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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語史、英語語源ハンドブック、言語学ですっきり解決英語のなぜの著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間に思っとうに英語の歴史の面白さを伝え、裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は2026年1月19日月曜日、新しい1週間の始まりです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
文字論の話題、今年に入ってから非常に多く取り上げておりまして、昨日もですね、少々熱くなりながら年末にバズった文章の回答について改めて考えてみるという回をお届けしました。
文字の標語機能について
今日もですね、文字論の話題なんですが、スペリングイコール漢字説、これもですね、数日前にお話しした通りなんですが、ポイントはですね、標語的な機能を両方持っているということでしたよね。
漢字は標語文字、表意文字という考え方もありますし、これについてもいろいろ議論があるというお話を先日いたしました。
ここでは標語というふうに考えておきますね。機能、少なくとも重要な機能の一つとして漢字には標語機能がありますと。
同じようにスペリング、これは1文字以上の組み合わせ、アルファベット、ローマ字、1文字以上の組み合わせからなる語に対応する単位ということなので、特徴というか定義ですよね。
語に対応する単位となっているので、それはそのもの標語的な機能ということになります。
この標語機能という点で漢字とスペリングは一緒なんであるということをお話ししたんですが、そのスペリングイコール漢字説と合わせて私がもう一つ持っている説がありまして、
今日はこの標語機能に関する説なんですね。ズバリタイトルは文字の標語機能最強説や表意機能化です。どうぞよろしくお願いいたします。
私は人類の発明の中で最も尊いものの一つをつけるかどうかなんですが、私は文字論に非常に関心が高いので文字を一番にしたいわけなんですけれども、文字というのは人類の最大の発明だというふうに私は考えている次第なんですが、
この文字の歴史をひも解いてみますと、こちら関連する配信会あるいはヘログブログのほうにリンクを貼っておきたいと思いますので、後ほど見ていただければと思うんですけれども、文字の歴史自体が非常に面白いですね。
世界のいろいろなところで文字自体は発明されています。一番古くて、今から1万年前までは遡らないかなというふうに考えられています。図形と文字の区別ってなかなかわからないんですよね。どういうつもりで図形を書いたのか。
ある言語単位に対応させていれば文字ということになるんですが、それはただの図形、幾何学的な文様、あるいは美術、芸術としての絵画かもしれないんですよね。そこは非常に難しいんですが、せいぜい遡っても今から8000年くらい前などと言われています。
言語そのものの起源、つまり人が言葉を喋る方ですね。話し言葉の起源、これも諸説ありますが、例えば10万年前という説をとるにしても、その10万年の中で少なくとも始まって9万年くらいは文字を持っていないんですよ。書き言葉を人間は持っていない。
そして人類の言葉の歴史の最後になってですね、最後のせいぜい1万年とか8000年くらいになって初めて文字が発明されたっていう、これが大発明だったわけなんですが、一番最初はですね、これ皆さん想像をつくとおり小型文字、絵です。
牛の絵を書いて、これ牛というふうに表現するものを表す場合にはですね、これが一番手っ取り早いですね。例えば足の絵を書いて、これは足だというのと一緒です。このあたりから古小型文字から始まるわけですね。
これは絵なのか文字なのか微妙なラインっていうのはありますが、見てその通り足の形して、特に写実的に描いてあればあるほど、これ誰が見ても、どこの民族、言語の持ち主が見てもですね、これ足だなってわかりますよね。これが小型文字とかいうものなんですが、ここからですね、例えばこの足を持って歩くという動詞にも対応させよう。
足と歩くというのは意味的に関連しています。メトニミの関係なので、そういう意味を展開していくことができるんですね。例えば星の絵を書いて、これは星という意味にもなるし、例えば夜という意味にもなるかもしれないというような感じで意味が広がっていくと、関連する意味を星の図形、今や文字と言っておきましょうかね。
