2026-01-26 21:10

【再】#555. career も carrier もそもそもの語源は「走る」

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #語源
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サマリー

このエピソードでは、英語の単語「career」と「carrier」の語源について説明し、両者が「走る」という意味を持つことに焦点を当てています。また、フランス語やラテン語の影響を受けて、語の意味がどのように変化したのかについて考察しています。「キャリア」という言葉は、ラテン語の「カルス」に由来し、基本的な意味は走ることです。これは、人生の経歴を表すメタファーとして、走り続ける一生の象徴になっています。

英語の語源についての基盤
英語史の面白さを伝え、裾野を広げるべく日々発信しています。
本日は12月7日、水曜日です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
英語の語源が身につくラジオ heldio。本日は、【career】も【carrier】もそもそもの語源は「走る」と題してお届けします。
昨日の放送なんですけれども、Voicy のトークテーマ企画に乗っかる形で、あの時、【carrier】は動いたというトークテーマなんですが、これに関係づける形で、準備して待っていると【carrier】は動くと題してお話ししました。
その第3章で、【carrier】、これ、もともとの英単語として【career】っていう発音で、第2音節にアクセントがあるのに、日本語に入ってくる段になって【carrier】となっているのは何でなのかということをですね、いろいろと議論したんですけれども、肝心の【career】の語源、これについて触れていなかったんですね。
英語の語源が身につくラジオなのに、これをですね、後から遅ればせながら気づきまして、では、今日お話ししようということでですね、今日はこの話題を取り上げたいと思います。それではよろしくお願いいたします。
まず問題の【career】というこの単語なんですけれども、これはですね、16世紀にフランス語から借りた単語ということなんですね。
その語源はと言いますと、今日のこれからの話の中で明らかになっていきますが、語源的には【car】、車の【car】と一緒なんですよ。
車の走る道ほどが原理なんですね。
元をたどるとラテン語の表現がありまして、【cararia】という形容詞なんですね。
この後におそらくですね、名詞の【via】という道を表す単語が合わさって【cararia via】、これで走るための道ぐらいのことですね。
英語風に言いますと【road of running】、これぐらいの意味なんですね。走るための道。
ここから【cararia】が独立して、つまり名詞の【via】あたりが省略されて一人立ちしてですね、このまま走るための道、走行通路ということですよね。
こうなった。そしてこれがですね、フランス語の形に発展していく際にですね、普通ですね、ラテン語の【car】という部分、これは詩音がですね、交外科と言うんですけれども、ちょっと変わって【k】の音ではなく【ch】って音になるんですね。
【char】みたいな形です。さらにそれがフランス語ではですね、【char】っていう【sh】の音に分けるんですが、
これ通常だとそのようになるっていうことなんですね。そしてこれが英語に入ってきていたら、たぶんですね、【charia】みたいな発音になっていた可能性が高いんですが、
今実際は【caria】っていう風に【k】の音を保ってますよね。このあたりがどうもですね、説明が難しいようで、
フランス語の方言の発音ですね、特に北部の発音、これだとですね、英語との接点っていうのがあるんですね。いわゆるノルマン方言のようなもので、ノルマン人との交流っていうのが中英語期にあったので、
このあたりの方言から来たんだと考えると、今【caria】のように【k】という音を持っていることが説明できる。
あるいは、プロバンス語であるとかイタリア語であるとかスペイン語では【k】という音がラテン語から引きずる形で保たれていますので、このあたりを参照したんではないかというような、そんな仮説もあるんですけれども、
このシーンの部分がちょっと難しいということはありますけれども、最終的にはですね、単語の語尾なんかを見てみると、やはりフランス語から入ってきたと考えるのが最も妥当だろうということで、英語に【caria】の形でフランス語から入ってきたんだろうということが言われています。
語頭のシーンの問題は少し横に置いておいてですね、ですので、もともとの意味は走るための通路、いわゆるコースですよね。コースっていうことなんですよ。そこから英語に入ってですね、競争上とか通り道、速やかな進行というような語彙が発生して発展してくるわけなんですけれども、
同時並行的に元のフランス語でもこの単語は存在し続けたわけですよね。そしてそちらの方でフランス語の方で意味変化を起こしてですね、一生のコースのことですね。そこから経歴、職業上の経歴みたいな意味合いがどうもフランス語の方で発生したと。
これが英語を始め、ドイツ語なんかもそうなんですが、フランス語を起点としてこの一生のコーロ、経歴という意味がですね、他の言語にも移っていったということらしいんですよ。そして英語もこの新しい意味を受け入れて、もともとは通路、コースぐらいの意味に過ぎなかったものがフランス語の対応する語の新規軸ですね。
