コース管理の現場
田村
コース管理の現場。これさ、私思うんだけどさ、「畑善文の」コース管理の現場とかの方が良くない?いきなりさ、コース管理の現場。
畑
いや、別にまあ、とりあえずいいんだよ。
田村
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、様々なコースを渡り歩いた元キーパーの畑さんと、現場を支える事務員の私、田村が、
管理の現場で起きていることを率直に語り合い、コース管理の基礎から課題への向き合い方や改善へのヒントを共有する番組です。
ちょっと変えてみた。
畑
はい。
田村
気づいた?気づかなかった?
いや、なんか気づいたような気がして。
この前、1回目やってみて、どうだった?
まあ、なんか、自分で色々喋りたいなって思ったことが、全然後で聞いてみると、そうでもなくて。
畑
こういう短い時間で詳しく話すっていうことの難しさっていうのを実感しました。
田村
なんか結構たっぷり喋ったと思ったけど、短かったよね。
畑
いやけど、どういうのかな。人に伝えるために。
なんか普段の田村さんとの会話の中って、結構長く、だらだらと、必要なこといっぱい喋るから。
それで満足はするんだけど、納得もしてもらえると思うんだけど。
短い時間にキュッと集約しようとした時に、どう繋いでいこうって考えたりすると、なんかうまく繋げないところがあったりする。
まあ、そういうとこは聞いてもらったんだろうけど。難しいよね。人に伝えるっていうことは。
田村
難しいね。難しかった。
なんか私、自分の自己紹介がひどすぎて、何にも伝わってないなと思って。
畑
大丈夫。大丈夫。私には伝わった。
田村
知ってるからね。
畑さんが今いるゴルフ場じゃなくて、1個前の職場のゴルフ場で出会って、7年間ぐらいかな、一緒に仕事してたんだよね。
だから私も講座管理歴7年ぐらいですっていう、それだけ付け加えとか。
畑
もうベテランですよ。
田村
ベテランではないけど、現場にはほぼ出てないからね。
私、今日聞きたいことがある。
この前話してたときに、9月17日に芝の表情が変わったみたいな話をしてたじゃない。
芝の表情が変わるって私が聞いたときは、
例えば春の柔らかい芝が梅雨が過ぎて夏向きになったとき、ギラギラ太陽が来て雨がそんな降らなかったりとかしたときに、くるっと葉っぱが巻く感じとかっていうのは想像できるよね。
秋になったら多分それがちょっと解けてくる、太陽の光とかが柔らかくなって解けてくる感じなんだろうなって想像してるんだけど、それはあってる?
畑
まああってるね。間違ってはいないと思う。
それが9月17日に変わったっていうのは、なんでその日っていうふうに言えるのかなと思って。
これってどういうのかな、説明がしづらいんだけど、毎日クリーンを見てるから、その中で17日に変化を感じたっていうことなんだけど、その変化を感じるっていうことに関しては前段階がずっと続いていて、
田村
たとえば朝起きて、その部屋の中の冷たさとか暑さとか、それから車に乗り込むときの暖かさとか寒さとか、車を走らせて窓を開けたときの感じとか、そういうのがずっと繋がっていくんだよね。
確かに9月17日の前の2週間ぐらいっていうのは、秋が来た感じがするよねって、ちょっと鱗雲とかが見えたり、秋の風に変わった感じとかはあって、過ごしやすくなってきたねみたいな感じは確かにあった。
畑
で、この17日の日って朝天気を見てると、秋の空気に4日ほどで変わっていくでしょうっていう、いろんな情報を自分なりに考えながらグリーンの上に乗っかります。乗っかったときに変化を感じるんだよね。
田村
それってさ、ニュースの情報とかっていうのはバイアスになったりしないの?
畑
確かに流される可能性もあるけど、どちらかといえば、あ、なるほどなるほど、あなたの言ってること間違いないですね、変わるでしょうっていうのを逆に天気予報を聞きながら感じてる。だから流されることはない。
田村
なるほどね。
畑
なるほど、天気予報も同じこと考えてるねと。っていう感じだよね、自分はね。
田村
天気予報が言ってても自分の体感が違ければ、ちょっと違うなって。
畑
そう、天気予報の言ってること間違ってるよねと。芝生には適応されないよねみたいな。
全体的な気候の動きっていうのは芝生も感じてくるから、親が子供を見る感覚、なんか子供の顔色がちょっと違うよねとか、今日はなんか機嫌良さそうだねとか、全く芝生も同じ感じで、それを物を言わない生き物に対してどうやって対処していくのか。
自分が感じてるものをそのまま芝生も同じことを感じてるだろうなという大前提のことで対話をしている。
芝と。
芝と。だからその対話をしている中で、どうだ今日はだいぶ食欲も出たかみたいな。
こう問いかけをした時に芝生がどう答えてくれるかなみたいな。ちょっと香り良くなってきたし、夏場を越えて食欲も少し出そうになってきたのかなみたいな。
田村
なるほどね。
畑
今回の症状が変わったっていうのは、やっぱりそういったものをベースに置きながら芝生を見ると、何か肌のツヤとか、触った感じの柔らかさとか。
芝生との対話
田村
そういうのもやっぱり変わる。
畑
芝生を踏み込んだ時の足の裏に感じる柔らかさとか硬さとかっていうのを明らかにその日は感じた。
何か違うな、何か分からないけど何かあるなって変わったねっていうことを感じた。
田村
春って新芽が出るじゃない?秋も出る?
