農業における伝える力
おはようございます、あさひです。
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さて、今日のオモテじゃ語れないトークは、海外のAgTech企業が教える農業に関する伝える力、です。
最近、海外のAgTech業界では、イノベーションをどう伝えるかが最大のテーマになっているそうです。
つまり、技術そのものよりもどう伝えるかが勝敗を決める時代だそうですね。
これ、実は日本の農業の現状をそのまま映しているんじゃないかなと私は感じてしまいました。
なので、今日のテーマに取り上げています。
今回はこの海外の成功事例、成功事例と言えるかどうかはまた別の話ですが、
ここから日本の企業だとか、日本の農業に携わる人、生産者も含め、農家さんも含めて、
学ぶべきことがたくさんあるんじゃないかなと思いましたので、このテーマでお話ししていこうと思います。
農家さんの皆さんもかなり関わっています。
なぜ自分の補助は作物が取れないのか、これを周りの人にどういうふうに伝えているのか、
課題は明確できちんと言語化できているのかどうか、ここを振り返ってもらいたいなというふうに思います。
では、内容の方に入っていきます。
アメリカではアグテック企業が次々と登場して、どこも収量アップ、持続可能性、収益性などを高高に叫んでいるそうです。
ただこれ、日本の農家さんもわかると思うんですけど、結局どこも同じじゃないかって感じちゃいますよね。
いろんなBS資材、いろんな液費、土改材、肥料出てると思うんですが、結局どれもこれも似たり寄ったりで何を信じていいのかわからないという情報肩、情報疲労が起きているかなと思います。
私もまさにその下中にいます。
そこであるCEOは言いました。アメリカのアグテック企業のトップの人はこう言ったんですね。
私たちの仕事は作ることじゃない、伝えることだと言ったそうです。
まさにその通りで、どんなにいい技術も農家さんに伝わる農家の文脈で語られなければ存在しないのと同じですよね。
これは日本のプレイヤー、各メーカーさんだとか研究員だとか、この人たちにも言えるかなと思います。
例えば、メーカーは1年だけの試験をして都合のいいデータだけを抜き出したりしているのかなって思っちゃう時もあります。
しかも、理解しにくい専門用語をそのまま並べていることもありそうですよね。すごそうに見せるっていうところです。
これは研究員の人たちにも言えそうです。素晴らしい研究をしていると思うんですが、それがいまいち伝わりにくいっていうことは日常茶飯事ですよね。
それではせっかくの研究がひどく伝わらないですし普及しません。
これでは農家の信頼も得られないでしょう。数字だけじゃなくて、そのデータが現場でどういう意味を持つのか、これを伝えられるかどうかに差が生まれるのではないかなというふうに思いました。
信頼を得るためには、信頼を作るためにはデータの透明性がやはり重要ですよね。
海外のアグテック企業では3年分の補助データというのが信頼の最低条件だそうです。
1年で出た結果ってもはや偶然の産物っていうパターンがよくあります。
3年続けて同じ傾向が出て初めて再現性があると評価されます。
重要なのはその時に出た悪いデータも隠さないことです。
どんな条件で失敗したのかを明示することで同じような再現性を確保できる可能性が非常に高まりますね。
良い事例、悪い事例両方を踏まえて、じゃあ良い事例にするためには何をしなければいけないのか。
ここも踏まえてようやく信頼が担保されるのではないかなと思うんです。
対して日本の多くのメーカーは1年だけの試験で都合の良い結果だけを出しているような気がしてなりません。
この構造的なデータの軽視、これが長期的な信頼の欠如になってしまってるんじゃないかなと思いますよね。
農家の課題とコミュニケーション
ここまではメーカーに対してきちんと伝えることができていないのではないかという話をしました。
次に農家の側にも課題がありますよねという話をしていきます。
ここでは自分の補助の課題を正確に把握できていないそういう農家が非常に多いのではないかと感じます。
何が原因でっていうここの言語化が曖昧で対話の解像度もすごく低いんですよ。
例えば土が悪いだとか肥料が効かないというのはよくあります。
ただそれが物理性の問題なのか科学性の問題なのか生物性の問題なのかここを区別できてない人が非常に多いです。
つまり何が問題なのかここを特定できないまま手段を選んでしまっているケースが非常に多いですよね。
