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2025-01-16 10:00

heldio #180. 和田忍先生との対談2:ヴァイキングと英語史

#英語史 #英語学習 #英語教育 #和田忍 #ヴァイキング #古英語 #古ノルド語
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おはようございます。 本日も昨日に引き続き、東京都市大学の私、信先生。 ヴァイキング時代のアングロサクソンですね。
この歴史的、それから文献学的研究をされている先生ですが、お越しいただきまして、 連日でありますが、また少し角度の違うところからお話し聞きたいと思うんですね。
本日もよろしくお願いします。 本日は、ヴァイキングと英語史という、昨日よりももうちょっと一般的な話題ですかね。
英語史におけるヴァイキングの役割。 このヴァイキングたちっていうのは、いわゆる海賊としてイメージが日本でも定着していると思うんですけれども。
これ、アニメなんかも流行っているわけですけれども、 このヴァイキングイコール海賊というイメージなんですが、これは本当のところどうなんですかね。
そこそこ当たっているっていうことなのか、そうでもないのかっていう。 これはいかがでしょうか。
ヴァイキングというのは、一般的に海賊として荒くれ者というイメージがありますけれども、必ずしもヴァイキング活動、いわゆる横暴な活動によって、いろんな金品を奪うというばかりではありませんでした。
ヴァイキングたちは、時によっては貿易をする、相手と交渉をして自分たちの利益を得る、そういったことができない場合、もしくは自分たちが戦った方が利益が得られる場合には戦いをするというような生活をしていたというふうに言われています。
なるほど。そうすると、結果として暴力に結びついたということも、事実としてはあったとしても、モチベーションといいますか、大元は公益とか商業といったような、一般的な民族と民族の交流みたいな、そこにベースがあったと考えるほうが、より適切ということですかね。
そうですね。そういったことがいわゆる、今よく言われています。
なるほど。そうすると、イメージというかステレオタイプとして、ヴァイキングは海賊行為を働く。先ほどのヴァイキング行為と言いましたが、もう象徴というか代名詞のようになっちゃっているというのは事実ですが、必ずしもそうじゃないということなんですかね。
そうですね。
それからもっと前提の話なんですけれども、彼らが話していた、ヴァイキングたちが話していた言葉というのは、これは何語なんですかね。英語ではないわけですよね。
そうですね。彼らも英語と同じ語族であるんですけれども、コノルド語と言われる北欧語を話していたというふうに言われています。
これは、広い意味で同じゲルマン語という言い方をされたんですけれども、割と近いですかね。どれくらいの近さとか遠さと言いますか。
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そうですね。英語は西ゲルマン語に属すると言われていますが、北欧語は北ゲルマン語に属すると言われています。
その点で、北と西で地域が違いますけれども、ゲルマン語としてはかなり近い言葉と言われています。
西ゲルマンと北ゲルマンというふうに、派閥は分かれている。ただ、分かれてから、そんなに長い間の時間がまだ流れていないので、大元だった時代から離れて、まだ少々しか経っていないという意味では、比較的近かったというふうな理解でいいんですかね。
そうですね。
さあ、このオルド語、英語でオールドノースっていうことですかね。この言語を喋るバイキングたちが襲ってきたり、あるいはそれ以前に攻撃目的だったりということで、イングランドと交流を持ったっていうことだと思うんですけれども。
これ、攻撃であるとか、襲うにしても、普通定住という形にはならないと思うんですけれども、本国があるわけですから。
定住することになったって、昨日の話でもあったと思うんですが、主に900年以降ですか。これはどういう事情なんですかね。
定住に関しましては、スカンジナビアという地域は、耕せる土地が少ないわけで、自分たちが住むための生活するための土地が少ないわけです。
そうすると、家族のうち長男がその土地を継ぐことができますけれども、次男、三男になると生活する場所がなくなっていくわけですね。
