2026-01-01 25:08

【再】#530. 日本ハム新球場問題の背後にある英語版公認野球規則の shall

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #野球 #助動詞
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サマリー

日本ハムの新球場建設に関連する問題で、英語版の公認野球規則における「shall」の用法が議論されています。この規則の日本語訳が誤解を招き、強い義務として捉えられているため、解釈に対立が生じている状況です。日本ハムの新球場問題に関連する英語版公認野球規則の解釈について議論されており、特に「shall」の使用が焦点となり、その意味や背景が考察されています。

日本ハム新球場の問題
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語史の面白さを伝え、裾野を広げるべく日々配信しています。 本日は11月12日土曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
英語の語源が身につくラジオ heldio 本日取り上げる話題はリスナーさんからの質問 これが発端となりましてこの2、3日インテンシブに調べましてその結果と言いますか途中報告と言ったほうがいいのかもしれませんけれども
日本ハム新球場問題の背後にある英語版公認野球規則のshall の用法について ということでお届けします。英文読解に関する話題なんですけれどもそれに英語史の観点を加えた
異色の回となります。どうぞよろしくお願いいたします。 発端は3日前ですけれどもリスナーのKKさんから頂いた話題と言いますか話題提供していただいたことになると思うんですけれども こちらから始まったんですねコメントを寄せていただきました
問題が少々複雑ですのでコメントをそのまま読み上げると言いますよりも問題の経緯ですね こちらについて私からまず紹介させていただきたいと思います
11月8日付のヤフーニュースなんですけれども こんなタイトルで記事が載っていました
物議を醸す日本ハム新球場ファウルゾーンの広さ問題 ことの発端は野球規則の解釈にあった
と題する記事なんですけれどもね もっか日本ハムが北海道北広島市に新球場を建設しているということなんですね
エスコンフィールド北海道という名前の新スタジアムです 私自身も細かいこと全く知らなかったんですけれども
球場の使用レイアウトですねこれは 公認野球規則というもので厳密に定められているようでファウルゾーンはどれくらい広く
取らなければいけないとか細かく数字が決められているっていうことなんですよ そしてそれがですね今建設中のそのエスコンフィールド北海道がその規定に
違反しているファウルゾーンが少なすぎる 狭すぎるというような問題が提起されたっていうことなんですね
そしてこの公認野球規則というもの2021年度版が日本語でですね ネット上にもあるわけなんですがこれはですね
基本的にアメリカで定められた公認野球規則 これが定期的に改定されるらしいんですが事実上日本の野球界はこの英語版を
よりどころにしてそして改定のたびに日本語に訳す そしてその日本語に訳したものを日本における野球規則として採用していると
日本独自の規則みたいのはあってですねそれは不規として 記載はされているんですけれども基本的にはアメリカで改定された野球規則
これをそのまんま持ってきているとつまり日本語訳している 英語のものですねということで運用してきたという伝統があるということなんですね
こんなことは私も知らなかったんですけれども の話題提供によって少し調べてわかったっていうことなんですけどもね
公認野球規則の解釈
問題はですね ホームベースからバックネットの距離 これだけのスペースを空けてくださいというレイアウト建築上の規定っていうのがあるらしいということなんですが
それがですねアメリカ版のオリジナル版ですねオフィシャル ベースボールルールと呼ばれるものなんですけれどもこの2.01という条項
ここに次のようにあるんです 読み上げます
つまりそのまま訳すとですね解釈するとホームベースからバックストップ これ日本語で言うところのバックネットに対応するものなんですけれども
この距離がですね60フィート以上あるという状態を it is recommended 推奨するということなんですねそれが推奨されているということなんですがこの部分がですね
日本の野球規則公認野球規則2021によりますと次のように訳されているんです 本類からバックストップまでの距離
類戦からファウルグラウンドにあるフェンススタンドまたはプレーの妨げになる施設までの距離は 60フィート以上を必要とする
つまり英語では it is recommended 推奨されるということですね つまりあくまで推奨ですからこれに従わなかったとしても罰せられるというほどではないわけなんですが
