アメリカからこんばんは、NAKAMURAです。この番組では、アメリカ研究留学4年目を迎えた私、NAKAMURAが、ゲストとお話ししながら、アメリカ留学の魅力を再発見し、ご機嫌のあらたにお育てすることを目指しています。
今月8月は、雨後1周年記念スペシャルマンスとして、Cheers to our San Francisco supportersと銘打って、私たちに床にあるゲストの皆様に、毎週一人ずつ登場していただきます。今回は、スタンフォード大学で活躍されている井口さんをお迎えします。
井口さんと最初に会ったのは、バスのクリスマス会で、たぶん2年前とか、ほんと僕が来て最初の年に井口さんと会って、たぶんその時に、スタンフォードにいる人が来てるんだなぁと思って、その後に、この人スタンフォードでコミュニティーのオーサーやってんだってなって、そこから度々、バスだったりUJだったり、なんかいろんな会で顔合わせる、
顔合わせる機会があって、一回飯を池田さん家のホームパーティーに呼ばれた時に、僕とゲスト出てくれた福永くんで、銘打さんも来てて、そこでなんか井口さんとちょっとお話しした、たぶんそこが初めてしっかりお話しした時かなっていう感じですね。
なので、比較的頻繁に関わりがある方だっていう感じです。
ただ、研究の話は全くしたことないというか、知らない話ではあるので、ちょっとそこら辺は楽しみだなというふうに思っています。
アメリカンナイトGOLD、サンフランシックサポーターズにおめでとうございます。
それでは今回のゲスト、井口さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。スタンフォード大学の井口です。
お久しぶりですよね、たぶん。
そうですね。
去年ぶり?
5年間以来?
そうですね、たぶん。そのぐらいですね、半年ぶりの井口さんです。自己紹介をお願いします。
はい、現在スタンフォード大学の応用物理学科で研究員をしています。井口裕介といいます。
私は神奈川さんたちと違って物理の研究をしていて、簡単に言うと物の中の磁力の研究をしていて、磁石だったり、医療系だとMRIとかに使われている中の超伝導という物質の磁石の性質を主に研究しています。
成功したら新しいMRIができるとか、コンピューターの中身が変わるとか、最近流行りの量子コンピューターなんかも超伝導で作られているので、それの新しい原理ができるとかいうのを目指して研究を行っていて、スタンフォードには2018年から来ました。
結構井口さん長いんですね。
長いですね。2018年にドクターとってすぐご所属できて7年ぐらい。
そうなんだ、知らなかった。でも6年ぐらいいるんですね、こっちに。
そうですね、いろんな人を見送ってきましたね。
確かに確かに。物理の話、井口さんのポスター見たことあるんですけど、あれそれなんかビュイーンって伸びてる赤いやつが伸びてる図を見ましたけど。
赤いやつがビュイーンと伸びてるやつはどれかわかんないですけど。
なんか山みたいなやつがビョーンってなんか。
あーでも多分そう。一つやってるのは磁場、磁力って言ったらいいんですかね。磁場、確か磁場なんですけど、見れる顕微鏡っていうのを自分たち作っていて。
で、磁石とかだと普通に磁石のs極やn極みたいなものが見えたりするんですけど、先ほど言った超伝導っていう物質が特殊でして、磁石を近づけると超伝導に近づけると必ず反発する磁力を作り出す、勝手に作り出すっていうのが超伝導の特徴で。
この勝手に作り出すっていうのが大事なとこなんですけど、要は磁石を当てながら超伝導からどんな磁力が出るのかを顕微鏡で見てるんですね。
で、それが例えば強いとか弱いとか、いろんな情報が分かると、それに対応してどんな物理法則があるんだろうっていうのが分かって、それと理論を照らし合わせて理解をすると。
簡単にはそういうことをやっていて、さっき言ったウニョンって伸びてるのは、超伝導の中には部分的に超伝導が壊れて、細い磁力の線が超伝導体内にパスタみたいに入り込むというのが昔からあるんですけど、それを見るとポツンと磁力がピョンと伸びてるのがポンポンと資料の表面に入ってるのが見えるというのが多分見たやつかもしれないですね。
磁力って見れるんですね、顕微鏡で。
そうなんですよ。これ高校のぐらいの知識で言うと、電流を流してる電線を包囲磁石に近づけると、包囲磁石が動きが別の方向を向く、レンズの法則ですかね、例のがあるんです。
これが一番基本的な現象なんですけど、電流と磁場って関係があるんですよ。磁石をコイルに近づけると、誘導電流が流れるっていうのがありましたよね。
ありましたね。
ありましたよね。
この指、手でこうやってやるんですよね。
それは同じ話で、結局磁場と電流ってのは関係があるんで、磁場入れたら電流が流れるんですけど、これを使ってます。
めちゃめちゃちっちゃいコイルを作って、それを見たい資料の表面に近づけて、そうすると磁力が出てるところにはそれに対応した電流が流れる。
それを測ってるっていうのが一番簡単な理解はそういう感じですかね。
なるほど、なんとなくわかりました。僕は物理専攻しなかったんで。
他にもあるんですけど、光を当てても実は見えます。光も電磁波なんで、電波と磁場が交互に交流で浸透してるのが電磁波、光ですけど、
なので光を当てれば資料の磁場とこれも相互作用するんで、どんな磁場があるのかっていうのも見れます。
やっぱり物理って高校ぐらいから始めるイメージですけど、樋口さんも高校ぐらいからそういう物理学に興味持ったられたんですか。
そうですね、一番最初は、僕もともと数学とか好きだったんですけど、理科はそこまで好きではなかったんですよね。
でも、どっちかっていうと図工と数学が好きだったんで、理科って実験の時って必ずフラスコとかの絵描けるんで好きだったんですよね。
でも、バイオの人の前で言うのあれなんですけど、植物の名前とか、そういう単語っぽいの嫌いで。
あと中学ぐらいの理科ってイオンとか習わなかったんで、特にゆとり世代だと習ってないんで、なんかHプラスとOがH2Oになるみたいな、なんでみたいなのがよくわかんなくて気づきではなかったんですけど、
高校に入って数学ガンガン使うようになって、物理は面白いんだなという、数学って実際ちゃんと物理現象、自然現象を表せるんだなっていうのが面白かったっていうのがありますし、
大学受験、高2ぐらいですかね、考え出すようになって、学科どうしようってなった時に、物理学科の説明に数学を使って真羅万象を解き明かす学問とかやって、超かっこいいって、そこぐらいからです。雑誌のニュートンとか買ったりしましたね、当時は。
結構数学好きから、それを応用というか、図工とかそういうので、組み合わせるってなると物理ってなったんですね、多分。
そうですね、だから建築も好きでしたし、物理も好きでしたね。で、高校の時途中から絵画部、美術部に入ってたんですけど、だから知り合いは建築行った人もいましたし。
じゃあ樋口さん、絵上手いんですか?