そういったときに、いわゆるバイキング活動と言われる、外に出て行って自分たちの生活する場を獲得するという行為をし始めるわけです。
それは必ずしも暴力的なものばかりではなく、貿易なども行ったということになります。
なるほどね。そうするとだいぶイメージ変わりますね。結局、次男、三男が新しい土地というか新天地を求めて、最初は貿易で。
だけどうまくいかない場合には、暴力も持さないという形で、最終的にイングランドの地に定住することになったということなんですが。
いわゆる海賊ですから船で動くのが得意なんですが、イングランドは確かに近いかもしれませんが、他にも場所はあるわけですよね。
例えば比較的近場では、後にノルマン制服なんていうので英語字でも出てきますが、ノルマンディであるとかフランス北部、あの辺りだって十分近いと思うんですが、あの辺りにも行ったんですかね。
はい、実際に行っています。バイキングの人たちはそのノルマンディと言われる地域にも進出して、そこに定住して、そこの定住した先で、その地域の言葉であるフランス語を獲得するということになります。
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なるほど、そうすると状況はイングランドの場合は北部、東部ですかね。いわゆる北海に面した部分。フランスで言うと北海に面した部分というのがいわゆるノルマンディという部分で、バイキングにとっては2つターゲットですよね。
この2つは割と定住したりして似てるんですかね、定住の仕方というかバイキングの最終的にどうなったかっていうのは、この辺はどうなんでしょうかね。
そうですね、この2つの地域は非常に似ていると思います。この2つの地域以外にもバイキングは他の地域にも定住先を求めて移動しています。
なので、フランスの地域もイングランドの地域もそうですが、他の地域でもそういったことをしているということで、バイキングの人々はその地に定住して同化するということがわかってくると思います。
そうすると、今さっきノルマンディの場合は定住して、比較的早くというかすんなりとフランスに同化したと。文化的にも、おそらく言語的にもと考えていいんですかね。
フランス語に簡単に言うと母語を乗り換えたということですよね、数世代で。
同じことがイングランド北部に定住した連中、バイキングにも同じことが起こったんですかね。つまり英語に乗り換えたというような、そのあたりはどうなんでしょうか。
基本的にはそのように言われています。ただやはり近い言語ということで、その影響の仕方というのは、イングランド独特のものがあるというふうに考えていいんじゃないでしょうか。
なるほど。フランス語とコーンのオルド語だとだいぶ違うわけでしょうね。語派も違うって言うんですか。フランス語はイタリック語派。それに対して英語は先ほどもありましたように、基本的に同じゲルマンで近いと言えば近いということで。
最終的にこのコーンオルド語がどうなったか、同化したのか英語にですね。あるいは個別に独立してある程度存続したのかみたいのは、英語史でも割と英語史とかこの時代の歴史ではいろんな説というか考え方があるようですけれども。
結果的にはですね、少し時間はかかったかもしれませんが、ノルマンディよりも英語でもあるいはイングランド北部でもこの2つの言語の融合が進んだと言われていますが、その現れとしてはですね、融合と言ってもいろいろあると思うんですが、どんなところに主にコーンオルド語の影響と言いますか、英語側に出ているというふうに考えられますかね。
そうですね。もともとコーンオルド語とコーン英語というものは同じ語族で、いわゆる語の基本の部分が似ているわけです。それに対して違う部分というのは、いわゆる活用であったり、使い方であったりという部分に現れてくると思います。
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その部分がお互い融合する形、特にイングランドの方に寄ってくるという形で、形が変わってきたと思われます。
それから、釈用語というのもきっとあると思うんですよね。コーンオルド語の単語が英語に入ったり、逆バージョンだってあったかなとは思うんですけどもね。これは実は英語誌の教科書なんかを見ると、現代語にも900語ぐらい残っているとか、コーンオルド語の単語が。いろいろ言われているんですけどね。
これはまた話していただかないといけないかもしれませんね。
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