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2025-07-23 20:35

EP215. 子どもが嘘をつくとき。親の負い目やを感じたとき【おすすめの文庫、映画、ドラマ①】

この夏、ぜひ読んでほしい文庫、見てほしい映画、ドラマについてお話しします。

<今夜の勝手に貸出カード>

福田ますみさん『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―

映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』

<こちらもおすすめ>

吉田修一さん『国宝  青春篇』(上)(下)

辻村深月さん『この夏の星を見る』(上)(下)

凪良ゆうさん『汝、星のごとく


Netflixドラマ『私たちが隠していること

Netflixドラマ『アドレセンス

primeビデオ『冷たい嘘


サマリー

このエピソードでは、子どもが嘘をつく理由と親の役割について考察しています。また、映画「デッチアゲ」を通じて、教育現場の問題や2003年の時代背景にも触れています。特に、子どもの行動が複雑な感情や親の期待を反映している点に焦点を当てています。さまざまなドラマや映画も紹介されています。

子どもの嘘と親の心情
真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
第215夜を迎えました。今夜のお便りをご紹介します。ペンネーム、神月あかりさんからいただきました。
バタやんさん、こんにちは。こんにちは。いつも楽しく聞いています。私は大学の職員をしています。
まもなく小学生と中学生の子どもたちが夏休みに入ることに先々恐々としています。
メッセージをいただいたのは少し前だったので、もしかして今週は夏休みに入ってますかね。
自分もお盆の頃に夏休みをとる予定でいます。
普段はあまりゆっくり本を読んだり映画を見に行ったりできていないのですが、せっかくなので何か小説を読んだり映画を見たりして過ごせたらいいなと思っています。
この夏バタやんさんのおすすめのものがあれば教えてください。できればうんこが希望です。といただきました。ありがとうございます。
そうですね。夏休みに読むのにおすすめの文庫ですね。
なんか映像化されていて文庫になってるのがいいかなと思っていて、このメッセージいただいた時に考えてたんですね。
やっぱり今年一番ホットなのは吉田秀一さんの国宝かなと思ったり、
あとは映画はまだ私も見られてないんですけど、辻村泉さんのこの夏の星を見るがすごくいいです。小説すごくいいんですけど、映画も評判がとてもいいので見なきゃなと思ってます。
やってる映画館が小さい、少ないですよね。時間帯がね。
あと永良雄さんの何時星のごとくですかね。文庫になりました。ついに来年映画化が発表されまして、広瀬すずさんと横浜流星さんの主演ということでめちゃくちゃ楽しみにしております。
私も先にこの夏読んでおくっていうのはどうでしょうか。
どれを紹介しようかなってずっと考えてたんですけど、
ちょうど先週末に映画デッチアゲを見たんですよ。映画デッチアゲ殺人教師と呼ばれた男ですね。面白かった。永良雄さんがすごかったですね。
デッチアゲの原作は小説ではなくてノンフィクションで、フリーのジャーナリストの福田増美さんのデッチアゲ福岡殺人教師事件の真相っていう本が元になっています。
この映画真夜読のリスナーの方がお勧めしてくださったんですよ。バッテリアさん見ましたかって言って、すぐに原作の方を先に読みまして、
それで先週やっと映画も見れたっていう、タイムリーなすごく面白かった。考えさせられたので、上月あかりさんが教育関係のお仕事をされていて、子育てもされているってことだったので、
かつ、もうこれちょっとしたら、映画が公開されている映画館がすごく少なくなっちゃうんじゃないかなと思って、先に紹介することにしました。
今先に言ったのは、今日から今週からしばらくは夏休み月間ということで、文庫になっていてお勧めの本というのをいくつか続けて紹介したいなと思ったからなんです。
映画「デッチアゲ」の紹介
私結構ちょっと新刊を中心に紹介しちゃうので、文庫の方が手頃ですし、旅行に持っていくとかも便利かなと思うので、来週も続けてご紹介したいと思います。
さてさて、デッチ上げはですね、どういう事件、どういうレポルタージュかと言いますと、
