2021年の人気放送
おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも、辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。毎朝6時更新です。
ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる話題は、2021年によく聴かれた放送、というデビューの回ですね。
おかげさまで、昨年の6月2日にこの放送、英語の語源が身につくラジオをオープンしたわけですが、それから7ヶ月間ほど続けてきました。
それなりに放送の回数も蓄積されてきまして、その中には非常によく聴かれる放送、平均的に聴かれる放送、さらにはあまり聞かれなかった放送、
いろいろとあるわけですね。
番組のタイトルとしては、英語の語源が身につくラジオという形ではあるんですが、実際、語源は使うことは非常に多いと思うんですね。
単語の様々な側面です。歴史的側面ということで、発音だったり、綴り字だったり、意味だったりということですね。
そこから文法であるとか、その他の話題にもなるべく広げるような形でお話をしていますが、
ただですね、狭い意味での単語の語源だけではなくて、もっと広く英語史に関する、英語の歴史に関する雑多な話題を取り上げてきました。
そして回数は少ないですが、それだけだと飽きるということでですね、私自身もそうなんですけれども、
たまに知り合いの研究者を招いてきてですね、一緒に対談という形で何度かやってきたこともありました。
そのようなやり方で回数を重ねてきたわけなんですけれども、今後も続けていくにあたりまして、
どのような話題にリスナーの皆さんが関心を寄せているか、ここに私自身が関心を持っていまして、
他の大学の英語史の授業なんかでもそうですし、姉妹編として毎日書いているブログ、英語史ブログ、ヘログの方でもですね、
こういった調査といいますか、どういう話題が特に読まれているのか聞かれているのかということには常に興味を持っています。
というのは英語史という分野がですね、あるいはその知識がどのような形で一般の英語学習者であったり、
英語の研究者に活用してもらえるか、有意義と認識してもらえるかということに、その問題に関心があるからなんですね。
そこで今回はですね、6月2日昨年の7ヶ月前なんですけれども、から配信してきた放送につきまして、
どのような回がですね、多く聞かれてきたのかということを少し統計をとってみたんですね。
その上位20件につきまして、本日付けのブログの方ですね、ヘログの方でもそのリストをアップロードしてありますので、
それについてまだですね、いくつか聞いてないというものがあれば、ぜひそこからのリンクをたどって、その回の放送をですね、聞いていただければと思います。
井上一平との対談
それではランキングスタイルなんですけれども、まず1位はですね、9月17日に放送の英語の思考法筑波新書の著者井上一平先生との対談。
これが最もよく聞かれました。900回以上の再生ということです。
これはですね、初めての対談というスタイルでこのトラジオを収録したものなんですけれども、同僚でもあります慶應義塾大学文学部、
英米文学専攻の井上一平先生が英語の思考法を筑波新書から出版されまして、今でも非常に読まれ続けていて、聞くところによると続編に相当するものが既に企画されているということで、そちらも楽しみなんですけれども、
初めての対談ということ、しかも井上先生というおしゃべりも上手ですし、お話も面白い、この新書について2人でおしゃべりさせていただいたという、そういう回でした。
そして第2位がですね、一番最初の6月2日の放送です。
これも860回近く再生されているということなんですが、なぜ、a penなのにan appleなの?という素朴な疑問ですね。不定関心、aとanの使い分けに関する謎解きの話ですね。
この手の素朴な疑問系のコンテンツは比較的よく聞かれているようです。
それから全体的にですね、早い回の6月中の放送というのは、全体としてよく聞かれているようですね。
6月3日放送の花を意味するフラワーと小麦粉を意味するフラワーが、つづりこそ違うんですが、実は同語源であるというような話題、これが3位でした。
他に順位はバラバラなんですけれども、早い放送について言いますと、
塵も積もれば山となるに対応する英語のことわざというものですね。
これ6月4日放送であったり、なぜ月曜日、マンデイはムーンデイではなくてマンデイという発音なのか。
これが6月7日放送ですかね。
それからハラスメントという単語ですね。英語ではヘンラスメント、あるいはハラスメント、どっちなのかということで、このアクセントはどこに置けばいいのっていう話題。
これが6月5日放送でした。
なぜONEと書いてONEではなくてワンと読むのかというような問題ですね。
これも6月8日放送ということになります。
さらにワンオンリーエニーは同語源で知ってましたかというびっくり系の話題ですね。
これも6月9日放送でしたし、MEAT。
これ胃肉の意味のMEATですね。
のかつての意味は食べ物、食物、一般だったという語源の話題ですね。
6月6日放送。
それからFIRSTのSTは最上級の語尾だったということで、これも6月10日。
このようなものがよく聞かれていたようです。
言語に関する疑問
もう一つは対談ということで言いますと、1位が英語の思考法の著者井上一平先生との対談ということですが、その後ですね。
もう一度井上先生と対談しています。
その際には英語新書ブームを語るということで、10月22日という放送だったんですけれども、これも比較的よく聞かれたようです。
昨年は非常に英語新書ブーム、新書だけではなくて英語の精読ブームみたいなものも起こっていまして、これはどういった背景があってこうした盛り上がりを示しているのかということを井上先生とお話しいたしました。
他にちょこちょこと対談のものもやってきたんですけれども、私がとてもうれしいな、上位に入ってうれしいなと思ったのは、11位に対談英語史の入門書という語源の話題そのものではなくて、英語の歴史を学ぶにあたっての初始情報ですね。
入門書を紹介するというスタイルの、初めてのタイプの放送だったんですが、この時は対談相手としまして、明治学院大学で英語史の授業を担当しています千鋭直樹先生をお呼びして、英語史の入門書について千鋭さんが選んだ10点、実際に11点だったんですが、
これを紹介していただいたということで、10月18日の放送でした。同じ千鋭さんとその翌日だったんですが、10月19日に放送の対談英語史×国際英語というこの話題ですね、非常に現代的なトピック、国際英語であるとかワールドイングリッシーズという問題と英語史との関わりについて話した回も14位ということで、
非常によく聞かれて、これもとても嬉しい結果でした。他は雑多なものなんですが、だいたい素朴な疑問形が多いですね。
なぜyouth to doが何々したものだったなの?という話題であるとか、forget forgiveのforという説答字、これは何なのかという問題であるとか、現在官僚は過去を表す表現と凶器したらNGという話題、さらにはJapaneseのeaseという語尾、これは何なの?
前知事ならぬ後知事の存在、そして英語とギリシア語の関係って、と今非常に雑多な話題が上位に入っていました。
一つ文法的な話題としては、なぜ否定語が文頭にくるとvs語順になるの?というものもこれ4位に入っていました。いろいろありましたね。それではまた。