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2024-03-11 09:51

#027 さらにフランス語の話

フランス語がないと成り立たない言語、それが英語。

言語好きな一般男性ソウイチが、英語やその他の言語に関するモヤモヤを「悪口」として吐き出しながら、言語についてあれこれ考えていくPodcastです。


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この番組は、言語大好きで英語嫌いな私、ソウイチが、英語への悪口を垂れ流しながら、
言語について色々なことを考えていく、ポッドキャストプログラムになっています。
番組内で登場する英語への悪口は、全て私の個人的な見解ですので、どうぞご了承ください。
はい、どうもこんにちは。エイゴサーチのお時間でございます。
ちょっとしばらく間が空いてしまったんですが、今週からね、またやっていこうと思います。
今日はちょっと外で録音をしているので、別に外で録音しようと思った理由は特に何でもないんですけど、
ちょっと家で録音する時間があまり取れなくて、今会社の昼休みに会社の近くの公園に来て録音したら気持ちよかろうかなと思ってやってみたんですけど、
雑音もちょっと入っているんですが、それもまた良しかなと思っております。
さて、前2回にわたって、勝手にドキュメント72時間おしゃべるラジオの本田受信料さんと一緒に録音したエピソードをお送りしておりました。
いわばね、勝手にフランス人はボンジュールと言わないおしゃべるラジオといったところで、楽しく聞いていただけたらなと思います。
もしまだ聞いていない方がいらっしゃいましたらぜひ聞いてみてください。
この番組一応英語の話をする番組なんですけど、あえてフランス語を取り上げたのには一応意味がありまして、
もちろんね、フランス人はボンジュールと言わないという面白い本について本田さんとお話をしたかったっていうのももちろんあったんですけど、
それとは別に、いかに英語とフランス語の関係が強固であるかというか、根深いところで英語とフランス語が繋がっているのかっていうことを僕はいつも常々感じていることであって、
なので英語の話をするときにフランス語の話をするっていうのは本当に欠かせないんですよね。
とりわけ英語の歴史の話とか語源の話なんかするときに、やっぱりフランス語の知識がないとどうしてもうまくいかないことがあるんですよ。
だから英語の話だけじゃなくて、そのうち他の言語のいろんな話もしていけたらなと思ってるんですけど、
とりまフランス語の話も今後ちょっとずつしていけたらなと思っています。
YouTubeのチャンネルも作っておりまして、そちらでは主にフランス語の話をずっとしているので、そちらもぜひご覧いただけたらと思っています。
さて、さっきも言った通り英語の歴史とか語源の話をするときにフランス語ってもう本当に避けて通れない道なんですよね。
英単語の起源の割合、つまりどの英単語が何語由来なのか、そして普段使われている英単語のうち何語由来の単語がどれぐらいの割合で存在しているのかっていうのを調べた研究っていろいろあるんですけど、
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英語の本来の言葉、つまりもともとゲルマス語から受け継いできた単語がおよそ25%と言われています。
フランス語経由でラテン語から入ってきている語彙がおよそ50から60%と言われています。
ちょっと調べたんですけど、日本語も和語、つまり大和言葉ですね。
日本語の本来の語彙がおよそ30%、そして漢語、つまり古代の中国語由来の語彙が50%ぐらいあるらしくて、英語にとってのフランス語は日本語にとっての中国語であるっていうふうに考えるとちょっと私たちにも感覚がつかめるんじゃないかなと思います。
たぶん現代の日本人が漢語を封じられたら大和言葉だけで会話しろって言われたらたぶん無理でしょうね。
フランス語がなぜここまで英語に影響を与えたかっていうと、11世紀頃にあったノルマンコンクエストという出来事が一番大きかったんじゃないかなと思います。
ノルマンコンクエストっていうのは歴史を勉強した方ならよくご存知と思うんですが、
一言でざっくり言うとイギリス王室の王家騒動なんですね。
イングランドの王様だったエドワード・ザンゲ王という方が亡くなりまして、その後継者争いの中で今のフランスにいたノルマンディー公・ギヨーム2世という人がイングランドに遠征をしまして、
その結果なんやかんやあってウィリアム1世としてそのギヨーム2世は即位、イングランドの王様として即位することになったんですよね。
ウィリアム1世はフランス出身で英語が話せなかったのでフランスから自分の部下をたくさんイングランドに呼び寄せたんですね。
