2025-10-02 22:24

#439. ここ数日のコメントに返信します

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #コメント返し
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サマリー

このエピソードでは、英語の発音や語彙に関する問題が取り上げられ、アメリカ英語とイギリス英語の標準について議論されています。また、日本人にとって学びやすい英語の特徴や、世界における小英語の動向についても触れられています。最近のエピソードでは、Megaflipsに対するコメントへの反応や、動名詞と不定詞の使用に関する議論が展開されています。さらに、特定の動詞の構文の違いについても言及されています。

英語の発音と標準
おはようございます。英語の語源が身につくラジオ、ヘルディオのパーソナリティ、 そして英語の歴史を研究しています。堀田隆一です。8月13日土曜日です。
お盆休みは最中という方も多いんではないかと思いますが、関東地方、それから東海東北にかけてですかね、台風が来ているということで、皆さんの地域はいかがでしょうかね。
大きな被害が出ないと多いのですが、該当する地域の方はぜひお供えください。
さて、本日はですね、ここ数日で寄せられてきましたコメントであるとか、質問に答える回としたいと思います。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
まずはですね、435回の放送です。世界諸英語の種、米、カ、ゴ、シン、インということで、世界の様々な英語の種が一つ、 イギリスの標準英語一つだったわけではなくて、実は様々なイギリス内の方言がですね、
元となって世界にばらまかれたということで、代表的な英語を変種として、アメリカ英語、カナダ英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語、そしてインド英語についてお話した回なんですね。
これにつきまして、リスナーのカミンさんよりコメントをいただきました。読み上げたいと思います。
リクエストに答えていただきありがとうございました。アメリカ英語、イギリス英語という括り方も実はかなり大雑把で、書の内部は複雑で多様ですね。
それでもアメリカ英語、イギリス英語という捉え方ができるのは、やはりそれぞれの国で19世紀以降発観された辞書や、
規範的文法書の影響が大きいからなんでしょうか。もちろん国家としての政治力、軍事力、経済力の大きさゆえに、そのイメージを言語が引き受けている面もあると思いますが。
ということで、いつもカミンさんコメントいただきました。ありがとうございます。
そうですね、このアメリカ英語、イギリス英語、その内部は様々な方言に分かれていて、決して一枚岩ではないんですけれども、
いわゆる標準的なアメリカ英語とか標準的イギリス英語というようなものは、存在するものとして認識されているわけですね。
アメリカ英語といったときに、様々な方言の集合体ではあるとはいえ、大雑把に言えばアメリカ英語という一つの実態がですね、標準的なものとしてあるんだというような、そういう認識なわけですけれどもね。
実際にあるのかというとですね、例えばアメリカ英語の場合には、general americanと言われるような典型的な発音ですね。
これは中西部の発音ということで最も広く聞かれて、そして我々がいかにもアメリカンと結びつけるような発音ですね。
あるいはgeneral americanと言って、確かにgeneralっていうぐらいですから、一般的広く聞かれるんですが、これがいわば標準、アメリカの標準なんだって言い方が正しいかどうかはよくわからないですね。
地域ごとにその地域の標準と見られるものがあったりして、例えばテレビなんかでもですね、その方言が使われているって意味では、アメリカ英語の発音でスタンダードなものがあるかっていうと、ちょっと微妙なところもあるんですね。
