言語学の基本概念
おはようございます。英語の歴史の研究者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
8月23日火曜日。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 英語の語源が身につくラジオヘルディオ。本日お届けする話題は
言語の二重分節とは何か、という話題です。 本日もどうぞよろしくお願いいたします。
言語学のバリバリのお話を今日もお届けするんですけれども、昨日も述べた通りですね、今週は私自身が
スクーリング、書きスクーリングということで英語学の講座を担当しているんですね。
そして昨日初日だったんですけれども、導入的に英語学を見渡して、そして本日デイツーとなりますけれども、本格的にですね、書く単元と言いますか、分野に入っていくということで、今日まさにですね、音韻論であるとか、形態論というですね、分野なんですけれども、ここに入り込んでいくんですけれども、そこで3つキーワードがあるんですね。
1つは音素です。音のもとって書きます。どの言語も、話し言葉限定ですけれども、どの言語も音からなっている、発音からなっているっていうことなんですが、この発音にもですね、各言語ごとに使える音って言いますかね、使う音っていうのが決まっていまして、その1つ1つを音素、その言語の音のもとだということで音素って呼ぶんですね。
そしてこれが集まると意味のある単位になってきまして、形態素というふうに呼ばれるようになります。そしてこの音素と形態素っていうのが今日の2つのキーワードなんですが、さらに重要なキーワードとしてこの2つを結びつけると言いますかね、どういう関係にあるのかということを考える上でですね、とても重要になっている概念がありまして、それが二重分説というものなんですね。
二重に分説される、文は分ける方ですね、節を分けるということなんですが、二重に分説されている言葉の最大の特徴の1つというふうに考えられているんですが、これについて解説したいと思うんですね。
まず音素についてなんですけれども、各言語には使える音と言いますかね、普段使う音というのが決まっています。数が決まっているんですね、数と種類が。いわゆる詩音であるとか母音と呼ばれるものもですね、1つの音素なんですけれども、日本語と英語を比べると日本語ではないのに英語では区別されている音とか、
その逆であるとか、いろんなパターンあると思うんですよね。例えば、裸行詩音について日本語では典型的にRで綴られるような1種類の裸行詩音があるに過ぎないんですが、英語ではLとR、この2つを分けるっていうことになってますよね。
たびたび英語学習、英語教育の中ではですね、ここ英語ではLとRちゃんと分けるからねというふうに教わってくるわけですよね。これなんかも音素の話題です。日本語ではRという1音素でやっている、済ませているところがですね、英語ではL、R2つの異なる音素が用意されているということで、音の元がそもそも違うんですね。
母音にしても日本語ではAというところですね。Aに近い音として英語では複数あるんですね。AとかEとかOとかUとかですね。全部聞き音によっては日本語ではAに聞こえてしまうっていうものですね。
日本語ではAという1音素があるに過ぎないところに対応している英語の側はですね、4つとか5つとか聞き音によってはもっとかもしれませんが、こういった複数の音素が用意されている。
日本語と英語を比べると、日本語の方が区別されている音素の数っていうのは一覧を書き出すとですね、少ないです。20個ちょっとですかね、数え上げると。それに対して英語で使う音、音素っていうのは40以上あります。つまり倍ぐらい違うっていうことですので、英語の方がたくさんの音の元を使うっていうことになるわけですね。
したがって比べると日本語は割と荒い。それに対して英語は細かい音の区別をするということになります。ただですね、世界の言語を見渡すとですね、10個ぐらいしか音素を持たない言語もあれば、逆に多い方はですね、100以上の音素を持つというものもあって。
バリエーションはありますけれども、平均化すると20、30、40っていうところがいいところで、なので日本語も英語もですね、この2言語だけ比べると日本語少ない、英語多いっていうふうに見えますけれども、両方ともですね、平均の帯の中に収まっている。その中でやや少なめの方が日本語、やや多めかなっていうのが英語っていう、こんな感じなんですね。
そして、いずれの言語においても、1音、1音素ですね。これ自体は何の意味も持ちません。例えば、クッ、クッ、クッというKで表される音はありますね。これ自体は単なるクッっていう音に過ぎなくて、これが何か意味を持っているってわけではありません。
同じように、エッ、エッ、エッという母音、これも英語でよく出てくる母音ですが、この母音自体もそれ単体では何も意味を成しません。そしてもう1つシーン、トゥ、トゥ、トゥ、Tの音ですね。これも単体では意味を成しません。