なのでイングランドの宮廷はその時点でも完全にフランス化されてしまいます。
もともといた貴族も没落したりとか、あるいはうまくやった人たちはもしかしたらフランス語を勉強して修正したのかもしれないけど、
とにかく宮廷の中ではフランス語が共通語になっていきました。
それから300年くらいにわたってイギリスの宮廷では書き言葉もそして話し言葉もフランス語が正式な言語として使われ続けたんですね。
その間に大量の語彙がフランス語から英語に入っていきました。
平安時代とか日本の昔の宮廷でも漢文の素養がないと出世できなかったりとか、公文書がもっぱら漢文だったりとかそういうのもあったので、
ちょっとそれに近いようなものがあるんじゃないかなと思います。
一方で庶民に関しては一般の農民とか町のおじさんとかそういう人たちはずっと英語を使い続けてたんですよね。
なんだけど庶民はもともと読み書きができなかったので英語はこの時点で書き言葉としてはほとんど衰退してしまっていたので、
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世の中に英語が書ける人っていうのがもういなくなっちゃったんですよね。
そこまではちょっと言い過ぎかもしれないですけど、要は偉い人が英語を話さなくなったことによって英語を統制するものがなくなってしまったんですね。
なので庶民だけのものになってしまった英語っていうのはここからどんどん簡略化が進んでいきます。
それ以前の古い英語、古英語って言われるんですけど、現代のドイツ語と同じように単語には3つの性が男性女性中性3つの性があったんですけど、
これもなくなっちゃったし、動詞の活用もかなり単純になっていきました。
3人称単数現在のSも早く消えてほしいなって思ってるんですけど。
それから1399年、ほんと300年後ですね、国王に即位したヘンリー4世がノルマンコンクエスト以来初めて英語を母語とする国王だったんですね。
ヘンリー4世が即位する前には百年戦争っていうのもあって、有名なジャグヌダルクの活躍でフランスはイギリスを倒してるんですけど、
もしこの時にジャグヌダルクがいなくてイギリスが勝っていたら、イギリスの王様がフランスの王様を兼務することになってたと思うんですけど、
そうしたら両国の共通語はまず間違いなくフランス語になっただろうねと言われております。
王様がフランス語話者だからね。
そうなるといよいよ英語は言語としてどんどん消滅していく道もあったかもしれない。
実際にはそうはならなくて、ジャグヌダルクの活躍によってフランスが勝ってジャグヌダルクがいたおかげで現代の英語が守られたと言っても過言ではないのかもしれないですね。
そしてイギリスはフランスへの対抗心っていうのもあると思うんですけど、俺たちの英語みたいな意識がすごい芽生え出すんですよね。
フランス語って要は適正語なので、だんだんフランス的なものは排除されていく流れになっていきました。
1489年には議会でフランス語ではなく英語を使うようにっていうことに改められまして、ここでようやく英語が復権したんですよ。
長い道のりですよね。
300年っていうと徳川幕府の始まりから終わりまでぐらいなので、その間に英語もフランス語もだいぶ変化してしまったんじゃないかなというのもちょっとわかる気がします。
さて、こうして現代の英語は世界有数の語彙数を誇る言語に成長していきました。
同じ意味を持つ語源違いの単語っていうのが多すぎるんですよね。
これがなければ大学受験とかももっと楽だったんじゃないかなと思うんですけどどうでしょうか。
YouTubeでEnglishじゃなくてEnglishで検索してみてください。
E-N-G-L-I-S-HじゃなくてA-N-G-L-I-S-HのEnglishです。
フランス語由来の外来語を全部廃止した英語の本来語だけで会話している、話をしているYouTubeチャンネルっていうのが時々あるので、ちょっと試みとしてとっても面白いのでもし興味がある方は見てみてください。
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やっぱりね、日本語を大和言葉だけで話しているみたいな絶妙な古臭さというか野暮ったさというか、よく言えば素朴で美しい感じがして、これはこれでありなんじゃないのかなと思うんですけど、でもね、ちょっとね、なんか洗練さに欠ける感じはちょっとする気がします。
というわけで、今回は前回までのホンダさん英語会の振り返るということで、英語とフランス語の微妙な関係について話してみました。
ご意見ご感想などありましたら、お便りフォームかTwitterのDM、それからハッシュタグ英語サーチでも大丈夫です。
お便り的なものをもらえると今後の励みになりますので、ぜひお待ちしております。
それでは。
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