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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio、英語史をお茶の間におもっとうに英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は1月10日、火曜日です。 年始のお休みが長かった方はですね、今日から仕事始めという方もいるんではないでしょうか。
大学なんかもですね、そんなところ多いかと思うんですけれども。 さて、昨日1月9日が成人式ということですね。
昨日の放送の冒頭でも述べたんですけれども、英語で成人するっていうのは come of age って言うんですね。
この表現とその起源について話してみると面白いんではないかと思いましたので、 1日遅れとはなりますが、この come of age、成人するについてお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。 本題に入る前に新聴のお知らせです。
京都大学の家入洋子先生と私、ほったりゅういちとで協調で書いたものなんですけれども、
文献学と英語史研究と題する本がいよいよ、 明後日ですかね、
1月12日以降に発売される予定です。 開拓者より出版されています。
英語史研究のガイドブック、ハンドブックという趣旨の本です。 英語史を研究する方やこれから研究をしてみたいなという方に最適です。
それからこの分野で卒業論文をこれから書くとか、修士論文を書くというような大学生、大学院生にとってもテーマ探しに最適の本となっています。
過去40年ほどの研究の動向を振り返って、 その上で今後の展望を描くという趣旨の案内書となっています。
企画から出版まで5年以上の時間がかかったという、なかなか難算の本だったんですけれども、
実際きつかったですね。 ですが本当に勉強になりました。
家入先生と私とで書をですね、各章担当文を決めて別々に執筆し、そして最終的にはもちろんお互いに読み合ってコメントをしあってということで協力して作り上げたということなんですが、
とりわけ統合論の部分ですね、家入先生が担当だったんですけれども、
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閲読構成の段階からめちゃくちゃ勉強になってしまいまして、
やっぱりこういう本を作りながら勉強するっていいなと思いました。
本当のども通すぎれば熱さ忘れるっていうことですが、結果としては大変でしたが、出来上がって本当に良かったと思っています。
いよいよあさって発売ということで、開拓者より文献学と英語史研究が発売となります。
関心のある方はこのチャプターに本書を紹介する記事へリンクを貼っておきますので、そちらより詳細をご覧ください。
以上、新聴のお知らせでした。
今日は昨日、成人の日だったということで、
coming of age dayと言いますね。
成人になるというのを英語ではcome of ageというセイクで表現します。
come of ageっていうことですね。
こういったセイク、イディオムというのは全体として意味を覚えてないといけないですね。
comeもofもageもそれ自体は非常に基本的な単語なわけですよ。
みんな知っているっていうことなんですが、ではこれが3つ集まってなんで成人するになるのかであるとか、
あるいは逆に成人するっていうのを英語で言ってくださいっていうふうに言うと、このセイクを覚えてない限りやっぱり出ないと思うんですね。
こういうのをイディオムと言って覚えなければいけないので厄介なものなんですが、
実際の英語では品用される、多用されるということで、やはり結局暗記しなければならないというそういうものなんですね。
イディオムっていうのは大体そういう性質をどの言語でも持っています。
ですのでまず暗記してしまうっていうことが大事なのはもちろんなんですけれども、
せめて後付けでもいいからそこに説明なり理屈なりですね、これがあると定着しやすいっていうのも確かだと思いますので、
ここではなぜcome of ageが成人するという意味になるのか、この由来について探ってみたいと思います。
まずcomeという動詞なんですけれども、これはもちろん来るというのが基本的な意味なんですけれども、
〜になるつまりbecomeに近い意味になることもあるんですね。
例えば、my dream has come trueって言った時のcome trueっていうのは実現するっていうことですよね、これはまさになるの意味です。
考えてみればbecomeという動詞はですね、comeにbeという瀬戸字をつけたもので、
