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2025-10-10 14:21

牛・豚・鶏|3種の“ふん”を使い分ける方法

「鶏ふんが最強」
「手に入りやすいから毎年、牛ふん堆肥」
「豚ぷんペレットが撒きやすいから一択」

これらの固定観念に否!
土壌と目的に合わせた有機資材を選定しないと
せっかくの努力が実りません。

でも手に入りやすさと作業性が重要であることもわかります。
両方の観点から最適な有機資材を考えましょう。

#牛ふん #豚ふん #鶏ふん #土壌診断 #堆肥使い分け #北海道農業 #土壌改良
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サマリー

農業における有機質資材の選び方について、牛ふん、豚ふん、鶏ふんの特徴や効果が詳しく解説されています。特に、CN比や化学性に基づいて各資材の適切な使用方法が探求されています。牛・豚・鶏のふんを効果的に使い分ける方法が論じられています。また、このエピソードでは特に牛ふんの利点や作物への適用について詳しく説明されています。

有機質資材の重要性
おはようございます、あさひです。
このチャンネルでは、農界で居住する業者だけが知る情報や、経営がうまい生産者が実践するテクニックなど、知っているようであまり知られていない話を、独自の視点で語っていきます。
ウェブ上には存在しないオンリーワン情報を発信していきますので、ぜひフォローしてください。一緒に農業経営の価値筋を考えていきましょう。
さて、今日の表じゃ語れないトークは、有機質資材の使い分け、主に牛ふん、豚ふん、鶏ふんの使い方、選び方、これについてお話ししていこうと思います。
このテーマを選んだ理由なんですけど、私がこれまでお会いした農家さんの中で、補助のために、土壌改良のために、毎年鶏ふんを必ず全補助に入れてるんだよねっていう方にお会いしたことがあります。
それ自体を否定するつもりはないんですけど、実際、鶏ふんにまつわるこの土壌改良の効果、これはかなり限定的ではないかなと私は考えています。
もちろん否定はしないんですけど、どれくらいそれの効果があるのかなと考えたときに、正直その努力はあまり報われないのではないかなと考えて思ってしまいました。
なので、悪いことではないんですけど、それをやるのであれば、もっと別な資材の方がいいのではないかなと考えたことがあります。
なので、こういう場面、こういう場合、じゃあどうしたらいいのか、これについてお話ししていきます。
まず、そもそも論なんですけど、これら3つの有機質資材、これらの違いを多くの方は説明できるでしょうか。
けいふん、とんぷん、きゅうふん、この3つ主な動物性の有機質、堆肥だと思いますが、まずこれらが説明できないと話が始まらなくなってしまいます。
いろんな説明方法があるんですが、1つここではCN肥という観点からお話ししようと思います。
CN肥、これも専門的な用語で嫌いな方、アレルギーを起こす方がいるかもしれません。
CN肥は堆肥の中ではかなり重要な指標になってまして、炭素率という言い方もできます。
難しい話は抜きにします。いつも通りここでは分かりやすく説明することに焦点を絞りますね。
このCN肥、炭素率、これはですね、高いか低いかがすごく重要です。
どっちがいいかではないんです。自分の補助、目的に合ったものを選べているかどうかが重要なんです。
まず炭素率が高いもの、高いものというのは分解に時間がかかる堆肥というか有機質になります。
分解に時間がかかる、つまりその年に効くことはあまりないと考えてもいいかもしれません。
要するにこれは肥料としての効果はあまり期待できない、どちらかというと土壌の物理性の改善に役立つ資材です。
これは主に言えばですね、この3つの中で言えば牛糞が相当します。
すぐにパッと引くものではないですが、じわじわ長い年月をかけて土壌改良に効果のある資材になっています。
他には藁系の稲藁とか麦藁とかもこれに相当しますし、バーク堆肥これなんかも相当します。
物理性ですね、粘土がガチガチで困っているとか、砂っぽくて全然CEC補肥力がないよとか、こういう場合にはこれらの炭素率の高い資材、CN費の高い資材、こういうものを選ぶと土壌改良効果が期待できます。
次にCN費の低い資材、これはですね、糞が相当します。
糞は西洋するとかなり早く窒素分、リン酸分、これらが効いてきます。
なのでこれらの堆肥、有機質資材の中ではかなり速攻の部類だと考えるべきです。
化学肥料とそれほど遜色ないぐらい早いのではないかと考える人もいるぐらいです。
