2025-09-11 17:13

heldio #418. なぜ *an alive person と言えないの?

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #形容詞 #前置詞句 #副詞
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サマリー

英語における形容詞「alive」の使い方についての疑問が深く掘り下げられます。特に「an alive person」と言えない理由や、他の形容詞との使い分けについて説明されています。このエピソードでは、英語の表現における「alive」と「on one's own」の使い方について詳しく解説されています。それぞれの語源や文法的な理由から、特定のフレーズがなぜ使えないのかが考察されています。

形容詞aliveに関する疑問
おはようございます。英語の語源が身につくラジオのパーソナリティ、 そして英語の歴史を研究しています。堀田隆一です。7月23日土曜日です。
土曜日は比較的ゆったり聞かれている方も多いのではないかと思いますけれども、 このチャンネルでも皆さんに色々とですね、英語に関する素朴な疑問というのを寄せていただいていまして、
私自身もそのような質問に主に週末にかけてお答えできればいいなという感じで放送しています。 実際、本日の話題はですね、昨日寄せられたばかりのリスナーさんからの質問にお答えしたいと思っています。
なぜan alive person、生きている人という意味でan alive personとは言えないのという疑問に英語史の観点から迫りたいと思います。本日もよろしくお願いいたします。
昨日リスナーの川上さんからお寄せいただいた質問なんですけれども、読み上げたいと思います。
毎朝楽しく拝聴させていただいています。一つ質問させてください。 形容詞aliveは保護としてのみ用いられる過去除述用法と言われます。
形容詞livingが名詞を修飾できる限定用法があるのに対して、aliveはないと。
多くの形容詞は両方の使われ方をするのに、aliveあるいは他の一部の形容詞が除述用法のみであるのは不思議に思います。何かわけがあるのでしょうか。
というご質問をいただきました。川上さんありがとうございます。これ本当にありがとうございますなんですね。
なぜかというと、英語詞が解くのに、答えるのにとても良い問題と言いますか、英語詞が答えるのに非常に適切な英語詞が得意とするタイプの問題なんです。
なのでこれはどちらかというと、私からありがとうございますというタイプの問題なんですけれどもね。このaliveのような単語って確かに形容詞っていうことになってるんですよね。
辞書で引くと。ただ、いわゆる普通の形容詞とは違ってですね。
例えば、smallとかbigとかyoungoldみたいな、いわゆる一般的にもっとも形容詞らしい形容詞、プロトテピカルな形容詞と言われるものに対して、aliveっていうのは使い方が異なっている。
で、もっとも典型的な形容詞っていうのは2つの使い方に両方に対応している。
これ、川上さんがおっしゃったようにですね。いわゆる除述用法と限定用法っていうことで、例えば、he is youngと言いますよね。これは、いわゆる保護の位置に来るということですね。
svcの文に典型的にcの位置にはまる形容詞っていうことです。
一方で、he is a young manというようなyoung manですね。このように、次に来る名詞にかかっていくっていうのが、形容詞の典型的な用法であるという、そういう発想もありますよね。
これ、前者、svcにはまる方を除述用法、除述するわけですね。heっていうのは何者かっていうことを説明している。
一方で、he is a young manっていう時は、確かに彼を除述してるって意味では、これも広い意味では除述なんですけれども、ローカルに言えばyoung manっていうふうにmanにかかっているって意味で、これは限定用法であるっていう言い方をするんですね。
まんの種類を限定しているっていう感じです。つまりold manではなくてyoung manなんだよっていう意味合いで、まんの種類を限定しているっていう、そんな発想で限定用法って言ってるわけです。
形容詞っていうのは典型的にこの除述用法、svcのcにはまるっていう方ですね。それから、いわゆる形容詞は名詞にかかっていくって意味で、形容詞プラス名詞、このように使われるこの形容詞のことを限定用法って言うんですね。これが典型的な形容詞の2大用法というふうに言われているわけです。
ですから、この両方に使えるよっていう形容詞が最も典型的で、ごく普通の形容詞なんだという言い方になります。ところが、この一方にしか用いられない形容詞っていうのがあるんですね。それが今回のaliveっていうことなんですけれども、例えば、she is alive、彼女は生きているというですね、これsvcのcにぴったりはまるっていう意味で、
