1. 土壌医あさひのオモテじゃ語れない農業トーク
  2. それ、肥料を捨てているのと一..
2025-11-04 08:35

それ、肥料を捨てているのと一緒です。

ブログ記事
https://green0017.conohawing.com/hokkaido-soil-analysis-guide/
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/63c4a2a27655e00c1c267700

サマリー

このエピソードでは、土壌のpHが低いと肥料の効率が著しく悪化し、特にリン酸やモリブデンの効果が減少することが説明されています。また、pHを調整することの重要性や、土壌の干渉能についても触れられており、石灰の必要量を理解することの重要性が強調されています。

肥料の効率と土壌のペイハー
おはようございます、あさひです。
このチャンネルでは、農界で居住する業者だけが知る情報や、
経営がうまい生産者が実践するテクニックなど、
知っているようであまり知られていない話を、
独自の視点で語っていきます。
ウェブ上には存在しないオンリーワン情報を発信しますので、
ぜひフォローしてください。
一緒に農業経営の勝ち筋を考えていきましょう。
さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、
それ、肥料を捨てているのと一緒です。
というテーマでやっていきます。
昨日もお話ししたように、先日ブログ記事を公開しました。
この内容を音声でお届けしようというのが、
昨日から始まった配信のテーマとなっています。
ただ、届けるだけでは面白くないので、
記事の中では語れなかったプラスアルファの情報なんかも
織り混ぜていきますので、ぜひ最後まで聞いてください。
では、今日も結論からいこうと思います。
今日の結論は、ペイハーが、土壌中のペイハーが
低い状態で作物を栽培している場合、
そんな状況で肥料を投入することは、
非常にこれはもったいない。
肥料を捨てている状態と言えます。
過去の配信でも何度もお話ししていますが、
土壌診断書の項目の中で最重要指標はペイハーです。
この辺りは皆さんご存知だと思いますが、
なぜそれぐらいペイハーが大事かというと、
まず作物が大体6から6.5の間で生育が一番いいとされています。
それはもちろん皆さんご存知だと思うのですが、
肥料の効率もこの間が一番いいと言われています。
なぜなら、このペイハーの値から外れてしまうと、
吸われにくい養分が現れてくるからです。
特に日本の土壌は酸性土壌です。
特に火山梅土なんかであると、
どんどんどんどんペイハーが下がっていき、
上がりにくい石灰を多少投入したぐらいでは、
なかなか共生が難しいというような条件も多いかなと思います。
特に肥料の効率が悪くなってしまうのが、
リン酸とモリブデンです。
リン酸の肥料ってすごく高いですよね。
リン酸の配合が高い名殻、肥料名殻は高価な部類に入っていますし、
例えば、クド重症リンだとか、重化石だとか、
そういったリン酸の単比もすごく高いです。
年々価格が上昇しています。
こういった高い名殻を使うときに、
その利用効率が著しく悪くなってしまう状況というのが、
低ペイハーの酸性状況の時です。
なので、こういう状況でリン酸が含まれる名殻だとか、
高くないにしても酸要素が含まれる名殻を、
基本的にはモトヒイタとかで使うことが多いと思うので、
非常にこれはもったいないと言えます。
じゃあ、モリブデンなんなの?って思うかもしれませんけど、
モリブデンは微量要素の中の一つなんですが、
多くの微量要素は、逆にペイハーが高い方が吸われにくくなってしまうんですね。
一方でモリブデンだけはペイハーが低い状態で吸われにくくなってしまうという、
微量要素の中でも仲間外れのような存在です。
このモリブデンがペイハーが低いと吸われにくくなってしまうんですね。
これどういう影響が起こるかというと、
モリブデンと窒素の関係
モリブデンというのは窒素導化に関わると言われています。
窒素導化されないと窒素が代謝されないんです。
つまり作物が窒素をうまく使えないということになってしまいます。
これ言い方を変えると、モリブデンがきちんとあれば窒素が使われるし、
なければせっかく売れた窒素もうまく使われないというような状況ですね。
人間で例えて言うならば、ご飯をいっぱい食べているのに、
なかなか消化されないような状況になっています。