畑
秋も新芽が出る。
田村
あ、出るんだ。
じゃあやっぱりちょっと柔らかい葉っぱが立ったりとかっていうのもあるの?
そういう柔らかい葉っぱが立って柔らかくなったっていうより、もともとあった葉っぱが柔らかくなった感じ?
畑
もともと夏場を越えてくるための自己防衛のために、体から水分が抜けないようにとか、栄養を蓄えすぎず、なさすぎず、
程よく溜めてたものを、どういうのかな?難しいな。
田村
体に水分が戻ってくる感じ?
畑
そう。だからお肌に張りが出るような感じ。水分を植物が吸うことによって、水をあまり飲みすぎてしまうと体力的な消耗が起こるんで、
やはりその辺はさっき田村さんが言ったように、葉っぱを閉じながら巻きながら、乗算をできるだけしないような工夫をしておく。
やはり気候が良くなってくると、ちょっと水を飲みたくなったりするんだね、植物も。
気温が下がりながら、目の状況も良くなってくると水を吸い出すようになる。
そうすると細胞内に水分が入ってくるから、肌の張りが出てくる。膨圧が高まることもあるんだけど。
田村
それって私とか素人が毎日見てたら気づくぐらいの違いなの?
だってたぶん9月16日もちょっと違うでしょ?
畑
違う。
田村
でも9月17日にこれで完璧変わったみたいに。何それ。
畑
だからそれは絶対にわからない。
田村
やっぱ長年の経験とっていう。
畑
キーパー同士で話をしたとしても、たぶんずれると。
田村
ああ、そうなんだ。
畑
ずれると思う。
田村
9月の13日に変わったねっていう人もいるし、9月の25日に変わったっていう人もいる。
畑
17じゃないっていう人も多いんじゃないかな。
それ以上にそういう見方をしてる人は世の中には少ないんじゃないかなと思う。
田村
それでさ、9月の17日に芝が変わったって言って、
9月の21日からいろいろ仕掛けられるぞとか言って、その日のうちにそう言ってたじゃん。
それはさ、毎年変わってから4日後に仕掛けられるっていうわけでもないでしょ。
今年は9月17日に変わって、こういう状態だから4日後からいけるぞみたいな。
畑
そうだよね。
だから芝生との会話の中でそう感じてる。
それまでにこうなったらこうしたい、こうなったらこうする、こうなったらこうできるよねっていう自分の中で想像してる。
作り出してる世界があるんだよね。
それがスタート地点に立った時期がその17日。
ようやく来たっていうのが表情が変わったその17日だったね、たまたま。
田村
今までの長いコース管理人生の中で読みが外れたことってないの?
畑
あります。
あります?
田村
あります。
畑
それで大失敗をいっぱいしてます。
もう人に助けられて生かしてもらえるような失敗をいっぱいしてきました。
田村
その読みを間違えると何が起きる?読みを間違えるってことは、もう動き出せるっていうふうに思っちゃったってことだから、
ヒールを巻いたりコアリングしたりっていうのを始めちゃったってことでしょ?
畑
始めちゃう。
芝生にマラソンで例えるならもうゴール寸前になって全力疾走をお願いしてしまう。
やらしてしまう。
強制的。
そうなるとランナーはもう無理が生じてしまうよね。
ゴール手前で倒れるしかないんじゃないかなと。
田村
その読みが間違えて早すぎちゃった場合でしょ?
畑
うん。
田村
遅すぎちゃったらどうなるの?
芝生管理の重要性
畑
遅すぎる場合は秋って地域にはよるんだろうけど、生育期が短い。
春のような生育期の長さじゃないんで、そこでグリーン作りができなくなってしまう。
田村
例えば1週間遅れると、後々1週間遅れるのかなと思うんだけど、もっと遅れちゃうんだね。
畑
やっぱりスタートを誤ってしまうと。
田村
コアリングの穴が塞がらないとかそういうこと?
