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本日お届けする話題は、【なぜ過去分詞には不規則なものが多いのに現在分詞は-ing で規則的なの?】です。どうぞよろしくお願いいたします。
本題に入る前に、新聴のお知らせです。 京都大学の家井凜子先生と、私堀田隆一による教職、文献学と英語史研究が開拓者より出版されています。
1ヶ月ほど前になりますかね、1月12日に一般発売となっています。英語史研究のガイドブックです。
英語史を研究する方、そして研究を志す方に、過去40年ほどの研究の動向と今後の展望を整理して示す、という趣旨の本です。
やや専門性が高いといえば高い書籍ではあります。英語史の入門書ではなくて、英語史研究の入門書ということで、ハードルが少し上がっているかもしれませんけれども、このヘルディオで取り上げているような話題もたくさんそちらに記されています。
このヘルディオのリスナーの皆さんも、英語史という分野の広がりというのが継続的に聞かれている方は本当にわかっていただけているかなと思うんですけれども、さらに広いんです本当は。
ここでは、やっぱりわかりやすい話ということに限定して話すことが多いので、どうしても話題を選ぶ、考える際に絞られてくるんですけれども、
その外側に本当に何倍もの広い世界が広がっているというのが英語史なんです。
本書も比較的そんなに分厚い本ではない薄めの本なんですけれども、なので全体を英語史全域を網羅するということは決してできないわけなんですけれども、
それでもなるべく広い分野を省量すると言いますか、カバーするような趣旨で書いております。
ですので、英語史の広がりということについては、ざっと目上眺めていただいたり、パラパラめくっていただくだけでも、その広さみたいなものは、そして深さもあるんですけれども、それは伝わるかなというふうに思います。
ただの英語史の本と言わずに、文献学と英語史研究みたいな言い方をしているのは、その広さとも関係してきます。
こちらの本、開拓者より1月12日に発売となっています。
このチャプターに本書を紹介する記事へのリンクを貼っておきますので、詳細はそちらからご覧いただければと思います。
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以上、新著、文献学と英語史研究のお知らせでした。
今日の本題は、なぜ過去文史には不規則なものが多いのに、現在文史はINGで規則的なの?という素朴な疑問を取り扱うんですけれども、
この素朴な疑問に対する答えを与えるということが、今日の目的ではありません。
まだ私は分かっていないんです。アイディアはあるんですけれども。
そうではなくて、この素朴な疑問風の疑問ですけれども、この疑問そのものについて考えたいと思うんですね。
疑問を発するっていうのが非常に大事なことだと思っていまして、
私は本当にブログでも、大学の授業でも、そしてこのヘルディオでも言っていますが、皆さんコメントくださいだけではなくて、質問くださいという言い方をしてますね。
そして質問投稿サイト、Q&AサイトのMONDOというサイトでも、私回答者を務めて、もう30ぐらいの質問に英語に関する質問ですが、そちらに答えているということなんですが、
質問ということに割とこだわりがあるんですね。というのは、私は研究者ですけれども、研究って質問から始まるんですよ。
そして好奇心っていうのはすべて、やはり質問から始まるんですね。疑問から。
なぜっていうことで簡単に言うと、5W1Hですけれども、とりわけなぜですね。
これ大変、回答するのが難しいことが多いわけなので、だからこそ研究、調査というこういうですね、職業なり営みが成り立っているっていうことだと思うんですけれども、この問いっていうのは本当に大事ですよね。
英語に関する素朴な疑問を私集め始めて、もう何年か経ちますけれども、それに英語詞の観点から答えていくっていうようなことをですね、ずっと活動として続けています。
このヘルディオでも、普段の放送でそういうことをやっていますし、そして1000本ノックというレギュラー会でもですね、やっています。
なるべく多くの寄せられてきた質問に英語詞の観点から答えるっていうようなことです。これもう何年もずっと続けてきているんですけれども、その集めてきた疑問を皆さんから寄せられてきたものをためておりまして、
ちょうど1年前ですか、2022年の4月なんですけれども、この時点で通算、蓄積、累積っていうんですか、3166件の英語に関する素朴な疑問を集めています。
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これはおそらく日本では間違いなく最大規模だと思いますし、世界でもこんなことをやっている人はいないという意味で、最大なんだろうと思っています。