意味上の新規軸、これを借りる形で経歴、この意味を19世紀最初です。結構遅いんですね。この時期になって借りたと。そこから今のいわゆるキャリアという意味ですよね。経歴の意味が英語でも確認されるようになったということなんですね。
語源の広がりと意味の変化
オークスフォードイングリッシュデクショナリーによりますと、この意味、経歴の意味では1803年ということになっています。こんな感じで英語でカリアといえば一生のコーロ、経歴という意味が定着することになったわけなんですけれども、これアクセント違いということで、昨日の放送でも触れたキャリアという単語がありますね。
キャリー、運ぶにERをつけて、運ぶ人、運ぶものぐらいの意味ですよね。キャリアという英単語がありますけれども、実はこれですね、発音、アクセントの置き場がだいぶ違うんで、カリアとキャリアだいぶ違うように思えますが、このキャリアとかキャリーの最初のCARの部分ですね。
ここを見ればわかる通り、やっぱりこれもカーなんですよ。車なんですよ。つまり語源的には一緒っていうことになります。これもフランス語から入ってきたんですけれども、やはりチュとかシュっていう音ではなく、クという語頭シーンを持っていますので、これもいわゆる中央のフランス語から入ってきたのではなさそうだということになります。さっきのカリアと同じことですね。
おそらくノルマン方言あたりの北部の方言でクというシーンを残していたところから英語は借りれたんだろうと考えられます。実際ですね、14世紀中にこの単語はですね、英語に入っています。運ぶ、伝えるという現在の意味がすでに使われているわけなんですけれども、これもともとはキャリー、運ぶっていうことなんですが、
実はもう少し限定された意味を持っていて、カーですから、車、荷車ですよね。荷車で運ぶ、つまり乗り物で運ぶというふうに運ぶ際の手段が限定されていたんです。ただ歩いて手で運ぶという時にはあまりふさわしくなくて、カー、乗り物で運ぶというふうに限定されていたんです。
それが元々なんですが、やがて手段は問わない、乗り物じゃなくてもいい、普通に手で持っていってもいいということで、今の非常に一般的な意味、運ぶを意味する最も普通の動詞だと思うんですけれども、英語キャリーですね。
したがって、これは意味の一般化、Generalizationと呼ばれる意味変化の一つの典型例を提供してくれているんですね。乗り物で運ぶという本来の意味から、乗り物でという手段の部分がなくなって、一般的に広く何によってもいいから、とにかく運ぶというものを意味するようになったということで、意味の一般化の典型例なんですね。
このキャリーの名詞形がCarriageというわけですね。これは運搬とか、運搬する荷物という、あるいは運搬手段という意味もありますよね。
さて、このようにカリアもキャリアも、大元にあるのは、ラテン語のカルスというですね、荷車を意味する単語。この辺りに帰っていくっていうことになるんですけれども、ではこの荷車、荷馬車ですよね。荷馬車のカルス。
これ自体をもっとですね、遡ると、どんな語根に行き着くのかと言いますと、これは引用祖語の語根、ケルスにたどり着くというふうに考えられています。これは走るを意味する非常に一般的な、そして応用可能性の広い語根です。
ケルスと言ったんですね。ここから様々な単語が生まれていきます。究極的にはこれですね。ホース、馬、これが関係あるんですね。そしてもちろんカー、カリア、キャリーっていうのは、今日の話題で述べた通りですし、他にはカーゴであるとか、チャリオット、それからホース。
これがそうなんですね。今日もコース、コースと触れてきましたけれども、他ならぬこのコースこそがですね、まさに今お話している引用祖語のケルス、ここから由来しているっていうことになります。
ですから、コンコースとかリコースとかディスコース、エクスカルション、この辺全部関係しますね。さらには、オカー、インカー、リカー、コンカーというのもそうですし、カレント、カーシブ。
上げていくとキリがないですね。走るという基本的な意味を持っているから、その分応用範囲も広いということになりますね。コメント返しです。552回B官僚の衰退につきまして、カミンさんよりコメントをいただきました。読み上げます。
英語にもB官僚があった。フランス語でも往来発着を示す自動詞の官僚形はB動詞etを使うものがあるのですが、なぜavoirとetの二系統なのかは私は未だうまく説明できません。
et官僚はラテン語のデポネンティア動詞の官僚に由来するのかと思ったのですが、現在フランス語のet居所動詞の動詞のリストを見ると必ずしもそうは言えない。avoir官僚は英語の用法に由来するものかなと思ったのですが、歴史的にはそう言えないような研究があるはずなので、また調べてみます。
ということで、フランス語ではどうなのかということを比較すると、まさに対照言語史。ここまでいくと比較言語学の話になっていくのですが。
私もこれについては深く調べたり研究したわけではないのですが、実はかなり半ヨーロッパ的で、特に西と東というように大きくざっくりと分けますと、このb官僚とhave官僚に沿う二つのものが共存している、共存していると言っても動詞によって分け合っているわけですが、二つあるというのは西の方の特徴で、
一方、東の方は基本的にはb官僚を用いるということなんですね。別の言い方をしますと、西の方でhave官僚というのが発達して、おそらく西の地域に伝播した、伝わったということなんですね。
