2025-12-09 20:54

【再】#507. 東洋大学講演に出席した学生さんからたくさんのコメントをいただき

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に
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サマリー

東洋大学での講演には、学生から100件以上のコメントが寄せられています。そのコメントの中には、英語の多様性や学ぶ意義についての考察が多く含まれています。講演を通じて学生たちは自身の英語学習を再認識し、言語への興味を深めた様子が見受けられます。また、出席した学生のコメントを通じて、英語の多様性とその学び方についての重要な議論が展開されています。特に、標準英語だけではなくノンスタンダードイングリッシュの存在を意識しながら学ぶことの重要性が強調されています。

講演と学生の反応
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
10月20日、木曜日です。いかがお過ごしでしょうか。 英語の語源が身につくラジオheldio。本日の話題は、
東洋大学講演に出席した学生さんからたくさんのコメントをいただきました、です。
非常にありがたいことにですね、すでにこのボイシーでも報告しましたけれども、この月曜日に東洋大学の文学部グローバルプロジェクトの講演会でですね、
英語に働く求信力と遠心力、世界英語ワールドイングリッシーズのルーツを探ると題して講演させていただきました。
これが月曜日のことで、そして翌日、火曜日にですね、このボイシーで505回、おとといのことなんですけれども、
東洋大学で世界英語について講演させていただきましたと題してお話ししたんですね。
講演だけでなく、学生さんとのコミュニケーション、インタラクションの機会も、それほど長い時間取れたわけではないんですが、そのような機会も持つことができまして、私としては本当に楽しい時間を過ごすことができまして、
しかも立派なホールで講演させていただきまして、とりわけ直接に今回の講演のお話をいただきました、英米文学科の古田直俊先生、それから初準備で大変お世話になりました、同じく英米文学科の北原大子先生には本当にお世話になりました。
そのボイシー放送がおとといのことだったんですけれども、昨日水曜日に梁先生から再びメール連絡がありまして、月曜日の講演を受けて学生さんがコメントを寄せてくれたということなんですね。
それを昨日いただきまして、全体として100件以上ありました。それぐらい多くの出席者がいたということになりますが、壇上から見ていて100人届くかなどうかなというような雰囲気だったんですが、意外と多く100人を超えていたということなのかなと思っています。
そしてそのコメントをいただきまして、今回のコメントで伝えたかったこと、私が問題として取り上げたかったことが様々なキーワードで表現されていて、この問題意識をきちんと受け取ってくれたんだということがよくわかりまして、本当に嬉しくなったんですね。
学生のコメントの紹介
当日も壇上から見ていまして、非常に熱心にノートを取りながら聞いている学生の姿がすごく印象に残っているんですけれども、多くが文学部の英米文学科の学生、あるいは同じく文学部の英語コミュニケーション学科の学生だったようなんですね。
そして、おそらく必ずしもみんながみんな英語学であるとか、あるいは英語史というものを専攻している、あるいは授業を取っているという人ばかりではなくてですね、もちろん古田先生の英語史関連の授業などを既に履修しましたとか、あるいは今期履修していますという学生も一定数いたかとは思うんですけれども、
大部分はですね、必ずしも英語学とか英語史という分野に使っているというわけではない、ただし、語学としての英語はずっと勉強し続けてきたというタイプの学生が多かったんではないかなというふうに改めて思っているんですけれども、
今回の私の講演の意図するところと言いますか、英語の多様性であるとか、お題にですね、そもそも求心力と遠心力というようなターム、キーワードを含めたわけなんですが、そのあたりの意図と言いますか、狙いをきっちりと理解してもらった。
そしてそれを自分なりに咀嚼して考えてくれたなというようなコメントが多かったので、本当に嬉しく思いながらコメント100件以上ですが、一つ一つじっくりと読ませていただきました。
そこで今日はですね、このVoicyをお聞きの皆さん、99%は当然ながら月曜日の私の講演をお聞きでないわけなんですが、そこで私がその講演の内容を繰り返したり要約したりするというよりは、むしろですね、出席してくれました東洋大学の学生さんのいただいたコメント。
これがいろいろと本質をついているものが多いので、これを読み上げることで、結果的に私がどういうことをしゃべったのかということが、むしろ容易に復元できるんではないかというふうに思ったんです。
それぐらいまとおいたものが多かったということなので、もちろん抜粋という形で一部しかご紹介できませんが、それを読み上げてみるという回にするのはどうかというふうに思ったんですね。
ということでチャプターを変えてひたすら読み上げて、私も一言二言加えるというような形で進めていきたいと思います。
では、よろしくお願いいたします。
では、いただいたコメント100件以上あるわけなんですけれども、その中からですね、選んだものではありますが、紹介していきたいと思います。