この3166件の中には実際にはですね、重複している問題もあるので、ぐっとめべりするとは思うんですけれども、ただですね、こんなことを真面目に集めるやつがいるということで、ここにいるわけなんですけどもね、私これ集めてるんですよ。
もうですね、新規の新しい問題っていうのはなかなか出ないんです。なので、私だいたい急に振られても見たことがある問いなんですよ。
なので、答えることができるというものとか、あるいは答えられないものはもう分かってますんで、これは答えられない問いだ、もうその場でですね、これ答えられません、考えさせてくださいみたいに言えるので、1000本ノックで、ある意味ですね、自信を持って1000本ノックを企画しているのは、もうだいたい出てくる質問って分かっているからなんですよ。
だいたい奇筆なんです。もう分かっているこの質問ということで、ヘルディオでも書いてきていることが多いですし、このヘルディオでもお答えしているものが多いということで、なかなか逆に言うと新しいものって出ないんですね。
ここで言っているのは、素朴な疑問っていうことですね。もっと学術的な疑問であるとか、研究テーマということであると、いくらでも出てくるということなんですが、いわゆる皆さんが英語について思っている疑問というものは、だいたい集め尽くした感があって、新規のものっていうのはなかなか出ないっていうことなんです。
ですが、ですがですよ、1年に1個ぐらいですかね、2年に1個かもしれないんですが、本当にすごい質問って新規が入るんですよ。ここまで集めても。これがたまらなくてですね、これが来ると私は少なくとも数日間考え込みます。楽しくて仕方がないんで。
そして2年ほど前なんですけれども、今日はですので思い出しの話題なんですけれども、2年ほど前に大学生より今日の表題に相当する質問が寄せられて、久しぶりに新規きたと思ったんですよ。
なぜ過去分子には不規則なものが多いのに、現在分子はingで規則的なのかということです。
過去分子っていうのは確かにですね、規則系はedっていうことになってますよね。しかし、我々英語の勉強でマスターしたように覚えてきたように、例えばsing sang songみたいな、この場合songが過去分子ですよね。
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このように別にedがつくわけではなくて、母音が変わるものっていうのはありますよね。come camecomeもそうですし、go went goneというこれもそうですね。
そしてsing sang songのようなsongですね。母音が変わるだけのものがあると思えば、gowent goneのようにneみたいなものがつく、あるいはenのものが多いですね。writewrote writtenというふうに母音も変わるんですけれども、最後にenがついたりするものっていうのも結構多いですよね。
なので大きく分けて3つあると、edがつくもの、そしてsing sang songのように母音が変わるもの、そしてwrite wrote writtenのようにenが語尾につくものっていうふうに3種類は少なくともありますよね。
ところがingはこれ1個だけなんです。ing以外の現在分子っていうのはないんです。過去分子現在分子というふうにペアになっているね、はずのものなんだけれども、型や少なくとも3つぐらい種類があって、1つ1つの単語について覚えなければいけないものと、もう1つ現在分子というものはingをつけさえすればいい。
実際にはingをつけるときに、eを取り除いてingをつけるとか、単語音プラスしん字のときにはしんを重ねてingをつけるとか、ちょこちょこ細かい規則はあるんですけれども、まあ言ってみればing以外のものがつくっていうことはないわけなので、完全に過去分子は規則なものが多い。
だけど現在分子はing規則的というこの対立は明らかです。そこをついてきた質問なんですね。これですね、久しぶりに来た素晴らしい新規の良質な素朴な疑問だということで、もらった瞬間にですね、私のKELF、KEO英語子フォーラムの中で内部のコミュニティがありまして、そちらにですね、これを紹介して、みんなちょっと知恵を貸してください。
というふうに呼びかけて、議論になったということを覚えています。そこでですね、ひとしきり議論し終えて、結局結論が出なかった。私もアイデアはありながらですね、まとまりはつかなかったという感じで、なんとなく収束したという感じ、収束っていうか、あれですね、答えが出ないものに終わったみたいな時が2年前にあったんです。