そこまで化学肥料ほど早くはないのが本当のところなんですけど、
それでもリン酸、リン酸じゃないですね、豚糞だとか牛糞だとか、これらに比べるとかなり早いと思っていいです。
逆に言えば水持ち、水はけなどの物理性の改善にはあまり役に立たないと言っても過言ではありません。
ですから全補助にK粉を入れてるんだよねっていう方に対しては、私はこれは、それはその方の目的を叶えられるだろうかってちょっと考えてしまったわけです。
なのでこういう方、本当は牛糞を撒いた方がいいんですね、こういう場面では。
ただ牛糞を撒くのってなかなか簡単ではないエリア、持っている機械、そういう方もいると思うんで、そういう場合はやむなくK粉を使うというケースもあるかなと思いますが、目的から考えたらこれがベストの選択肢とはちょっと言えないと言えます。
そして3つ目、トンプンですね。トンプンはこの牛糞とK粉の間ぐらいに位置していると捉えていいかなと思います。
どちらかというと牛糞寄りな気もするんですが、正直その年の肥料としてはあまり考えなくていいかなと思います。
かなりこれはざっくりした説明になっています、今のは。牛糞、トンプン、K粉、これらをかなり極端な例でお話ししています。
もう少しこれは詳しく解説したほうがいいかもしれませんが、かなりわかりやすく説明するとこんな感じになっています。
次の観点なんですけど、今はCN比という炭素率、どれだけ分解が早くて物理性の改善に効果があるかという点でお話ししました。
化学性の観点
次は化学性の観点です。窒素、磷酸化炭、これらがどれくらい含まれているかという観点でお話ししてみようと思います。
先ほどの順番と同じでいくと、まず牛糞堆肥ですね、牛糞。牛糞にはカリ、カリウムがかなり多めに含まれています。
なので牛糞堆肥を土壌改良の一環として毎年一生懸命撒いている方が、きのうかさんがいたとしたら、
この方の補助は土壌診断をするとカリ過剰という結果が出てくるのではないかなと、そういうことが多いのではないかなと思います。
それは土壌改良の一環として牛糞をたくさん一生懸命撒いたからということの裏返しでもあるんですけど、
牛糞ばかり撒くとカリ過剰になる。これも難しいところなんですよね。そうなってしまうんです。
でもおそらく牛糞をいっぱい撒く方、一生懸命撒く方は近くに牛屋さん、牧場、こういうものがあるから撒けるのかなとも思います。
なのでこういうものを有機物を有効活用するという意味でこれは決して悪いことではないんですけど、
化学の観点からいくとカリが過剰になってしまうということになるんです。ではどうするか。こういう場合は元肥ですね。
酸要素の元肥、BB肥料なのか化成肥料なのかはわかりませんが、ここでカリの低い目柄を使うということが選択肢として有力です。
カリも今はかなり減量情勢を考えると高い目柄になっているんじゃないかな、高価な肥料ではないかなと思いますので、
カリ元肥の目柄、これはコスト削減として有力な手段ですので、こういうことも可能です。
次に系粉ですね。系粉は酸要素含まれているんですが、基本的には窒素肥料だと捉えるべきかなと私は考えています。
もちろん磷酸も含まれているんですけど、多くの系粉では窒素がかなり先立って効いてきますし、他の磷酸カリ、ここはあまり気にするべきじゃないかなと、
さっきの牛粉みたいにカリが蓄積するというようなことが系粉で起きるかと言われたら早々起きないかなと思います。
有機栽培をされている方、特採とかも含めて、こういう方は系粉をかなり多用する場面が多いかなと思うんですが、
これはやっぱりスターターとして、元日として使われることが多いでしょうし、水品にも使うことがありますね。
それぐらい速効性であるということです。なので系粉自体に土壌改良効果があるというのは、なかなか期待できないというのもわかるかなと思います。
そして最後、豚糞なんですが、豚糞は磷酸が多めの資材となっています。
豚糞は今、フレコンだとか20kgの袋でも購入が比較的しやすい資材かもしれません。
いろんな業者さんで扱っているかなと思うので、牛粉がなかなか手に入らないという方にとっては豚糞は有力な選択肢かなと思います。
ただし豚糞は磷酸が多めの酸要素の中では、磷酸が多めの有機物ですので、磷酸の過剰な方は少し気をつけましょう。
豚糞を入れる方は酸要素で磷酸原皮になっている銘柄を選択するのがいいかもしれません。
はい、ということで2つの観点、CN費の観点と酸要素の観点、この2つから有機質、資材、牛粉、豚糞、系粉、これらについて比較してみました。
実際のところですね、なんでこういうことが起きるかというと、私が聞いた話では、これら家畜の食べている餌によって粉の性質が変わってくると聞いたことがあります。
