2025-06-12 10:00

heldio #327. 新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ

#英語史 #英語教育 #英語学習 #フランス語 #英仏対照言語史
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サマリー

新年度にフランス語を学び始める人々に対して、英語とフランス語の深い関係を解説しています。特に、英語に含まれる多くのフランス語の単語を示しながら、フランス語の学習が英語の知識を活かせることを強調しています。

英語とフランス語の関係
おはようございます。英語の歴史を研究しています、堀田隆一です。 このチャンネル、英語の語源が身につくラジオheldioでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。 今回取り上げる話題は、新年度ならではの話題なんですけれども、
新年度にフランス語を学び始めている皆さんへ 英語史を合わせて学ぶと絶対に学びが面白くなると約束します。
という話題です。 英語とフランス語。
ヨーロッパの重要な2つの言語ということでですね、何らかの関係があるんだろうと思っている人は多いと思うんですけれども、
実は非常に深い関係があるんですね。 これを今日は紹介したいと思うんですね。
そしてこの新年度というタイミングで、例えば大学の授業であるとか、あるいはその他でですね、新しい言語としてフランス語を学び始めるという人もかなり多いと思いますので、
今まで義務教育から合わせてですね、学んできた英語。
この知識を最大限に生かしてフランス語を学ぶということを推奨したいと思うんですね。
なかなか発信の機会がないんですけれども、この機会に思い切って英語とフランス語の関係、そしてフランス語を学ぶにあたって今まで学んできた英語がどれほど役に立つのかということをお話ししたいと思います。
まず第一点目なんですが、かなりショッキングなことを皆さんにお伝えしたいと思うんですね。
今まで皆さんは義務教育からですね、英語は相当の期間学んできたんじゃないかと、想像されるわけなんですけれども、実は皆さんが学んできた英語とその英語の語彙ですね、
これ、3語に1語は実は英語なんかではなく、フランス語の単語なんです。
これ驚く人が多いと思うんですけれども、本当です。3語に1語は英単語ではなくて、本当はフランス語単語なんです。
これはどういうことかと言いますと、英語がかつてフランス語から大量に単語を輸入した、釈用したということがあるんですね。
その結果、あまりに多く取り入れすぎてですね、本来の英語は消されてフランス語の語彙によって置き換えられてしまったということがあるんですね。
結果として、その数としてはですね、割合としては、現代の普通に一般的に使う単語ということで考えますと、その3分の1が実はフランス語からの単語ということになるんですね。
もう少し正確に丁寧に言いますと、3分の1は本当言うとですね、フランス語あるいはラテン語から借りたものということになります。
ただですね、このラテン語とフランス語の関係なんですけれども、ラテン語から生まれた娘言語の一つがフランス語なんですね。
他に例えばフランス語のほかはですね、スペイン語とかポルトガル語とかイタリア語とかルーマニア語みたいなものがあるんですけれども、このラテン語から生まれたということは当然似てるわけですよ。
ラテン語とフランス語、かなり単語の形が似てるということもあって、どっちか判明しない場合もあるので、これをですね、両方ひっくるめてラテン、フランス語とひっくるめて考えることが多いんですけれども、
英語史の世界ではですね、このラテン、フランス語と言われているこの語彙ですね、これが実は英語の中に3分の1あるということなんです。
言語の変化と注意点
これが英語史を学ぶとですね、これはすぐに学ぶことなんですけれども、これ初めて知るとですね、これ驚くんですね。
そんなに英語の中にフランス語があるのかということなんですね。
実際、フランス語を勉強すると、かなり多くの単語が英語の単語と一致している、すずり字なんかではほとんど同じあるいは全く一緒で、もちろんその発音で言うとですね、英語的な発音とフランス語的な発音ということで若干異なるんですが、
実はですね、全く同じ単語が共有されているというのが相当あると思うんですね。
そしてこれ、背景を知らないとですね、英語を学んでその後に第二外国語としてフランス語を学ぶというケースが多いと思うんですけれども、なんか似てるなと思ったりするんですね。
そうすると、多くの人はフランス語が兄弟が世界的な言語である英語からたくさんの語彙を借りたんだというふうに勘違いするんですけれども、これ英語史を学ぶとすぐに分かることで逆なんです。
英語がフランス語から大量のフランス語単語を借りたっていうことなんですね。
つまり矢印の向きが逆なんです。ただこれは最近ではなくて、中世の時代です。
ざっとですね、1066年という時代、今からほぼ1000年前ですね、から数世紀の間ですね、いわゆる中英語と呼ばれている1100年ぐらいから1500年ぐらいの時期なんですけれども、
この間にですね、1万を超えるフランス語の単語を英語は借用した、借りたっていうことです。
だから結果として今でもですね、英単語とフランス語の単語とで共通のものが多いっていうことです。
フランス語が英語から単語を借りたわけではありません。逆です。英語がかつてフランス語から大量の単語を借りたんだ。
だからこそ今一致している単語があるということです。この辺を取り違えないようにしてもらいたいと思うんですね。
このきっかけは何かというと、実は1066年、イギリス史上の最大の事件とされていますが、ノルマン征服、ノルマンコンクエストというものが起こったんですね。
これはイギリスが簡単に言えばフランス語話者であるノルマン人にですね、征服されたという出来事です。
この征服者のリーダーが、いわゆるウィリアム・ダ・コンクラ、征服王ウィリアム一世ということになるわけですね。
これを契機にですね、イギリスという国は、つまりイギリスっていうのは英語のお膝元と皆さん思っていると思うんですが、
実は1066年にウィリアムに征服されてから300年ほどの間、イギリスの公用語はなんとフランス語だったんですね。
形状は。イギリス国民のほとんどは英語を話していたっていう意味では、実態としては英語の国ということに間違いないんですけれども、
表向きは政治的にはですね、この3世紀ほどの間、イギリスの公用語はフランス語だっていうことになってたんです。
こんな時代ですから当然、王であるとか貴族ですね、の公用語はフランス語ということになって、
それが庶民の言語である英語にですね、やはり何らかの影響を及ぼさずにはいられなかったという流れがあるわけですね。
主にこの時期を中心にですね、フランス語の単語が大量に英語に流れ込んできた。
そのために今、英語とフランス語で共通の単語がたくさんあるということになるんですね。
さあ、このようなことが起こったのは1066年であるとか、まあ今からだいぶ昔のことですよね。
当時のフランス語だってですね、今まで1000年ぐらいありますので、いろいろ言葉変化して変わっています。
英語そのものももちろん変わっています。
ですので、現代の英語とフランスを比べた時にですね、ちょっと違うなっていうことがあるのは、それはまあ1000年の時差がありますので当然のことなんですね。
例えば、全く同じ形をした単語であってもですね、意味が異なっているとか、こういうことが結構よくあって、
これはFAUX-AMISなんて言いますね、フランス語で。
これは英語で言うとFALSE FRIENDS、こう間違えた友達同士というようなことで、見た目は似ているのに実は意味が異なっているっていうのがあるんですね。
例えば、英語でLIBRARYって言えば図書館なんですが、それに対応するフランス語LIBRAIRIEっていうのは本屋なんですね。
英語詞をちょろっと学習しますと、英語とフランス語の関係が手に取るように分かるようになります。
両方の言語の学習に必ず役に立ちます。
これは断言します。私も2回がフランス語だったからですね。
ではまた。
10:00

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