でもこれ説明すると結論のネタバレになってしまうので、難しいな気をつけてしゃべりますね。
まっさらな状態で見たい、映画を見たい、読みたいっていう人は、ここで止めておいてもいいかもしれません。
どんな話かというと、綾野剛さんが演じる主役のですね、メインとなる男性教師で、彼は小学校の先生なんですね。
そこに思っているクラスの男子生徒のお家に、家庭訪問に行った際に、お母さんが、その少年のお母さんが、実は祖父がアメリカ人で、みたいなことを言いまして、
それを聞いて、先生が血が穢れているとか、純血の日本人じゃない、だからバカなんだとか、差別的なことを言ったと。
あとは、彼はADHDですよね、と決めつけたような発言もあったというんですね。
その男の子が、片付けが遅かったり、落ち着きが長かったりする理由に、ものすごい大罰を行っていた。
鼻血が出たり、耳がちぎれるぐらいの暴力を、担任の先生から受けていた。
お前なんか死んだ方がいい、生きてる価値ない、みたいなこと言われた、なんていうことで、お母さん、祖父さんが、学校に乗り込んでくるんですね。
さらにそれを、新聞や週刊誌が見つけて、記事になり、あっという間に殺人教師として話題になるわけです。
これが2003年のことで、実際にあった事件ということで、報道されたニュースを、私ちょっとその記憶が全然ないんですけど、記憶にある方いらっしゃるでしょうか。
原作本の方でも映画でも、冒頭はその再現というかですね、母親の教述をもとに、先生による男の子、男児への暴力、暴言が描写されているんですね。
つらいんですよ。子供が大人につらい目に合わされているっていうのを見るのは、本当にしんどい、きつい時間帯ですね。
あやのごうさんが、まあ白心の演技でして、一定感じの優しい先生っぽいんだけど、ある特定の生徒には、なんかこういう気持ち悪い詰め方をする人、暴力的な言い方をする、いじめっぽい言い方をする先生いるかもな、いたかもなっていう思わせる感じの悪さなんですよ。
ところがですね、お母さん側の証言には、いろいろと辻褄の合わないところがありまして、そういう大罰とか暴言の証拠が、男の子自身の発言とお母さんの発言以外には、なかなかはっきりしないんですね。
さて本当のことを言っているのはどっちで、殺人教師は実はでっち上げなのか、それともやっぱり本当にサイコパスみたいな先生だったのか、それはちょっと言わないでおきますね。
でもその映画を見ても本を読んでも、私がとても心に残った、考えさせられたポイントは3つありまして、3つちょっと話したいと思います。
一つは、白か黒かじゃなくてオセロみたいなものなんだなって思ったんですよ。
どういうことかと言いますと、圧倒的に白優勢の中にポツポツと黒があるみたいな状態にオセロゲームでね、なってるとするじゃないですか。
なんというかそういうイメージで、次の一手で全部白に変わっちゃう可能性もあるけど、ポツンとある黒がですよ。
要所を抑えていれば、例えば四隅とかですね、だったとしたら一気に一挙に黒くひっくり返る可能性もあるじゃないですか。オセロってそういうゲームですよね。
この男性の先生が問題だと指摘を受けたいくつかのポイントがあるんですが、それが本当に全くの作り話というわけでもないっていうのが、この事件の難しかったポイントなのかなって、後から言えることですけど思ったのは、
例えばその外国人の親族関係があるっていう話を聞いて、アメリカ人の血が混ざってるから何々なんですねっていう会話を家庭訪問の時にしたのは事実なんですよ。
アメリカ人の血が混ざってるから何々をなんて言ったかは全然違うと思うんですけど、だから目鼻立ちがはっきりしてるんですねって言ったのか、だからバカなんですねって言ったのかはだいぶ違いますけれども、
日本人だけの家系じゃないんですねっていうことを話題にしたのは事実、じゃあ事実だったりします。
その対抜と言いますか、押し置きの種類をピノキオがいいかな、うさぎさんがいいかなって言って、原作では違うキャラクターを書いてありましたけど、
その押し置きの種類を鼻を引っ張るか耳を引っ張るかキャラクターで選ばせるっていうのはどうもちょっとライトな感じではあるけどやってたっぽいんですよね。
そこが可愛いキャラクターなだけに残忍性が強調される感じもしましたけれども、全くその嘘ではなくて要素としてはあったっていうことなんです。
あとその先生からマルチ処方の勧誘を受けたって主張を母親にされるんですが、先生は勧誘なんか絶対してないって言うんですけど、
