
そうだよね。
何が良くて何が悪いのか、これがどんなもので他がどんなものなのかわからないから。
田村
そう、だから畑さんが今行ってるゴルフ場とか、今まで行ってきたゴルフ場とかの写真を送ってきてくれて、「グリーンの芽数が少ない」みたいな。地面が見えてたりするときあるでしょ。
あるね。
田村
ね。
ある。だからいろんな仕上げ方があるよね。
田村
あれはさ、キーパーの方はさ、芝が薄いから何とかしたいなと思ってるのかな?
気づいてないこともある?芝が薄いってこと。
ある。
田村
それもあるのか。
ある。そっちの方が多いんじゃない?
私が最近いろんな人と会話する中で、いろんなキーパーとか関係者の人とかと会話する中で、芽数が云々とかいうことで、会話をした人が少ない。
なるほどね。
で、こちらが問いかけても答えられないっていうか、そうじゃないよね。着目してない。
田村
そうか。
だからね、私の行った九州なんかは本当に芽数6本ぐらいだったから、
田村
最初は?
最初はね、6本ぐらいだったから、
芽数とスピードの因果関係
髪の毛で言ったら、こう七三分けしているものをこうやってグッと上げたら、そこに髪の毛がなかったみたいな。いうのがあるじゃん。関西の漫才師の人であったけども。
田村
最近そういえば、その髪型の人いなくない?あのバーコードの人。
いや、いるよ、そりゃあもう。
田村
え、あんまり見かけないな。
俺大好きやったの、ほんと。
田村
違う、あの番組出てる人じゃなくてさ、一般でもそういうさ、右から左に持ってきてる人っていたじゃん。
いた、いた。
田村
でも最近いなくない?
見えない。
田村
バブルの産物なのかな?
そうやと思うよ。やっぱり時代とともにね、技術が進化してるんだって。
田村
そういうこと?
なんていう人かな、あの漫才師の人さ、その風が吹いてフワってこう、ね。
田村
なんかいたね。
逆方向から風が吹いてきたら、その7,3に分けてるもの、あれ7,3じゃない?1,2ぐらい?
田村
1,9ぐらい。
1,9ぐらい。
田村
1,9ぐらい。
で、フワーって風で上がったら、こう取れたら髪の毛がないみたいな。
あ、いいやん、それはそのことはいいんだけど、たとえて言うならそういうことや。
そういうふうにいんだったよね。
田村
でもやっぱりさ、1,9の人みたいな感じで、そこに毛じゃない、芝があるから、緑に見えるから問題にはならないんだよね。
しかもスピードも出るしさ。
出る。
田村
そういうグリーンって。
そう、横たわってる芝生の上をこう転がっていくから、ある意味ね、逆目も順目もないのよ。
田村
そうだよね。
逆に言ったら早いかもしれない。
田村
早いよね、早いイメージがあるよ。
ね。
根っころがってる芝生を横に打つと多少あるかもしれないけど、比較的転ぶよね。
田村
なんかゴルフ場のレビューとか見てても、グリーンスピードも速くていいです、みたいなの書いてあったりするしね。
どういう考えでスピードを出してるって言うんではなくて、「スピード」なんだよね。
田村
そうだよね。
グリーンの作りがこうだからスピードが出てるっていう表現ではなくて、「何フィート」っていうだけのことなんだよね。
根っころがってる芝生の上を転がってても、それが「芽数がどうとかこうとか」だから「何フィートに調整してます」だから「芽数がこうなんです」っていう芽数とスピードの因果関係を行き来さしながら喋る方ってほとんどない。
田村
そうだね。
けどもよく考えてごらんよと、芽がなかったらスピードって地面を転がるしかないから、けどゴルフ場だから芝生でグリーンを作ってるんだから、絶対に因果関係がないわけがない。
だからそこでやはりどういう作り方がいいのか悪いのかは、これはそれぞれのキーパーの考えとかゴルフ場の考えとかメンバーの考えがあるから否定はできない。
否定はできないけど、やはりその因果関係をちゃんとキーパーは分かった状態で説明はできないとダメなんじゃないかなって。
どういう作りであってもね。
芽数の数え方
田村
ちなみに芽数っていうのはサンプラーで抜いてそれをほぐして一個ずつカウントする?
自分はナイフの先っぽでキュッキュッキュッと跳ねていって、それとピンセットで1本ずつ抜きながら。
田村
はー細かい。
であれね、厳密に28本って言うけど微妙なのよあれ。微妙なの。
芝生の目を1本取るとこうポソッと取れるよね。
取れたときに2つがくっついてるケースが下から根元から分割してこれをね1本2本って読むか、完全に分かれたものを1本2本って読むのか。
これね基準をきっちり決めておかないと微妙なんだよねこれって。
田村
でもそれでもそれが25本か30本かの違いはあったとしてもさ、10本か30本かの違いはないでしょ?
いや、ある。
田村
ある?
ある。けども自分の概念はね、植物ってさ分げつするじゃん。イネ科なんか特にね、分げつしたものって1芽2芽だから。
葉っぱは1枚2枚だから。葉っぱの数を漢字を知らすとそれはもう語弊があるけど、根元から分かれてる分げつ芽っていうのは1本2本だから。
田村
軸が何本あるかを数える感じ?