絵上手いですよ。
マジか、今度見てみたいな。
俺はもう美術系は点でダメなんで。やっぱりそういうのって関係あるんですか、美術系とかって今の物理学とかってなんか。
いや全く関係ないですけど、結局我々研究者にとっては論文の時に図を作るんで、めちゃめちゃアドバンテージですね。
確かに確かに。
この間パワポで作ったやつがジャーナルの表紙になりましたし、そこら辺のやつは多分役に立ってますね。
すげえな、イラストレーターとかじゃなくてパワポでいけるんですね。
ほぼほぼパワポでいきましたね。
すげえな、確かに結構重要ですね、そう考えると。
そうですね、プレゼンもそもそもレイアウトとかも大事なんで、絵が上手くて、あとあれですかね、単純に答弁した時とか英語が伝わらない時でも絵さえ描けば何とか伝わったんで。
なるほど確かに。
めっちゃ便利でしたね。
確かにな、俺の絵では多分伝わんねえだろうな。
ちなみに採択された絵っていうのは2024年のフィジカルレビューレターズのやつですか?
ああそうですそうです、はい。
これはどっかに載せておこう。
これパワポで作れるんだ。
この緑の、えーこんな光沢とか出せるんだろう。
あ、でもそのシミュレーションだけは普通にマトラボで描きましたね。
うんうんうん。
それ以外のところはワーポで継ぎ接ぎしてとか、そういう感じですね。
ああマトラボでこういうのできるんですね。
それはただマトラボ標準装備のやつなんで、そんな難しくない。
で今のこのジバっていう磁石とか、その分野、物理って多分いろいろあると思うんですけど、その分野に興味を持ったのは何でなんですか?
そうですね、最初に物理の多分範囲をいった方がいいと思うんですけど、物理って多分みんなほとんどは宇宙に興味持つと思うんですよ最初。一番わかりやすいんで。
宇宙って物理なんですか?
もちろんです、はい。めちゃめちゃ、はいそうですね。
物理2の範囲ですもんね、多分。
はいはい、そうです。
ああなるほど。
ニュートンの第二法則は惑星の運動ですね。なんですけど、だから宇宙かっこいいロマンがあるんで、宇宙人とかもありますし、いろいろかっこいいんですけど、ロケットとかもそうですね。
で、あとは素粒子ですね、一番花形なのは。
このものを分け小さくしていったら、最終的に何になるかを突き詰めてる悪魔なんですけど。
で、途中で気づくんですよね、この分野は一部の天才が運がないと生き残れないんだなというのに。途中で気づくんですけど。
僕の場合は物理好きだったっちゃ好きでしたけど、受験で国立大学落ちて、結局私立の東京理科大学に行くんですけど、死亡者の中の一番下で行ってもいいランクのところだったんですけど。
っていうのもあったんで、無理だなと入った時から思ってて、その分野に行くのは。
でも、研究者の道を一応開けておこうと。いろんな可能性を残しておこうという感じでやってたんで、例えば教員免許も取りましたし、最近就職してもいいと思ってたんですけど。
そんな中で、3年生ですかね。学部3年生の時に、学生実験がいろいろあった時に、磁石を使う研究が、超伝導の学生実験があって、そこで初めて、今まで砂場とかで遊んでたあの磁石って、実は量子力学で使わないと理解できるんだっていうのが出てきて、
なんか身近なもので量子力ってちゃんと使えるんだっていうのが、面白いなと。なんか、ソリューションとか宇宙とかよりももっと身近に感じれるこの分野が物性物理、そういうものを研究、ものの中の物理、現象を研究している分野なんですけど。
それで僕は絵描いたり、カードを貸したりとか、そういうのが好きなんで、実験で測定とかして、実際にそういう磁石の性質を見るとかいうのが面白そうだなと思ったのが、そうですね、物性に興味を持ったきっかけですね。
その学生実習とかって、磁石の実験って何をやるんですか?
本当にさっき言った磁場を測る実験をするんですよ。私が行ってたのは顕微鏡ですけど、でっかいコイルを作って、その中に磁石を通して、ちょっと振動させたりとかしてフィッティング、時間スケールでフィッティングとかするんですけど、そうすると磁石が通って動かしたときだけ誘導電流が強く流れるんで、
その大きさからどんだけ磁力持ってるっていうのを導停するっていうのが結構古い測定法があるんですけど、それを実際に温度も液体、実際リムとか使って冷やして測ってとか、
で、ニッケルを測ったときと他の元素測ったときでどんだけ磁気モーメントが違うとか、磁化の大きさが違う。それを理解するのは量子力学で、電子のスピンを考えたり軌道を考えたりとか、基礎的なやつがあるんですけど、そうですね、そんな感じですね。
冷やしたら電気が起きない、磁場が起きにくくなる。
なるほど、確かにな。エム洗いってわけわかんないよ、よく考えたら。
そういうのも全部物理学で説明できるんですね。
はい、あれは物理が作ったやつですよ。
学生実験の時に冷やしたとも同じような話ですか?