まず一つ目です。
というコメントで、まさにこの多様性の問題、それから実際にはですね、多様なものを多様のままに受け入れて英語を学習するってとても大変なことなんで、やはり標準は標準英語に合わせるというような形が現実的ではないかと思います。
というお話をしたんですが、この学生さんもですね、自分なりに考えてくれたのかなというふうに思います。ありがとうございます。
次いきます。
この講義を聞いて、私は自分たちがなぜ英語を学んでいるかについて再認識することができました。
しかし、これという正解を出すことは話を聞いた後でも難しいと思いました。
以前の私なら、英語は世界の共通語だから勉強するべきと考えていましたが、それだけでは説明不十分であることが分かりました。
この講義を聞き、さらに言語への好奇心と魅力に気づくことができました。
ということでありがとうございます。本当に嬉しいコメントですね。
多くの英語学習者は、やはり世界の共通語だから英語を学ぶということなんだと思うんですね。
私もそうだったわけです。
ところが、いろいろと状況を見てみますと、それだけではない。
英語は多様化していて、さまざまな英語をしゃべる人が世界中に存在しているということなんですね。
つまり、共通語となっていない英語、共通語ではない英語というのがたくさんあるということ。
これをどう考えるかということなんだと思うんですね。
一方、今まで学んできた標準英語の外の世界に出ますと、非常に広い英語の世界が広がっているということ。
これを気づいてもらえたのかなというふうに思います。
次のコメントです。
今まで英語に対しては、文法や解釈など英語を使うための学びをしてきました。
ですが、今回の講演では、英語の持つ歴史的側面や、現代そして未来の英語の姿など、
使うためではなく英語への興味を深めるお話をいただき、
普段と違うベクトルから英語について考える機会となりました。
また、太田先生が何度か用いられていたブランド力という言葉ですが、
言葉に対してブランド力という表現を使っている点において、非常に興味深く感じました。
ということで、これも大変嬉しいコメントで、
使うための英語というふうに見るのが、本当に普通の見方だと思うんですね、英語というものに対して。
ですが、そうではない。実用とは別次元に歴史的側面というのがあって、
それを考えておくということは、実はこれから英語を使いこなしていく上で、そして英語を学び続けていく上で、
割と重い問題、重要な問題なんだということに気づいていただけたようであれば、本当に嬉しいですね。
それから、私はこの間の講演で、英語のブランド力という言い方をしたんですね。
簡単に言うと、英米の英語というのは標準的でカッコつきの偉い編集、偉い方言としてブランド力を持っているという言い方、これを連発したんですね。
このブランドってどこから生じるんだろうかということも、一つの問題意識として持っていただければと思います。
ありがとうございました。
次のコメントです。
グローバル化という言葉やそれに伴った政策や取り組みが近年、動きを加速させているけれど、その動きに対してどのようなことが、動きが起こっているのかということを考えさせられる講義になりました。
最も印象的だった言葉は、グローバル化は英語への依存化だけを見ているという言葉でした。
それは、求心力だけを見ていて遠心力の面も見なければならないというメッセージ、これは英語への依存化のリスクを考えなければならないなと感じましたということですね。
英語のブランド力とグローバル化
グローバル化と言いますと、だいたい一つの言葉、一つの標準で画一化するという方向での議論になりがちですが、実際にはローカライズされていく側面、いわゆるグローカルとかグローカリゼーションという造語がありますけれども、一方で各地でそれぞれ独自のものが生まれているという、まさにこれが英語にも起こっているわけですよね。
本当の意味でのグローバル化って何なんだろうということを考えていただければと思います。
くしくも、今回の講演はグローバルプロジェクトの一環として行われた講演ということなので、改めてですね、このグローバルってそもそも何っていうことを考えるきっかけになると良いなと思いつつお話ししました。ありがとうございます。
次のコメントです。
日本語も時代とともに変わっていっていますが、英語にも同様の現象が起こりつつあることを初めて知りました。
英語は日本語よりも使用される範囲が格段に広いので、より一層変化が起こっているのではないかと思いました。
また、その国々によって変化した英語が方言としてその国で浸透しており、英語の多様性にとても興味が湧きました。
そして、この多様化した現代において、どう英語を定義していくか、何を正しい英語とするかという話が新鮮で面白かったです。
ということで、そうなんですよ。正しい英語って何ということなんですね。
ブランド力がある英語、例えば英米の英語ですけれども、ここで正しいとされているのが世界の英語で正しいのか。
ということは、このブランド力なるものが英米から引き剥がされて、他の国、例えばですけれどもインド英語のようなところに移ったら、では何が正しいかという基準もインド英語のものに変わるのかといった問題ですよね。
つまり、絶対的なものはないんではないかというような見方になってくるわけですね。
英語の多様性についての議論