しかし、驚くことに、今述べた3つの音素、英語の音素ですね。この順番で並べると、キャットになるんですね。そして、いきなり意味が立ち現れてくるんですよ。1つ1つの音は何にも意味がなかった。
二重分節の特徴
しかし、それを英語にふさわしいやり方で言いますかね。順序よく正しい個数並べると、例えばキャットのようなものになって、これがネコという意味になるんですね。急に意味がなかったところに、この順番で組み合わせたことによって意味が生じてしまうということが言葉の主義なんですね。
もちろん、これは英語を理解しないものから見れば、キャットという音のつながりがあっても、これ無意味です。本当にそこに意味があるの?と問いたくなると思うんですが、英語の内部にいる人間ですね。英語、話者にとってはこれがめちゃくちゃ有意味である。動物を指すということになるわけですね。
この単位、初めて意味が立ち現れてくる単位ですね。これを形態素というふうに呼んでいます。音の元音素はフォーニームといって、形態素はモーシームといって、そこそこ似てるので気をつけなければいけないんですけれども、音の元というのは一音のことです。死音一つとか音ですね。これ自体は何にも意味がない。
ただ、これを1ブロックと数えて、これを1つ以上正しく組み合わせると、あるということが起こるわけですね。キャットのように。そしてこの初めて意味が立ち現れたこの単位です。今の場合は音素が3つ並んだというこの単位ですが、これを形態素とモーフィームというふうに呼んでいるわけです。
典型的には単語というふうに考えてもらってもいいんですけれども、ただですね、例えば、否定を表すUNと書く窃盗字ですね。アンハッピーなんかのアンですが、あれは単体では単語とはちょっと言いにくい。だから窃盗字という言い方をするんですが、ただ意味はありますよね。否定にするというような意味がありますので。
UNと、通り字上は通りますが、発音上はアとンという、母音、子音の組み合わせです。これが否定の意味を持つので、これは形態素ということになります。なので単語と形態素っていうのは近いですけれども、形態素は必ずしも単語とは限らない。窃盗字であることもあるということですね。
そして、この形態素という単位、モーフィームという単位を複数、やはりこれ正しい規則にのっとって、正しい順番で並べると、文のようなより大きな単位が現れてくるということなんですね。
全ての人の言葉はこのように成り立っているということです。まずその言語に特有の音の一覧というのがあります。音素ですね。なぜその言語にはその一覧があるのか、別の言語には別の一覧があるのかっていうのは、これはなかなか解決するのが難しい。そうなってるんだということで終わってしまうことが多いんですが、とにかく独自の一覧というのを持っている。
その音素をですね、やはりルールにのっとって組み合わせることによって、初めて有意味な単位っていうのがその言語においてですね、できてくる。これを形態素と呼ぶ。典型的には単語となるわけですが、そしてこの単語をやはり正しい順序で並べたりすることによって、文というような単位ですね、が生まれてくるという。
こういったふうに言葉っていうのは必ず成り立っているんですよ。人の言葉っていうのは。解説されてしまうと当たり前っていうことなんですが、これが人の言語を特徴付ける最大のものの一つと考えられています。これを二重分説というふうに言うんですね。
二重に分説するという意味でダブルアーティキュレーションっていうふうに英語では言うんですけれども、人の言語を特徴付ける最大のものの一つ。ただし本当に人にだけ存在するのかというとですね、これは怪しいところがあって、実は自然界でもですね、鳥のさえずりなんかがこの二重分説を持っているともされるので、
人のみに与えられた一つの言葉の特徴っていうわけではなさそうなんですが、それでもやはりですね、非常に著しい特徴であることは間違いないと言っていいと思うんですね。ところで何が二重で何が分説なのかって、今までの話だけではちょっと分かりにくいと思うんですね。
そこでですね、これを説明するために先ほどとは逆の順序で説明してみたいと思うんですね。まず我々が猫を見たときにですね、これ表現したいなと思うわけです。英語なんでキャットが答えということにしたいと思うんですけれども、この猫という動物を見たときに、あの動物を指して英語話者であればですね、キャットという単位が頭に浮かぶわけですよ。
まずこの時点で第一次分説、第一回目の分説が行われているというふうに考えるんですね。何のことかというと、人間は世界を認識しながら認知しながらですね、世界を独自のやり方で分説、ぶった切ってるんですね。
ぶった切り方はいろいろあり得ると思うんですけれども、例えば猫と犬ですね、これを一緒にグルーピングしてしまって、ある単語で呼ぶということだって可能なのに、猫と犬は少なくとも英語では分けてるわけですよ。日本語もですけどね。猫の方にはキャット、犬の方にはドックという言葉を割り当ててるっていうことなんですが、