超伝導を起こして実際にニッケルとかの金属の磁性を測るみたいな。
超伝導を使うものもあるんですけど、使わなくても測れるんで。原理としては単純にコイルさえ作っちゃえば測れます。
精度よくこれを測ろうと思うと、実は超伝導デバイスっていうのを作る必要があって、これちょっと難しい話になっちゃうんですけど。
我々が使っている顕微鏡も実は超伝導デバイスで作ったコイルを使って超伝導を測ってるんですけど。
こうすると量子力学の量子って何なのかって話に入ってくるんですけど、量子って例えば電子だったら電子の軌道がとびとびになる。
S軌道、P軌道、D軌道みたいなのが、あれは量子化の一つの例なんですけど。
それは量子現象。とびとびになるようなものが起きるのが量子現象なんですけど。
超伝導では電子1個じゃなくて、電子が2個がペアになって一緒になって動いているような現象。
これが超伝導の源になってるんですけど。電子2個が一緒になって動くんですけど。
その時にさっき言ったコイルに電流流す磁場ができるって言ったんですけど、電子が2個で1回くるくる回った時に作る磁場。
電子が4個、ペア、2ペアですね。2ペアが作る磁場、3ペアが作る磁場みたいな、とびとびの磁場値しか取らなくなるような現象が起きるんですよ。
これ量子加減の現象ってあるんですけど、この性質をうまく使うと、実際にコイルの中を磁場が貫く時に流れる誘導電流の大きさみたいなものが
これもとびとびになったり、周期性を持ったりとかして、その周期性っていうのがさっきの電子の2個の値によって決まるんで
これちょっと難しいですけど、大事なのはここで、電子が流れた時に作る磁場って簡単に定義ができて、電子の電化Eっていうのと、
あとは量子力学の一番小さいエネルギープランク定数っていうのがあるんですけど、これだけで決まるんですよ。
なので絶対値磁場が測れるんで、めちゃめちゃ有能なんですね、磁場測るのには。これもいろんな企業が作ってる磁場を測るような装置は基本これが使われてて。
あとバイオ系で言うと、ノージズ、MEGですかね、っていうのはそれを使っていて、シナプスが発火する時の微小な電気信号みたいなのをマッピングするのにそれを使ってますね。
じゃあ結構生物学にも応用できる、そういう目に見えないやつを見ようと思ったら、物理学を使った技術を使わないと無理なんですね。
そうですね、だからあとはNMRとかもさっき言ったMRIの同じような、あれは核ニュークリアの核スピンを使ってるものなんで、そこら辺は物理でめちゃめちゃ研究されて、科学を読むされてるっていうやつですね。
そうか、あれの全部理解しようと思ったら物理学を勉強しないといけないですね。
はい、ここから聞いたかもしれないですけど、ピラミッドになってて物理一番下の段で、その上に科学とかバイオとかがあるんで、何かしら物理を理解したら新しいツールが手に入るっていう感じですね。
いや物理、僕も物理学科ありましたけど、結構数学ゴリゴリの人たちがたくさん集まってたんで、あと僕物理掘ってなかったと思って物理基礎みたいなやつしかやってないんで。
多分数学科からすると全然ゴリゴリじゃない数学は物理学科に行っていて、なんかそうですね、高校の時に数学が好きで数学科に行った人は半分ぐらいとも後悔してて、
ちょっとまた別物なんですよ、大学数学は難しいんで、だから高校数学が好きな人は多分物理向いてるんですよ。
ああなるほど。
高校数学に毛が生えたぐらいの数学を結構使うので。
じゃあ逆に物理学にめちゃくちゃすごい数学を求められないってことですか?
使ってもいいんですけど、使わなくてもいけます。
なるほど、なんかハードル騒ぎました僕の中で。
大学で研究室っていうのはいつぐらいから始まるんですか?3、4年ぐらいですか?
日本だとそうですね、4年生の卒研からが普通だと思いますけど、
まあ人によっては1、2年生の時から先生のとこに行ってなんかやるとか、特に理論系がまあ多いですかね。
そういう人はたまにいますけど、僕の場合普通に4年生から卒研、配属先を決めて。
それ磁石のラボですか?磁力系の。
そこはそうでしたね。今は超伝導やってるんですけど、最初は超伝導のラボがあるのは知ってたんで学科に。
そこに行こうと思ってたら最終日ぐらい、専攻の直前ぐらいに友達にもう1個あるから行こうって言われて見学に行ったとこが磁石のところで。
だから存在知らなかったんで、あ、あったんだと思ってギリギリそこにしたんですけど。
そうですね。そこは磁石を使って、磁石ってさっき磁場って言ってたんですけど、電場って言って電圧?なんて言うんですかね。
電池をくっつけると電流が流れるじゃないですか。
ああいう感じで電池を結晶にくっつけると、電子が片方に偏ったりするんですけど。
電波っていう、電化の片方ですね。電波ってのが起きるんですけど、そうすると特殊な結晶物質だと電池で電波をかけたときに磁場が、結晶の中の磁場が変化する。
普通は電池とかくっつけたら中の電子の状態とか電気分局みたいなのが変化するだけなんですけど、
そうじゃなくて、磁気的な性質と電気的な性質が関係しているような特殊な物質ってのがあるんですけど、
それを使うと電気的に磁場制御できてかっこいい。いろいろ応用も効きそうみたいな。
例えばメモリを作ろうと思ったら、普通はフラッシュメモリとか電化溜めて10とか作るやつが、
ハードディスクみたいに鉄とかで磁石の向きを上下とか書いて10とかやってるんですけど、
そうすると電化ってどっかで消えちゃったりするんですけど、磁石の方がもうちょっと消えたりしない、長持ちするんで、
そういうメモリを作るときに電気的に制御できたらめちゃめちゃ便利なんで、そういうのの応用効きようなものを研究しているラボでしたね。
本当に磁力って身近なものに使われてるんですね。
そうですね。
何も考えずに使ってました。
最近だとiPhoneとかの重力のセンサーは磁気センサーですね。
じゃあこのiPhoneの中にも入ってるんですか?磁石みたいなやつ。
磁石みたいなやつが入ってるやつですね、あれは。
アメリカンナイトGOLD、サンフランシックサポーターへ応援!