generalな発音という言い方をしますと、その中西部ベースのgeneral americanっていうことになるんですが、それが果たしてスタンダードかどうかっていうのは実は微妙な問題なんですね。
一方、語彙であるとか文法については、一つの標準と呼ばれるようなものですね、スタンダードと呼ばれるようなものがアメリカ英語にもあるっていうのは確かですね。
それからイギリスの方も同じでですね、イギリス英語の標準発音って何かというと、アメリカよりはありますね。
RPと呼ばれている、いわゆるReceived Pronunciation、容認発音と呼ばれているもので、これがですね、イギリス英語での発音、あるいは世界の様々な英語のトップに立つ、最も標準的で聞き取りやすい発音なんだというような定評があるわけですね。
実際にこれを母語としてですね、母発音っていうんですが、自分自身の発音として持っているっていう人はイギリス人でもですね、3%しかいないなどと言われることがあって、普通にしゃべってる人はいないわけなんですけれども、イギリス発音の標準という言い方はできるかと思うんですね。
アメリカの場合と同じで、語彙であるとか文法に関してはガチッとやはりですね、標準と呼ばれるもの、さらに標準以上にですね、規範といっていいものっていうのが確立していますね。
ですので、いただいたコメント、質問に関して言いますと、それぞれの国、アメリカとイギリスでですね、発音分野に関しては、発音部門に関しては、ゆるくですね、標準と目されているものがありますけれども、標準、スタンダードというよりはどちらかというと、ジェネラルっていう言い方ですかね、これに近いのかなと。
それに対して、文法や語彙というのは、触れていただいた通りですね、辞書であるとか規範文法という、ガチッとですね、定式化するのに、最もターゲットになりやすい。
発音というのは、いくら発音しろと言っても、みんなついてくるわけではないので、人々がですね、ただ、辞書や規範文法というのは、そこに明記されていることが標準なんだよということを言いやすい、訴えかけやすいので、語彙や文法の面では、このスタンダードというものが比較的ですね、確立しやすいということになります。
実際にイギリスでですね、18世紀以降、これが起こってきましたし、アメリカでもですね、そのイギリスでの動きとおよそですけれども、連動する形で、アメリカなりの規範というものもあったわけですけれども、定められてきた、そういうことはあると思います。
日本人に合う英語
次に、Qさんからいただいたコメントを紹介します。
同じこの世界小英語ワールドイングリッシーズに関するこの放送を受けてということなんですけれども、では読み上げます。
こんにちは。いつも楽しく聞かせてもらっています。先日は、深疑問に関する質問に回答していただき、ありがとうございました。
今回メッセージを送ったのは、最近放送された世界小英語ワールドイングリッシーズについて、ふと気になったことがあったからです。
それは、世界小英語の中で日本人が学びやすい英語はどれなんだろうということです。
もちろん学びやすいというと、その英語が話されている地域の文化や経済的状況なども大きく影響することだと思いますが、
それらを除いて、あえて純粋に言語の特徴が日本人に学びやすい、発音しやすいとか聞き取りやすい等々の英語を挙げるとすると、
先生はどの世界小英語の英語が日本人向きだと思いますかというご質問ですね。
これは、一つ一つのこの世界のさまざまな英語というのを細かく見るということは、私も特にしていないので、
ピンポイントでどこの英語がという言い方は難しいんですけれども、こう言っておきたいと思うんですね。
いわゆるネイティブスピーカーの話している英語ですね。
アメリカ英語やイギリス英語というのが典型なんですけれども、そうでない方の編集と言いますかね、英語編集。
いわゆるEnglish as a second languageであるとか、English as a foreign languageと呼ばれているような英語をしゃべる地域、それから人口も含めてですね、そちらの方が多いわけですよね、世界中に。