この意味では非常に形容詞らしいんですけれども、ですが、she is an alive personという言い方はできないんですね。彼女は生きている、つまり死んでいないって意味ですね。人であるという言い方では、普通、an alive personという言い方はしない、できないんですね。aliveっていうのはこういう言い方ができないんです。
その意味ではyoung oldなんかとはちょっと違う、一方、形容詞っぽくない形容詞っていうことになります。これを単語を変えてlivingにするとOKなんですね。she is a living personという言い方でいけるわけなんですけれども、aliveはどうも許されていない。これはなぜかっていう問題ですね。
aliveの多様な使い方
このように形容詞っていうのは助術用法と限定用法があるという言い方したんですね。さて、形容詞の担い用法という言い方をしたんですけれども、実は形容詞にはですね、マイナーですけれども、もうちょっと別の使い方もあるんですね。
ある名詞に対して、普通、前に形容詞っておくんですけれども、後ろにおいてその名詞を修飾する、つまり後ろから修飾するっていう、こういう形容詞の使い方っていうのもあるんですね。
例えば、aliveなんかはこの言い方で使います。普通の言い方ではないと思うんですけれども、例えば、she is a person alive, not deadのような言い方ですね。この場合には、ある意味、後ろからかかって、死んでるんではなくて、生きている生身の人間ですみたいに言うときには、こういう言い方が許されます。
つまり、同じ限定用法でも後ろからかかるっていう言い方があるんですね。これ3つ目と言っておきましょう。形容詞の用法。それから4つ目はですね、これもはや形容詞というより副詞に近いんですけれども、こんな言い方があります。
aliveの例であげますけれども、he was buried alive、彼は生き埋めにされたという、ちょっと怖い例文ですけれども、この場合ですね、最後に来るaliveっていうのは、生きたままに埋められたっていうことで、彼は埋められた、生きていたのにという意味では形容詞っぽくも捉えられますが、解釈によっては、生きたままに埋められたっていう副詞としても取れるんですね。
つまり、非常に微妙です。形容詞なのか副詞なのか、微妙な使い方がこのaliveなんです。ここで言うね、he was buried aliveっていう時です。ここでまとめますと、いわゆる形容詞、かっこ副詞っぽいものも含めということなんですけれども、4つ用法がある。
1つは助術用法っていうことで、SVCのCにはまる用法。もう1つ、2つは限定用法っていうことで、名詞を修飾する方法で、この方法にも前から後ろにかかるっていう順当なかかり方と、後ろからかかるっていう順当でない方法、この2通りがあるんですね。
そして最後に、形容詞か副詞か微妙なhe was buried aliveのタイプです。この合わせて4つぐらいの形容詞の用法と言いますかね、これがまずあるということなんですけれども、この中でaliveっていうのは、この4つの用法の中で3つまでを担当することができます。
he is aliveという助術用法。そして限定用法では、前からかかることはできないけれども、後ろからかかる。例えば、she is a person alive, not deadのような言い方。それから、副詞的にhe was buried aliveのような言い方。4つのうち3つ担当できるんですよ。
どうしてもダメなのが、前からかかる方法で、alive person、これはダメだよっていうことになります。
さて、この4つの用法の中で3つ担当できるっていうのは、なかなかな多彩な単語という言い方もできると思うんですけれども、このような4つのうち3つを担当できるものって他に何かなって考えてみると、実は全知識なんですよ。
例に挙げるのは何でもいいんですけれども、on one's own、一人で一人のという、これを使ってみましょうかね。
まず、he is aliveと同じような言い方で、he is on his ownと言います。彼は一人だっていう言い方ですね。
次に、he is a person alive, not deadみたいに、後ろからかかって死んではいない、生きている人なんだというような言い方として、同じように全知識も使えます。
例えば、he is a backpacker on his own。彼は一人で旅しているバックパッカーだって意味ですね。
ただし、同じ意味で、on his ownっていうのを前に置いて、he is an on his own backpackerとは言えないんですね。
意味は、まあ分かりそうなものですが、これダメってことになっているんです。
ちょうど、he is an alive personと言えないのと同じような感じになってますね。
最後に、副詞的に使われます。つまり、he was buried aliveと同じように、he is backpacking on his own。