そこで卒論をやって、修士とか博士はどうしたんですか?
そうですね、悩んだんですけど、研究者の道をまだ諦めないでおこうと思ったんで、
立科大は良い大学なんですけど、大学博士に行く数がちょっとあんま多くないんで、
ライバルというか周りに知り合い同期とかを増やしたいなっていうのがあったんで、
外部実験をして、東京大学の駒場キャンパスにある総合文化研究科、
このラジオでよく出てくる池田くんが、同期です。
彼のところに、研究科ってちょっと分野が違うんで違うんですけど、
陰性質とかは近かったんで。
じゃあその頃から知り合いだったんですか?
知り合いさん、だからこっちで再会してびっくりしましたね。
えー、運命の再会ですね。
だから終始から別のことやってる磁石のラボに行って、そこの博士まで取りました。
奥田、やっぱりずっと磁石をやってたんですね。
そうですね、同じ分野で若手の。
立科大の時にはそこそこ年配の準教授の先生のところで、
東大の方は僕が一期生でラボ立ち上がったばっかの若い準教授の先生のところだったので、
まあマンツーマンで教えてくれるっていう感じだったんで、行こうってなって、
いろいろ立ち上げからやりましたね。
僕も実は外部大学院受験で一期生で入ってるんですけど、
なんかセットアップとか結構立ち上げ大変だったりするイメージがあるんですよね。
特に物理系だと一個一個装置が大きいイメージがあるんですけど、
その辺立ち上げってどんな感じでしたか?
厳密にはやっぱり先生は元のところで多少除去の時とか、
そういう時に多少装置を買ったりはしてるんで、
それを持ってきてはいたんですけど、
測定装置をそうですね、1から設計し直すとか、
作るっていうのをやったので、最初の1年半年は完全にそういうので、
立ち上げをやってて、やりながらいろんなプロジェクトを指導してって、
トライアンダーエラーをしてって感じなので、最初は結構時間かかりましたね。
ノウハウが一切ないんで、先輩もいないですし、やっぱそうですね、
辛いところはいろいろ。あと除去の人もいなかったんで、
そうですね。で、同期1人いたんですけど、
ちょっと途中で飛んだり戻ってきたって感じだったので。
彼も元々理論系から来たんで、なかなか実験も最初は分からないのもあったんで、
そういう感じで、僕は1年やった後で来てるんで、
もうちょっと経験があったんで、いろいろ教えたりとかしながらやってましたね。
だから2年間は結果出なかったですね。
学会は一応行ったんですけど、論文が出たのは2年後でしたね。
そして2年で最初の論文は出たんですけど。
だから物理学ってどのくらいのスパンで論文を出すものなんですか?
そこの時いた業界は年1は出してたかなっていう感じでしたね。
理論的には例えばこうかなって予想はありますよ。
でも結局実験やってみて違うことも多いので、
答えはあったらつまんないですね。
そうですね。
あと物理学を出た博士課程の人って就職先ってどういうところがあるんですか。
これ日本とアメリカは多分多少違うんですけど、
日本だと例えば銀行とか、
多分最近クォンツ?量子力学使った株のシミュレーションみたいなやつとか流行ってるみたいで、
普通にソリューシュ理論の超頭いいような理論家の博士を取った人が銀行行ったりしてましたね。
銀行なんですね。面白いですね。
ありましたし、あとは普通にメーカーとかもあります。
例えば半導体とかあといっぱい日本にはまだ半導体メーカーがあるんで、
それの研究、R&Dとか。
あとは少ないですけど、日立とかNTTとかの企業の研究所っていうのも、
まだいくつかは日本にあります。
そうですね。アメリカだと割とコンサルとかが博士っていうだけで取ってくれるんで、
ロジカルシンキングができるというので取ってくれたりしてましたね。
うちの学生でBCG、ボストンコンサルタント、
有名なとこに行ったりとかはしてましたね。
そうか。日本だと確かに企業系はなんかありそうだけど、コンサルとかもあるんですね、アメリカだと。
そうですね。やっぱりアメリカの方が多分経営者側がPhD課程を理解してるんで、
どういう能力持ってるのか、ただのオタク以外の見方をちゃんとしてる、
上手く使ってるなという印象がありますね。
寝口さんはアメリカに直で来たんですよね、卒業して。
そうですね、はい。でも今行ったら全部出しましたよ。
そのNTT基礎研を出して落ちましたし、あとは日本のポストドックも出して、
そっちはいくつかオファーもらいましたけど、最終的にはアメリカを選んだという感じですね。
アメリカに何かこだわったというか、アメリカを選んだ理由っていうのは何かあるんですか?
そうですね、アメリカへのこだわりはむしろあんまりない方だったんですけど、
そもそも海外自体がほぼ行ったことなかったんで、英語も苦手だったんで、
でも研究者やるんならどっかで行かないとなとか、行ったら英語うまくなるのかなとか、
そういう漠然としたものがあったんで、ずっと準備はしてたんですけど、
でも、そうですね、アメリカ、特に今のところにしたのは、
当時付き合ってた今の奥さんがサンディエゴに学校に行った時に良かったとカリフォルニアって話してて、
アメリカに行くならアリかなみたいなこと言ってたので、カリフォルニアか大学調べてみるかなと思って、
海外全然知らなかったんで、アメリカに何の大学があるかそもそも知らなかったんで、
ここで初めてスタンフォード大学って名前を知るんですけど、
オックスフォードは知ってたんですけどスタンフォードは知らなかったんで、シリコンパイラーはギリしてたんですけど、
バークレーはギリしてて、だからバークレーとスタンフォード、
多分この時僕UCLA知らなかったですね、だから調べたんです。
UCLAとサウスカリフォルニアは調べてないんですけど、知らなかったんで。
で、バークレーとスタンフォードだけ調べて、フィジックス、ディパートメントフィジックスって打って、
教授全部見て、全部見れるくらいの数しかいないんですよ、物理の方は。
なんでそれ全部打って、今のラバーが一番面白そうだったんで、
今のボスにこれはなかった、分野も違ったんで、やはりメールを送って、
ボスが数ヶ月後のアメリカ物理学会に招待講演されてたのは知ってたんで、
調べたら出てきたんで、そこで会いたいですってメールを、
一通送って帰ってこなくて、もう一通の件名をI'm free post送ったら帰ってきたんで。
件名を見てるんですね、そういう人たちは。
見てますね、たぶんあれは。
海外ワクチンを取るって前提で言ってるんで、嘘じゃないんですけど、
後にスタンフォードの最低賃金に満たないんで、追加のグラントをもらうことになったんで、
話が違った話になったんですけど、それは大きい。返事は来たんで。
物理ってアメリカが強いんですか?