消化吸収されないというような感じですね。
よくカルシウムを吸収促すのに、ビタミンDが必要だというように言われたりします。
ある牛乳には意図的にビタミンDが含まれていたりするんですが、
カルシウムを吸わすためにビタミンDを使う、
こんな感じで窒素を吸収させるためにモリブデンが必要みたいな感じで
イメージしてもらえるとわかりやすいかなと思います。
窒素肥料だって今やどんどん値上がりしています。
リューアン単肥ですら、もう1500円では効かないぐらいの単価になっていると思います。
もう少しで人参に届きそうなところに来ています。
そんな窒素肥料の危機まで悪くしてしまう、
人参の危機も悪くしてしまう、
そういう懸念がされるのが低pHの状態と言えます。
経営の観点からもpHが低いというのは非常によろしくないということです。
pH矯正と石灰の必要量
なのでpH矯正が大事ですよということに一般論的にもなるんですが、
このpH矯正をする上で重要なのは干渉能という要素です。
干渉能をみなさん説明できますか。
僕も新人の頃はなかなかこういうことが理解できませんでした。
干渉能というのは土が今の状態を維持しようと、
あまり外部の影響を受けないように極力少なくしようというようにする性質です。
干渉能が高い土壌というのは黒木土のように腐食が非常に多い土質ですね。
こういった干渉能が高い土壌であるとpHを一夜上げるのに石灰自在をたくさん使うことになります。
なので診断書には同じpHであっても必要な石灰量というのが違ったりしますね。
処方箋では違う量が書かれていたりします。
これは干渉能に応じて必要な石灰量が変わってくるから、そういうふうな変化、違う数値が出てくるわけです。
もし処方箋にそういった石灰自在の投入量が、目安が書かれていない場合は、
アレニウス表という資料を参考にしましょう。
これはネットで検索すればすぐ出てくるものですし、
私が先日公開した記事にも掲載していますので参考にしてみてください。
このアレニウス表を見ることで、自分の土壌がpHを上げるためにどれくらい石灰量が必要か、
この早見表になっているのがアレニウス表なんですね。
端的に言うならば、この表はpHを6.5に強制するとき、
今どれくらいの炭火炭の量が必要なのか、これをすぐに早見表としてわかる、そういう優れた資料ですね。
そんなのよくわからないという人もいるかもしれません。
そういう場合は、端的にpHを位置上げるにはどうしたらいいのか。
差出度、常度、黒ぼく度、これらに従ってpHを位置上げるためには、
これくらいの石灰量が必要だよと、ざっくり知りたい場合は、
それについてもこの記事でご説明しているので、こちらも参照してみてください。
そこまで細かくなくていい。
とにかくどれくらいが必要なのか。
何キロなのか。100キロなのか。200キロなのか。
ここを目安として知りたいという場合は、こういう考え方もいいかもしれませんね。
とにかく乾燥能の概念を理解していないと、
どれくらい石灰を入れたらいいのかというのがわからないということで、非常に重要な指標です。
石灰の必要量がわかれば、あとはそれを施費するだけです。
基本的には炭火炭で換算されて出てくると思いますので、
生の石灰と書いて木石灰、これを使う場合はその半分でも大丈夫ということになっています。
もちろん貝殻石灰なんかも非常に有効だと思いますので、
この辺は皆さんの選択肢がたくさんあると思いますので、
ベストなものを挑戦してもらえればいいかなというふうに思います。
とにかく今日一番覚えていただきたいことは、
どの肥料を使うかよりも重要なことは、石灰、平破、この辺の考え方です。
肥料を少なくするよりも、そこでコストを削減するぐらいだったら、
平破の方が重要だよということで、
肥料を削減するよりも、下としてもいいです。
肥料を多少減らしてもいいです。
でも石灰だけは絶対に削減しないように、
平破を上げる、そして維持することが何より重要であるというふうに覚えてもらえればいいかなと、
間違わないかなというふうに思います。
ブログ記事の方には詳しく解説していますので、ぜひご覧になってください。
これからも一緒に知識を習得して、自分をアップデートして、農業経営の価値筋を一緒に考えていきましょう。
もし参考になった方、そう思ってくれる方がいたら、
いいね、コメント、フォロー、シェアのほどしてもらえるとすごく嬉しいです。
励みになりますのでよろしくお願いします。
ではまた。
08:35

コメント

スクロール