混沌とした世界の中でどこかで切り分けっていうのをしないと、人間、ものを認識しづらいので、どんどん分けていくわけですね。区分してそこに名前を貼り付けていくってことです。
世界の混沌とした連続体である世界をまず単語という形で分説していくわけですよね。それぞれに名前を貼り当てていくということなんですが、これを第一次分説って言います。混沌とした世界に境界、境目を与えていく。すべて分けようということですね。
これでキャットが切り出されます。ドックとは別にキャットが切り出される。このラベルを貼る際に何でキャットにしたのかっていうのは、これ究極の問いになってくるので、ここでは追求しませんけれども、とにかくキャットという表現ですね。表すことにしたっていった場合に、これ三つの音から鳴ってるっていうことですよ。
キャットをさらに分割すると。そうすると英語的には英語が揃えている音素の一覧を参照して分割しようとすると、これはクの音とエの音とツという音。この三つの音素に分割されるっていうことなんですね。
言語の二重分裂の理解
そしてこの三つがこの順番で並んだキャットは意味がある。猫と意味があるわけなんですが、切り分け始めた瞬間にもうそれぞれの音素は意味を持ちません。
Kが猫の頭の部分で、エが猫の胴体の部分で、ツが猫の尻尾の部分だということではないんですよ。で、足すから猫全体でキャットっていうことになってないんですね。そうではなく、この三つをこの順で重ね合わせて始めて有意味な単位である形態性ですね。単語である猫を意味するキャットが出てくるわけですが。
これをさらに分裂してるわけですよね。第2次分裂です。キャットという単位をさらに細かく分けようとすれば、アトムに分解しようとすると、これはクとエとツという三つの音素に分割できる。ただ分割できるけれども、それぞれ一つ一つの音素はもう無意味です。意味を持っているわけではありませんという大元にまでですね。アトムにまで行き着いたっていうことになります。
ということで、人はですね、まず世界を認識する際に、世界の混沌とした連続体の中から猫というものを切り出したと。猫という単位ですね。これがまず第1次分裂ということになります。英語の場合、これをキャットと呼ぶことにしたっていうことですね。
このキャットと呼ぶことにした、このキャット自体は発音上さらに分割することができます。つまり第2次分裂です。
一つ一つの音素は意味がないけれども、クとエとツ、これがこの順序で綺麗に並んだ時に有意味な経体操が出来上がるということでしたね。第1次分裂によって経体操に行き着く単語とイメージしても結構です。
そして、この単語を構成しているものは何かというと、一つ一つの音である。これ自体は無意味だけれども、大元をたどれば一つ一つの音、音素である。音素に分解するっていうのが、これが第2次分裂。
このように二重の分裂の仕組みを使ってですね、人の言語っていうのは比較的少数の音素一覧、日本語だったら20数個、英語だったら40数個、比較的少ないです。これぐらいの音素を用意するだけで、あとは組み合わせ方の規則みたいのはいろいろありますけれども、
無数の概念にラベルを貼り付けることができるようになったっていうことなんですね。さらにその一つ一つの概念を今度は統合論って言うんですが、語の並べ方ですね。この規則に従ってつなげることによって非常に複雑な現象であるとか、意味関係というものを表せるようになったっていうのが人の言語なんですね。
極めて経済的です。そしてコミュニケーション効果も高い。伝わる効果が高いっていうことなんですね。これは二重分裂があるからっていうことになります。
少数の音素、これを区別するっていうことで、あとはその組み合わせ方を工夫することで、ある種無限の可能性、意味を生み出し、そしてコミュニケーションを生み出しっていうことが可能になる仕組みを整えたっていうことですね。
この爆発的な効率の良さとか経済性っていうもの、これ一重だったらそこそこで止まってたと思うんですね。これを二重にしたっていうところがポイントで、二重分裂これこそが人の言語を人の言語をたらしめた一つの重要な特徴であると、そういうふうに言語学では考えられているわけです。
この二重分裂という人の言語の特徴ですけれども、先にも述べた通り鳥のサイズズリにもあるじゃないかとかですね。他に本当にそんな二重分裂になるものが言語に存在しているのかであるとか、いろんな批判であるとか議論はあったりするんですけれども、言語学では最も重要な人の言語の特徴の一つというふうに言われています。
この部分、なかなか理解しづらいかもしれませんが、やはり私も本質的な人の言語の特徴の一つには違いないというふうに考えています。このチャプターに関連するヘログ記事へのリンクを貼っておきますので、合わせてお読みください。以上、音素、形態素、二重分裂という三つのキーワードを紹介しました。