超伝導じゃない?素粒子だとヨーロッパにすごいでっかいセルがあるじゃないですか。
でもアメリカは物理基本全部強いですね。
プレッシャーももちろん強いですし、日本も強いんですよ。
雑誌の分野は強くて、だから理研とか東大とかもちろんめっちゃ強いんですけど、
あとは磁石だと東北大学が、ネオリジウム磁石とか、磁石研究の大科なんであそこは。
めちゃめちゃ強いんですけど、そんなに優秀じゃなかったんで、
日本にそのラボ残って埋もれるだけかなってのがあったんで、
分かりやすく差をつけたいなと思って、
日本人が歴代行ったことないラボに行きたいなってのはありましたね。
なるほど。
で、いまだに今の顕微鏡を使ってる日本人はいないんで、僕だけなんで。
それは珍しいのか、それともただ日本人がそこにいないのかっていう。
世界的には珍しいんで、ちょっと難しいんですよ、作るのが。
なるほど。
はい。
じゃあ結構、樋口さんしかできないみたいな技術なんですね。
そうですね。私がいた時には、シニアのスタッフのおじいちゃんがいたんですけど、
彼が基本的に開発してきたやつで、
うちのボスの元ボスの、昔IBMのグループリーダーやってたような人だったんですけど、
途中からうちのボスのところに途中で入って、ずっと学生を教えたりしてるっていう方がいたんで、
だからそこの界隈では有名なラボに行ったって感じですね。
僕ね、単純にスタンフォードって聞くと超優秀っていうイメージはありますけど、やっぱり天才みたいな人はいますか?
学生レベルですごい天才だなと思ったことはないんですけど、
教授は確かにすごい頭が、理論科の人とかすごい頭がいいなと思いますし、
うちのボスも頭はいいんで、
そうですね、クレイジーなぐらい頭がいい人はまだ出会ったことないんで、分かんないですけど、
それはまたホッとしましたね。別に理科大、東大と比べても、もちろん優秀な人は多いですけど、
こいつには敵わないなみたいな人にはまだ運良く会ってないんで、まだ続けられてますね。
確かにそうですね。僕も飛び抜けた人はいないですね。
あんまりいないですよね。案外多分、分かんないですね。多分いてもそこまで。差は作れるのが難しい。
日本だと大学受験とかの偏差試とかで飛び抜けたのが出たりしますけど、
ああいう機会ってなくなってくるんで、どんどんちょっと分かんないですよね。
多少発想はいいとか、頭の回転が速くても。
知識すごいなとかそういうレベルですよね、多分。
それぐらいになっちゃうんで。
確かに数値ができないですもんね。
はい。
僕も結構卒業してアメリカすぐ来ましたけど、もう4月とか5月に行ったんですか?
そうですよ。だから3月の27とかまでラボに行って、2日間ぐらいでニュースまとめて、4月1日にはスタンフォードありましたね。
やば。
いやこれ僕知らなかったんですよ。なんか僕一期生なんで何も知らなくて。
なんか後々ラボの人に聞いたらみんなもっと遊んでるみたいな感じで、その間。
ちゃんと教えといてくれよってなったんですよ。
いやそうっすよ、僕も1ヶ月ぐらい遊びましたもん。
僕なんかめちゃめちゃ偉かったんですよ。ちゃんと引き継ぎもしましたし。
僕DC2取ったんですけど、最後残った課金費どうしようと思って、10何万ぐらいあったんで、
ラボに寄付しようと思ってレッツノート買ってラボにあげて帰っていったんですよね。
今考えれば普通にそれ自分で持ってけばよかっただけだったんですかね。
優しさが、樋口さんの優しさですね。
この間帰ったらまだ使ってましたね、そのパソコンは。よかったです。
けど結構大変じゃないですか、そんなポンってすぐ行っちゃうの。
大変でしたね。だからとりあえずホテルだけ取って、
だからホテル5日間だけ取って、その間に家決めて車買おうと思って。
行く前にスタンフォードの日本人会のメールリストに流れてきた車、
もう一度アポ取っておいて、日本人から車を買って、
家もそうですね、その期間にウェブで探したやつをバンバン電話して見に行って、
そしたらなんか家賃の2.5倍の給料がないとダメだよみたいなことが言われて、
あれ足んないじゃんってなってボスに話して、ちょっと増やしたんです。
で、IKEAで布団買ったら届かなくて、ないどうしようってボスに言ったら、
じゃあ一泊泊まるって言ってボスの家泊まりましたね。
ボスの家はでかかったんで、離れに卓球場があったりでかいプールがあるような家で、
そこで初めてアメリカってすごいんだってなりましたね。
夢があるなってなりましたね。
アメリカのプロフェッサーは夢がありますよね。ベストを買いますからね、普通に。
一応準備はしていったけど結構めんどくさいことがたくさんあったんですね。
そうですね、でも初めての海外ですし、そんなもんかなとは思ってましたけど、
いろんな人がいましたね。なんかよくしてくれる人もいれば、なんですかね、
まんまことで言ってもよくないんですけど。
なんか研究室が所属しているディパートメントのアドミの人に普通に相談してて、
バーとドってみんなどう決めてんの、別に雑談みたいな感じで聞いたら、
なんか知り合いに日本人いて、前にいた人いるから聞いてみよっかって言われて、
じゃあそういうならお願いしますって言って、メール送ってもらって、
その人に家探しぐらいで困ってるよ、じゃあこの先こっちやっていけないよって
なんかいきなり言われて、なんだこの人ってなってたりはしたんですけど、
そういうのは多々ありましたけど、いろんな人はいます。
確かに、ストロングスタイルの人もいますよね。
そのとき結婚してたんですか?