文字で表されるようになるということで、表意文字へと進みますね。さらに、一対一の関係というのがもっと明確になってくるとですね、表意文字は先日もお話ししたとおり、一の文字に対してどんな読み方でもできると。
ある意味、極端な話で10人いれば10人でもできるというものなんですが、関修が定まってくると、一に対して小数の単語に対応すると。ある種の理想的な場合、分かりやすい場合は一対一で対応する。つまり、この足の図形を見たら足と、あるいは英語だったらfootと読むんだというふうに一語に対応させる。これが標語文字なわけですよね。
世界のいろいろな場所で異なったタイミングで文字が生み出されていますけれども、すべてこの小型文字から始まっています。例外なくですね。そして、表意文字、標語文字ぐらいまで進みます。ここまではですね、多くの文字を持っている文化がですね、自力でもたどり着いたところだと思うんですね。
さらにですね、その後進んで、音を表すという、これ大発明ですね。語に対応させるのではなく、発音、発音に対応させるという発想が出てくるんです。これ、我々、今、ひだがなとかアルファベットを知っていますので、音に対応させるということの、そもそもの意味というか、効果は分かっていますけれども、最初に発明した人というのはですね、今まで絵を描いて、それがあるタイミングで、
日本語に相当する、みたいなことはすごくストレートで分かりやすいんだけども、もっと抽象レベルを上げないと、この音を文字で表すという段階ですね、そのステージにはいかないので、これは飛び抜けた発想だと思うんですね。
しかもですね、この音を表すという場合に、音節単位とか、日本語でいう網羅単位で表すところまでは進む言語があるんですよ。日本語もですね、漢字こそ中国から借りた、日本人が自分で生み出したものではありません。漢字という標語文字を借りたんですが、その後ですね、日本語にうまく適応させるように、それを日本語の音節とか網羅に合わせるように、
崩し、そして最終的には万葉仮名から始まって、宗仮名、そして今に続く仮名が出来上がったわけですよ。ここまでだってですね、このステージは日本人がですね、自力で作り出したんですね。漢字は外から入れたけれども、その後の標語文字に持っていくっていうステージは、日本独自のものを自分で見出したわけです。そこに作り出すまでに苦労はありましたけれど。
音節とか網羅を表すという、そこのレベルで音を表すところまで持っていった文化は、やはり世界に結構あります。そして最後にそれを単音文字というレベルに落とし込む。これは世界の人類史上、ある地域で一度しか起こってません。
アルファベットの経済合理性
つまりアルファベットの登場、単音文字って言うんですけれどもね。つまり日本人は、例えばカであればカという音節を一文字で書こうというところまでは歩みを進めました。なのでカというひらがなが今あるわけなんですが、これを実はニオンからなっていて、ケイエイと書くんだよってそこへのステップです。
これはとてつもない抽象能力が必要で、これは世界史上ですね、人類史上を紀元前1800年ぐらいと言われている、北セム語を喋る人々がですね、おそらくその世界で初、そして唯一このステージまで達した民族だった、文字の使い手だった、単音文字、アルファベットをついに生み出したんです。
あとはそのアルファベットがユーラシア大陸中に、そしてアフリカなども含めてなんですが、一気に拡散していきます。この単音文字、アルファベットの最大の利点は何かっていうと、一つの言語をたかだか数文字、英語の場合26文字っていうことなんです。これぐらいの数、少ない数で表せてしまうってことなんですね。
完全に記述することを可能にしてしまうんです。ひらがなはもうちょっと多いわけですね、50以上。それから漢字はですね、何千、そして古い文字も含めると何万という文字が漢字にはあるわけなんですが、この経済的な文字、経済合理性という観点から言うとですね、
パーフェクトに達したのがこのアルファベットなんです。一番最初は紀元前1800年ぐらいの北セム文字、そしてここからその利便性に気づいたと言わんばかりに一気に拡散していきます。そのなれの果てが我々の知るローマ字だったり、その変形版はたくさんありますね、キリル文字とかロシア文字とかルー文字なんかもそうですし、
さらにアジアに展開したものとしてインド系の文字、タイの文字などもこれすべてルーツは北セム文字、ここに遡ります。だいぶその後、時代が変わったり時系が変わったりですね、いろいろとしてきたんですが、ルーツという文字論的なルーツで考えるとこのアルファベットは世界で一箇所である時点に生まれた、その一回だけなんです、人類史上。