例えば牛粉、これは牛の粉ですが文字通り、牛が食べるものは基本的に牧草ですよね。牧草、要は繊維質なわけです。
牛ふんの効果と利用法
この繊維質を多く食べる牛なので、牛から出てくる粉にも繊維質が多く含まれる。繊維質が多いということは物理性の改善に役立つというようなロジックが成り立つような話を聞いたことがあります。
こういう話を聞いたところで、実際牛粉なんてなかなか手に入らないし、巻くのも大変だし、そんなのは分かっているけどできないよという方もいるかなと思います。
そこで何をしたらいいのかというところも踏み込んでいこうと思うんですが、秋小麦だとか春小麦だとか、水筒でもいいです。これらの作物を作っている方、ぜひこれをやってみてほしいなと思います。
藁を穂状にすき込みましょう。結構ロールにして出される方もいるかなと思うんですが、これをすき込むときにぜひ経粉をまいてみてください。
やっている方も多いかもしれませんが、経粉は先ほど言ったようにこれらの中で一番速攻性のある有機質肥料です。有機質です、そうは言っても。
硫磐を巻く、尿素を巻く、こういう場合もあるかもしれませんが、一応有機質の経粉の方が土壌には良さそうですよね。
藁の分解には結構窒素分が使われるんです。なので何も適応しないで藁をすき込むと窒素飢餓を起こす可能性がかなり高いです。
窒素飢餓を起こすと分解が進まないです。なのでできれば窒素系の肥料を巻いてから担当20kgで構いませんので、入れてから巻くと分解が進むということですね。
経粉の場合は2、3体巻いても全然いいかなと。5、60kg巻いても全然いいかなと思うんですが、何も巻かないよりはこれらの経粉だとか窒素分を入れて藁を腐らせることで物理性の改善にはかなり役立つかなと思います。
物理性の改善に役立つ。だから経粉を入れているという場合、この経粉を入れられないのであれば今皆さんが作っている作物の残砂これを生かさないといけないかなと思いますので、せっかく戻る有機物があるのにそれを出荷するのもお金にはなるんですけどね。
長い目で見たらちょっともったいない気もしないでもないです。
これらちょっとしたことなんですけど、これを毎年やっていくと10年後全く違う土壌になっています。
よく年々収量が落ちてきたという話も聞きます。皆さん藁を持ち出しているのではないでしょうか。そして地力をどんどん低下させているのではないでしょうか。
こういうことが積み重なるとどうしても天候不順に弱くなってしまったり、他のみんなが取れているのに自分だけ取れないということになってきてしまうわけです。
この有機質ですね藁とか太平田とかこれらを入れたからといってすぐに結果が出るわけでもないのが難しいところですけど、これを何年も継続していくと積み重なって最終的に取れる保障取れない保障が分かれてくるわけですね。
ちなみに藁を突き込むときに深く起こしてしまうとまた分解が遅れることになってしまいます。
藁の腐る程度のことだけを考えるのであれば朝起こしがベストです。そうしないと酸素が行き渡らないのでなかなか微生物の活動が活発にならず鈍くなってしまいます。
そうすると結局また起こしたときに腐りきっていない中途半端な生の藁が上に上がってくるわけですね。
こいつがやっぱりまた窒息がの元となるわけです。なのでできるだけ朝起こしをしてその表層で分解するのが一番ベストかなと思うんですが、
藁を下に入れる、プラを掛けるタイミングっていうのも実は麦刈り藁なんだよね、そこしかないんだよねっていうケースも多いのも理解しています。
これはなかなか難しい話でして、確かにここで天地返しをしておいた方が雑草を下に送り込めるので雑草対策になると、除草になるということにもなるので、
作物への適用と経営判断
いろんな要素、いろんなデメリット、メリットあるわけです。自分の保障でどっちを優先すべきなのか、ここは経営判断になります。
いろんな作業方法、いろんなやり方があるわけですが、この中から一番自分に合うものを選んでいきましょう。
ということで、今日の内容は以上になります。役に立った方、参考になったと感じてくださる方がいたら、ぜひ、いいね、コメント、フォロー、シェアのほどしてもらえると励みになります。よろしくお願いいたします。
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それでは引き続き、現場で迷わない判断軸を一緒に考えていきましょう。ではまた。
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