これがちょっと複雑なんですけど、長く付き合ってた、ミモの奥さん長く付き合ってたんで、
結婚しようと、僕がその程決まった後ぐらいにプロポーズしてたんですけど、
なんかずっと向こうの親に行ってなくて、ようやくプロポーズしたんで、
じゃあ顔合わせさせてほしいと奥さんに言ったんですけど、
なんか会ってくれなかったんで親が、まだ学生なんでしょみたいな感じだったんで、
いやいやDC2もらってるからってなったんですけど、
年下でしたっけ?
1個下ですね。でも奥は修士で就職してたんで、社会人。
余計あれですね。
いやでもこっちもDC2もらってたんで。
確かにお給料ありますね。
お給料あったんですけど、プラスアメリカに行くっていうので、
奥としては彼氏がいて、結婚して、まだ学生でアメリカに行く、なんだそれっていう、
そういう感じの状況で、ギリギリまで会ってくれなくて、
でも都兵衛する1ヶ月前に、もう都兵衛するから会わせてくれって言って、
無理矢理1回会って話して、フレンドリーに話したんですけど、
結局そこで許してくれず、結婚しないまま行きましたね。
結婚しないまま奥さんも一緒に行ったんですか?
いやいや奥さんは仕事をしてたんで、結婚しないとビザも取れないんで、
どうすんだろうなと思って、
そこから都兵衛後すぐ嫌いになりながら結婚したんで、
そこから、だから奥市役所行ってないんですよ。
都兵衛してから出したんで、だから出したか本当は知らないんですけど、
サインだけはしたんで。
じゃあ奥さんが出しに行ったパターンですね。
そうですそうです。
結構いますね、こっち来て何人か会いました、そういう人たち。
だからその後結婚式もしやったんですけど、式場とか見に行くのも奥さんに全部、
一緒に見てここ行こうって言って、
行く時間になったらLINEで繋いでもらって、
僕はタブレット越しで見るみたいな感じでやってましたね。
理解のある奥さんで良かったですね。
そうですね。
もともと向こうは留学願望があったんで。
そうなんですね。
そうですね、修士前取ってたんですけど、
博士を取りたいっていうのが向こうあったので、
博士取るなら、やっぱ男女差別が激しい日本じゃなくてアメリカかな、
みたいなのもあったんで。
そうですね、アメリカで。
アメリカの年齢は関係ないんで、
そうですね。
その点いいかなっていうのがあったんで。
実際にスタンフォードでは、
律力の研究やってて、スタンフォードでは超伝とは違うものなんですか?
違います、めちゃめちゃ違って、
例えば日本物理学会で行くと、
僕はもともと領域3っていう領域で発表したんですけど、
今は領域6、別の領域なんで。
全く別の領域なんですね。
はい、だからこれも1から作り直してみたいな感じでしたね。
論文読む分野も全部違ってくるんですね。
違います、はい。
もう1から。
だから僕最初の1ヶ月は渡米してから、
学生の後ろで背後例みたいについて回ってメモをしながら、
家帰ったら超伝導の教科書を1から読むっていう日々をずっと送ってましたね。
もう本当に知識から全部付け直さないといけないんですね。
そうです。
すごいですね。
逆にそこをよく選ぼうと思いますね、全く違う分野を。
そうですね。
それもさっき言ってた、
日本人同じ分野がいっぱいいる、強いっていうのも1つの要因だったんですけど、
うちのボスがいた元いたラボが、
日本でトップクラスのでかいラボだったんで、
そこのお弟子さんがいっぱいいるんですよ、日本に。
みんな結構に近いような研究をしてる人が多いんで、
その中で差をつけると思ったときに、
多少違う分野を取り入れて、
別のことで別のことで新しいことを生むのが一番簡単な方法なんで、
それも1個ありましたし、
一応磁石やってたんで、
磁場を見る顕微鏡っての相性は一応良かったんで、
その対象は超伝導だけであって、
今のボスにも最初は磁石見たいって言ったんですけど、
研究費ないから超伝導見ようって言われて、
超伝導を見て、数年でマスターして、
日本帰って自分でラボ立ち上げて、磁石の研究したらいいよみたいな感じだったんで、
それともボス属も何人かいるみたいな。
うちは小さくて、さっき言ったそのおじいちゃんのスタッフの人がボスの下にいて、
あとは奥が入った時にボス属一人いたんですけど入れ替わりで別のとこ行ったんで、
奥が一人だけボス属で、白紙の学生が当時は4、5人ですかね。
多いですね。
そうですね。でもその時はマックスに多かったんで人数は。
で半分ちょっとがアメリカ人で、中国系カナダ人と中国人と中国系アメリカ人って感じでしたかね。
じゃああれですね、英語結構厳しいっすね。
そうですね。本当にゲームオブスローンズの発信する時はもうどうしようってなりましたね。
ゲームオブ?
ゲームオブスローンズのドラマの話とか、なんかアメリカ特有の話しだすじゃないですか。
歌手の話とか、分かんないんで。
何を言ってるか分かんなくて、何が分かってるか分かんなくて、雑談の時間苦痛でしたね。
ミーティングはいいんですよ。物理の話ししてくれって図も書いてあるんで分かりやすいんですよね。
雑談は確かに特にネイティブ系の人とはしんどいですよね。話題を探すっていうのは。
あとこれめちゃめちゃびっくりしたんですけど、アメリカ人声小さいですね。
大会にでかいイメージがあったんですけど、ボソボソ喋る人が多くて。
語尾がすごいちっちゃくなるみたいな?
