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真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAのバタやんこと川端です。
真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室では、
水曜日の夜にホッとできて、明日が楽しみになる。
をテーマに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
こんばんは、第161夜を迎えました。
今夜のお便りをご紹介します。
ニックネームデリコさんからいただきました。
バタやんさん、こんにちは。
こんにちは。
真夜読に出会ってから、本の魅力を再発見。
何かあれば心を埋めるように、また心に余裕があれば、
さらに心を豊かにするように、バタやんさん、
おすすめの本を熟読。
本は自分の知らない世界に没入させてもらえる、
素晴らしい兵器ですね。
さて、バタやんさんは、本の情報量が多い分、
本を手に取り、読むことを決めるまで悩みませんか。
今はこれだとなる決め手を教えてほしいです。
といただきました。
ありがとうございます。
スポティファイからコメントをいただきました。
ありがとうございます。嬉しいです。
最近、スポティファイでアンケート投票ができる機能がつきまして、
私もここ何回か使ってみたんですけど、面白いですね。
最近、真夜読を聞いて、読んだ本はありますかと聞いてみたところ、
89%の方があると答えてくださいました。
すごいですね。すごいことですよ。
読んでも読まなくても、読んだ気になるだけでもいいと思っているんですけれども、
おすすめの本をご共有できるとしたら、それは嬉しいことです。
さてさて、デリコさんからのお質問。
手に取る、そして読むことを決めるまで悩みませんか。
決め手は何ですかということへの答えなんですけど、
ジャケットですかね。
私は割とジャケ買いをすることが多いっていう話を以前にしたかもしれないんですけど、
今読み始めるか後にするか決めるのもジャケット、つまり想定を結構重視します。
想定の雰囲気、かむし出す空気感みたいなのが今の気分と合っているかということなんですね。
例えば、川上美恵子さんの黄色い家とかは、
ブルーと黄色のコントラストの強い表紙ですよね、パンチの強い表紙なんですけど、
この表紙の強さに今は自分の気持ちが負けてしまうかもしれないと思ったら、
ちょっと今はやめとこうみたいな感じです。
同じブルーと黄色を基調とした想定の本で、原田彦さんの図書館の親職っていう小説があるんですけど、
こちらは優しいタッチのイラストの表紙で、こういう感じに惹かれる気分の時もあれば、
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川上美恵子さんの黄色い家みたいなものにワクワクする時もあるし、
宮本さんの墓みたいな驚しい表紙に惹かれる時もあって、
それはちょっと今の気持ちとその表紙のかもし出す雰囲気が合っているかで決めてますね。
あんまり外れることはないです。
面白そうと思って買ったけど、例えば書店のポップを見てとか、
あとは最近はインスタとかエックスでフォローしている方のおすすめで、
面白そうと思ったら買うことも多いんですけど、
なるべく一期一会なんでね、忘れないうちにポチっと思い切って買ってみようって思ってるんですけど、
でも今じゃないなって思うことも多くて、
買ってはおくけど、読まずにとっておく、すぐに読み始めないことも結構多いんですね。
積んどくっていう言葉はあまり好きじゃないので、使わないんです。
積まない主義なんです。
本は横に積むようになったら、つまり本棚に縦に入れることができなくなったら、
本を譲ったり、古本に回すとか寄付するとか誰かにあげるとか、手放して減らすっていうルールにしているので、
なるべく横に積み上げないようにしていますね。
積んどくじゃなくて、あえて波が来るのを待っている状態の本を、
波待ち本とでも読みましょう、今回初めて言ってみますけど、
ちょっと読み始めて、気持ちが乗らないとか乗り切れないとか、
全然頭に入ってこないっていう時は結構あって、
また違うタイミングで読めば、あるいは違うシチュエーションで読めば、
結構グングン行ける時もあるんですよ。
だから今じゃないだけっていうか、その本にふさわしい波が来るのを待つっていう感じで、
そういう波を待っている本が、私の場合は常に何冊かありますね。
忘れているわけじゃなくて、また波が来た時に読もうと思っている本があるという感じです。
今日はそんなわけで、年末年始に買った本、
買ったけどまだ波待ちの本などを、