これがその後、可視化理の関係でどんどん拡散していったっていうことなんです。経済合理性という点では本当に優れています。20とか26文字、これぐらいあれば本当にどんな言語でも書き移すことができるわけなんですね。経済合理性という観点からいくと、やはりパーフェクト、これは言わざるを得ないですね。
一方ですよ、次、違う観点から考えてみますが、英語、これまでの文字論シリーズでもお話ししてきた通り、この高度に経済合理化されたアルファベットという単音文字を使いこなしています。しかし、これも繰り返し文字論シリーズの中で指摘してきた通り、
この単音文字を結局のところ、1文字以上、典型的には複数文字ですが、複数文字、組み合わせて単語というレベルで、つまりスペリングという単位で英語の読み手は理解しているということなんですね。
つまり一度、アトムまで分解したけれども、単音文字というアトムまで分解したけれども、結局のところ、人間が文字を使う際に認識している最も顕著なレベルというのは、それを1文字以上を連ねたつづり字、スペリングというもので、そしてこのスペリングというのは既に述べた通り、標語的なんですよ。漢字なんですよ。
経済合理的に素晴らしい文字を生み出した北瀬無人、そしてそれを採用した人々という、この構図は確かにこれ事実なんですね。間違いないんですが、ただそこまでアトムに分解しても、最終的に有用な機能として発見した、そして運用を実際にしている単位は標語的な単位なんですよ。
その意味では、どれだけ文字そのものの種別としてはですね、表意文字とか標語文字、標音文字、いろいろあって、標音文字は経済合理性の観点からパーフェクトだとはいえ、実際上、運用上機能をしているのは標語機能なのである。
これは日本語でも英語でも変わりない。そして他の言語でもおそらく変わりないだろうという点において、文字の本質的機能、文字に人間が持っていてもらいたいなと思う本質的な機能は、標音ではなく標語機能なんだろうという意味で、今日のタイトル、文字の標語機能最強説ということです。
これ観点を含める必要がありますね。経済合理性から言うと最強なのは間違いなくアルファベット単音文字なんですね。
ですが、機能上、そして運用上、最も実践的な機能として我々が重視しているのは何語の書き手、読み手であり、標語機能なんだろうというその観点からの議論です。文字の標語機能最強説ということです。
表意機能の重要性
副題に、いや、表意機能かとも書いたのですが、これはですね、昨今のピクトグラムの有効性、これに気づいたからなんですね。これはですね、例えば温泉マーク、これはまああの、慣習的にやっぱりこれが何を意味するのか知らないといけないという点では、先に知っておかなければいけない、学ばなければいけないとはいえですね、
これ一旦知ってしまえば、これを温泉と読み下すのか、英語でホットスプリングと読み下すのかは別としてみんなに通じるんですよ。
トイレの記号などは、もう慣習として世界中におおよそ行き渡っていると思いますね。男性用トイレ、女性用トイレ、あれはある意味で国際コミュニケーションという、20世紀、21世紀、ここでの言語運用、文字運用ということを考えると、その観点から最強なんではないかというのは、実は表意文字的なピクトグラムだと思うんですね。
先日もお話ししました、自転車の絵があって、そこに赤線で車線が入っている。これは自転車乗り入れ禁止であるという、この辺りが表意機能なわけなんですが、これある意味で国際コミュニケーションとしては最強ですよね。
ということで、私、これまで文字の標語機能最強説を先ほど述べた観点から抱いてきたんですが、また違う観点から、表意機能もこれは強力だなと思いますし、改めて経済合理性という観点からは、アルファベットという標語文字がやっぱり最強なんですよね。
これ観点をつけて最強というふうに考える必要があるわけなんですけども、ぜひ皆さんでも議論していただければと思います。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
今日の話題はですね、これまで文字論シリーズでいろいろとお話しに出したもののまとめ的ないろんな用語が出てきたと思うんですが、順について来てくださった方はですね、私が今ここで何を言おうとしているのかということは、用語などを通じてお分かりになったかなというふうに期待しております。
難しかったとかわからなかったなどとありましたら、ぜひコメントで反応をお聞かせください。
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また明日。