あれから2年経ちまして、少し冷静にこの問題を捉えることができるようになったということもあるんですけれども、決して答えは出てないんですよ。答えは決して出てないんですけれども、なんでこの問題に飛びついたかと言いますか、これが面白い問題だなと思ったのかということを振り返って考えることができるようになったんですね。
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そして、なぜこの問題っていうのは難しいのか。今まで答えがなかなか出てないわけですから、難しいのかということを考えるにつけ、質問って何なんだろうっていうことを考えさせる、考えさせられる経験だったと思うんですね。
私、質問というのは本当に学ぶ上で大事だと思ってるんですね。それスタートなんです。そして、良い質問をするっていうのが、とりわけ重要なことになってくるんですね。
じゃあ、良い質問って何なのかっていうこれをですね、定義するのはなかなか難しいんですけれども、質問そのものあるいは質問の仕方ということに、この問題を通じて、今回の問題を質問を通じて考えさせられることがあったということで、今日の本題これからなんですけれどもね、長くなりません。次のチャプターに行きたいと思います。
なぜ過去分子には不規則なものが多いのに、現在分子ではINGで規則的なの?という質問でですね、これは久しぶりの新規のなかなか筋金入りの質問だなということで、2年前に盛り上がったんですけれども、これは極めて難しいということが分かってきたんですね。考えれば考えるほど。
そして、何で難しいのかということを考える。メタ的に考える段階に至ったんですよ。なかなか答えに至らないので、考えても。そこでですね、2点ほど気づいたんです。
1つは、この問題の形式、質問の形式そのものが、実はかなり難しい形式になってる。これ、そう簡単に解けないよねっていうのが、分かる人が見れば、その形式を分かっている人が見れば、立ちどころに分かったはずなんです。ですが、私はこれに気づくのに、たぶん1日2日かかったんですね。
どういうことかと言いますと、なぜほにゃららは不規則なのに、こっちは規則的なの?という形式になっています。
普通ですね、私が受けてきた英語に関する素朴な疑問等のですね、大半は逆なんですよ。こちらは規則的なのに、何でこれは不規則なんですか?っていう。こっちの方が普通、問いやすいんです。何で規則的にこうやってればいいのに、これだけ変なことしてるんですか?っていう質問の方が普通じゃないですか。
ところが今回は、なぜ過去分子は不規則なのに、現在分子はingで規則的なんですか?っていうことなので、これ、形式が、質問の形式がひっくり返されてるんですよ。なので、たぶんこの形式ひっくり返しにまず戸惑ったんだと思います。逆だったら答えやすいんですよ。現在分子はingでいつも規則的なのに、何で過去分子っていろいろ不規則なんですか?
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というと答えようがあるんです。実は3種類ありましてね、とかいう話で英語指摘にいけるんですが、逆をついてきたっていうことなんですよ。これは難しいです。という問題の構造にまず気づいたということが一つです。不規則なことを説明するっていうのは、みんな規則ってのはデフォルトだっていうね、そこは受け入れてるんで、じゃあ何で違うのだけ説明すればいいんですよ。
そうじゃなくて、今回は不規則なものってありますけど、規則的なものって何ですか?という逆をついた質問だったので、これ極めて難しいんです。
2点目なんですけれども、さっきの1点目ですね、これは本質的に難しい問いの形式なんだというふうに気づいてですね、ちょっと楽になりはしたんですけれども、やっぱりですね、これそう考えても解きたいので、私としてもなるべくスマートな回答をしたいので考え続けるわけなんですけれども、やっぱり難しいというときにですね、
質問の前提に問題があると言いますか、質問の前提自体がそもそも難しい形式になってるのかもしれないっていう、さらにまたメタなところに思い至ったんですね。これはどういうことかと言いますと、なぜ過去分子には不規則なものが多いのに、現在分子は規則的なのかということで、過去分子と現在分子を対比してるっていうことなんですね。
これは非常にストレートなように見えます。過去分子と現在分子っていうのは2つの、いわば対立する、同じ分子の中でも2つの異なるタイプですよっていうことなんですが、これはですね、用語に惑わされてる可能性がいます。
過去分子、現在分子、確かに両方ともparticiple分子なんですけれども、だいぶ働きが違いますし、そして実際今回質問にあったように形態が違うわけですよね。なので、そもそも比べられるものなのかというところです。