コメント、質問等、たくさんいただいています。この数日、溜まってきてしまいまして、なかなかお返しする機会がないんですが、今回少し紹介したいと思います。
まずですね、一昨日の放送ですね、447回言語接触の結果、何が起こるのかということで、質問してくださったカミンさんがですね、この回に関してコメントをくださいまして、神回でした。
接触言語学というディシプリンを知りませんでした。過去の言語接触の分析だけでなく、アフリカなどのフランス語、英語、現地語の接触、需要、あるいは拒絶の考察でも有効な視点ですね。言語接触のパターンをわかりやすく説明していただきありがとうございました。
こんな学術的でマニアックなトピックがカジュアルに伝えられているのが驚くべきことです。これまで実用性のみが強調されてきた英語学習ですが、ヘルディオがVoicyの語学チャンネルでも注目されているということに、英語教育研究の可能性に希望を感じますということで。ありがとうございます。本当に嬉しいコメントをいただきまして。
紙買いなんて言っていただいただけで商店室になってしまいましたが、この接触言語学という、確かにマニアックと言いますかね、言語学の専門的な領域で、普通ですね、一般に知られることのない、そもそも用語であり、分野かと思うんですが、このようなVoicyでですね、発信して聞いていただく方の多くは、特に言語学であるとか、
言語接触のコメント
この分野に通じているわけではなく、スキルとしての英語を勉強しながら、ただこのチャンネルで取り上げるような語源の話題などに関心があるという方も少なくないと思うんですが、そこにこの専門用語ですけどもね、コンタクトリングイスティックスみたいなものをですね、伝えることができた時点で、私もこのVoicy始めてよかったなということですし、
カミンさんにおかれましては、非常に広い話題と言いますか、これからも関係する話題というのは、いろんな角度から絶対に取り上げられるだろうなという、非常に豊かな鉱脈と言いますかね、問題を振っていただきましたので、続けて考えていきたいと思います。本当にありがとうございました。
それからですね、もう一つですね、先日神回という言葉を聞きまして、やっぱり送電してしまったという一つコメント、アンナさんからです。
これはですね、444回で、英語詞を学ぶとこんなに多いことがあるという回で、少し時間をかけてですね、力を込めて喋ったという回なんですけれども、そこにアンナさんがコメントを寄せくださいました。
最近この番組を聞かせていただいていますが、本日の放送は私にとって神回、あるいは目から鱗でした。逆に長い間、もやもやしていた多くのことが腑に落ちたような気もします。感想がありすぎてお伝えしきれないのですが、なんだか感動しました。ありがとうございました。ということで、英語詞を学ぶといいことたくさんあるよということで、7箇条ぐらいですかね、あげて喋りました。
普段英語詞を通して伝えたいなと思っていることを一度このタイミングでまとめてみようということでですね、お話した次第ですので、こちらの444回ですね、お聞きでない方はぜひ時間のあるときに、ちょっと長いんですけどね、40分ぐらいあったかな。長くなりましたが、ぜひお聞きいただければ幸いです。
質問もいろいろお寄せいただいているんですけれども、一昨日ですかね、20日ですかね、20日にお寄せいただいた質問を1つ取り上げたいと思います。小江戸のアルキニストさんからです。ご質問ありがとうございました。
読み上げます。毎回拝聴しています。今やヘルディを聞く習慣がついてしまい、聞けないでいるともどかしさがあるほどです。さて質問です。先日ネットでウォと発音するかウォと発音するか、日本語の助詞のウォですね。これをこの論争を目にし、英語のつづりと発音の問題を連想しました。
英語においてつづり通りに発音されないことにもはや驚きはないですが、辞書を引いていると同じ語でも発音表記が複数あるものを見かけます。そこに方言差や発音による意味の違いなどがあることを踏まえた上で気になったのは、なぜつづりと発音が乖離しているのかという概要よりも、つづり単語に発音との乖離が生じやすいのかという点です。
何か特徴や傾向はあるのでしょうか。やはり釈用語のような多言語に関係するものが多いのでしょうか。この質問を考えているときにちょうど発音変化の話題が上がったので、一層気になってきました。もしよろしければ解説お願いします。ちなみにですが、ホッタ先生はウォとどのように発音されますかということですね。
日本語の助詞のオについては、私も完全にオですね。アイウエオのオとワウォンのオというのは発音区別しません。自分でもですね。ただしサイテーションフォームっていうんですかね。例えば今のようにこの音声しかないメディアですね。で、読むときには分かりやすくこれをワウォンと和行のオっていう意味合いでウォと言ったりすることはもちろんありますが、
これは明らかに今回の場合、和行のオと違うものを話題にしているということで、ある種強調して言うためのよそ行きバージョンの助詞の発音の仕方ということで、通常はですね。デフォルトとしては、私はオというふうに区別しません。
