2025-08-26 13:19

heldio #402. 称号としての Mr, Mrs, Miss

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #称号
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サマリー

本エピソードでは、称号としてのMr、Mrs、Missの歴史や変遷を考察しています。特に、近年のMsやMxなど新しい称号の出現や、伝統的な称号の由来について詳しく解説しています。

称号の歴史と定義
おはようございます。英語の歴史を研究しています堀田隆一です。 7月7日木曜日です。本日の話題は、リスナーさんからの質問にお答えしたいと思います。
称号としての Mr, Mrs, Miss についてです。 昨日7月6日にリスナーさん、パンを食らう者さんから質問がありました。
人名につける Mr, Miss, Mrs の各語の由来、人名につける用法の成立、現在の用法に至るまでの推移など、その歴史について教えてください。
というご質問でした。 こちらはいずれもですね、名前につけて
〇〇さんであるとか、男性であれば〇〇しというふうに訳すことが多かったり、〇〇夫人ですね、この場合 Mrs。それから Miss だと〇〇お嬢さんっていう感じでしょうかね。〇〇嬢というような言い方。
これ称号、タイトルということでですね、使うことが多いわけなんですけれども、近年は他にも関連する称号というのが現れてきてますよね。
女性の場合に Mrs, Miss というのは、非婚か未婚かということを明示的に表現することになってしまいますので、これを避けるために Miss という Ms と書く新しい称号ですね、こちらが使われるようになってきています。
とりわけ公的な場ではですね、このように Ms, Miss を使うことがどんどん増えてきていると思うんですね。
最近といってもですね、これが初出したのは1949年のことですから、意外と古い初出はですね、最近といってもこれぐらい70年ぐらいの歴史があるんだなということを、私も調べてみてわかったんですけれども、
未婚、既婚の区別なく用いられる女性に対する継承ということですよね。これは Mrs と Miss を合体させて作った、人為的に作った、そのようなタイトルということになりますね。
さらには本当に最近なんですけれども Mix って読ませるんですかね、MX と書いて、男性か女性かも明示しない、いわば非常に現代的なジェンダーの多様なあり方というのを反映して、MX というものも出てきているようですね。
これも極めて最近かと思いきや、初出というレベルで言いますと Oxford English Dictionary によりますと1977年ということで、こんな古くから意外や意外あったんだということになりますね。
伝統的な称号の由来
おそらく語源としては、X というのは不明なものですね。いわゆる数学の方程式で使うようなX、未知数というような意味合いを乗せて作られた造語と言いますか、作られたタイトルなんだろうと思います。
伝統的には Mr, Mrs, Miss という辺りですね。この辺りは非常に古くから用いられているわけなんですけれども。
この由来を考えてみたいと思います。
この伝統的な3つの称号ですね。Mr, Mrs, Miss というのはですね、実は語幹としては共通してるんです。
ラテン語の myol という単語ですね。これそのまま英語に入りまして、そのままと言いましても発音は変わりましたけれども、major ですね。
メジャーな、主要なという意味の major です。名詞形は majority ということになりますね。
それから、市長を表す mayor なんかもここから来てるんですけれども、これがまずベースですね。
この単語にさらなる語尾がついてできたのが、例えば master、maestro であり、いわゆる巨人と言いますかね、大貨。
大した人、すごい人という意味になるわけです。もともとは大きい、majority、major ですから、大きい、主要なという意味で、この主要な人、大きな人、大人、大物という形状にはなりますね。
うやまっていう言葉に発展しました。これが master なわけですよね。
そしてこの master っていうのが弱まった形が実は mister なんです。
主に男性の形状として、英語ではこの単語が使われた初めから形状として使われている、タイトルとして使われているということで、15世紀半ばには、mister というなになにしっということですね、この意味で使われていることがわかっているんですね。
その後、16世紀、17世紀には、一般的に広くこの形状としてだけではなくてですね。
the young mister であるとか、mister of arts のような言い方でも対応されたっていうことです。
称号というのは確かに重要ではあるんですけれども、より重要なのは次に来る名前の方ですので、相対的に言えばアクセントが弱く発音されることが多いんですね。
この形状なり称号の部分ですね。それで master だったものが弱まって mister のようになったっていうことなんですね。
そして書き言葉の上でもですね、つづり事情もその発音の弱さっていうのを反映した可能性があるんですが、フルでつづるのではなくてですね、mr というふうに省略されてつづられることが多くなったっていうことのようです。
続いて misses なんですけれども、これは mrs と書いて misses などと読ませるんですが、実はですね、この mister という単語に ess つまり女性系ですね、女性系の語尾をつけた単語なんです。