何で買ったのかを含めてご紹介する回にしたいと思います。
まずは自社本からいきましょう。
講談社の本を全然紹介しないから、そろそろ怒られそうっていうわけじゃないんですけど、
結構ちゃんと買って読んでいます。
ちなみに自社本、講談社の本はですね、
自社に売店がありまして、給料転引で買えるんですよ。
少し安く、羨ましいでしょう。
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給料転引ならお金を払った気があまりしなくて、
恐ろしいほど買ってしまうんじゃないかと心配になるかもしれないんですが、
実はそんなになんですね。
なかなか売店が空いている時間にフラッと行くってことはできなくて、
会社にいる時間って会議とか面談とか何かしら予定が入っているから会社にいるわけで、
帰る頃になると売店が大抵閉まっちゃっているっていう感じで、
ただ年末はちょっとまとまって読みたいなと思って、
お休みに入る前に買って帰ったのはこれからご紹介する3冊です。
まずは島中純さんのここでは祈りが毒になるです。
これはですね、2022年の年末年始に、
ミモレの方で一気に読みたいチョイコア小説5選として紹介した中の1冊、
島中純さんのここでは誰もが嘘をつくという小説がありまして、
その続編なんですね。続編が出ていると思って買いました。
舞台は函館の医療刑務所で、
そこで働く共生医官、つまり刑務所のお医者さんたちと受刑者のお話です。
刑務所に入っていてもお医者さんにかからないといけない、
治病がある人もいるし、治療を受けなきゃいけなかったり、
獄中で病気になる人もいるわけですよね。
今回は妊婦の受刑者、刑務所で出産するということもあり得るわけですね、がテーマになっています。
面白かったです。またちょっとどっかで紹介するかもしれません。
これは一気に読み終わってしまいました。
さて、もう1冊は東野圭吾さんの加賀強一郎シリーズの最新刊、
あなたが誰かを殺した、です。
これは今書店にどーんと積まれているでしょうか。
これは読んどかなくっちゃって感じで買いました。
ちょうど東野圭吾さんのある閉ざされた雪の山荘でが映画化されていて、
1月12日についに公開ですね。
私はちょっと先に試写で見させてもらったんですけど、
これも閉ざされた山荘でっていうくらいですから、
閉ざすと離れた山荘ものですけれども、
あなたが誰かを殺したも別荘地で起こる事件ですね。
これは鉄板というか、いつ読んでも面白いに違いないから、
もうちょっと頭が疲れている時に撮っておこうと思って撮っておいています。
もう1冊は武田ダニエルさんのZ世代的価値観っていうエッセイ本、
世代論本を買いました。
武田ダニエルさんの前作、世界と私のA to Zがすごく面白かったので、
2冊目も楽しみにしていました。
気になるトピックから順番に大事にちょびちょび読んでるんですけど、
中でもさよならインフルエンサー消費とか、
マッチングアプリでセラピーを探すっていう話とか、
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本のTikTok売れ現象とそれへの反発などの話が面白かったです。
これもまたどこかでじっくりご紹介したいと思いました。
このペースだとすごく長くなってしまう。
どんどん行きましょう。
この年末年始に読んだ本、読み終わった本から行きますね。
まずは市穂道さんの新刊、つみでみっく、短編集です。
あと渡谷梨沙さんのパッキパキ北京も書いて読みました。
この2つ、検索して表紙をちょっと見ていただきたいんですけども、
テンションが似ていますね。パンチ力と言いますか、
赤を基調としたドギツメの表紙に惹かれる気分だったんだと思います。
年末の私が。
どちらもさすがの面白さでした。裏切らないですね。
市穂さんも渡谷さんも何かまた違う魅力を見せてもらったような感じがしました。
脂がのってるっていう感じがしますね。
あと読んだのはですね、北欧ミステリーの巨匠、アーナル・デュル・インドリダソンの
犯罪捜査官、エーレンデュルの人気シリーズですね。舌を噛んでしまいそう。
アーナル・デュル・インドリダソンという作家さんで、
アイルランドのミステリー小説なんですけれども、
湖の男、玄関の街、印と三冊、前に買ってあったんですけど、なかなかこう
並待ち状態で手をつけられてなかったんですね。北欧ミステリーって
ちょっと今言ったように名前がややこしい、あんまり聞き慣れない登場人物の名前が出てくるんで
よっこいしょって感じがあるんですけど、読み出すとすごく面白いですね。
お正月に一気読みしてしまいました。最近ちょっと韓国ものばかりに手が伸びて
北欧ミステリーをないがしろ、ないがしろってことはないですけど、ちょっと離れてたんですけど気持ちが。
