2026-02-05 22:14

【再】#565. drift 「漂流」を説明しようとする5種類の仮説

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に
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サマリー

本エピソードでは、言語学における「漂流」という概念が取り上げられ、その背後にある5種類の仮説が検討されています。特に、サピアによる漂流の定義やその神秘性、さらに言語の変化に関する理論的な視点が掘り下げられています。このエピソードでは、漂流のメカニズムを解明するための5つの仮説が紹介され、いずれも本質的には仮説であることが示されています。漂流が発生する理由は未だに不明であり、リスナーに考えるきっかけを提供しています。

driftの概念とサピア
堀田隆一です。来月1月には京都大学の家入洋子先生との共著、文献学と英語史研究が開拓者より出版・発売されます。
英語史研究のガイドブックという内容の本です。 こちらもよろしくお願い致します。
さて本日は12月17日土曜日です。 皆さんいかがお過ごしでしょうか。
英語の語源が身につくラジオheldio。 英語史の面白さを伝え、裾野を広げるべく日々配信していますが、本日お届けする話題は
【drift 漂流】を説明しようとする5種類の仮説、です。 どうぞよろしくお願い致します。
昨日の放送564回でしたけれども、なぜ言葉の変化にはdrift、漂流があるのかと題してお届けしました。
言語学でも謎、神秘的と言われるこのdriftという現象ですね。 ある言語変化が何十世代にもわたってですね同じ方向で流れ続ける。
英語史やさらに大きな幅をとってですねゲルマン語史とか、そしてさらにインオー語史、インドヨーロッパ語の歴史、これ全体で見てもですね
総合から分析へという方向性の変化っていうのが何百年何千年にわたって実は続いている。
このことを昨日話題にしました。そしてこのですね総合から分析へという話ですね。 かつてのヘルディオの放送で取り扱っています359回
総合的な後英語から分析的な現代英語へ英文法の一大変化というタイトルで話しました。 この359回と昨日の564回
これをですね改めて聞いていただいた上で今日Drift、変流を説明しようとする5種類の仮説と題して考え方をですねいくつか紹介したいと思います。
そもそもこの流れですねこれをDriftと命名したのは誰なのかというとですね これはアメリカの有名な言語学者サピアという人です
サピアウォーフの仮説で有名な言語学者なんですけれどもこの人はいろんなことを言っていまして そしてこのDriftについても初めてですねこの用語を出して言語の変化に当てはめたということなんですね
driftについての仮説
名著Languageと題する本なんですけれどもこの中でですねこういうふうに言っています
Language moves down time in a current of its own making. It has a drift.
ということで非常に端的ですけれどもこれがいわばDriftという言語学用語としての漂流ですね これの起源ということになります
以降ですねこのDrift現象をめぐって言語学ではなぜこのようなDriftがあるのかということ これが盛んに議論されてきたということなんですけれどもね
サピアDriftについてどのような考え方を持っているかというとですね やっぱりですねミステリアスそのように考えているようなんですね
いくつかコメントは残していますけれどもなぜその力が存在するのか 何によって駆動されているのかということについては
はっきりと述べていない mysticalとか impressiveという形容詞で記述して終わっています ということでよくわからないっていうのがサピアとしての答えなわけですよね
ではその後言語学者からの何らかの提案と言いますかね 仮説みたいなものは出されていないのかといえば実際いろいろな考え方が提示されてきました
しかしどれもですね納得いく万人を納得させられるような うまい説っていうのは出ていなくてですね
いろいろな考え方が飛び交っているそして未だに ミステリアスでミスティックでインプレッシブと言わざるを得ないようなですね
状況に留まっているわけなんですけれども ここでいくつか考え方を紹介してみたいと思います