彼は一人で、単身でバックパッキングをしているというような言い方ですね。
つまり、aliveとon one's ownっていう、これ比べてみましたけれども、全く同じ振る舞いしてるんですよ。
つまり、aliveっていうのは、全知識と同じもんだと考えると、すっとこの現象が理解できると思うんですね。
そして、ここからが英語詞の進行調なんですけれども、alive、この単語の語源を探ると、まさに全知識なんですよ。
これ、簡単に言うとon lifeなんですね。
on life、これが包まって、そして発音上少し語尾のfの音がvに濁ったりするっていうことを経て、一語になっちゃってaliveなんですよ。
on life、これが包まった結果がaliveなんですね。
つまり、現代的にaliveっていうのは、あたかも一語のような綴りで、そして発音でということで、一、まとまった一語というふうに考えられていますが、歴史をたどるとあくまでon lifeというようなんですね。
in lifeという言い方もしてもいいと思うんですけれども、要するにそれくらいの意味なんですよ。
なので、he is on lifeとかin life、これなんとなくわかりますね。
それから、he is a backpacker on life、in lifeという言い方、これもわかりますね。
それから、he is traveling on life、in life、これもなんとなくわかるわけですが、絶対ダメだというのが、he is an on life backpacker、これはダメでしょ。
これはダメでしょうね。
前詞は名詞の前について、その名詞を修飾するという言い方が、統合的にはダメっていうことになっているからです。
これがなんでダメなのっていうのは、また別の問題なんですけれども、前において後ろの名詞を修飾するという、この言い方だけは許されてないんです。
先ほどの形容詞には広く4つぐらいの意味があるっていう言い方しましたが、4つのうち3つまでは担当できる。
だけども、an on life backpackerであるとか、an on one's own backpackerみたいな言い方はダメっていうことでしたよね。
これだけはダメなんです。
つまり、on one's ownっていうのとarriveというのは、全く同列、同じような分布を示すっていうことです。
これも歴史的に考えれば全く不思議ではなくて、arriveっていうのは、もともとこのaっていうのはonが縮まった形に過ぎず、そしてliveっていうのももともとlifeですね。
これが語尾の都合上濁ってしまってliveってなってる。
つまり、arriveと言ってるけれども、結局はon lifeなんだという、この全知識なんだということを考えると、なんで前から後ろにかけて名詞を修飾する用法だけがダメなのか。
他の3つの用法はOKなんだけれども、前から後ろに形容詞から名詞にかかるという形で、順当な使い方がどうしてダメなのかっていうのが、これできれいに説明できることになります。
リスナーからの質問
つまり、語源を参照すると、なぜarriveがこういう振る舞いをするのかっていうのが、とってもよく分かるんですね。
この話題につきましては、実はかつて比較的長いエッセイという形でWeb上に論項を載せていますので、そちらへURLを貼っておきますので、じっくりと読んでいただければと思います。
今日も最後まで放送を聞いていただきまして、本当にありがとうございました。
今日はリスナーの川上さんより、待ってましたと言わんばかりの英語詞にピタッとはまるような質問ですね。
素朴な疑問を寄せていただきまして、本当にありがとうございました。
英語詞で説明するのが、ものすごく得意な分野の質問ってあるんですよ。
今回それだったんですね。実は下手な質問っていうのもありまして、それが来るとどうしようかなとか思ったりするんですけれども、
ただ、それもそのような質問を寄せられてきましても、1日2日置いて考えると、英語詞的にもやっぱり説明できるじゃないかみたいに気づいたりすることがあるんですよね。
これによって私も大変勉強になっているっていうことがありまして、本当にリスナーの皆さんが寄せていただけますコメントであるとか質問であるとか、
それによってどんどんと面白くなってくるっていう、そういう感じもいたしますので、ぜひ今後もこのHeldioではご意見ご感想ご質問お寄せ願います。
チャンネルで取り上げてほしいトピックなどもありましたら、そちらも併せてお知らせいただければと思います。
Voicyのコメント機能あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています。専用フォームを通じてお寄せいただければ幸いです。
週末も土曜日始まりですね。本日も皆さんとって良い1日になりますように。
堀田隆一がお届けしました。ではまた明日。
17:13

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