2025-11-21 16:15

#489. 中英語5方言6単語 --- 方言区分は難しい!

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サマリー

今回のエピソードでは、中英語の方言とその区分の難しさについて議論されています。特に英語の歴史におけるイングランドの方言に焦点を当て、5つの方言と6つの単語を具体的に解説しています。中英語における方言の区分が非常に複雑であることが紹介されており、具体的には単語ごとに異なる方言線が引かれ、地理的な特徴が反映される様子が解説されています。

中英語の方言と歴史
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
10月2日日曜日です。いかがお過ごしでしょうか。 本日の英語の語源が身につくラジオheldio
中英語5方言6単語 方言区分は難しい
です。どうぞよろしくお願いいたします。 昨日土曜日ですけれども
アサヒカルチャーセンター新宿教室にて予定通りに講座 英語の歴史と世界英語のシリーズの第3回となりますが
英米の英語方言と題して3時間余りお話をしました 新宿教室での対面での参加という方もいらっしゃいましたしオンラインでの参加という方も
いらっしゃいましたが参加された方ありがとうございました 今回はシリーズ全体英語の歴史と世界英語ということで
21世紀の世界英語の話がシリーズの全体的なテーマなんですが それをよりよく理解するためには歴史的な知識が必要だということで今回はですね
かなり歴史に特化したイギリス そしてアメリカの英語方言諸方言について見てその延長線上にですね21世紀の
舞台はグローバル化しましたけれども世界化しましたけれども 同じようにですね様々な英語方言が散っているっていう状態が今の
世界英語ワールドイングリッシーズという状態なんですね ですのでこれまでのイギリスアメリカでの方言分布という歴史を一度遡って考えるとですね
とてもわかりよくなるということでこの勢いで最終回は第4回 21世紀の英語の行方に
なだれ込んでいくというそういう一応設定でですねスケジュールを組んでいるんですけれども 次回はですね少し先になりますが来年2023年の3月4日の土曜日の午後に予定しております
そちらもシリーズの最後としてぜひですね期待していただければと思います 今日はその昨日の講座で話した内容の一部となるんですけれども
中英語の方言についてお話したいと思います これまでこのヘルディオでもいろいろな形で実は中英語の方言には触れていまして
例えばですね第7回 なぜ1oneと書いてoneではなくてoneなのという素朴な疑問も扱いましたし
42回 なぜbusyという綴り字でビジーと発音するの
こちらも似たような発音と綴り字の問題でしたけれどもそれから 457回中英語の言語資料と方言ということでこれは割と直接的に中英語の方言についてお話ししたわけなんですけれども
今回はですね 具体的に5つの方言について6つの単語具体的な単語を引き合いに出しながら
中英語の方言区分について解説したいと思います 今後も様々な形でヘルディオで取り上げる話題の中で絡んでくるのがこの中英語の方言なんですね
ここで一度まとめておきたいと思います 方言区分というのはかなり難しい問題でですね
いくらでも細かく区分することができるんですよ 例えば日本語で言うと
東日本の方言西日本の方言といって大きく2つに分けるっていうやり方もありますし それではちょっと荒すぎるからもうちょっと細かくっていうことで例えば東の中でもですね
関東とか東海とか東北とかいろいろ区分してきますね さらにどんどん細かくって言っていきますそして究極的にはですね
町村そして 家族
個人というふうに個人が行き着く究極の先になっちゃうんですね 一人一人異なる日本語の方言を話しているっていうのが究極の形ですね
理論的に言うとどうしてもですね個人に行き着いちゃうんです なので適度な細かさと適度な荒さで止めてですね
いくつかの比較的手に負えるだけの数の方言区分っていうのを方言の種類っていうの を認めてそれにだいたい地方名をつけていくっていうことが多いんですけれどもね
中英語の場合まず念頭に置くのがだいたいイングランド という国ですね
本当はブリテン島にはウェールズがあったり西側にそして北側にはスコットランドがあって これでイギリスとかブリテン島と考えることが多いんですが英語の歴史においては
イングランドを中心に考えることが多いので今のブリテン島の中でも面積的には 7割ぐらいでしょうかねウェールズとスコットランドを抜いた
除いたイングランドの中の方言っていうのを考えることが多いです もちろんスコットランド方言っていうのもまた別の話題として出てくるんですけどね
今回も中英語といった時には基本的な伝統的な取扱いに従ってイングランド内部ということをまず全体としたいと思うんですが
この中で5つの方言に区分するっていうのが一般的です
方言の区分
これももっと大雑把にしてですね3区分ぐらいにまとめ上げてしまうっていうこともあれば 5つではなくもっと細かくどんどん狭く分けていくっていうやり方もあるんですが
あまり狭くしてもしょうがないですし大雑把すぎるのもあるのでここぐらいがちょうどいいかなというところでこの5区分になっているんだろうっていうところがあるんですけどね
イングランドはですね縦長の長方形ではないですが下の方で少し東西に広がっている感じなんですけれども
まず大きく北真ん中南っていう風に 3つのブロックに分けます
だるま落としみたいなもんですね3つ上から上真ん中下とあるっていう感じです そして上はややくびれていますので1個だけ
真ん中と下はそれぞれ左右西東で半分ずつ分けて合わせて5つっていうことですね ちょっと胴体の上に頭が一つ乗っかっているっていう感じですね
これを一番上はノーザン北部って言いますね北部方言 そして真ん中の2つですけども東がイーストミッドランドって言いますね
文字通り東のミッドランド中央の土地っていうことです それから西側はもちろんウエストミッドランドと言います
そしてその下南部下側のブロックの左側ですがこれをサウスウェスターンと言いますね そして右下に相当する部分が
