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おはようございます。英語の歴史を研究しています堀田隆一です。 7月8日、金曜日です。
今週は、東京地方は先週に比べれば少しですね、暑さが和らいだという感じはするんですけれども、やはりむしむしして非常に暑いには変わりませんね。
印欧祖語の語根meg
週末にかかりますけれども、元気でいきたいと思います。 本日の話題は
大きいを意味する印欧祖語、meg の関連語、です。 昨日の放送では、称号としてのmr.mrs.missについて、語源を紐解きましたけれども、
最終的にはこれmasterに遡るっていうことだったんですよね。 このmasterというのが、称号として使われる名前の前に置かれるので、発音が少し弱くなってmisterになる。
そしてこのmrを元に、その女性形、女性語尾をつけてmistress。 そしてこれが包まったのがmrsであり、そしてmissでもあるというような流れで、大元にmasterという単語があったということになりますね。
これはmaster、主人ということなんですけれども、古くはマジステルという形で小英語にすでに出ているんですけれども、 だからといってこれ英語の本来語ではないです。
かなり早い段階でラテン語から入ってきた単語だということなんですね。
マギステルというこの形のラテン語に由来するということなんですね。 そしてこのラテン語のマギステルという単語は、マグという最初の部分が大きいという意味なんですね。
そしてさらに遡りますと、引用祖語のメグという語根に遡るというふうにされています。 そしてこのメグという引用語根は大きいというそのものの意味なんですけれども、非常に基本的な意味ですよね。
大きいというのは。ですのでそこから派生した単語群というのは多数ありまして、 それが結果的にラテン語を通じて英語に入ってきたものというのもあれば、ゲルマン語経由で直接英語に入ってきたものもある。
さまざまな経路で、実は現在の英語の語彙の中に引用祖語メグに究極的には遡るたくさんの単語が流入してきているということなんですよね。 これを今日はひたすら挙げていきたいと思います。
原義は大きいですから応用範囲は広いですね。さまざまなところに顔を出す要素ということです。 引用祖語の語根はメグという形です。
まずは釈用語ではなく、本来の英語、つまり引用祖語からゲルマン語に入り、 そのままアングロサクソン、小英語に入ってきて、そして今に連なる単語ということを言うと、 これはマッチというのがまず挙げられますね。
たくさんの、大量のという意味ですし、小英語では設備字がついて、 ミチェルという形で表れたんですけれども、これは一般に大きいということを意味したんですね。
さらにこのミチェルという小英語のチュッという部分が、Kの音に置き換わったもので、 ミッコルというのがありますね。これあまり現在では使いませんけれども、ミッコルですね。
これも大きいマッチと同じ意味なんですね。 これが使われている有名なことわざは、 many a little makes a mickle ということわざありますね。
これ、チリも積もれば山となるということで、 リと小さいものが集まるとミッコル、大量のものになるというようなことわざですが、 ここにミッコルとして残っています。
引用語から直接ゲルマン語を経て、小英語、 そして現代英語へと連なった引用語根、メグの関連語というのは、 そんなに多くないわけなんですけれども、今マッチとミッコル挙げましたけれども、
ラテン語と英語の関連性
何よりも多いのは外から入ってきた単語ですね。 まずラテン語からいきたいと思うんですけれども、ラテン語では大きい、 偉大なという意味で、マグヌフという単語があります。
このマグの部分が引用語根に遡るということなんですが、 ここから様々な発声語が作られ、英語に入ってきたものもたくさんあります。
例えばマグネット、マグニチュード、マグナムのような単語ですね。 他にはマグネニモス、マグネフィック、マグネフィセント、マグネフィコ、マグニファイ、マグニロクウェント。
だいたい壮大で豪華な、壮麗なっていうな、そのあたりの意味の単語が多いと思います。
さらにラテン語で比較級語尾のついたマイオルという形がありますね。 これがより大きいという意味になるんですけれども、ここから発声した単語群というのもたくさんありまして、
メイジャー、メイジャードーモ、マジョリティ、マジョスキュール、メイヤー、 なんていうのがありますね。
さらにそこから、マイストーソー、マジェスティ、マイストロー、マジステリオ、マジストロー、マジストラット、マスター、ミスター、ミストロー、ミストレス、ミスス、ミス、というように、昨日取り上げた女性を表す称号にも入ってきています。
今述べたものはですね、ラテン語から直接入ったものもあれば、ラテン語、イタリア語というふうに経由して入ってきたものも含まれています。
さらにラテン語マグヌスに最上級語尾をつけた形ですね。 これがマクシムスというんですが、ここからマクシム、マクシマムという英単語が入ってきています。
それからインオーソ語のメグにですね、女性語尾をつけた形に由来するものとして、ラテン語の女神の名前でマイヤという女神がいますね。
これを月の名前に当てたのがメイ、5月というものになります。
ちなみに英語本来の英単語としてMAYと続いてメイというのが5月とは別の意味で、やや古い言い方ですけれども、少女娘という意味がありますけれども、これとも同婚とされているものですね。
ギリシャ語とサンスクリット語の影響
次にギリシャ語いきたいと思います。 ギリシャ語ではインオーソ語のメグから設備字尾をつけた形でメガとかメガル、エルですね。
これが加わった形で大きいを表したんですが、まず思い浮かぶのがオウミガ、オメガですね。
ギリシャ文字の最後の文字ということで、これオウメガ、大きな尾ということですね。
小さい尾というのは今度はオウミクロンということになります。
他にギリシャ語ではたくさん入ってますが、エクロメガリとかメガロポリスであるとかメガを持つ単語っていうのは英語の中に入ってきてると思いますね。
ギリシャ語で最上級語尾をつけたのがマギストスという形なんですけれども、ここに由来するものとしてはエルマギストという単語がありますね。
次にサンスクリット語です。
インドの古典語ですね。
地理的には英語と相当隔たっていますけれども、このサンスクリット語というのもインヨー語族の一員です。
サンスクリット語では大きいを意味する同根の形はマハーとかマハッテという形になりますね。
そうしますとたくさん上がってきます。
マハバラタ、マハラジャ、マハラーニ、マハリシ、マハッマ、マハヤナ、マハウトのようにたくさんありますね。
マハラジャっていうのはGreat King、Big Kingぐらいの意味になります。
ずっと単語を裏列してきましたけれども、基本的な語義であるだけに大きいという、基本的な意味であるだけにここから発生した単語っていうのはたくさん生まれるというのは当然のことだと思います。
ただ英語が面白いのは、歴史の中で様々な言語から単語を借りてきたっていうことがあるんですね。
ですので最初のマッチ、ミッコルのように直接引用相互の語根MEGに遡れるものもあれば、一方別経路、ラテン語とかギリシャ語とかあるいはサンスクリット語ですね。
このような別経路に一旦行って、普通に考えたら縁がないはずのところを英語は歴史の過程でこうした言語からもたくさん単語を取り入れたという経緯がありますので、
最終的に引用語根MEGから様々に分かれたものが再び英語の中で合流していることなる単語としてですね。
ただ原理である大きいという意味はどこかに軽くであれですね、残っているし、形としてもマハとかメガとかマジとかいろんな形はありますけれども、
いずれも音の変化の結果そうなっていったということで、緩くはやはり関連性があるということが、音声上もですね、関連があるということが分かるかと思うんですね。
これはもちろんボキャブラリーを増やすのに役に立つということはありますけれども、それ以上に英語が様々な言語から需要を取り込んできたという、
この歴史に文化の面白さということを思い起こさせてくれると思います。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
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