そしてその世界小英語のおそらく大半、きちんと数えたわけではないので、大半とか非常に多くのという言い方をしておきたいと思うんですが、
そちらがですね、日本人に合っていると言いますか、発音上も文法上も習得しやすい形態になっているということですね。
簡単に言えば、いわゆるA、Bのようなネイティブの英語よりもずっと簡略化されているという意味合いでそういうわけなんですけれどもね。
実はこの分野というのは今研究が進んでいまして、リンガフランカコアなんていう言い方で、いわゆるリンガフランカとしての英語を構成する文法的あるいは発音上のコアとなるものということですね。
ネイティブ英語ではなくて、リンガフランカとして英語をしゃべる世界の多くの人々が共通して英語をしゃべるときに用いている特徴のうち、とりわけコアなものということですね。
これなんかをですね、例えば母音の違い、これは英語では非常に重要なんですけれども、細かい違いはコアには入っていないと。母音の長さ、短い母音と長い母音、この区別はやはりどうしても必要だけれども、
多少の違いであれば母音の音色そのものは区別していなくてもなんとかなるであるとか、あるいは語の強制ですね、強制位置、ストレスアクセントの位置ですけれども、これも間違えてもなんとかなるとか、そのような特徴のことですね。
それからですね、いわゆるリズム感なんですけれども、ネイティブの英語、英米の英語っていうのは典型的に強い音節と弱い音節っていうのが交互に現れるんですね。これがいわゆる英語らしいリズム感とされるんですけれども、
一方、日本語はダンダンダンダンっていう機関銃のように同じ強さで等間隔に音節が現れるっていうことで、類型的には180度異なるタイプのリズム感っていうのを持ってるんです。そして主にアジアの言語であるとか、日本語を含めてですね、この機関銃式ですね、ダンダンダンダンダンっていう、これを話す言語っていうのは非常に多いので、
この人々が、これを母語とする人々、話者が英語を話したときに、どうしてもですね、母語のリズム感で英語を話してしまう。そしてこちらの方がずっと世界で使われている、広く使われている英語ですね、世界小英語ではずっと普通であると。
ということで、例えば、I like the way you do itみたいな英語の文を典型的なコテコテの日本人英語で言いますと、I like the way you do itとなるわけですよね。このようなリズム感を持つ英語の喋り方をする人の方が、実は既にですね、21世紀の世界英語の時代には多いということなんですね。
なので、この方向にですね、世界の英語の全体ですかね、全体の方向がですね、このリズム感、つまり日本人にも馴染みやすいリズム感の方向で話されるようになってきていると。
大抵ネイティブ以外の方なわけですが、そしてそちらの方が人口は多いわけですので、単純にその量的な尺度から言うとですね、世界の英語全体がそちらの方に流れていくという可能性もあるわけです。
こうした特徴を持つネイティブではない人が喋る英語ですね。これEnglish as a lingua franca、略してELFなんて呼ぶ時があるんですけれども、このELFというのは全体として日本人向きですね。
向きっていうのは学びやすいという意味ではネイティブが話す英語よりもずっと発音しやすい聞き取りやすいということには、もう既になってきていると思うんですね。今後このELFがどのようなですね、振る舞いを見せるかと言いますか、世界の中で位置づけられていくかっていうのはしたがってなかなか面白い英語の近未来に関する議論となると思うんですね。
近未来の英語
はい、933ありがとうございました。
それから437回、一昨日ですね。マサニャンとの対談、メガフェプスとは何なのにつきまして反応をいただきました、のっこさんからコメントをいただきました。ありがとうございます。
こんにちは、メガフェプス懐かしいです。塾の指導である時から指導書に導入されていました。まさになんじゃらほいでした。
一般動詞の後が動名詞かトゥー不定詞かとなると、どちらでも使えるlikeって考えると、I like playing tennis. I like to play tennis.