beっていうのは基本的に意味を強める瀬戸字なんですね、なのでbecomeも結局comeなんですね。
元のcomeにも〜になるという意味が一応ですね、存在しているということは知っておいて良いかと思います。
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ちなみに逆のgoもですね〜になるって意味ありますよね、例えばgo badって言うと腐るみたいな意味にもなりますよね。
例えばthe fish went badみたいな言い方です。
それからgo mad、気が狂うというのもbecome madなわけですけれども、
goを使ってgo madのように言うこともできるわけです。
goの場合はどちらかというとその腐るとか狂うとかネガティブな意味合いに使うことが多いかなと思いますね。
comeは必ずしもその限り言わない、come trueもそうですね。
今回のcome of ageっていうのも特にネガティブではないっていうことですね。
さて、comeに〜になるというbecome的な意味があるっていうことは確認したんですけれども、ofageっていうのはどういうことかということですね。
ageっていうのは年齢ということです。
これにofがついてなぜ成人になるのかということなんですけれども、
まずofと年齢ageっていうのは相性がいいっていうことです。
ある年齢に属するといったぐらいのofの用法ですね。
日本語ではこのofの感覚っていうのはちょっと馴染みが薄いと言いますかね、ピンとこないかと思うんですけれども、
例えばI'm of the same age as youみたいな言い方。
通常はI'm as old as youと言えばいいんですけれども、
もう少しですね固くageという名詞を使うとすればI'm of the same age as youとかI'm of your ageというような言い方ですね。
ofなんですね。
年齢を言うときも例えばI'm 20とかI'm 20 years oldと言いますけれどもI'm 20of ageという言い方もありますね。
年齢についてはどういう年齢に属しているかといえばぐらいのof ageの使い方です。
そしてageっていうのも本来はですね年齢ということですから一般的で抽象的な意味ですよね年齢っていうのは。
ですがこのイディオムの中では成人年齢ほどの意味になるわけですね。
つまり一般的な年齢ではなく成人の年齢これはもちろん国文化によっても微妙に20歳なのか日本でも変わりましたが18なのかっていうのは違いますので。
age自体に20とか18という意味があるわけではないんですがいわば意味がこのイディオムにおいては特殊化された状態で使われているっていうことですね。
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一般的抽象的なage年齢という意味ではなくここでは特殊そして具体的な成人年齢ほどの意味で使われているわけです。
これは非常によくあることでですねいわば広い意味でメトニミというふうに言っていますけれども例えば日本語で天気というと
天候のことですよね。ですが今日は天気だねっていうときは一般的に天候のことを指しているのではなくて良い天気
good weatherを指しているわけですよね。つまり日本語の天気には2つの意味があって一つ目は天候という極めて一般的抽象的な意味です。
もう一つはより具体的になって特殊な良い天気という意味ですね。
晴天ということです。この2つがあるわけですよ。他に花というと一般的な花を思い浮かべるかもしれませんが日本の4月に花見に行こうといったときの花っていうのは
いろいろある花の中でも限定された桜の花のことを指すわけですね。このように文脈によって
意味っていうのが伸び縮みすると言いますかね。抽象と具体の間をですね行ったり来たりするっていうのがありますね。これメトニーと言ったりするんですけれども今回のエイジもこの使い方です。
一般的な年齢というのが本来の原理ではあるんですけれども
今回のイディオムにおいては社会人としてふさわしい年齢であるとか成人となるべく年齢といった少し狭い意味ですね。特殊で具体化された意味でここでは使われているというふうに考えられます。
ということでカムオブエイジ全体としては成人として社会人としてふさわしい年齢に属する年になるというこういう作りなわけですね。
さてこのように分析できるんですけれども実際のところですね歴史を振り返るとこのカムオブエイジっていう言い方あるいはですね成人に達しているぐらいの意味でビーオブエイジですねビー動詞を使ってこの言い方自体はそもそも英語にあったというよりはラテン語の対応する表現イディオムですね。