確かにその男の先生が最近ダイエットをしてて大豆のサプリメントですごい痩せたんですよって話を保護者にはしてるんですよ。
そのサプリが海外の紹介性の通販みたいな会社のものだったりして、全部が全部ネモ派もないところからの作り話でっちゃげっていうのではなくて、
要素としてはあって、確かにそう言ってるのを聞いたことがあるみたいなところは、そのオセロの番で言うところの黒い点はあったりして、
それがバーって一気に黒になるか白なのかは、ちょっと見てみてくださいっていう感じです。
時代背景と教育現場の変化
もう一つ私の注目ポイントは2003年という時代背景ですよね。2003年ってつい最近とは言いませんけど、
最近と実続かなって思ってたら結構やっぱ全然時代が変わったんだなっていうのを感じました。
今ほどコンプライアンスとかハラスメントとか言われてなかったですし、モンスターアペアレンスみたいな言葉もなかったと思いますし、
まずその家庭訪問ってすごい制度だなと改めて思いました。
お家を見ればね、お家でお会いして話すってすごい情報量だと思うんですよ。
意義があることだと思うんですけど、双方になかなか負荷が高い制度ですよね。
私の周りの同僚、会社の同期とかに聞くと、コロナ禍でお子さんの家庭訪問ってなくなって、そのままないよっていうところもあれば、
学校での面談が基本になったとか、学校での面談か家か選べるようになったとかね、
いろんな学校によって違うみたいですね。
皆さんの地域や周りはどうでしょうか。
共働きだし、平日の昼間に家に来られても、なかなか対応できないっていうのが多いかもしれないですね。
実は就活人事の世界でも、新入社員の家庭訪問をするって会社もあるんですよ。
うちはやってはいないんですけど、それだけ双方に情報量が多いでしょうね。家庭訪問ってね。
なかなかご自宅に伺うっていうのは、お互いに非常に気を使うことですけどね。
2003年はそんなわけで、そんな昔じゃない気もするけど、何が違うって、電話がピッチと、ガラケーの方の携帯はあったと思うんですけど、
基本家電があって、お子さんがいるうちは特にファックス付きの親機が、
どんとキッチンの横のちょっとしたカウンターみたいなところに親機があって、
お母さんが電話を取るときはその親機の前に立って話しているという、
すみません、すみませんとか言って頭下げたりしながら話しているっていう。
学校からも、担任の先生からも家電にかかってくる、当たり前だけど、まあそうでしたよね。
それがなんか結構権威的に見えるなぁと思ったりして、ソファーに座って足とか組みながら、
スマホやコキで電話を受けるより、キッチンのとこに立ってかかってきた電話を受けているっていう姿がね、
ちょっと時代を感じました。
そんなコロナとか、スマホの登場とか、SNSとかなんとか、
ハラスメントとかがいろんなものをこの20年の我々の生活とか、
子育てをされている方、教育をすごく変えたんだろうなというのを思いながら見ましたね。
子どもの嘘と親の影響
それと最後もう一つは子どもの証言の難しさです。
子供なりに、9歳は9歳なりに、14歳は14歳なりに、親の意図を組んで、先生の意図を組んだりして、
どっちかというと親の意図を組んで配慮するんだなぁっていうところですかね。
あとは親にこういうところ指摘されたり、叱られたくないっていう気持ちが強く働いて、
さらに小さな嘘をつく。その嘘を正当化する、埋めるためにさらに大きな嘘をついたり、大きなごまかしをしてしまうっていうね。
それが本当に悪種なんだけど、でも親の感情をよく見ていますよね。
親のコンプレックスとか、お母さんはあの人あんま好きじゃないんだなとか、
それを感じて合わせに行っちゃうみたいなところがあるようなと思ったりしました。
今回ちょっとこの事件についてはあまり詳しくネタバレしゃべれないので、
似たようなテーマで最近面白かった作品、ドラマや映画をちょっといくつか合わせてご紹介したいと思います。
3つご紹介するんですけど、どれも子供がやらかしてしまう、あるいはやらかしてしまったかもしれないっていう、
それをかばおうとか隠そうとかした親が嘘をついたり、再隠しをしたりして、
さらにヤバい展開になってしまうというような話です。
1つ目はネットフリックスのドラマ、私たちが隠していること、タイトルも私たちが隠していることなんですけど、
これはですね、デンマークのコペンハーゲンの邸宅を舞台に家事、手伝いをしている学生さんかな、留学しながら、
お手伝いさんみたいなことをやっているフィリピン人の若い女性が行方不明になってしまうんですね。
