国王夫妻の訪問
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私が、おすすめのドラマや映画の紹介、似た感想、ロケ地や時代のことなどを話しています。
今日は、2019年のダウントン・アビーの劇場版1作目をご紹介。
なんと、国王夫妻がダウントンを訪問するという特別イベントが描かれていました。
キング&クイーンがダウントンにやってきたら、お屋敷はどうなるのか、誰が主導権を握るのか、その裏でどんなドラマが巻き起こっていたのか、笑いと感動がたっぷりの2時間です。
そして、個人的には、ラスト近くにあるバイオレットとメアリーの会話も必見です。
最近見たんですけど、私はマリー・スミスのゆいごのようにも聞こえて、思わず泣いてしまいました。
さらにさらに、今回だけ登場する美しいロケ地、ハーウッド・ハウスにも、イギリスにまた行きたいという気分にさせられます。
9月には映画第3弾が公開されるので、見たことある人もない人も、それまでにぜひもう一度見ておきましょう。
さて、映画の原筋です。
舞台は、ドラマの最終回から2年後となる1927年です。
ダントン・アビーに、国王ジョージ5世とメアリー・オーヒーが訪れるという知らせが、バキンガンパレスから届くところからがスタートです。
そういえば、ドラマのシーズン1の始まりも、タイダニック号が沈没したという電報が届くところからのスタートでしたよね。
今回は、バキンガンパレスで書かれた手紙が鉄道に載せられて、ダントンに到着しました。
執事に奨学したトーマスが朝食に降りてきた伯爵に、ちょっと嬉しそうに手を渡します。
ロイヤルファミリー到着まで2週間、この短い準備期間で、お屋敷の中の規則を変えてまで使用人たちが訪問に備えます。
当日の国王夫妻のステジュールはどうなっているのかというと、昼頃にダントンに到着してランチをします。
その後、村ではパレードが行われて、夜は晩餐会、そしてダントンに一泊されます。
翌日は舞踏会が行われる国王夫妻の娘のメアリー王女の邸宅、ハウッドハウスに向かいます。
結構バタバタのステジュールなんですけど、そこでダントンの中では王室訪問で、もうトタバタ劇が繰り広げられます。
登場人物たちのドラマ
高びさな王室のスタッフとダントンのスタッフの戦いですね。
王室側は20人近くのスタッフがやってくるんですが、いろんな食材などすべて持参してやってきます。
ダントンスタッフはじっとしとけ、何もするなって言われます。
カーソンへの言葉もひどかったですね。
あなたは地方の庄屋敷で二流の貴族に仕えたみ、我々とは格が違うと言われてしまいます。
それに反論もできないカーソン。ちょっとかわいそうでしたね、ここは。
そんな状態に特に我慢にならなかったのはアンナとペイツです。
みんなをワインセラーに集めて、自分たちで晩餐会の料理を作ってサービスしようと言い出します。
だとロイヤルスタッフと一致団結します。カーソン以外はね。
さてどうやったかはぜひ映画を見てみてください。
パッドマーが料理を作り、アンディたちがサービスをした晩餐会。
すごくいい感じに進んでいたんですが、ここでもまた大ハプニングが起こります。
美味しい料理に満足した国王からお褒めの言葉が出ると、なんとモーズリーは返答しちゃったんです。
シーンとなる室内とみんなのあぜんとした顔。
どうなるのかなと思っていたら、王妃が優しい言葉をかけてくれます。
それに対して、またまたモーズリーは女性が行うカーテシーというお辞儀をして後ずさりをするんですね。
この時のメアリーやバイオレットたちの呆れた顔。
なんとも言えない表情が素晴らしくて、私の大好きな場面です。
さて、こんなドタバタ拷問劇の中でも、それぞれの登場人物たちのドラマもたっぷりとあります。
本当に素敵なシーンが、エピソードがいっぱいあるんですけど、ここからは3つ取り上げます。
まず1つ目は、デイジーとアンディがついに結婚へ。
ダウントンでは本当に大切な日なんですが、ボイラーが故障してお湯が出なくなります。
その工事にやってきた男性とデイジーが仲良く話しているのに嫉妬して、
治ったボイラーをアンディが再び壊してしまったんですね。
そんな情熱的なアンディの姿にデイジーが安心して、私たちは似ていると感じる場面はとても可愛らしかったですね。
結婚を進めるのをためらっていたデイジーは、この後結婚するところが決まったようです。
確かにアンディはいつも冷静で落ち着いている感じがありましたよね。
それも大切なんですけど、ちょっと物足りないなってデイジーは思っていたのかもしれないですね。
2つ目はトムの新たな出会いです。
今回の映画ではメインの人物という大活躍のトムでした。
トムは国王の命を狙っていた人物を取り押さえたり、離婚しようと悩んでいるメアリー王女の心を変えたりします。
そしてルーシーという女性と出会って恋に落ちます。
このルーシーはクローリー家の親戚であるモードのメイドとしてダウントーンやってきます。
2人はちょっと似た境遇があって一気に距離が縮まるんですよね。
トムがかなりルーシーに積極的に行きます。
夜ライトが照らされたダウントーンの回廊でのキスシーンとか、
広大な庭園が広がったバルコニードートル2人の場面は、音楽も相まって本当に美しいですね。
さてトムとルーシーは今後どうなっていくのか、2人の抑制は次の映画に続いていきます。
3つ目はバイオレットとモードの和解。
ハーウッドハウスの美しさ
先ほど話したルーシーの雇い主のモードは王妃の次女でもあってクローリー家の親戚なんですね。
子供がいないモードの所有する屋敷はロバートのものだと思っているバイオレットに対して、
モードは渡さないとしてずっと揉めていたようなんですね。
モードは何を思ってそう言っていたのか、今回はその秘密が明らかになります。
さて最後はロキ子についてちょっとご紹介です。
今回はハーウッドハウスというお屋敷が登場します。
メアリー王妃の娘、メアリー王女とハーウッド伯爵の邸宅です。
ドラマの中でもハーウッドとして出てきました。
昼と夜で建物の正面玄関側と庭園側が出てきます。
雰囲気が全く変わるので、ぜひそちらも注目してみていただきたいです。
正面玄関側は甲羅たちが王女主催のお茶会に招待された時に登場していました。
優雅に曲がった道を車が進んできて、中に入ってシナモンの間というお節間に案内されます。
夜の舞踏会では庭園側が映し出されます。
先ほどトムとローシーの美しいダンスシーンがあるとお話しましたが、それがここにあるバルコニーです。
二人の背景には美しい庭園が広がっているのですが、
作ったのはダウントンアビーのロケ地、ハイクレア城の庭園を手掛けた人物と同じです。
本当に美しい庭園で、私はこの場面を見るたびに
やっぱりイギリスの庭園が好きだなぁって実感します。
この映画のテーマを一言で言うとなんだろうなぁって考えていたんですが、
それはメナリー王子の言葉にあるなと思いました。
自分にとって大切なのは王室だから、離婚するのではなく夫と話し合って、努力し合って関係を修復しようとします。
その理性で何を大切にするのか、そう考えての決断だったようです。
他の登場人物にもその言葉と重なるエピソードがたくさん登場します。
映画を見た後、どのシーンが一番印象に残ったのか、ぜひ教えていただきたいです。
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次回はダウントンアビーの映画第2弾をお届けします。
ヴァイオレットの秘密の恋と映画クルーがダウントンにやってきます。お楽しみに。
