形容詞語尾の基本
おはようございます。英語の歴史を研究しています堀田隆一です。 7月14日、木曜日です。
大学はこの時期、期末テストなどがありまして、学生も教員もわたわたしているんですけれども、もう一押しですね、
学期末、最後の一踏ん張り頑張っていきたいと思います。 本日の話題ですけれども、
natural なのに popular、 plural なのに singular という話題です。
何のことかと言いますと、形容詞語尾の話です。 natural というのは自然のということですが、これはもちろん、
ベースとして、基体と言いますね、基本の体と基体、ベースとして名詞の nature ってのがあるわけですよね。
これに al という語尾をつけて、natural と形容詞を作っている。
ということで、この al が形容詞語尾だっていうことはわかると思うんですね。 実はこれはラテン語の形容詞語尾
alis というものが英語に入ってきて包まったものです。
al という形になっていますが、もともとはラテン語の alis という形容詞語尾なんですね。
この語尾を持つ形容詞というのはたくさんありまして、皆さんもいくつか挙げることができるのではないかと思いますね。
ランダムでありますが、いくつか発音してみたいと思います。
legal, seasonal, sensational, societal, tropical, verbal というふうに、いくらでも挙げていくことができると思います。
もともとラテン語の alis に遡るということでしたが、これ自体が何々に属するというような形容詞を作る設備図なわけですよね。
これがおよそフランス語を経由して中英語記に英語の中に入ってきた。
だいたいこの種の単語はそういった経緯をたどってきていますね。
さて、一方でこの al 語尾を持つ形容詞がある一方で、あまり注目してこなかった方が多いんじゃないかと思うんですけれども、
AR という語尾を持つ、つまり L ではなく R ですね。AR という語尾を持つ形容詞も意外とあるんだということなんですね。
例えば popular とか familiar なんていうのがありますけれども、他にたくさん挙げることができます。
これもひたすら読み上げていきたいと思いますが、
angular, cellular, circular, insular, jocular, linear, lunar, modular, molecular, muscular, nuclear,
particular, polar, regular, singular, spectacular, stellar, tabular, vascular など枚挙にいとまがありません。
この AR 語尾を持つ形容詞も、先ほどの al を持つ形容詞と非常に似ていまして、やはりラテン語に起源があるんですね。
alice という L と R を変えただけです、先ほどの。やはり何々に属するという形容詞語尾なんですね。
音声的な変化のメカニズム
alice という L と alice という R。
これとても似ていますし、怪しいですよね。
ですが、ラテン語や英語、その他のヨーロッパ圏の言語では L と R っていうのははっきり区別されるんだということはうるさく言われますよね。
日本語ではこれが重なってしまうけれども、ラ行音にですね。
だけど英語なんかでは L と R というのはきっちり分けている。
異なる音素だから分けなければいけないよと、我々英語学習の際に叩き込まれるわけなんですが、そんなことはないんですね。
音声学的にはやはり似ている音なんです。
そして、この今回扱っている al 語尾と AR 語尾というのは、結局同じ語尾にイラテン語語尾に遡るということがわかるんですね。
これどちらがオリジナルかという、実は al 最初に挙げた方です。
これがある文脈において AR というように、つまり L から R に化けるっていう、それだけのことなんです。
やっぱり L と R はラテン語だろうが英語だろうがですね、似てるんだということになりますね。
そのある特定の文脈、ある特定の文脈の時に L が R に化けるということなんですけれども、それはどういう文脈かと言いますと、文脈というより音声的な文脈、音声環境のことなんですけれども、
簡単に言いますと、機体ベースの部分に既に L が含まれている時には、ラテン語の alice という L を使う語尾の代わりに R に変えて、alice というふうにするんですね。
機体の L と語尾の L っていうのが2つ現れてしまうことを避けるために、語尾の L を R に変える。そうすると機体部分に L が出て、語尾部分には R が出るっていうふうに違う音になるっていうことです。