畑
グリーンに特化していけば、グリーンが最終的にグリーンの上質なクオリティに仕上げることができなくなるでしょ。
それは人それぞれ基準がまたキーパーでも違うんで、一概には言えないんだけど、
私はそこの見極めを間違うと、私の思うクオリティには最終的に仕上げられなくなってしまうっていう反省が出てくる。
それなりには仕上がるんだけど、素人にはわからない量比だけど。
田村
でもやっぱり怖いから早いより遅い方がいい?
畑
怖がれば早いより遅い方がいい。間違いなくリスクがある。
田村
そこまでのクオリティを求められてないんだとしたら、怖いよね。だって枯れちゃうかもしれないってことでしょ。
畑
枯れちゃうでしょ。やることによるけど。
田村
何やったの?
畑
コアリング。更新作業の中で一番安全な作業って言われてるのでコアリング。
これは絶対やりたいと。
ちょっとでも早くやって、いいグリーンを作りたいっていう思いのもとをずっと探ってて、
ここの日だって決めてやった。
コアリングをやるだけにはいいんだけど、その後がダメだね。
その後って何かっていうと、コアリングをしたコアを回収するやり方。これで芝生が傷つく。
その後に砂を撒く。
判断を誤るっていうことは、まだ弱ってるグリーンだったっていうことが結果的にあって、
そこの上に砂を撒いてしまう。砂を撒くと温度が上がる。
日本で言えばお肌が大火傷してしまう。
グリーンは息もできなくなってしまう状態。皮膚が焼けてしまって。
光合成も全てできなくなっちゃうような、重症ってしまう。
田村
それで今思えば、どのぐらい早かったの?
2週間。
2週間。結構早いね。
夏の後に、ちょっと秋が来たんじゃない?みたいな、
秋の気配を感じますね、の時にやっちゃったってことか。
畑
そういうことです。
秋って結構夏の梅雨から始まって、夏のダメージを受けてるグリーンがあるんで、
そういうところって早く治してあげたい。
キーパーってもうそれで気持ちが高ぶってくる。焦りがあるっていう。
焦りを抑えながら体幹の温度がグッと下がると、前向きになりすぎるんだよね。
その焦りがバックにあるから。
何とか治したい。良くしたい。
からしたいって思う人は一人もいない。
ところが気候って難しくって、残症が戻ってくる。
田村
必ず戻ってくる。
畑
必ずある。
だからそこの見極めが、気持ちの焦りから判断を誤らしてしまうっていう現象は出るんだろう。
田村
大原則は弱ってる芝に肥料もあげない、コアリングもしない、回復を待つが大原則だよね。
秋の開始時期の判断
畑
まずは自力で少し持ち直させるっていうのが大原則だと思う。
田村
9月の頭からだんだん秋が来る過程で、9月の1日と9月の10日の芝は違うよね。
畑
さほど違う。
田村
見てて分かるようになるのってどれぐらい経験が必要なんだろうね。
畑
いや、経験をしてもそこに自分の創造性を持っていけるか持っていけないか。
田村
毎日それだけ見てるもんね、ちゃんとね。
畑
そうですね。
田村
分かりました。
なんかできる気がしません。
じゃあ今度いつかさ、どうやって芝を見てるのっていう回も。
畑
そうだね。詳しくね。今回はちょっと大きくだけど。
そうだね。
こんな見方をしてるんだねと。
秋のスタートは芝生と極力最大に話をしながら、お互いの意見をぶつけ合いながら、秋の開始時期を探ってるみたいなね。
田村
またなんか質問が出てきたけど、長くなりそうだからやめた。
じゃあ今日は。
畑
今度はこの細かくちょっと。
そうだね。
こんな喋りだしたらさ、もうキリがなくなっちゃうから、ちょっと細かく分けたほうがいいように。
田村
聞いてる人も疲れちゃうからね。
疲れちゃう。
はい、分かりました。
ありがとうございました。
この番組は元キーパーの波多さんの経験をもとにお話ししています。
そのため芝草学的には誤りや異なる解釈があるかもしれませんが、こういう考えもあるんだなという視点で聞いていただければ幸いです。
質問や感想は、Xやインスタグラムでハッシュタグコース管理の現場をつけて投稿していただければ、探して読ませていただきます。
概要欄にはお問い合わせフォームも用意していますので、ぜひそちらもご活用ください。
ちょっとこの2回目が配信される時までのお問い合わせフォームがあるかどうかがわかんないけど。
そんな最初から聞いてる人いないから大丈夫。
できたら貼り付けます。
という感じでありがとうございました。
畑
ありがとうございました。