やっぱりすごく面白かった。北欧ミステリー特集をこの真夜読でやりたいと思います。
さて最後は今、並待ち本でまだ読んでないやつを3冊紹介しますね。
まず1冊目は安藤雄介さんの「仕事のためには生きていない」っていう、生きてない、仕事のためには生きてないという小説です。
安藤雄介さんという方はですね、初めて読みます。この本で初めて手に取りましたけれども、タイトルがいいなと思って引かれて買いました。
これは仕事が始まってから読もうと思って、仕事がしんどくなってきたくらいに読もうと思っていて取ってあります。
もう一つはカンファゲルさんの、言えてない、カンファゲルさんの、これ韓国の小説ですね。
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短編集、「大丈夫な人」というのを買いました。
福ぴょんもさんの、ハッカーの役者の幼い園子さんが役されていたので、きっと面白いに違いないと思って買いました。
大丈夫な人っていうタイトルもいいですよね。大丈夫じゃなさそうで。
女の日常はサスペンススリラーって帯にあります。面白そうでしょう。
ちょっと怖そうな表紙です。これはもう少し気持ちが意地悪な時に読もうと思っています。
さて最後の一冊ですね。最後はノンフィクションです。杉田俊介さんの、男が男を解放するために非モテの品格という本です。
去年はフェミニズムとか職場の男女格差、それからハラスメント、性暴力などの本もたくさん触れた1年でした。
小説も同世代の女性作家さんのシスターフット的なものは元々好きでもあるんですけど、たくさん読んだ気がしますね。
その反動じゃないんですけれども、男性の辛さみたいなものに今年はフォーカスが当たるんじゃないかなと勝手に思っています。
マッチョな男社会で生きづらい思いをしている人たち、男の人も声が上がり始めるんじゃないかとか考えたりします。
これはまた会社が始まってから、そして私もマッチョな男社会にどっぷり戻ってから読もうと思って撮っておいています。
さて今日は一気にいろいろ紹介しちゃいましたが、紙フレーズは武田ダニエルさんのZ世代的価値観からご紹介して終わりたいと思います。
かつてストレスと名指されていた体験がトラウマと呼ばれることが多くなった。
科学的に立証された心理学的な病状ではなく、単に不快な体験を表すためにカジュアルに用いられると、
より深刻な状況と区別できないまま、歪症化されてしまう危険性もある。
我々の行動原理をより正確に理解しようという動機から生まれた社会現象であっても、
多様な経験をひとくくりにしてしまっては本末転倒だとあります。
ここにあるようなあるワードが多種多様な経験体験をひとくくりにしてしまう危険性っていうのは、
もしかすると今年のテーマかなって思いましたね。
これを読んで、味付けの濃い味わいのはっきりした言葉って使い出すと戻れないっていうか、
そういう言葉がなかった頃に戻れないっていう感じがします。
ちょっとした不快な体験とトラウマやハラスメントや性暴力に近いような体験とは一緒くたにされるべきではないですし、
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川上美恵子さんがあるインタビューで、もう使わないって思う言葉がいくつかあるっていうお話をされていて、
すごく興味深いなと思ったんですけど、
ゲリラ豪雨とかをあげてたかな、何々難民とかいう言い方とか、ファンデーション難民とかかな、
もう使わない、使いたくないっていう感覚を言葉に対して大事にされているんだなって思ったんですよね。
味付けの濃い言葉って私は言いましたけど、ゲリラ豪雨みたいなのもその一つだと思いますが、
また今年も生まれるでしょうけど、今年も新しい流行ワードがわーって広がって何かを一括りにしてしまうんじゃないかなと思うんですけど、
そういうものに気をつけていこう。
使いたいか、自分が流行ってたとしても自分が使うか使いたくないかっていうことに対しては繊細さを保っていこうっていうふうに思いました。
さて、今日もお付き合いいただきありがとうございます。
今年もいろんな面白い本との出会いがたくさんありますように。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、皆様からのお便りをもとにおすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介しています。
お便りはインスタグラムのバタヨム、もしくはスポティファイ、ボイシーのコメント欄からでも結構です。
お待ちしております。
それでは皆さん、また水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。おやすみー。