日本語の訳では必要とすると締めくくられているんですね 準拠しなければいけない義務感というのがちょっと強い形で日本語には訳されているって
いうことなんです そこでいわゆる解釈論争とか語訳論争っていうのが今ツイッター上で繰り広げられているというそういう状況だということなんです
これがまず現状ですね 日本ハムは謝罪しているということなんですけれども
確かにこの日本語訳に照らせば必ずしなければならないというかなり強い義務に近い ニュアンスで普通ですね受け取られると思うんですこの必要とするということですから
ですが大元にある英語では it is recommended ですから それほど強い義務ではないっていうことなんですね
違反していないっていうことなんで今回の問題というのは いわば
英文解釈の問題英文語訳が疑われるケースなんではないかということなんですね そしてこれに対して私がどういう意見かということが今日の筋ではなくて
なぜ英語ではこのような言い方になっているのかっていうところに焦点を当てたいと思うんです なんでこういう風に言い方になっているのかっていうのは
どういうことなのかと言いますと it is recommended that ということですねこれ自体は非常によくある文型なんですが普通このような何々が推奨される
そして it that 公文ですよね that の中は 典型的に
英文法では仮定法現在を使う つまり the distance be 60 feet or more となるべきところなんですね
特にアメリカ英語ではこれが一般的です 一方ですねイギリス英語ではこういう場合に should を用いるという規則がありまして
the distance should be 60 feet or more ということなんですね 今回のようにですね
recommend のような推奨を表す動詞に続く that 節内ではですね 原型仮定法現在のことなんですけれどもあるいは出頭を用いるっていうのが一般的でこの話題
については実はこのボイシーでも464回 まさにあんとの対談
提案命令要求を表す動詞のザッと接種ではシュッと原型もしくは原型 と題してまさにですね取り上げてきた話題なんです
こちらまだお聞きでない人はぜひですね面白いかになっていますので聞いて いただければと思うんですけれども
この放送会に反応していただく形でリスナーさん kk さんがコメントをいただいた 昨今の日本ハムの新球場に関するこのタイムリーな話題
いいってですねリアクションしていただいたというそういう話題なんです なのでここのもともとの英文がですね
エティズレコメンディザーダディスタンス シュッビーであるとかあるや b 60フィートはもうであれば何にも問題ないところなんですが
実際の英文の 公認野球規則ではシャオ b となっているんですね
シャオって言うと法律条項の文章で何やにせねばならぬという非常に格式高い そして法律的ないかにも法律の条文的な文章でよく用いられるそういうスタイルですので
エティズレコメンディズというのが あるとしてもですねその中身ざっと説の中身はシャオという割と強めの
義務強制という雰囲気を伝えるシャオが書かれていますのでこれは60フィート以上 なければならないという読みにどちらかというと近いんではないかと
エティズレコメンディズというものが 前置きされていると言えどシャオというのはちょっと強めなんではないかと
もしかしたらこのシャオの強い含意に引っ張られて日本語訳では最後に 60フィート以上を必要とするというふうに訳してしまったんではないかと
つまりこのシャオっていうのがどんなニュアンスで使われているのかっていうところが 争点になってくるわけですよ
ということで本題は次のチャプターから始めたいと思います kk さんにいただいたこの話題とても面白いですし何しろタイムリーな話題ですのでね
英文の読み解き
これについていわば英文解釈してみようと しかも私は英語師が専門ですので英語の歴史という観点からもコメントを加えたいということで
お題をいただいてから3日間なんですが色々と調べてみました そしてその結果は私のヘログ英語師ブログで一昨日昨日そして今日の3日間にわたって記事の中で詳しく
解説していますので詳しく知りたい方はぜひですね このチャプターにリンクを貼っておきますので読んでいただければと思うんですが
したがって今日のこのボイシーはですね 3日間調べたそしてヘログで書いたもののダイジェストと言いますか
まとめを声でお届けするというそういう形態になるということをあらかじめ 申し上げておきますこの原文ですね
英語の原文をめぐってはツイッター上でもいろいろと解釈が繰り広げられている ようなんですけれども
問題となっているこのエティズレコメンディだとの部分だけ取り上げられて いてそこをベースに議論されているという感じが強いんですけれども
実際にはその前後の文脈があるんですよね 英文の読解というのはコンテクストの中で理解するっていうのがだいたい大原則