日本語の方言によってはまだですね。ワウンのワはWのとウォで発音するという地域もあると思いますし、個人差っていうのもあるかと思いますが、私はそんな感じですかね。一応のところ、これは日本語における、カナにおけるつづり字と発音の乖離っていうんですかね。文字と発音の乖離みたいな話題で上がりますが、乖離というよりも一対一になっての一対ただということでよく出ますかね。
私の場合はオが同じ発音なわけですが、同じ一つのオという発音にも関わらず、文字としてはアユウエオのオっていう書き方と、ワウンのオの二つの書き方がある。
音1に対して文字2が対応してるって意味での一対他の関係って意味ですね。文字と発音の乖離というよりは、一対一っていうきれいに言ってないという意味での問題というふうになるかと思います。
それはそれとして、英語の発音とつづり字の乖離っていう問題ですね。これはどういう単語に主に起こりやすいかと言いますか、現状の分布を見てですね。どういう単語に多いのか。何か語彙的な特徴があるのかっていうことなんですけれども。
これはですね、あまりまともに私も考えたことがないんですけれども、問いよりももうあちらこちらに本当にあるので、語彙を選ばずにつづり字と発音を乖離してるなという印象で、それ疑いもしなかったんですけれども。このように改めて問いが立てられますと、どうなんだろうっていう気になってきますね。
釈用語にそういうことが多いっていうケースも確かにありますが、一方で本来語でかつ頻度が高い日常語というのは、発音とつづりの乖離っていうのが非常に多いっていうか、密度としては濃いというようなことも言われますね。
ですので、語彙全体を見るとですね、こういうタイプの方が乖離が起こりやすいみたいなものっていうのは、ある程度出てくるのかもしれませんね。
2重分節の概念
そもそもが、釈用語と本来語っていうような分け方、もちろん語彙の中にはそういう分け方もありますし、そもそも発音の話題だったりするので、こういう発音を含んでいるものっていうのは、どうしても通り字の対応がめちゃくちゃになりやすいとか、そんな観点から見ることもできるかもしれませんね。
どういう音をそもそもその単語が持っているかということでグルーピングしていくっていう方法です。
ただですね、おそらくここの事情っていうのが多いので、何かきれいな納得いくような結論がこの方法で例えば調査進めていって出るかなっていうと、あんまりそんな気がしないんですね。
そもそも私も発音と通り字の乖離であるとか、その対応関係の歴史っていうのを追いかけていますが、結局ですね、個別という印象が強いんですね。
で、そのように個別な研究を積み重ねていた全体がお答えになるのかなという、要するにまとまりそうもないなというのが、現段階での私の印象です。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
スクールリングのDay1が終わったところで、今朝Day2ということで2日目始めるんですが、Day1、初日はですね、直接英語学の深みにはまだ入らずにですね、その一歩手前というところで、
それこそですね、私のいつもやる素朴な疑問、皆さんくださいというような英語に関するあるいは日本語も含めてなんですけれども、言葉に関する素朴な疑問を募りました。
そこにもですね、面白い問題たくさんありましたので、このVoiceでもいずれ取り上げることができればと思うんですけれども、議論として盛り上がったのはですね、なぜ人は挨拶するのかみたいなですね。
直接英語そのものとは関係なさそうな話題なんですけれども、これは社会言語学的あるいは語用論的にかなり面白い問題だったりするんですね。こんなのでですね、議論、Day1では盛り上がったりしました。
Day2も楽しくいきたいと思いますけれども、話題としては今日ちょっと取り上げたような音素携帯層二重分説というような、なかなか難しい理解するのに少し丁寧な説明が必要なというところでもあるんですね。議論もしたいと思います。どんな話し合いになるか今から楽しみです。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたのご意見、ご感想、ご質問をお待ちしています。チャンネルで取り上げてほしいトピックなども歓迎します。Voiceのコメント機能あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています。専用フォームを通じてお寄せください。
チャンネルをフォローしていただきますと、更新通知が届くようになります。ぜひフォローのほどよろしくお願いいたします。また面白かった、ためになった、その他、いいねと感じましたら、ぜひいいねボタンを押していただければ幸いです。それでは本日も皆さんとって良い1日となりますように、ほったり打ちがお届けしました。また明日。