サウスイースターンということで割とストレートな名前の付け方だと思うんですが 今の順番でですね
北部一番上です頭の部分ですねそして胴体の右上部分 左上部分
左下部分最後に右下部分ということでこの順番を 念頭においていただきたいと思うんですけどね
具体的な単語の分析
上それから右上左上ときて一段下がって左下 右下というこの順番でいくつかの単語6単語なんですけれども
の形を読み上げていきたいと思うんですね まず一つ目の単語は現代語のストーン石を表すストーンに対応する単語の形なんですけれども
どの方言がどういうふうに生まれているかということですね考えてみると面白いんですが では北から順番に5つ先ほどの順番で読み上げます
スターンストーンストーンストーン ストーン
ということになりますつまり北側の頭の部分だけがスターンになっていて 他は現代語に直接続きそうなストーン
なってるっていうことでこの単語だけで考えるとですね 下が特殊で生まれていてそれ
イナンはストーンというように一致している ですから頭と胴体の部分に大きな方言区分線というのがあるんだ
みたいに考えられそうですよね 他には彼らをという意味の二小代名詞
ゼムですけれどもこれについてはどうかと言いますと同じ順番で北からいきます ゼム
ヘムヘムヘムヘム
ということで 先ほどのスターンは北部方言だけが生まれているように見えたんですが実はですね今度は
同じ分布なんですけれども頭と胴体で切り分けてですね 北部の頭の方がですねゼムっていう現代の標準的な形になっていて当時まだ
それイナンの胴体部分はですねヘムヘムヘムヘムと言っていたっていうことになるん ですね
次にマン男人を表す単語です マンマンモンマンマンということで中西部だけ変なモンになってます
次心心臓を表すハートですけれども北から ヘルテヘルテホルテホルテヘルテとなります
ここでチャプターを変えます もう2単語行きたいと思うんですけれども次はですね
父父親ファーザーですこの形なんですけれども ファデル
ファデルファデル ワデル
方言の複雑さ
ワデルとなります 最後6単語目ですけれども丘を意味する現代語のヘルヘルですね
この母音に注目してください北から行きますヘルヘル フルフルヘル
というように 今6単語の5方言での言い方発音ですけれどもねこれを披露したんですが
単語ごとに 引かれる方言線と言いますかね方言を区別する線というのが異なるということがわかると思うん
です これは地図上で整理すると一番わかりやすいんですけれどもね このチャプターに実際その地図へのリンクを貼っておりますのでそれを眺めながら
確認していただけるといいと思うんですが ある単語で方言区分線をですね
確定しようとするとこれは来たとそれ以外みたいに頭と胴体部分みたいに ここに線が引かれることになるんですが別の単語だとですね
中西部 ウエストミッドランドだけが得意な形でそれ以外は全部同じ形っていうことで
そこの部分だけを特別視するというような方言線ですね こんなのが引きたくなると思うと今度はですね
北部と中部は一緒なのに南部2つのブロックにおいて それとは異なる形が使われるといったように方言線て単語別に
まちまちなんですね これをひたすら同じ地図の中で方言線を引いていくとですね
単語ごとに本当にぐちゃぐちゃな線が引かれるのでもうですね 線が入り乱れることになるんですよ
単語を加えれば加えるほどその入り乱れ方ってのがさらに激しくなって線で囲まれた 一つのいわば境界ですよねこれはものすごく狭くなってくる
そうすると結果として数字を数えるとですね何十個とか何百個の方言があるという ような状況になってしまうんですね
なのでここまで行くとですねあまり方言区分する意味がないと言いますかそれこそ 個人に行き着いちゃうっていうようなレベルになってしまうので
適当なところでやめるわけですよね 方言ってこういうもんなんですよ
これは中英語のイングランドの方言に限った話ではなくて時代を変えても そしてイングランドではなくですね
場所を日本列島に変えても同じなんです 大雑把に東日本西日本の方言というふうに分けるとしても
ちょうどその中間的な地点はですね ある単語に関しては東日本の特徴を持っているし
また別の単語では西の特徴を持っているっていうことで 本当はですね綺麗に線が引かれるわけではなくて中間的な地帯っていうんですかね
干渉地帯みたいなものが無数にあると ですので方言区分線っていうのは綺麗な形で一つのバシッとしたものですね
決定版っていうのは引くことができないっていうことです よく言っても帯ぐらいです線というよりは幅のある帯っていうことですね
そして典型的な場合には帯でもなくて とにかく単語ごとに入り乱れた線になっているっていうことなんですけれども
これは古今東西あまり変わらない事実なんだろうと思うんですね 方言っていうのは例えば東北方言
関西方言とか琉球方言というふうにざっくりと言ってですね なんとなくそこに区分があるんだなということはですね
理解していたとしても方言学の観点からですね 専門的に区分しようとするととてつもなく複雑なので
英語の方言について
ある意味では細かい区分を見て見ぬふりをしているっていうことなんですね 方言区分の難しさについて今日はお話ししました
エンディングです今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました 英語の方言という話なんですけれども
21世紀の世界化した英語の方言これが世界英語 ワールドイングリッシーズという複数形なわけなんですが
やはり方言には違いないんですね 英語の方言が世界中に散っているという状態なんだろうと思います
これからもですね英語の方言の話題と引っ掛ける形でこのワールドイングリッシーズのトピック このヘルディオでも取り上げていきたいと思います
さてこのチャンネル英語の語源がミニスクラジオヘルディオではあなたからのご質問 ご意見ご感想をお待ちしています
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それでは日曜日ですけれども本日も皆さんにとって良い1日になりますように おったりうちがお届けしましたまた明日
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