エッセアエターティスという表現これはビー動詞にエイジを意味する単語の続格いわば所有格の形ですねつまりオブエイジに近いものですこれで成人である成人に達しているって意味になったっていうことですね。
それがおそらくですねフランス語に古い段階で入ってエスプダージという形ですねビーオブエイジですまさにこのラテン語やフランス語の表現をいわばなぞる形で英語に持ってきたっていうことなんですね。
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英語が中英語期に借りたということです。最初にビーオブエイジの形で13世紀に初出しています。英語ではそもそもエイジという単語自体がフランス語から入ってきたものですので本来の英語ではありませんのでこの句全体整句全体がフランス語からあるいはさらに言えばラテン語からということになりますがこのあたりから英語に取り込んでなぞって取り込んでいます。
全知識としてはオブだけでなくアットとかトゥーですね。こういうものも使われた経緯があったようです。フランス語でもダージだけでなくアナージみたいにアンを使ってですね。
いわばインとかアットとかトゥーとかですね。そのあたりで置き換えられることが多いと思うんですけれどもオブに相当する全知識以外の全知識が使われていたという証拠もあるようですね。
このエイジっていうのもこれだけ取っても実は面白いですね。ちょっとしたキーワードですよね。今何かと叫ばれているのがアンチエイジングっていうやつですよね。アンティエイジングということですしエイジドワイン年代物のワインこれ私も大好きですし私の専門とする時代はThe Middle Agesですしね。
コメント返しです。ここ数日でリスナーの皆さんよりいただいたコメントを紹介したいと思います。過去回へのコメントなどもいくつか来ていますね。それも含めてご紹介します。
まずはピーマンさんより345回グッドモーニングそういえば挨拶のような決まり文句は無関心が多いですねという回だったんですけれども。
これグッドモーニングの部分が対格目的格なんだというような話をしたんですね。一方で定感詞が省略されてもですね。
この場合には主格ですよねということでその通りいいですね。
ザがだいたい省略されてFact isとかThing isというのはよく使われますけれども。これは確かに主格ですね。このThing isっていうのは口語でよく使われますけれどもね。
ポイントはねとか言っておきたいのはねみたいな形で文頭で始める一種の語用的機能を帯びている表現なんですけれども。
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これ面白いのはですねThing isという表現が独り歩きしてこれが一つの単位になっているっていう。なのでThing is isほにゃららというような文がですね口語で聞かれるって言うんですね。
厳密に統合分析するとThing is isってなんだということになりますがThing isという一つの単語が存在するんだというふうに考えるわけですね。一種の語彙化というふうに呼んでいる現象なんですけれどもこんなのが出てきているようですね。
次のコメントです。578回我が家の大掃除の回でですね、ただしたナミさんよりコメントいただきました。コメントのお返事ありがとうございました。文法の釈用は意外と起こっているものなのですね。まだまだ知らないことがたくさんあって日々勉強しないと思います。
ヘルディを聞き続けます。ということで文法の釈用、言語を超えた釈用ですね。文法項目がある言語から別の言語に移る、釈用されるっていうことが意外とあるんですよという話ですね。
英語でこれがどれくらいあるのか、例えばフランス語、ラテン語、コーノルド語あたりからですね、文法の釈用があったのかどうかということについては実はいろいろと議論がありまして、このヘルディをでもいずれ取り上げられればと思っています。ぜひ放送を聞き続けていただければと思います。
586回コメント返しにつきまして、海塩さんからです。
ツイッターは滅多に見ることがないのですが、今回英語詞小ネタ楽しませていただきました。いろんな媒体での取り組みに感覚しますということで、これお正月明けの1月4日から6日にかけて3日間ですね、ひたすら英語詞小ネタをツイッターで投げるというような一人イベントを行いまして、このヘルディをのリスナーさんにもですね、いろいろとご覧いただいたようで、
ありがとうございます。その後もですね、1日1つとか2つとか時間があれば投げておりますし、これからも投げられれば続けていきたいなと思っています。
ハッシュタグで英語詞小ネタとか、英語詞をお茶の間にというタグをつけてですね、発信しております。よろしければこのチャプターにツイッターアカウントへのリンクを貼っておきますので、そちらからチェックしていただければと思います。