そうなのかもしれないけれども、やはり何かを頼りない、心もとない、何か中心がないと心もとないなというのもまた人間であったりするので、この何が正しいのかという問題ですね。
これは本当に今後の英語を占う上で重要な問いになってくるのではないかと思っています。
コメントありがとうございました。
次です。
今回のお話を聞き、一番興味を持ったことは、求心力と遠心力の話です。
言語を使いコミュニケーションをとる私たちにとって、共通理解語が必要なのはもちろんですが、地方特有の言語も必要であるという考え方には矛盾があるように感じましたが、それほど言語は一筋縄ではないということを再認識することができました。
これから先も標準英語が一般化していく一方、それぞれの地域でも特有の英語が分化していき、私たちを取り巻く英語環境も変化していくと思いますが、どちらが優れているとかではなく、使い分けが重要であると非常に強く感じました。
まさにその通りだと私も思っています。
この辺の議論がしたいなと思いまして、今回の講演を行ったということもあります。
コメントありがとうございました。
最後にもう一ついきましょう。
何気なく勉強してきた英語について深いお話を聞けて面白かったです。
私は英語士の授業を受けていて、一つの言語が長い歴史を経てたくさんの言語になっていったことは知っていました。
しかし今日の講演会はそれにプラスして、そうだったんだという新しい発見がたくさんありました。
英語が遠心力、求心力を持っているとは知りませんでした。
英語という存在があまりにも大きくなっていったことによって、一つの共通言語にしようという力と独自の言語を持つといった力を持っているという関係が面白いと思いました。
また自分が学んでいる英語はたくさんの英語の中の一つであり、これが良いとかではなく一つの標準英語であるということを認識し続けていきたいと思います。
ということで講演の意図をたっぷり組んでいただきました。
学生からのコメントと感謝
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
東洋大学での講演会に出席した学生さんからのコメントを抜粋する形で読み上げましたけれども、このようなコメントをいろいろいただくにつけ、本当にもっともっと議論したかったなという思いが読み上げながら湧き起こってきましたね。
今回の私としての狙いはいくつかあったんですけれども、まずは英語って標準英語だけではないんだよっていうことですね。
普通英語英語というふうに私たちが言って学んできているものって標準英語という、標準という形容詞がつくんですよね。スタンダードイングリッシュ。
だけれども英語にはノンスタンダードイングリッシュと言いますかね、それ以外の世界のほうがむしろ広いわけなんですが、やはり学ぶターゲットとなるとどうしても標準英語になるわけですよ。
なのでそれ自体は当然のことですし問題はないんですが、ただそれがデフォルトで当たり前になってしまうと標準英語以外に実は他の英語があるんだということもわからなくなってしまう、あるいは忘れてしまうということがあるんですね。
ですので私はかなりしつこくですね、普通に英語って使うことあまりないんですよ。標準英語なんだとかですね、あるいは現代英語なんだと古い英語と比較して、そんなふうになるべく正確に形容詞って言うんですかね。
頭に何かつけた上で何々英語というのはめんどくさいんですけれども、ただ英語と言ってしまうと他にもいろいろあるっていうことが忘れられがちなので、あえてそういう言葉遣いを心がけているっていうところがありまして、そんな習慣と言いますか、私の見方、英語に対する見方考え方というものがですね、伝わるといいなと。
そういう英語の見方もあるんだなということに気づいてもらうことが大きな狙いの一つだったんですね。そこに対してですね、ストライクでたくさんの反応をいただいたということが本当にコメントをいただきまして、わかってですね、とてもうれしかったという次第です。
コメントを寄せていただきました出席された学生さん、皆さんももちろんですし、そしてこのようにコメントを取りまとめて送っていただきました東洋大学文学部の北原先生、そして古田先生には本当に改めて感謝したいと思います。
北原先生と古田先生、おとといの放送をチラッと聞いていただいたようですので、今日のももしかしてと思いまして、ここで改めて感謝の言葉を述べさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
そして出席された学生さんもですね、この放送を聞いてもらっている可能性ってある程度あるんではないかと思っているんですけれども、この英語の語源が身につくラジオでは、このようなワールドイングリッシーズの話というのもかなり特に最近はですね、多く取り上げることがありますし、英語史というのが本当に面白い分野なんだよということをこれまでも伝えていただきたいと思います。
これからも伝え続けていきますので、ぜひですね、この放送を聞いていただければと思うんですね。
このチャンネル英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたからのご質問ご意見ご感想をお待ちしています。
それでは10月20日木曜日ですけれども、今日も皆さんにとって良い1日になりますように。
ほったりうちがお届けしました。また明日。
ご視聴ありがとうございました。
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