いや全部ですね。
なんか静かに静かなミーティングルームでもボソボソ、え、何言ってんの?ってなって、他の人が聞こえてて、なんでなんだろう?みたいな感じになってましたね。
やっぱり、いくじさんでもそういう時期があったんですね。
いやもちろん、僕英語できないほうだったんで。
本当は海外学士、僕海外学士で来たんですけど、海外学士ってオプションで英語力トミフルですかね、出す選択肢が。
なんか点数学とかありますね。
何点以上はこのマシンみたいなのがあったんですけど、一応1回受けたら満たなかったんで、受けてないって書いて。
私は英語で論文を何枚も出していて、学会発表も言っていますって書いたら通りましたね。
なるほど、そこは間違ってないですかね。
間違ってないんで、はい。
でも、そうですね、これから行く人にはちゃんと学んでから来てほしいってのがあります。
僕はたまたま辛くて、挫折しなかっただけなんで、挫折する人は挫折すると思いますね。
挫折しなかった理由は単純にいくじさんのメンタリティですか、それとも支えみたいなやつだったんですか?
メンタルもありますし、そもそも半年くらい奥さんが来るの確定してたんで、
その前に辞める、向こうは仕事辞めてくるんで、それなりの覚悟を持ってやってましたし、
あとやっぱ日本に帰る場所もなかったんで、分野も変えちゃってますし、排水の人間はありましたね。
だから最悪、高校修学の教員免許持ってるんで、それになればいいやと思ってこっち来ました。
やっぱ中高の免許は強いですね。
心の支えですね、あれは。
その後、2018年留学して海外学士が2年なんで、そっからはフェロシップとか、
なんかそういうのは取ろうみたいな、アメリカのやつとかを取ろうとかあったんですか?
そうなんですよね。だから1年ちょうど経った時に、1年後にはどうしようって話をボスにして、
もともとボス置かれないって話だったんで、出なきゃいけないだろうなと思ってたんで、
さっきとかアドバイスある?っていう話を普通に雑談でしたら、
え、残んないの?って言われて、残っていいの?って話になって、
ちょうどその時、運良くさっき言ったおじいちゃんのスタッフの人が、
そろそろ歳なんでリタイアするっていう話をしてたらしくて、
その頭真似ついてみないかっていうので、そこで普通にプロモーションしてもらって、
スタッフサイエンティストになって、なんで取る必要なかったんですよね。
もうスタッフだとフェロシップも使えないですし。
スタッフだと、もうポスドクスカラーじゃなくなるんですね。
じゃないです。
大学の職員になるんで。
もうその時点でシニアサイエンティストだったんですね。
そうですそうです。これ未だに謎なんですけど、
この後からタイトル最初からシニアがついてて、そんなわけない経歴だと思ってたんですけど、
僕何にも言ってないんですよ。何にも言ってないんですよ。
勝手にシニアになってて、なんか恐れ多かったんですけど。
シニア一番上ですもんね。
一番上なんですよ。そうなんですよね。だから目指すとこなくなっちゃったんで、あの段階で。
じゃあ運も良かったしね。
運は良かったです。
普通の人はポスドク5年とかで、
その後STAFFに変えるのに、VISAをJからH1Bに変えてとかがあって、そっからまた5年ぐらいで、
グリーンカードに変えるのか、日本に変えるかみたいなのが多分スタンダードな道だと思うんですけど、
僕の場合にはそこで2年後にSTAFFにしちゃったんで、Jを変えざるを得なくなって、JはSTAFFを使えないんで。
その時点でH1Bになったんですか?
H1B、その時点でH1Bです。
そうだった。
僕の場合特殊だったのが、うちの奥さんがその時STANFORDでSTAFFで働いてたんですけど、配偶者VISAがWork Permitがあったんですけど、
トランク政権がH1Bの配偶者、H4の労働許可書を剥奪し合ってたんで、
無くなっちゃうんで、これを回避するためにグリーンカードを申請すると、申請中は労働許可書がもらえるという、
なんかウートらしいみたいなのがあったんで、その段階で同時に出しました、グリーンカードを。
なるほど。
1年ぐらいで。
奥さんもこっち来て、学生をやらずに1回働いたんですか?
そうなんですよ。だから奥さんが2018年の半年後に来て、当時のPhDをアプライしようという話になってたんで、
最初UCSF行ったりとかしたんですよ、話聞きに行ったら、マウス経験あるとか、そういうリコンベンデーションレターも必要だし、
どっかで働いた方がいいみたいな話を聞いて、で、僕がその前に2回して、UCSFのいろんな人に話してたら、
コミュニティに仲良くなってたんで、奥さんが来た時に、日本人のいるラボでテクニシア探してるよって話になって、
で、マウスを使うところで、マウス経験ゼロだけど教えてくれるっていうから行って、マウスハンドリングを学びってやってて、
途中でなんかボスのお金が切れちゃって、まあ雇い止めには合うんですけど、
でもその後、行きたかったスタンフォードのラボ、教員を持ってたラボの先生が同じように探してるっていうので、
そこはちゃんとプロジェクトを持たせてくれて、かつラボマネーみたいなポジションで、そこで働いてました。
そうか、そういう裏技があるんですね。今もあれですかね、H4は働けないですかね。
なんか確か、バイデンに一回の時に復活したって話もあったと思ったんですけど、
最近また聞くとそうでもないみたいなんで、ないかもしれないですね。
そうか、そういうのも情報うまく取らないといけないですね。
そうですね、だからJの配偶者にまだにはあるんで、Jはドラッグなんですけど、
でもHは特殊ですよ、そもそもアカデミア以外でHそんな難しいですし。
そうですね、抽選って言いますもんね。
クジなんで、はい。
へえ、それで奥さん半年後に来て、何年?2023年にサイエンスを出されたんですよね。
そうですね、はい。
僕も生物なんでわかんないですけど、物理学のサイエンスっていうのは、やっぱり物理学においてもやっぱりサイエンスとかっていうのがトップのジャーナルなんですか?