似ているけれども一応違う音ですよね。になるっていうところがポイントで、じゃあなんでわざわざ違えるのかと言いますと、
路列が回らないからです。回らないと言いますか、回りにくいからです。同じ詩音が連続して現れるような文脈で、一方の方を似ているけれども少し違う音に変えるということによって、むしろですね、発音、調音を滑らかにするというような現象があります。
これを異化というふうに呼んでいます。異なる変化ですね。異なる音に変化させるっていうことで異化。ディシミュレーションって言うんですね。
反対語は同化。同じような音に変化するっていうことで、アシミュレーションと言います。これ反対の現象なんですけれども、両方言語には見られます。
同化というのは、異なる音がですね、たまたま近くにあるために、お互いに歩み寄って発音しやすくするっていうことなんですね。これは非常に多く見られるんですけれども、今回話題にしているのはその逆で、以下です。
形容詞の選択規則
あまり同じ音が続くとですね、かえって発音しづらいので、分けることによって、下の周りを良くすると考えれば良いんですけれども、これなどもLLと続くと言いにくい。むしろLRという繋がりにすることで、少し発音しやすくするっていうことなんですね。
としますと、先ほどのARをつけて、形容詞を作るという単語ですね。いくつも読み上げましたけれども、改めて以下の観点からですね、振り返ってみたいと思うんですけれども、例えばangularっていうのはangle、角度ですよね。
ベースのangleにはLが含まれます。LEという綴りで終わりますね。なので、ここでもしALをつけるとangularとなって、Lが比較的近いところに隣接して2回起こってしまうっていうことですね。これを避けるためにRにするわけです。
そうするとangularというのが本来の発音です。今は記事帯にしてangularとRが母音化してしまいますが、これは近代以降の音変化です。もともとはangularというふうにラルのように読んだわけですよね。他にはcircularというのも一緒ですね。これcircleというのがベース、期待になりますね。Lで終わっています。
典型的にLEで終わる単語が結構多いと思うんですけれども、この場合にはLEで終わる場合にはEを取ってそこにARをつけるということですね。muscleに対してmuscularであるとかtableに対してtabularというような形です。
今回の話のお題、振り返ってみますとnaturalなのにpopularって言ったんですね。naturalこれはALなわけですね。ところがpopularはARで終わっています。
これはpopularといういわばpeopleの語源ですね。ラテン語のpopularに対応するLが機体の中に含まれているのでARをつけて形容詞を作ったっていうことです。popularっていうことですね。
もう一つpluralなのにsingularと言いましたけれども、複数を意味するpluralこれは厳密に言うとpluralですからplの部分にLが出てくるんですね。機体にLが出てくるということなんですけれどもpluralの部分でRが出るんですよね。
なので語尾としてはARとすると今度はRがかぶってしまうのでLのままということですね。ですからこの単語にはラ行詞音が3つ出るってことなんですが順番としてはLRLというふうに交互に来てるんで言いやすい形に落ち着いてるっていう感じですね。
そして最後の単数を意味するsingularこれはsingleというようにLEで終わりますので規則通りARの語尾がつくこんな具合なんですね。
同じ形容詞の語尾でもALとAR2つあって究極的には同じラテン語に遡る同一の設備字だった。
ところが機体ですねベースの部分にLRこのようなものがあった場合にそれと同じ音がですね設備字に出ることをなるべく避けようという以下ディシミュレーションの働きによってどちらかの語尾が選ばれるというようなことを見てきました。
これは絶対的な原則というよりはおよその傾向として理解しておいたほうがいいんですね。
それでは必ずしもきれいに説明できない例っていうのも出てきたりはしますので。
ただ全体的な傾向としてはこの以下の働きが作用しているっていうことが分かる。
すでに皆さんが知っているALあるいはARを持つ形容詞で確かめてみてもらいたいと思います。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
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それでは今日も良い1日になりますように。
ホッタル議長でした。