軸を。だから根元はつながってても、やっぱりそれは1本2本だと思う。
厳密には上に上がってくる芽の数だから。
田村
うん、そうだね。
けどもあるところなんかは5本しかないからね。
田村
軸が。
メイングリーンで。それは下からも分割もないし、本当に5本なの。
田村
それは芝の種類としては何なの?
ペンクロス、第一世代っていうやつだったら10本ぐらいで作るんだったら、5本だったら半分だね。だけどさ、さっき言ってた007だったら。
いや、あのね、俺もね、まだちょっと厳密には分かってないけどペンクロスだと思う。
田村
じゃあ半分ぐらいか。
半分ぐらい。いや違うよ。11本から15本ぐらい。で、自分は19本ぐらい目標にしてるんだけど。ペンクロスで言えばね。
田村
そっか、そんな数字だった。
理想のグリーン
だから、グリーンってボールが転ぶよね。で、今一番最初に言った、寝っ転がってるのもグリーンなのよ。
けども立ってるのもグリーンなのよ。
もう極論言ったら芝生がなかったってグリーンなのよ。
けども自分たちの理想っていうのは、1枚1枚の葉っぱの上をボールをスムーズに転がしてやる。
葉っぱの上っていうのか葉っぱの先っぽを転がしてやる。
けどもその先っぽなんだけど、1本では先っぽって転がないから、やはり複数目の数を用意して芝生がボールをもちもちでちゃんと持ち上げてくれる。
田村
大玉転がしのさ、手がいっぱいあるみたいな感じ。
そうそうそうそう。あれが1本でもかけるとそこって大凸になる。
田村
うんうん。背が小さい子いると落ちちゃうもんね、そこで。
そうそうそうそう。だから同じ高さである一定の本数が揃うとスムーズにボールは転がる。
グリーンづくりの職人技
田村
そうだね。多すぎて困ることはある?
ある。今度はプレー性は良いかもしれないけど植物が生きができなくなる。
田村
確かにそうかもしれない。
この限界がどこなのか。
植物も生かす、ボールの転がりも求めるっていうことを考えたときに適正な芽数っていうのをキープせなあかん。
田村
自分のところのグリーンの適正の芽数っていうのはどうやったらわかるの?
やっぱりそこに使われている草種。
田村
草種でやっぱりある?
草種をまず自分で把握する。
田村
それは何か公表されてるの?
うん、そりゃ当然。
田村
大体この品種だと1センチ角に18本から25本ですよみたいな。
いや、そういうのはない。
それは例えばあるキーパーが限界値まで仕込んでいったときに増えた数がありますよっていう実績がどっかに公表されてたらそこまでは行くねっていうのはわかるけど、わからないそれは。
芽数が増える習性がありますよと。
田村
植木鉢とかで自分で限界を作ってみるしかないの?
いや、植木鉢では無理。やっぱり現地でその実際の芝生でどういう仕込み方をしたらこのぐらいになるっていうのを掴まないといけない。
Aゴルフ場とBゴルフ場で同じ草種を使ってて、こちらは10本です、こちらは15本ですっていうのが実績があると。
田村
なるほどね。
けどこの5本の差って何なのって言ったら仕上げ方。仕上げ方で5本ぐらい変わっちゃうから。
田村
変わるよね。
変わる。
田村
ね、だってそのさ、畑さんがいた最初6本しかなかったところとか1年でだいぶ変わったもんね。
10本ぐらいになっちゃうけどね。
それはイネ科の習性を知って、どういう芽数の増やし方をするかっていうことをやればできること。
このゴルフ場にはここがふさわしいっていう芽数を調整していくっていうのが一つのキーパーの仕事なんじゃないかな。
田村
例えばオーナーの人とかがコースの付加価値を上げたいって思った時にそういうところでも上げられるっていうことだよね。
そうそう。
田村
今は5000円とかかもしれないけどそういうところまでこだわりを出していけばもしかしたら1万円になる可能性もある。
あると思う。
田村
ね。
あると思う。
それは消費者が選ぶから。
田村
そうだよね。
今まではSNSとかのそういうところで情報って取れない時代だったから今やもう一発出てくると思うよ。
田村
そうだよね。
プラス作り変えていく過程とかもストーリーになるから発信できるからね。
そう。やっぱりもっともっと味わい深いグリーンを作っていくにはパッティングクオリティーイコールグリーンだから
グリーンっていうのはその芝芽芝芽の1個ずつ1本1本の仕上がった集大成でできているんだから集合体だから。
必ずゴルフ場のパッティングと芝生っていうのは因果関係があって切っても切り離せないものだと。
田村
そうだね。
そう考えると本当に味わい深いグリーンを作る職人さんが1人や2人出てきてほしい。
番組からのお知らせ
田村
わかりました。
今日の話は畑さんの経験をもとにお話ししています。
芝草学的に異なる解釈もあるかもしれませんが一つの視点として楽しんでいただければ幸いです。
感想や質問はxやインスタグラムでハッシュタグコース管理の現場をつけて投稿していただくか概要欄にあるお問い合わせフォームからもお送りいただけます。
フォローやレビューもお待ちしております。
では、そういうことで。
ありがとうございました。
19:29

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