一つ目はですねユニバーサルルー つまり普遍的な規則であるという説です
これはせないんですけれどもとにかくそのようなドリフト 一方向性の流れというのがユニバーサルに存在するんだというふうに大きなルールとして設定して
しまうということですね 説明すべき対象をルール化してしまうそういうもんなんだというに絶対ししてしまう
ということでこれはですね 有意味な仮説にはなり得ないということなんですけれどもこのように考える一派があり
この説にはさらに問題がありまして世界の言語を見渡すとですね 逆方向の変化いわば逆流みたいなものっていうのがいくらでもあるんです
インドヨーロッパ語族内ですらですね 総合から分析へという大きな流れがあることは事実なんですが
個々の項目を見れば逆に分析から総合へという変化の逆流みたいなものも見出すことができるので つまりユニバーサルとを言ってしまうのはこれは間違いだろう
ということなんですね逆流がつまり範例が一つでもあるわけですから そしてですね2つ目なんですけれども
一つ目ルールという考え方はちょっと強すぎる 個々の東西のすべての言語に内在しているルールだという考え方なんですがそれはあまりに強すぎるんで
少し弱めてあげるつまりローカルルールぐらいにしておく インドヨーロッパ語族内では働いているルールなんだと見る見方ですけれどもこれもですね
先ほどを見たようにインドヨーロッパ語族の内部ですら逆流があるっていうことで ローカルルールですらないっていうことになるわけですよね
つまり一つ目の仮説でも2つ目の仮説でも ユニバーサルルールのようなものを前提としている限りはですね
その適用範囲が広かったり狭かったりするわけですけれども 先にこれを前提としてしまうとですね
一言で言えばそういうもんなんだ丸と言ってるに過ぎないわけですね これは仮説とか説明とかそういうレベルに達していないんじゃないかっていうことになるわけ
ですね 3つ目の説なんですけれども
インドヨーロッパ諸語の間にこの一方向性 総合から分析へということが
頻繁に見られる つまり異なる複数の言語で同じような方向性の変化っていうのが観察されるっていうところが
出発点だったわけなんですけれども これは
たまたまであるっていう説ですね 複数の言語で同じような方向性を示すというのは一見
ドリフトというものがですね全体を通じて流れている このように見えるんですがいや実は各言語でそれなりの理由があってこういう方向に
変化している それがたまたま多くの言語で一致しているっていうだけだと偶然なんだっていうに近い説
ですね しかし現実的には偶然の一致の可能性っていうのは
極めて少ないんですね非常に多くの言語で同じようなことが起こっているからということ です
この説はそもそものドリフトが存在するということ自体を否定するところにポイント があるわけですね
ドリフトあるように見えるけどいや実はですね単発でそれぞれ起こっているのが方向性が たまたま似ていただけだっていうことなんですけれども
なかなかこれもですね受け入れがたいっていうことになりますね 4つ目これはもう仮説ですらないですね
不可解であれなんであれとにかくドリフトという通じ的な力を認めるしかないという ふうに諦め説というんですかね
要するにこれはミスティックでインプレッシブである丸ということでですね 実際にはこれを仮説とか提案とか
呼ぶことはできないんではないかっていうことですね 最後5つ目なんですけれども
現在の教授言語理論では未だ扱えない現象である これは認めざるを得ないしかし理論の発展よりいつかは謎は解決できるはずだと
driftの限界と現状
解明できるはずだというふうに今まだ解決できるような レベルに言語学は達していないだけで望みはあるという説ですね
これも仮説とか提案というよりはですね 望みを将来にかけるということなんですよね
つまりですね5つあげましたけれども すべてですね有意味な仮説ということではなくて
うまく説明できないことをですね あれやこれやと言い逃れしているというふうに聞こえるわけです
これがこのドリフト問題の限界かなというところです現時点ではですね 私の解決策を持っているかというとないですし
やはりミスティックでインプレッシブと言って留まる他ないというのが現状なわけですね
それにしてもサピアっていうのは本当に面白い言語学者ですね 大言語学者ではありますが20世紀の前半に活躍した言語学者でサピアウォーフの仮説にせよ
今回のドリフトにせよですね 大きな課題を置き土産として残していったそんな言語学者ですね
