だってモン・ミライ公爵が自分の父親だったらグランサム伯爵ではいられないですもんね。
この時のロバートの取り乱し方はなかなかすごかったです。
ちょうどその頃ダウントンでも大ハプニングが起こります。
無性映画に収益が見込めないとしてスタジオが制作を中止するように言います。
そこでメアリーは別に音声を入れることを提案して撮影が続行しますが、
また女優の鉛がひどくても全然使えないんですね。
そこを救うのがまたまたメアリー。
そしてモーズリーは唇の動きを読み取って吹き替え用の台本を作成します。
今回の映画でモーズリーの新たな才能が全開です。
そうして南フランスから家族が戻ってきますが、ダウントンではまだ撮影が続いています。
まだまだ起こる撮影トラブル、ロバートの父親問題、
それらがどうなったかはぜひ映画を見て確かめてみてください。
バタバタとした騒ぎと楽しさの中で大きな悲しみがダウントンを襲います。
バイオレットはみんなに見守られながら息を吐き取ります。
これまでダウントンを象徴してきた彼女の存在に一つの枠が下ろされました。
ここからが本当に新たな時代に向かうんですね。
今回の映画の感動ポイントは本当にたくさんあるんですけど、ここでは3つ取り上げます。
1つはトーマスが自分らしく生きられる道を見つけたとメアリーに伝えるところです。
トーマスが自分らしく生きられる道を見つけたとメアリーに伝えるところです。
トーマスはこれまでずっと本当の姿を隠しながら孤独を感じて生きてきました。
でも今回それを受け入れてくれる人と出会ってようやく自分らしい生き方を選ぶ決断をします。
その人のつき人になるために自食するとメアリーに伝えるんですね。
それが自分に正直に生きられる道かと、というトーマスに、
メアリーは多くを聞かずとまっすぐに探しています。
そして幸せになって世界の目を気にしないでと静かに背中を押すんですね。
そして幸せになって世界の目を気にしないでと静かに背中を押すんですね。
ここは2人の長年の信頼関係を感じられる本当に心に響くシーンでした。
ここは2人の長年の信頼関係を感じられる本当に心に響くシーンでした。
2人の表情から伝わる感情の深さにもぜひ見ていただきたいです。
もう1つはモーズリーのプロポーズです。
ついにバクスターにプロポーズします。
バクスターはずっとこの日を待っていたんですよね。
モーズリーは今回脚本を書くという新たな才能を発揮して、
お金の心配もなくなって自分に自信がついたんじゃないですかね。
お似合いの2人、ぜひ幸せになってもらいたいです。
でもやっぱりモーズリーです。
電源の入った甘い行動をして、2人のやりとりがみんなに聞かれるというハプニングで笑わかしてくれます。
最後はバイオレットとイソベルの友情です。
2人の皮肉交じりのやりとりはこれまでも笑いを届けてくれたんですが、
今回はその奥にある深い絆が感じられる場面です。
喧嘩ばかりだったけれど、あなたと知り合えてよかった。
道徳的な心を持った人に出会ったのは母が亡くなってからイソベルだけだったとバイオレットが語る場面は、
2人の間にある信頼が本当に静かにでもずしんと伝わってきましたね。
これまでの2人だからこそこの瞬間の言葉が胸に支える感じです。
ロバートの後取りである孫のジョージに、2人の価値観とか愛情が引き継がれていく姿にも希望が見えるんですよね。
本当にいいシーンでした。
さて、今日ちょっと長くなっちゃっていますが、最後にまとめます。
今回の映画のテーマは、変化する中で自分を受け入れ前に進む勇気だと思いました。
時代や状況の変化を受け入れつつそれにどう適応していくのか、
女性映画から陶器映画への移行もそうだし、
登場人物たちの変化と向き合って未来を選び取っていきます。
映画全体でこの変化と適応というテーマが織り込まれていってました。
映画1作目が自分の核となる価値観を見つける物語だったのに対して、
今回はその価値観を持ちながら変化の波の中でどう前に進むのかと進化しています。
人生ってこの2つの過程を何度も繰り返していくものだと思うんですよね。
自分の価値観を見つけてそれを守りながら新しい状況に提供していく。
その積み重ねがきっとより豊かで深い人生を築いていく限りになるんだろうなと
この映画を見て改めて感じました。
そう考えると、今年9月公開の映画のテーマはどうなるんだろうととても気になりますよね。
さて、今回は2022年公開の映画「ダウントンアビ 新たなる時代へ」をご紹介しました。
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次回は1995年のイギリス映画「ジェーン・オースティンの分別と多感」を
アンリー監督によって描かされた「いつか晴れた日に」です。
ぜひ聴いてくださいね。