用語上、両方に分子がついているということで、しかも同じ形容詞の働きをするとか、あるいは分子構文で使えるとか、もちろんいろいろな共通項があるからこそ同じ用語だっていうのは理解しています。
ですが、それ以外のところでは、いろいろと振る舞いが違ってもおかしくないものを分子という同じ名前がついているからといって、完全に比較できるものと捉える発想が、まず用語によって、分子という用語を供給していることによって前提となってしまっているのではないかということです。
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ここの枠を1回外すと、そもそも違うものなんだよというふうに割り切ってしまうと、何で違うのかというより、全然違うものなんだから形だって違うに決まってるでしょうみたいな、例えば回答の仕方っていうのが出てくる。少なくとも可能性があるっていうことなんですね。
起源的にも実はだいぶ違うんです。この現在分子と過去分子。ですので、同じ土俵でそもそも語っていいのかというところにまで考えが及んだんですね。分子という名前が張られているからといって、比べていいもんではないというような、そういった考え方です。
比較するんであれば、ある意味ですね、現在分子と過去分子だけではなくて、いわゆるnon-finiteverb formsというように、非定形動詞というふうに考えますと、他にも不定詞とか動名詞なんかも加わるんで、少なくともこの4つ、現在分子、過去分子、不定詞、動名詞というこの4つぐらいを比較しましょう。
この4つを比較しなければ本当はいけないところを、2つの現在分子と過去分子だけを比べて対比して質問という形で取り上げるというのは、実はこれは近視眼的なんではないかという発想になるわけです。
そして、では、現在分子、過去分子だけではなくて、他に不定詞、動名詞も加えるんであれば4つ。4つが比較対象になるわけです。そして、この4つを比べると、現在分子と不定詞と動名詞は全部決まった形なんです。規則的なんです。そして、過去分子だけ不規則ということがわかるのです。
なので、今回の表題の質問は、なぜ過去分子には不規則なものが多いのに、現在分子はINGで規則的なの?ということだったんですが、やっぱり3対1で過去分子の不規則なほうが変なんですよ。ということで、今日の議論全体を振り返ると、やはりこの表題の質問はこう考えるべきなんですね。
現在分子はINGで規則的なのに、他に動名詞とか不定詞も基本は規則的なのに、なんで過去分子には不規則なものが多いの?ということです。最初に投げられた質問が、もしこれだったら、私は数日考え続けてないですし、ケルフのコミュニティでこの話題を多分出してないんですね。
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ということで、今日この放送をお聞きの皆さん、朗報です。そして教訓です。
一般の多くの人々は、なぜAは規則的なのに、Bは不規則なんですか?という質問が大半です。世の中こういうことが多いと思います。
しかしそれを逆さにして、なぜBは不規則なのに、Aは規則的なのですか?というとですね、人の注目を引く可能性があります。
前提としているのが不規則の方で、そしてなぜと問うているのが規則的な方だからです。なぜこの世はこんな規則的になっているの?ということを突きつけられるわけですよ。
これめちゃくちゃ難しいですよ、この問いに答えるのは。
ということで今日はですね、問いとは何か、そして素朴な疑問とは何か、そしてその問い方あたりについて、ああだこうだとお話しさせていただきました。
何も解決していない話で恐縮ではありますが、参考にしていただければと思います。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
ちょっと異色の回になりましたかね。問いとは何かであるとか、問いの仕方についてメタに考えてみるという回になったと思います。
私自身、問いというものを大変重視しておりまして、ある意味では知的活動の根源だと思っているんですね。
逆に言いますと、この問いの仕方一つでその後の方向性が定まってしまうほど、かなり強力な、そして影響力のあるスターターだと思うんですね、問いっていうのは。
ここがいかに鋭いか、鋭角かっていうことであるとか、まといているかというところがきっと重要なのかなと思っています。
なので、問いということについてメタに考えるのも私好きですので、珍しいかと思いますが、今日は問いそのものについて考えるという回にしてみました。
皆さんのお考えもお聞かせいただければと思います。
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それでは、今日も皆さんにとって良い1日になりますように、ほったりうちがお届けしました。また明日。