コメント数日間でリスナーの皆さんよりたくさんのコメントが寄せられてきました ありがとうございます
まずはですね h 74さんからです 530回の日本ハム新球場問題の背後にある英語版公認野球規則のシャオの用法について
この回なかなか盛り上がったんですけれどもその後実談と言いますか あとからの情報でですね
h 74さんによりますとヤフーニュースでしょうかこちらへの記事をリンクを貼ってくれまして 先生が取り上げてくださってから1ヶ月
役の改定についても動き出しましたねという情報です そうなんですねえっと役の改定ついに動き出すというそんな流れになっているって
いうことでお知らせいただきましてありがとうございましたどういう形で役がですね 改変されるのかっていうところも含めて興味津々ですね
期待したいと思います 次560回のコメント返しいいの会につけられたコメントと言いますか
ご質問ですねノブ英語さんからです長年の疑問を一つ 英語では日本語と異なりジャニューリーフェビュアリーと各月に呼び名があるために1
から12月を数字として感じられないのではと思っていますが何かお考えはありますか 逆に日本のムツキキサラギ
ててんてんが数字になったのはどの文化の影響なのでしょうね ということで面白い
いいご質問ですねありがとうございます 英語では確かに1月2月ザファーストマンセカンドマンみたいな言い方はせずに
それぞれ名前が与えられているということですよねジャニューリーフェビュアリーという そうすると数字として捉える感覚っていうのはきっとないんではないかと
いうことで日本語の場合現代のですね 確かに1月2月ですから如実に数順番っていうのが表現そのものから感じられるのでその
意識数との連動という意識は非常に強いかと思いますね ただ英語でそれが全くないかといいますとこれはまあネイティブの方に聞いてみる
より他ないわけなんですけれども どうなんでしょうかね直接的に表現の中には数字は含まれていないわけなんですけれども
せいぜい12個ということでもありますし セプテンバーといったときにあと残り何ヶ月かというような関係ですね例えば
数字が思い浮かばないということもそんなにないんではないかというふうに 想像するんですけれどもこれ私の想像ですね
他には例えば曜日なんかもそうですよねこれは日本語でも英語でも第1の日第2の日 という言い方はせずにそれぞれ特別な名前がついているんですが例えば水曜日
週末まであと何日とか週で言うと何日目という感覚は 7つ程度なので我々日本語の母語話者でもですね
表面的には数字は出てこないんですけれどもある程度順番として認識しているという そんな感覚はあるんですけれどもいかがでしょうかね
他にはさらに少なく4つ程度の季節 なんかもですね順番で決して捉えはしないけれども
あえて順番でという言い方で言えば夏は2番目とかですね すぐ出ると言えば出るんではないかということなので
表現の中に数字が含まれていれば確かにその 連動性と言いますかね数字順番を想起させる程度っていうのは高い
高いと言いますかそのもの表現されているわけですからね エクスプリシットなわけですがそれが例えばジャニアリーフェビュアリーのに覆い隠されているからといって
すぐに数が出てこないのかどうかっていうのはちょっとわからないですけれどもね 程度の差っていうのはあるんだとは感じられますけれどもね
このあたりは心理言語学の実験なんかで試してみると面白そうな話題かなと思います さらに日本でもインデキの9章として6月キサラギア良いうんぬんかんぬんっていうのがあるわけですけれども
これ いかがですかね古文なんかでも表記上は少なくとも11月とかですね
こういう表記は古くからあったおそらくは中国からの影響だとは思いますけれども このあたり小読みの大話題っていうのはですね言語とも関係が深いので1回整理したりですね調べてみたいなとは思っている領域なんですけれども
当面こんなところで回答とさせていただきます また詳しいことがわかりましたらお話しますし皆さんリスナーの皆さんも何か知っていることがあればぜひ
コメントを寄せください 次に268回の母音字が4つ続く妙な綴り字の9
という会についてですね梅さんよりコメントいただきました a 単語は原則として言うで終われないというのはこの放送で初めて知りました
確かに q 数 レスキューなどみんな最後にいいがついていますね