これではどんなに優れた技術資材あったとしても全く議論がかみ合わないんです。
伝わらないのは話してと聞き手の両方に要因があるわけですね。
第3のプレイヤーとして登場するのが行政です。
今メーカーそれから生産者の2名というか2人のプレイヤーを出しましたが第3のプレイヤーとして行政です。
ここにも大きな構造的な欠陥がありますね。
端的に言えば長期戦略がないんです残念ながら。
代表的なのがまさに今ホットな米政策だと思うんですが
減炭政策をやめて増産に舵を切ったかと思えば今度は再び米を減らしましょうと言い始めています。
これでは一体何をしたらいいのかどこに投資をしてどういう戦略を立てたらいいのか農家ですらもう分かりません。
誰もわからないですこれはここまでされてしまうと。
日本の農政が10年後の農業をどうしたいのかというビジョンが完全に欠けてしまっているんです。
この状況でメーカーも農家も腰を痩せた長期判断ができるわけがないです。
なので三者三様の課題があるわけですね。
冒頭に伝える力というふうに言いましたがこの3つ目の行政に関しては戦略そのものが欠如している可能性があるのでこれはちょっと伝える力とはまた別個の問題になりそうです。
アメリカの外資系企業ですねここのアグテックの会社でパワーポレンという会社があるそうなんですがここのレーバーですね非常に象徴的で彼らの技術ってトウモロコシの人工受粉をサポートするものらしいんですね。
非常にこれ高度なバイオ技術で私も何のことだかよくわからないんですが説明がですね非常にシンプルです。
彼らが発しているメッセージとしてたった一握りの花粉で何ヘクタールもの畑を受粉できるっていうこの一文で効率的に革新的だとイメージさせることに成功しています。
つまり難しい技術を絵に浮かぶ頭に浮かぶような言葉を選んで翻訳しているんですね。
一方で日本の農業界ではどうしても専門用語に偏りがちです。
そうではなくてピンとくるような言葉遣い表現方法を農家さんに伝えてあげる必要があるのではないかと思います。
例えばこういうことをすると土が呼吸をできるようになる肥料が作物に届きやすくなるのように現場の感覚で伝える表現に変えていかないとなかなか物事は伝わらないですし理解度も信頼度もまるで伝わってこないのかなというふうに思います。
農家であれば例えば野菜の葉っぱがしおれているとこれの問題はそもそも水が吸えていないからであると水が吸えない理由はたくさんあると思うんだがここでは物理性が一番ネックであってそれを改善するために今こういうことをしてるんだけどどうもうまく改善していない他にやることはないだろうかもしくは別な方法はないだろうかそういうことを具体的に言語化して周りのメーカーさんだとか農協の担当者だとか普及員さんなんかに伝えてあげる必要があるのではないかと思います。
それに伝えていかないとそれ相応の回答アドバイスっていうのは得られないと思うんです。極端な話だったらこの資材いいですよっていうような物売りにつながってしまうことも多々あると思います。ただ物事はそんなに簡単ではなくて何か資材を一つ入れたからといって解決するほど甘くはないですよね。それはもう農家の皆さんが一番わかっているところだと思います。
メーカーさんはもちろんご存知です。ただそれをやったらもしかしたら良くなるかもしれないという一末の思いはあると思うんですね。なので何か営業マンであれば物を提案してそれで解決してくれたらいいなという思いは必ずあるはずなんです。だからどちらにも悪気はないんですが果たしてそれで成功確率は高いのかと言われたらうーんと微妙だなぁと思ってしまいますね。
なのでこれからは農業においても語れる人ストーリーを語れる人より解像度の高い相手に伝わる表現ができる人こういう人たちが生き残るのではないかなというふうに思います。メーカーを含む業者はデータの透明性を農家は課題の言語化を行政は長期戦略をこの3者が揃って初めて信頼のエコシステムが回り始めるんじゃないかなと思うんですよ。
一言で締めてしまうとスタイル農業これが次の競争力になるかなというふうに考えています。
はいということで今日は海外のアクテック企業が教えるスタイル力をテーマにお話ししてみました。
このテーマはパンナル広報とかPRとかではなくて農業の信頼設計そのものの話なので是非内容に共感してもらえた方は是非スポティファイサンドFMそれからアマゾンミュージックyoutubeなど各プラットフォームで私は発信していますので是非フォローしてもらえると嬉しいです。
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