567回外来語か釈用語かという回につきまして、岡本晴夫さんからいただきました。方言からの流入として知らんけどは釈用語ということで、昨年の流行語でしたっけ、知らんけどというのが流行りまして、これがですね、一般に広く使われるようになった。
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もともとは関西の方言的な仕様だったけれどもということですね。これまさに方言からの釈用ということですね。もちろん知らんけどという形式自体は共通語にも存在したわけですが、いわば使い方ですよね。
なのでこれ釈用のタイプとしては語用釈用というふうに言えるんではないかと思うんですね。語用論的な釈用。こうした方言からの釈用であるとか語用的な釈用っていうのも意外と我々が思っているよりもずっと多いっていう事実がありますね。英語でもそうですし日本語でもそうだと思います。
この辺りもですね、ちょっと念頭に置いておきまして、面白い話題があったらこのチャンネルでも取り上げていきたいと思います。コメントありがとうございました。
ケンゴさんからのコメントです。リスナーさんから頂いていたコメントがあったんですけれども、
この2つの言い方、どうニュアンスが違うのかという問題についてケンゴさんから回答がありました。
質問から通常の文章に変えると、
となり、ニュアンス的に、
の違いっぽいんじゃないですかね。なんとなくこうするとニュアンスの違いが分かってくるかも。微妙ですかねということですね。
日本語に言い換えれば、語順を変えて、
私もですね、そういうことなのかなというふうに思ってはいるんですが、
ではその日本語の方の外に誰かがいると誰かが外にいるの、この2つのニュアンスをですね、説明するとどうなるかって言われると、やっぱりこれ難しくなってくるのかなと思うんですね。
このあたりおそらくですね、語用論という分野を研究している方に説明していただくと、
すっきりときれいに説明してくれるのかなと思ったりするんですけれども、
私はうまく説明できなさそうだなと思いまして、パスさせていただきました。もう少し勉強してからお答え差し上げられればなというふうに思っています。
けんごさんも回答ありがとうございました。
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それから過去回なんですけれども、255回、
下行詩音はCKQのどれという回につきまして、うめさんよりコメントご質問いただきました。
同じ下行詩音でも次に来る母音の種類によってさらに分類ができるという考え方は面白かったです。
今までは気づかなかったのですが、下行詩音の後にIが来るときはKばかり、CやQは来ないのような気がします。
これも歴史的な経緯によって説明できるのでしょうか。
はい、鋭いご指摘ありがとうございます。
これはですね、おそらく割ときれいにできるのではないかと思います。
下行詩音の後にイの音が来るというだけでなく、エの音が来る場合ですね、つまりイの文字ですけれども、
この場合、だいたいですね、つまりキとかケという音が英語にですね、現れる場合はだいたいKなんです。
綴りが。CとかQっていうのはあまりなくて、全然ないわけではないと思うんですけれども、基本はKなんです。
キ、ケという音があった場合、だいたいKI、KEのように綴るのが大原則だと思って間違いありません。
これはさっきの255回の放送で述べたように、やはりですね、音としてそもそも違う。
同じ下行音でもだいぶ音が違うということでですね、書き分けたということがまず最初にあるんだろうと思います。
実は小英語ではあまりですね、その次に来る母音が何かによってKだったりCだったり書き分けているっていうことは今ほどきっちりとはしていないんですけれども、
ただ、そんな小英語ですらある程度の傾向はあったし、そして中英語くらいになるとですね、もう現代に続くような傾向。
つまり、キ、ケの場合にはCとかQではなく、ケイの文字を使うというような傾向性がですね、はっきり出てくるんですね。
そしてその255回でもですね、すでに述べたかもしれないんですけれども、そもそもが小英語以前の音変化によって英語にはキとかケっていう音がそもそも少なくなってるんですよ。
ほとんど現れないっていう状態になってるんです。
全くないわけではないんですけれども、このようにキ、ケは小英語の頃から独立したと言いますか、他から区別された存在だったっていうことはあると思いますね。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
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