かっこ言うは例外でしょうか トリックアートの中に隠されていたものを見つけたみたいで面白いです
ということでコメントご感想ありがとうございました そうなんですね例外として言うという非常に重要な単語がありまして
you ということですねいうで終わる珍しい単語ということです 他にはですね関連して古い英語でのあなた
何時なんて訳すザウもそうなんですよね このあたりはお互い影響し合っていることは間違いないでしょうね
ザウというっていうことですがは thou ということなんですけれどもね 綴り字の規則っていうのはこんな風にですね確かにトリックアートの中に隠されて
いたものを見つけたみたいっていう表現だったんですが いつも見ているんだけれども規則としてはですねなかなか浮かび上がってこないっていうか意識
したことがない そんな綴り字のルールって意外と多くあるんですよね
また紹介していきたいとおもいますうめさんコメントありがとうございました 次に560回のコメント返しに対してカミンさんからもコメント頂いていました
読み上げさせていただきます お茶の間で英語塩というのはヘルディを知る前なら英語子研究者の自虐的なギャグみたいな
ものに思えたかもしれません 英語子研究というと英語学の中でもかなりマニアックで専門性が高く
大学の授業で英語子の授業があっても言語マニアのような特殊な学生しかあえて 選択しないというイメージがありましたので
確保実際にはそんなことはないかもしれませんが しかしヘルディをで英語車とても身近な学問になりました
私はお茶の間ではないですが移動時間が英語子の時間になっています ということでカミンさんありがとうございます
これはおっしゃる通りですね 最初に言うときはですね
自虐的なギャグと思われるんだろうなと思ってあまり言わないようにしてきたんですね 英語子をお茶の間になんていうのはありえない
バカバカしいということで一生にふされかねないということでですね 口にするのも恐ろしいということであまり言ってこなかったんですけれども
私の中では決してギャグでもなんでもなく本気で言ってるんですよね 本気で言えば言うほどギャグっぽくなってしまうので言わないようにしていたということなんですが
あるときにですねこれはもう解禁してしまおう言ってしまおうということでですね この立場を表明したということです
まだほとんどの場合ギャグと受け取られてるんだろうと思いつつですね このヘルディをでもそうですしヘログブログの方でもそうですし
youtube なんかでも発信を続けていますが少しずつですね 浸透させていって自虐的なギャグでなくなる日というのを心待ちにしているとそんな感じです
お茶の間にっていうのもちょっと古い表現でですね昭和的な香りがプンプンしますので 何かもっといい方法がいい表現があるかなと思ってるんですけども要するに日常的に
身近にというそれだけのことなんですけれどもね 何かキャッチーな今の時代にふさわしい表現があったら皆さん教えてください
他にもコメントをたくさんいただいておりまして今日すべてを紹介することはできないんですけれども また改めて読み上げる機会を作りたいとこのように思います
日々の皆さんからのコメントで元気づけられていますし 次の話題を考えたりしますのでぜひですね
どしどしコメントをご意見ご質問を寄せくださいよろしくお願い致します 以上コメント返しでした
漂流の仮説
エンディングです今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました 今日の話題はドリフト変流を説明しようとする5種類の仮説
ということだったんですがいずれも仮説ぽく聞こえて実は全然仮説じゃないっていうことをですね 明らかにした回ということで結局のところ
ドリフトがなぜあるのかはわからないままであると そんな結論なわけですけれども皆さんどのように考えますかね
考えるきっかけ
簡単に結論が出る答えが出るという問題ではないとは思いますけれども 一度この大きな問題に思いを馳せていただけると
面白いかなとそのように思います このチャンネル英語の語源が身につくラジオヘルディオではあなたからのご質問
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それでは本日も皆さんにとって良い1日になりますように ほったりうちがお届けしましたまたした
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