いわゆるhave官僚と呼ばれるものの原型は、どうも古代ギリシャ語に生まれていて、それがラテン語を経て、そして西欧の西ヨーロッパの諸言語に伝播したということらしいんですね。
そして、このようにb官僚とhave官僚が両方使われているというような西の方の諸言語なんですが、この関係が伝播とは言っても、どれくらいお互いに関係し合っていたのか、あるいは英語の場合、時期的に考えても独立発声という可能性もあるんですね。
このあたりは比較言語学的にもかなり複雑でかつ面白い話題ですし、一旦その2つの官僚を受け入れた後の発展であるとか、分布というのは各言語にある意味任されているというところもあって、必ずしも各言語間で使い方が似ているわけでもなさそうということで、なかなかこみ入った問題のようですよね。
今述べてきたような流れをゆるく前提としますと、英語というのは面白くて、インドヨーロッパ諸語レベルではもともとb官僚のようなものがあったと、そこにhave官僚が新しく現れて、特に西方面ですね、ヨーロッパの西方面では広がって共存するように、bとhaveが共存するようになったんだけれども、
そしてその一環としてもしかしたら英語も位置付けられるのかもしれないんだけれども、英語史の中でどんどんb官僚は衰退してきて、今は事実上ですね、have官僚オンリーになってしまったという妙な道筋をたどってきたのが英語なのかなと、そのように見えてくることになります。
私もまた調べてみたいと思います。そしてコメント寄せていただきましたカミンさん、フランス語界隈で何かですね、面白そうな情報がありましたら、ぜひ寄せていただければと思います。ありがとうございました。
次に547回、疑問文以外でvs語順になるとき、この話題につきましてケンゴさんよりコメントいただきました。
May the force be with youもvsですね。スターウォーズといえばvsじゃないけどヨーダは主語と述語をひっくり返しますよね。英語をあんまりしゃべれない日本語のヨダさんがベースになったとか。
これ面白いですね。そういうことなんですか。あの語順は多くの方が気になっていて、あのっていうのはマスターヨーダの語順ですよね。
Strong is Vaderとかですね。SVCがCVSになるんですか。とかdestroy the Sith we mustみたいな言い方ですよね。
これひっくり返すっていうことで、ウェブ上調べるとヨーダ語って言うんですか。ヨーディッシュというらしいんですけれども、これの文法、語順の文法っていうのはですね、言語学的に分析されているようなページがあったりして非常に面白いんですけれども。
それとですね、ヨーダがしゃべっている言葉、全て何か統治が起こっているかというと、そうでもないようで、50何パーセントは統治が起こっているけれども、40何パーセントは普通の語順なんですとかですね。いろいろ調べている方がいて面白いんですよ。
ちなみにですね、May the force be with youという、このMayで始まる祈願文がVSというふうになるわけなんですが、これなんでこうなるかということに関しては、私ちょっと詳しく調べたことがありまして、歴史的な観点から論文を書いたりですね、発表なんかもしているので、いずれですね、お話しする機会もあるかなと思います。
実は最初の最初は統治起こっていなかったんですね。つまりそのままだったらThe force may be with youということで、全然これ何かもしれないという普通の用法と間違えられてしまう。全然祈願ではないみたいな、そんな誤解がですね、生まれかねないような語順から始まっているんですね。
こちらは少し込み入った話になりそうですので、ここでは割愛させていただきます。またお話しする機会はあるかもしれません。けんごさんありがとうございました。エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
語源の探求
カリアとかキャリア、はたまたカー、車を意味する通常の単語ですが、これがラテン語カルスに遡り、さらにインドヨーロッパ祖母のケルスとして再建されている語根ですね。これ意味は走るという基本的な意味なんですけれども、ここに遡るということを見ました。
そして、我々もみんな知っているような、実は多くの英単語がですね、この語根に遡るということも見てきました。
ですから、このキャリアっていうのも一生の中の経歴ですけれども、走るものなんだなと。やっぱり一生、人生はですね、走るもの、走り切るものという意思のメタファーですよね。概念メタファーですよ。一生っていうのはマラソンなんだと言ってもいいかもしれませんけれども。
こんなメタファーが背後に隠れている、そんな語根からの様々な語彙の発達ということになりますね。
皆さんも一生のキャリア、たまには立ち止まって歩いてみたり、あるいは水分補給の休憩なんかがあってもいいのかなと思いますが、基本はコースですよね。走り続けていくっていう、そういうことなのかなと、改めて今回語源を調べてみて思った次第です。
皆さんもキャリアって一体何なんだろうか。ぜひこの機会に考えてみてください。
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それでは、今日も皆さんにとって良い1日になりますように。ほったりうちがお届けしました。また明日。
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