そこだけを切り取って一文だけ眺めてもなかなか理解できないということがありますので やはり前後の広い文脈を知っておく必要があるんですね
そしてこの英語版公認野球規則であれ日本語版であれですね 今はネット上で簡単に調べられるものなんですけれども
ここを押さえて議論しているっていうものは少ないように見受けられます そこでですね前後関係を考えてこの放送ではですね解釈していきたいと思うんですけれども
これ規則集ですから英語の方でもですね ベースからどこどこまでの距離はこうでなければいけないっていうような
いわゆる法律文と同じようなジャンルなんですね なので今回問題になっている2.01項全体を読んでみますとその前後の分はすべてですね
シャオで統一されているんです こうでなければならないこうでなければならないっていうふうに規則がどんどん列挙されているんですね
ところがこの問題の部分とその一つ前の文の部分だけは 何々でなければならないという意味のシャオがですね主文で使われているのではなく
前置きとして 以下以下であることが望ましいとか推奨されるというこの2文だけはですね
前後と比べると浮いてるんですつまり強いすべきだ そうでなければならないというよりも前置きがあってあくまでそれが望まれるっていう言い方をしている
2つの中の1つが今回の問題なんです ですからこの文脈を抑えていないと正しい理解も多分できないと思うんですよ
具体的に言いますとねこの2つの分ということなんですが一つ目読み上げます it is desirable that the line from home base through the pitcher's plate to second base shall run east-north-west
ということで 日本語版では正しく訳されていますつまり本類から当主版を経て二類に向かう線は東北東に向かっていることを理想とする
ということでかなり正しく訳出されています it is desirable thatというところを最後に理想とすると訳してるんですね
shallの使用とその意味
これぴったりうまくいってると思いますそしてこの場合もですね普通であれば it is desirable that の中はshouldを使うかあるいはshouldを省略した形でいわゆる仮定方言
ですがここではshallが使われているというところがまず一つ明記しておくべきところですねそして次の文もまさに今私たちが問題としている文なんですが改めて読み上げますね
it is recommended that the distance from home base to the backstop and from the baselines to the nearest fence, stand, or other obstruction on foul territory shall be 60 feet or moreというふうに
shouldでもなくあるいは仮定方言材でもなくshallが使われています
この点では一つ前の文it is desirable thatの場合と同じということですね
it is recommended thatこの2つの部分だけが浮いていてですね前後は全て主文でそのままshallが使われているつまり何々は何々でなければならないという普通の文なんです
例えばその前の部分のですね一部を読み上げますとthe field shall be laid out according to the instructions belowほにゃららとなっているんですね
さらにこの問題の2分の後なんですけれども
主文でのshallの使用に戻っているんです部分的に読み上げますけれども
all measurements from home base shall be taken from the point where the first and third baselines intersectということで
主説でshallが使われているという文なんですね
つまりこの義務感強制感の強いshallが主説で使われているっていう文がのきなみ続く中でたまたま2つだけですね
それほど義務感が強くないっていう意味合いを出したいんでしょうね出したかったんだと思いますが
ここにit is desirable thatという文とit is recommended thatという文が挿入されているっていう文脈なんです
前後がshallで統一されているのでこの2つの例外的な文ではありますけれども
このthatの中でも本来ですよ短髪で言えば普通シュッドが求められるあるいは家庭方言材が求められるところなんですけれども
前後の流れを引きずってと言いますかねある意味打成と言ってもいいと思うんですが
それによってthatの中でもshallが用いられていると考えるのが自然だということなんです
つまり流れとしてshallを使ったまでであって
shallの本来的な意味つまり義務強制という強い意味があるのかというとそうではなくて