さて息子の友達で隣の家に住んでいる男がちょっと怪しいんじゃないか、いやいやどうなんだろうって話です。
これとても丁寧に作られているドラマで映像がすごく綺麗なんですね。
デンマークのお金持ち、コペンハーゲンのお金持ちのお家っていうのはどんな感じで、インテリアもどんな感じなんだろうっていうところも見応えがありました。
そしてもう一つ、ネットフリックスのドラマでアドレッセンスです。こっちの方が話題になったかな。
これは13歳の少年が同級生の少女を殺害したかもしれないという容疑で捕まってっていう話で、ワンカットでなんと撮影したっていうその撮影手法が話題になってました。
はっきり親がどうこうっていう話ではこれはないんですけど、
自分はその男の子は親が理想とする男じゃない、自分は父親が認める男じゃないんじゃないかっていうのが多分じわじわとあるんだろうなぁと思いましたね。
さて3つ目はAmazonプライムで配信中の冷たい嘘っていう映画です。
これは女の子が同級生をうっかり川に突き落として殺しちゃったっていう、寒い寒い冷たい川に突き落として殺しちゃったんじゃないかっていう話を聞いて、
お父さんとお母さんが何とかそれを隠そうとなかったことにしようとついた嘘がとんでもない方向に転がっていってしまってっていう話です。
これは最後に大どんでん返しがあるので、そして1時間半ぐらいでサクッと見れますから、ぜひ最後まで見てみてください。
いやーどれも何というか、犯罪はね理由によって正当化されていいものではないとは思うんですけど、
どっちの側も、どっちの側っていうのは子供側も親側も、被害者側も加害者側の気持ちもわかるなぁって感じなんですよ。
おすすめのドラマと映画
あいつに勝ちたいとか、何かちょっとしたことをごまかしたいとか、そういう小さな小さなササクレみたいなものがわーってなってしまうというような話でしょうか。
どれも見応えがあるのでよかったら夏休みに見てみてください。
さて今日はデッチ上げから紙フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
私もまた川上を大罰教師と決めつけた記事を書いていたかもしれない。その差はほんの紙一枝とあります。
これはこの本の福田さんの後書きからです。
続けてマスコミの加熱報道とか、そしてその原因を一人の教師に追わせてしまった罪についても言及されているんですね。
今はそういうことはないとはもちろん言えないですけど、
私がこの本を読んで映画を見て思ったのは2003年、2000年代前半とかはやっぱりまだまだ週刊誌や新聞に力があったんだなあということです。
スクープがあってそこから追っかけてテレビのワイドショーが取り上げて一気に全国に広まるっていう感じでしたよね。
今はそこまでの影響力が新聞や雑誌、週刊誌にあるかっていうと、そこまでではないかなって正直思っちゃうんですけど、
石がスクープした事件がテレビがワッと取り上げて広まるみたいなね。
今だとネットが後追いして広がる感じはあるでしょうが。
福田まつみさんは足しげく通った取材聞き込みによってその紙一重を逃れられたっていうわけですが、
取材さえもせずに拡散されたネットの記事とか、SNSの記事とか、
どうでしょう今だったらなんというかAIで合成された写真とかもあり得るかもしれないですけど、
そういうのであっという間に悪人として本名とか個人情報が、住所とかいろんな個人情報が流れてしまうこともありますからね。
自分はこういう業界にいるので、その時代の変化と今への今しめとともに読みました。
ぜひ興味があれば読んでみてください。
ぜひお気持ちが元気な時に読んでみてください。
本は読まなくても、読んでも読まなくても、ぜひ良い夏休みをお過ごしください。
リクエストありがとうございました。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、リスナーの方からのお便りをもとにおすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介しています。
リクエストはインスタグラムのアカウントバタヨムからお寄せください。
お届けしたのは講談社のバタヤンこと川端理恵でした。
また水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。
おやすみ。
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