さてさて、早速1冊目は、今日はですね、5冊紹介したいと思っています。
1冊目は、松井レナさんの最新作【カットイン・カットアウト】という長編小説です。
ご存知の方も多いと思いますが、松井レナさんは元SKEのトップ人気メンバーの一人で、
今は俳優としてご活躍されていますが、小説家としてもデビュー作【カモフラージュ】2作目の類々ともに、私すごく高く評価してまして、
高く評価してるっていうのは随分と上から言ってしまったな。
なんというか、アイドルが自身の経験も活かして小説も書きましたっていうんじゃなくて、小説家として生まれた人が、物書きとして生まれた人がアイドルもやれてましたみたいな、
そんな感じのする奥行きのある方ですね。松井レナさんという人は。そんな松井さんの楽しみにしていた3作目が【カットイン・カットアウト】です。
舞台に選んだのは演劇の世界なんですね。もちろん松井さんご自身も舞台で活躍されてますし、最初はきっとこうアイドルファン集客目当てのキャスティングの部分もあったんじゃないかとは思いますが、
今は劇団新幹線とか岩井秀人さんとか、舞台にも呼ばれてまして明日ともにという感じでしょうね。そんな彼女が演劇の世界を描く。しかもこの物語はですね、初舞台でヒロインに選ばれた元国民的子役でアイドルの女性と、
実力はあるけど今は早くしか与えられていない中年の舞台女優という2人の女性を描いた小説なんですね。むしろそうでしょう。きっと本人の経験が混ざっているのかななんて想像させることもきっと織り込み済みのメタファーをうまく使っている小説だなと思いました。
松井さんのことをよく知らなくてもお芝居、演劇好きな方はぜひ読んでみてください。幕が開く前の高揚感と終わった後の瞬間、拍手が起こる緊張と緩和みたいな感じとかが、そういうのを再体験できる小説になっています。まだ読み終わっていないので、またきっとどこかでお話しするかもしれません。
さて2冊目は、これはちょっと読み始めてもうベストブック入り間違いなしだと思ってゴールデンウィークにとっておこうとパタッと閉じた小説です。金原ひとみさんの新刊ヤブの中という長編小説になっています。
これは2月10日発売で、先日買ったばっかりなんですけども、なかなかに分厚い長編でして大音になりましたが、読み終えられるかなって思いつつ買ったんですけど、数ページ読んだところでこれはいけるってなっています。
テーマは文芸業界における性被害、性加害の告発を描いています。タイムリーというか何というかですね、文芸史の編集長からかつて性的搾取されていたとある女性がネットで告発をするんですね。
この小説はその被害者の告発で進んでいくのではなくて、加害者とされる元編集長の木戸という男性とその家族、彼が担当していた女性作家、彼の部下の文芸編集者などなど、いろんな立場から別々の視点で書かれていきます。
あ、好み、好みのタイプです。ただかなり重ための小説そうですね。文芸界の性加害を描いた小説といえば井上アレノさんの生川が記憶に新しいですね。
2022年のバタ屋のベストブックにも選ばせていただいてました。やぶの中はまだ読み終わっていないので、結末はまだわかんないんですけれども、やぶの中というタイトルにあるからにはやぶの中なのかもしれないと想像しますが、
井上さんが書くとああいう結末で、ああいう書き方というのと比較して、金原ひとみさんが書くとこうなるんだっていうね、比較も面白いんじゃないかなと思って読んでいます。
すでに第1章、第1章は軌道の独り語りから始まるんですけどね。ああ、こういう文芸のおじさん編集者嫌だなって思わせる。いや誰かを想像しているとかじゃないですよ、もちろん。でもありそうだなって感じですでに嫌悪感を持ってるんですけど、それもまたミスリードかもしれないですね。
わかんないですね。これはゴールデンウィークにゆっくりとっておいて、一気に読もうって思ってます。