変わらない現在の意思か、今からやりたいという未来意思かと思っています。
トゥーはもともと方向を表していますから、未来に向かっている感じがします。将来的には大差のないものになりますかね、というコメントをいただきました。
確かに一般的にはlikeのように動名詞も取るけれども、トゥー不定詞も取るって言った場合に、およそなんですけれどもニュアンスの違いっていうのが出て、I like playing tennisというのは一般的にテニスをするのが好きなんだということですかね。
それに対してI like to play tennisというのは、今からやりたいといったような、気持ちI want to play tennisに近いような意味になるということですね。これは確かに言われていることかと思います。
目的語として動名詞不定詞両方を取る場合には、往々にしてこういった違いが出る傾向がありまして、非常に大雑把に言いますと、動名詞っていうのが普遍的、そしてトゥー不定詞っていうのが未来思考ということですよね。
これは言えるかと思うんですが、文脈によってはほとんど差がないであるとか、ネイティブの方も違いがほとんど感じられないというものもあったりするんですね。
しかも、このメガフェプスの回で少し匂わせた議論があったと思うんですが、大きくトゥー不定詞だったものしか取らなかったものが、動名詞を取るようになってきているという、こういう大きな英語詞の流れっていうのがあるんですね。
つまり、最初にトゥー不定詞しか取らなかったものが、動名詞を受け入れるようになると、そうすると共存することになるんですね。共存している間というのは、全く同じものが2つあってもあまり価値がないので、それぞれ意味上の隅分け、微妙な差をつけるっていうことが起こってきたりしやすいです。
ただ、大きな歴史の流れとして、動名詞に移っていくという仮定に過ぎないと考えると、この共存期間っていうのは、いずれ時間が経てばトゥー不定詞の方は消えていくっていうことになるかもしれないわけですね。
そして、動名詞だけになったら、これは共存時代に2つの意味、微妙な分け方をしていたんですが、その2つがまた合流する形で動名詞で賄われることになるとか、こういった大きな流れの中の共存期間と見る見方もあるんですね。
ですので、これ、共時的な問題と通時的な問題ということで、Megaflipsの回にもこのような話をしたと思うんですけれども、つない引きみたいなところがありますね。この辺も含めまして、やはり今後どうなっていくのかっていうのが大変気になるところかと思います。
のっこさん、ありがとうございました。
動詞の構文の違い
そして、今日の最後に川上さんより、きのういただきました。おそらくこのMegaflipsの問題を受けて、反応をくださったのかなと思うんですけれども、読み上げます。
詞彙動詞に関する疑問です。ご回答いただければ幸いです。Make have get、プラス目的語、プラスdone、過去分詞形ですね、は良いのに、なぜlet、プラス目的語、プラスdone、過去分詞はダメなのですか、ということですね。
以下、ウィズダム永和辞典より引用です。
これが正しい方で、let it knownとは言えないっていうことですね。
B動詞を省略しないわけが知りたいというそのご質問ですね。
これもMegaflipsの動詞の目的語として、同名詞を取るのか不定詞を取るのかといったような問題。
一般に、補分、文を補う補分ですね。補分の問題と呼ばれている統合論の話題なんですけれども、
今回の同じ地域動詞でありながら、その後ろに来る型が違う、いわば文型という言い方をしてもいいと思うんですが、補分のパターンが異なるというわけですね。
Make have getの場合は、目的語が来て、その後に直接過去分詞の形が来れるっていうことですね。
ところが、letの場合は、直接let it knownのような言い方はできないので、目的語の後はあくまで動詞の原型が来なければいけないというルールがあるので、
let it be knownという形で代用するって言いますか、この形が正しい形でlet it knownのようには言えないっていう。
これなぜかっていうことなんですが、これ補分の問題はメガフェップスの問題が解けないのと同じように、今すぐここで回答を差し上げられないっていうぐらい研究もされてるんです。
歴史的にも研究されているんですが、なぜこの単語に限っては、他の類義語では可能なあの構文が取れないんだというタイプの問題ですね。
結局のところきれいな説明はできずに、単語ごとに取る構文っていうのが決まっているんだということになってしまいますが、
ただこの取る構文自体も歴史の中でやはり変化してきているっていうのも確かです。やはりこれ歴史上の英語史上の問題なんですね。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
ここ数日のコメント質問をご紹介しましたが、今日はですね、なかなか難問が多くてですね、はぎれよく答えるということがなかなかできなかったんですけれども、
いただいた質問等はですね、頭の隅に常に残っていまして、さらに良い説明であるとか、新しいことが分かったということがあればですね、
覚えておきまして、改めて取り上げるということもぜひしたいと思います。今回コメントをいただきました方々、皆さんありがとうございました。
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