そうですね、多分バイオよりももっと珍しいんじゃないですかね、セルがないんで。
ネイチャーとサイエンスが2トップで、商業費としてはその2つが2トップで、
フィジカルレビューレターズっていうアメリカ物理学会が出してる、かなり古くからあるやつが、これは一応権威がある雑誌としては有名で、
インパクトファクター的にはそこまでネイチャーはお互いないんですけど、代表論文として飾られるやつがあって、その3つはみんな目指しているところですかね。
あとはあれですね、PNSもありますけど、アメリカの。
やっぱり大変でしたか、サイエンスで戦うっていうのは。
そうですね、レフェリーも4人、最初にいたんですけど、実際実験もめちゃめちゃ2、3ヶ月くらいやりましたし、最初は全員ダメっていうのが返ってきてたんで、
それを覆すために、そうですね、追加の実験いろいろやったら、手のひら返してくれて。
リジェクトプラスコメントみたいな感じだったんですか。
そうですね、でも一応エディターで、今のままじゃダメみたいな感じだったんで。
アピールして。
その、こういう可能性はないの?みたいな、そういう指摘ですね。
インパクトはないとかそういうのじゃなかったんで、戦える感じでしたね、割と。
すげえな、じゃあ4年、4、5年ちょいでサイエンス出されて。
そうですね。
研究的には順調でしたか。
そうですね、分野変えた割には良かったなと思いましたけど、でも、
周りはそのポスドク3年目とかでアシスタントプロフェッサー出したり通ったりをしてる人はしてたんで、
それに比べると、スタンフォード、ポスドクの授業ってあるんですけど、
その中で無料のやつがあって、ファカルティポジション出すための方法とか授業とかあるんですよ。
それで色々どういう風に探すとか、
いろいろと的に、僕は2年目の時とかには論文1本出ただけだったんで、
ネイチャーもサイエンスも何にもないっていう状態の時には、かなり絶望感がありましたね。
だから、あと2年ぐらいでネイチャーがサイエンス出すってノートに書いてましたけど、
だから、計画的には一応間に合ったなっていうのはあったんですけど。
大沢も結構多いっていうか、7、8人いますよね。
それはラボ面に手伝ってもらったとかそういう感じですか?
いや、うちの学生が1人とボスの名前で、あとは別のラボなんですよね。
うちの学生も、うちそんなに何ですかね、2人とかでやる必要あんまない実験なんで、
ちょっと手伝ってもらったんで、乗っけたんですけど。
他のところは、我々は顕微鏡で見る専門なんで、資料を作ってくれたところの人が2人入ってて、
その資料を別の方法で測定して、面白い資料だったのを確かめてくれた人、
で、こっちに送ってくれた人っていうのが1人入ってて、
あとは理論科のコラボレーターがいて、シミュレーションとかやったり、
それの学生と教授で3人ですかね、入ってたんで。
なるほど。じゃあ物理学も結構いろんな人がコラボして、1個の論文作るって感じなんですね。
同じですね、やっぱり。
じゃあマスドロームイヤーも一緒なんですね、そこは。
特にネイチャーサイエンスになるとそういう傾向が強いですね、やっぱり。
そこで何ていうんだろう、チームというか、多分国も違うじゃないですか、
いろんな人たちをまとめてやるっていうのはやっぱコツみたいなやつありますか?
自分でこうやったからなんとなく良かったなみたいな、今思うとみたいな。
まあそうですね、やっぱりその中でちゃんとレスポンス返してくれる人とか、
いうのが、キーマンが何人かいたんで、そこをちゃんと連携取って、
実際ちゃんと考えてミーティングしたり、メールもやり取りして、
っていうのはありましたね、プロジェクトに乗り気なメンバーをちゃんと把握しておいて、
みんな他のプロジェクトもあるんで、
なるべく自分のプロジェクトに興味持ってくれてる人でディスカッションしてっていうのはやってましたね。
一人ラボメンもいたって話ですけど、
5年経ってアメリカ人と仲良く話し合うようになりましたか?
そうですね、仲良くはなってますね。
確かにだから、なんですか、鉛とかあってだんだん聞き取れるようになって、
あとお互いの趣味とかも分かるんで、
教中に入ってたルビーっていう女の子の学生とはポケモンの話とかアニメの話とかしてましたね。
なるほど、徐々に、結局どこ行っても一緒なんですね。徐々に慣れていくっていう。
そうですね、特に一番最初に話し上げてくれたのがその子だったんですけど、
ポケモン知ってるよねって話になって、
で、何のポケモン好きなのって言って、
あ、まずい、ピカチュウ以外全部英語名が違うってなって。
そっからポケ語の設定を英語に変えましたね。
あとはポケモンのアニメ普通に英語で見てましたね、当時のやつ。
リザードも何だっけな、チェなんちゃらっすかね。
チャーリザードですかね。
いや、分かんないっすよね、あれ。
けど、そういうアニメ系はやっぱ僕も結構話すんで、見といた方がいいってのありますね。
ありますね。
世代にもよるかもしれないですけど。
普通にワンピースの最新話の話とかしてましたもん。
確かに、未だに確かに俺も知ってんの、ワンピースの。
どこで見てんだろうなと思いながら。
それはまあまあいいじゃないですか。
僕の場合はあれですよ、ちゃんと終焉写の公式アプリ見てるんで、英語版はフリーで見れるんで、それで読んでますけど。
英語版があるんですね。
ありますよ、終焉写が出してるやつで、終焉写の漫画、最新話3話ぐらいならどれでも英語でフリーで見れます。
そうなんだ、いいこと聞きました。
あれ、英語の勉強にいいですよ。続きが気になる漫画ならオススメですね。
なるほど。
だから一時期はでもちょっとわかんないのも多かったんで、英語でワンピース読んだ後に考察系YouTuberのやつを見て、なんとなく理解するようになってましたね。