形式的に受け継いだだけで強い強制のような機能というのはここに読み込むことはできないのではないかと
むしろそれを覆すためにですね
it is desirable thatであるとかit is recommended thatというのが加えられているのであって
あくまでshallの使用っていうのは形式的な打成と考えるのが妥当ではないかというふうに私は考えたいと思うんですね
英語版公認野球規則の解釈
さてここまでは形式的と言いますか強制的な説明だったんですけれども
歴史的通時的に見てみますとこのような例えばit is desirable thatであるとかit is recommended thatの中で
シュットでもなくそして仮定方言材でもなくshallっていうのが使われてきた試しはあるのかという観点
歴史的な観点から調べますと決して頻度が高いわけではないわけなんですが実際あるんです
そこそこ例を探せば出てくるっていうのが今回の結論なんですね
そして私の調べによりますと少なくともその厳選は中英語くらいにはある
さらに遡って小英語にまで行き着く可能性もあるんですがそこまでは深入りして調べていません
ただですねいくつかの文献であるとかOEDを始めとする歴史辞書を調べてみますとその厳選のようなものこのshallの使い方ですね
it is desirable thatとかit is recommended thatに相当するようなその類例ということで言うと厳選は中英語期ぐらいからあるということが分かりました
そして今回のような例に直接につながるですね
例えば動詞として本当にrecommendというものを使っているというような例を見ますと近代英語期以降にやはり少数ではあるんですが確認されるということなんです
それを受けて総合しますとまず境地的には先ほど述べたように前後の文脈でずっとshallを主説として使っている
ですので今回のような二つの従属説に現れるshallですねこれは前後の打成の結果であるということ
もう一つは通常的歴史的に見てもこれは比較的稀だけれどもあった
これが確認されたということです
エンディングです
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました
リスナーKKさんからの話題提供ですね
タイムリーな日本ハムの新球場スタジアムのレイアウトに関するちょっとした問題だったわけなんですが
これが大元のアメリカの公認野球規則に記されているとある英文ですね
2.01条のとある英文の解釈と密接に関わりのある問題だということで
英語史の観点も含めながら英文解釈してみたという回でした
KKさんありがとうございました
そしてそれに焚き付けられてですねこの3日間ぐらい私も本当にインテンシブに調べてみたんですけれども
一応の結論といいますか私なりの考えを示せる状況に至ったということで
思ったより早かったんですがこれをこのボイシーヘルディオで本日お届けすることができたというそういう次第です
皆さんも改めてここまでに出された議論のようなものを一回咀嚼していただいて
この問題について考えていただければと思います
英文読解英文解釈というところで今回は終えてですねそれ以上深入りはしなかったんですけれども
つまり日本ハムは謝罪すべきだったのかどうなのかとかですね
その辺の道義的問題社会的問題についてはそれぞれご意見があるかと思いますが
まずは議論の大元となるこの英文解釈の部分について
今回は試験を述べさせていただいたという次第です
一言で言えばですねざっと中シュッとか家庭法現在であるべきところなんだけれども
シャルでもOKそれもあるんだということになります
つまりシュッとの場合とか家庭法現在の場合と何ら解釈上違いはないということです
ポイントはIt is recommendedがやはり重要なんだと
推奨されるであってそうでなければならないとは一言も言っていないというのが英語原文であるという私の解釈です
さてこのチャンネル英語の語源がミニスクラジオヘルディオでは
あなたからのご質問ご意見ご感想をお待ちしています
今回のようなタイムリーネタについての話題提供も歓迎いたします
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最近の配信会だけではなく古い配信会につきましてもいいねやコメントをぜひいただければと思います
私の方に必ず通知が入りますのでなるべくそれに対しても反応したいと思います
おかげさまで最近リスナーの方も増えましてフォロワーの皆さんもですね
数が増えてきたということで改めてですねなるべく面白い話題を日々お届けしたいと思っていますので
ぜひご協力のほどよろしくお願いいたします
本日は土曜日ですね
今日も良い1日になりますように
ほったりうちがお届けしました
また明日
25:08

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