つまり mistress というのが元々の単語なんですね。実際 mistress という形で現在でも単語ありますよね。
古くは女主人という意味ですけれども、後にですね、ややデロゲーションと言いますかね、軽蔑の意味を超えて丈夫、愛人という意味で用いられることも多かったわけなんですが、本来の意味は master の女性版ということで mistress だったんですね。
これがどんどんつづまって、やはり称号、タイトルですからどんどんつづまった結果、misses という形になったっていうことなんですね。書き言葉の上でも mrs とつづるようになった。
何々婦人ということでですね、これは17世紀初頭にですね、書出しています。面白いことに出始めた頃はですね、実は未婚、寄婚関係なく女性一般に関して用いられたんです。
なので、皮肉なことにですね、これが後に婦人というですね、寄婚者に限定して使われるようになったために、新たに前世紀の半ばにですね、miss というのが作られたという話を冒頭にしましたけれども、もともとはこれは未婚の女性に対しても用いられたというのがなかなか面白いことですね。
つまり完全にミスターの女性版ということで、misses というのができたっていうことなんですね。
3つ目が miss になるわけなんですけれども、これは m-i-s-s というふうに続きますね。
17世紀後半に英語としては初めて現れるんですけれども、何々女王ということで、基本的には未婚の女性につけられるものだったんですが、これまた面白いことに、ある語の略なんですけれども、そのある語とは先ほどの misses の場合と同じ結局 mistress なんですよ。
つまり、マスター、ミスターときて、それを女性系にした mistress っていうのがありますね。
この mistress が二手に分かれた、両方とも省略語なんですが、少し違った形の省略をした結果、misses 一方はそっちになり、もう一方は miss になったということになります。
そして分かれたからには、意味も分かれて区別しておこうという発想なんでしょうかね。
misses の方は既婚女性、そして miss の方は未婚女性に使われるようになったっていうことなんですね。
書き言葉で綴るときにはですね、特にアメリカ英語では省略形には period がつくわけで、mr ピリオドですね。
misses は m r s ピリオドとなるんですが、miss の場合にはピリオドつかないんですね。
これはよく省略語ではないからだという、フルに m i s s ってこれ miss そのまま読める単語で、省略語ではないからピリオドがつかないというような言い方がなされることがあるんですが、
今見たように語源的には misses と同じように省略語ではあるんです。
だけれどもピリオドがつかないというのはそのまま読める単語としてですね、m i s s ということで何も省略されていないかのように読めるからというのが厳密に言えばそういう理由でピリオドがつかないわけですね。
イギリス英語ではいずれのせいをピリオドがつかないことが多いので mr, misses, miss 最後にピリオドはありませんけれどもね。
ということで mr は15世紀から、そして misses, miss というのは17世紀から使われて、そして現代に至る、そういう歴史をたどったようです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
リスナーさんからの質問に答える形で mr, misses, miss この3つプラスアルファですけれども、称号の歴史、語源についてお話ししました。
このチャンネルでは今回のようにリスナーの皆さんからのご意見、ご感想、ご質問等を寄せいただいています。
ボイシーのコメント機能あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています。専用フォームを通じてお寄せください。
合わせてお知らせなんですけれども、この5月に私も編著者の一人として関わっています。
言語の標準化を考える日中英読普通対象言語史の試みと題する本が大週刊より出版されました。
編著は他に高田博之、田中牧郎、そして私、堀田隆一ということになるんですが、この3名が編みました各言語の標準化について、その歴史を比較対象してみるという試みでした。
ちょうど明日7月8日の金曜日に出版後初めてなんですけれども、3人の編著が対面で会いまして、そこでこの本で取り上げたテーマ、言語の標準化であるとか、アプローチ、対象言語史というアプローチについて、3人で対談するという機会を持とうと考えています。
Voicyでもその対談を収録しておいて、後日Voicyでも公開する予定なんですけれども、このリスナーの皆さんにおかれましては、標準化あるいは対象言語史というキーワードから思いつくようなその他アイディアであるとかお題であるとか意見、
そしてもうすでに読んでいただいたという方はですね、その内容に関するものでもいいんですが、自由にコメントをいただければと思っております。こちらのチャプターに貼り付けておきましたコメントフォームより何々といただければと思います。
数日前からお寄せいただいていまして、何件かコメントを寄せられているんですけれども、明日が対談ですので、ギリギリになると取り上げたり検討するということはなかなかできないかもしれませんが、本日中にでもいただければと思います。
私自身も変じゃ定談、大変楽しみにしております。Voicyでの放送も楽しみにしていただければと思います。それではまた明日。
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