2025-07-17 10:35

heldio #362. 貴族名に対応する of のついた英語名はなぜないの?

#英語史 #英語教育 #英語学習 #名前学 #前置詞 #固有名詞 #人名
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サマリー

英語には、貴族名に対応する「of」で始まる名前が存在しない理由について探求しています。ノルマン征服以降の英語名の形成や、他のヨーロッパ言語との違いを考察しています。

貴族名の英語における不在
おはようございます。英語の歴史を研究しています、堀田隆一です。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオheldioでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
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今回取り上げる素朴な疑問は、大学の授業で寄せられた、ある具体的な質問なんですけれども。
ヨーロッパには、de Gaulle, von Bismarck, van Goghのような貴族名に付けるですね、ofに相当する単語ですね。各言語の。
これが付く名前というのが未だに残っているんですが、英語の場合、このof、ほにゃららというような人名ですね。
性ですけれども、これがないですね。これが何でですかという質問です。
これはとても面白い質問だと思うんですけれども、完全に答えることは私はできなくて、
むしろ歴史家であるとか、その方面に小造形の深い方にお聞きしたいなと思っているほどなんですけれども。
もともと寄せられた質問ではですね、ヨーロッパでは貴族であるとか、あるいは現代であれば元貴族と言うべきかもしれませんが、
の名前を呼ぶときに、この性、ラストナイム、ファミリーナイムの方ですね。
ドイツ語ではfonと綴ってfonですね。フランス語ではdeと綴るあれですね。
イタリア語ではdiです。スペイン語ではdon、そしてオランダ語ではfanですね。
これを家の名前ですね。家系の名前の前につけて、どこでご出身のという、つまり貴族の家系であるということを示すものですね。
こう呼ぶ習慣があって、さまざまな実際に名前にですね、こうした前置に相当する、ofに相当するものが付されるわけなんですが。
英語で言うとこれ、ofとかfromとか、その辺だと思われるんですが、そんな名前聞いたことないわけですよ。
なぜ大陸諸国ではこういうふうに残っているのに、イギリスではないのかということなんですね。
これ、しばらく前にいただいた質問なんですが、私もよくわからなくて答えあぐねて、少し時間が経ってしまったんですが、最終的にやっぱりまだ完全にわかったわけではないんですね。
ですので、今日お話しするのは途中報告といいますかね、調べている最中の途中報告であるとか、今まで知っていた範囲内でとりあえずお話ししたいと思います。
まず英語人名において、生、last nameとかfamily nameと呼ばれているものなんですが、これが一般的に付けられるようになったのは、例の1066年のノルマン征服以降なんですね。
実際には少し前から貴族なんかは、生を名乗っていたようなんですが、およそ1066年の後と考えていいですね。フランス語での習慣というのが伝わったと考えられます。
ただ、もちろん貴族家のみなんですね。最初は。貴族は家計を示すということに意味がありますので、ドコドコのという土地の名前であるとか、すでに家の名前になっているもので、ドコドコの。
で、フランス語の場合、du、何とかということになるわけですよね。徐々にその後、貴族から社会の階段をですね、少しずつ下に降りてきて、生が一般の人々にも付けられるようになったということなんですね。
上から下にゆっくりと生を名乗るという習慣が出てきたということです。実際はですね、この習慣は本当にゆっくりと広がっていったんであって、最終的にかなり下の方の階層まで広がっていくのは近代になってから16世紀であるとか、それぐらいなんですね。
ですので、ざっと4、500年かかって、社会の上から下まで広がっていったということで、最初は本当に貴族のものだったということなんですね。さらに地域的にもですね、南の方が早い。南というのはイングランドの南で、ノルマ政府の影響を直接に、まず最初に受けたということで、そしてその影響がだんだんと北の方に広がっていったということで、時間的にも空間的にもですね。
やはりノルマ政府というものが契機となって、この生を名乗るという習慣がイギリスの中でもですね、英語の中でも広がっていったという、これについては分かっているんですね。
前置詞の消失
そもそも貴族家の名前につきやすいということはもちろんあるわけなんですけれども、もう1つモチベーションとしてはですね、ジョンというと無数にいるわけですよね。どこどこのジョンだという言い方をして特定するということなんですが、特定したい理由はですね。
新しくノルマ政府によって、ノルマ庁の世の中になって土地代表ルームズデイブックという土地代表を作り始めたことからも分かるとおり、要するに税金を取り立てたいわけですよね。そのためにどこの誰がどれだけの土地を持っていてということを正確に把握する必要がある。
このあたりからつまり税収をですね、しっかりと取ることを目的に個人を特定したい。そして個人を特定することを目的に制という習慣が始まったということでもあるんですね。
とりわけ貴族からは多くの税金を取り立てたいので、まず持ってですね、貴族からしっかりと個人が特定できるような名付け、ファミリーネーム、ラストネームというのをつけ始めるという、こういう政治的な思惑っていうのもあったわけですよね。
そしてノルマン征服の後はですね、結局貴族っていうのはイングランド人が貴族になるわけではなくて、ノルマンディ出身の人々がそのままフランス語の名前を携えてイギリスに行ってそのまま貴族をやっているってことなのでフランス語話者なんですよね。
名前も当然フランス語でde〜〜ということになるわけです。だからofの出番っていうのないんですね。英語が絡んでくる出番が今のところなくてですね、例えばSimon de Montfortなんていう、王に立てついた貴族がいるんですがこの人はイギリス人でありながらフランス系だということでSimon de Montfortのようなdeの名前を名乗っているということなんですね。
ただ、その後ですね、徐々にイングランド人も貴族の地位につくようになったりするので、そのまま英語に訳し替えたofっていうのもあっても良さそうなものなんですね。
実際にないではなかったんです。例えば、エドワード3世の子で、ランカスター家の祖となったジョン・オブ・ゴーンズなんていうのはof godという形で、
まさに、do何とかというような言い方をですね、そのまま英語に訳したというものがありますよね。このように、あるにはあったんです。
さらに、ofだけじゃなくてですね、土地の名前なんかだとofよりもonとかatとかですね、いうものですね。
例えば、atwellという姓であるとか、bysouth、これby、southですね。
だから、at and oakのように、atとかbyとか、ほぼにupなんかもありますね。appityなんていうと、up in the villageぐらいの意味です。
このように、ofではないとしても、何か前置詞を加えてですね、土地と引っ掛けて名前の一部にするっていうような習慣はないではなかったということなんですね。
ただ、どういうわけか他の大陸のですね、国と異なってイングランドの場合には、そして英語化したものに関しては、
このofとかupとかatとかbyのような前置詞を挙げましたけれども、こうした前置詞が大体消えていくっていうパターンが多かったんですね。
これが何でかというのは、本当に知りたいところなんですけれども、いわばそうですね、日本語に例えれば、一郎君じゃ分からないから鈴木と付ける。
鈴木さんちの一郎君ということなんですが、省略して鈴木の一郎となる。さらにのも省略して鈴木一郎となるわけですよ。
こういうふうにつなぎの助詞ですね、ofに相当するものがどんどん消えていったのが、日本語としての正の語理だというふうに考えると、ちょうど同じようなことが英語では起こっている。
ただ、大陸の他の言語では、doなりforなりfanなりというのが残っていますので、なぜ英語では消えちゃったんだろうというのは、確かに疑問として残るわけですね。
なので今回の疑問には完全に答えられてはいないわけなんですけれども、これから調べていきたいと思います。ではまた。
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