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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読者と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読者とIT時代のリテラシーを中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、NotebookLMを使ってみたらなかなか便利だった、というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。
この間、いくつかの仕事の一つで、とある動画を作ることになりました。
ただ、その中身は、結構専門的なもので、どんなものをどんな切り口で作るか、ちょっと悩まなければなりません。
まずは、専門家にインタビューをするところから始めます。
インタビューは、録音することにしました。
というのも、今は録音を文字起こしすることができてしまうので、
それを基にシナリオを作ったり、動画の中で使う画像やキャプションに活かすことができそうだと思ったからです。
その過程で、AIが使えそうだなぁとも考えました。
音声がテキストになっていれば、現状の生成AIが使えるからです。
まあ、今は音声や動画自体を入力として、AIが処理をするということができるのですが、
その妥当性も検討が必要なので、文字起こししたものを使おうと思ったのです。
ただ、現状の生成AIがどれくらい使えるかは未知数ではあります。
これまでの印象では、何がソースになっているのかよくわからない嘘が出てくるなぁというイメージでした。
妥当性のある情報を作るのに、プロンプトを屈しなければならない印象があるのです。
それと、今のチャットAIは、まだまだ他のアプリケーションとの連携が不十分で、どちらかというとチャットのためのAIって感じでもあるんですよね。
まあ、僕はまだAIへの課金に踏み切ってはいないので、最先端でどうなっているかはわかっていないのですが、
そんなわけで、もう少し使いやすいAIシステムはないものかなぁと模索していたのです。
そんな中で目に入ってきたニュースに、Notebook LMが日本語に対応したというものがありました。
Notebook LMは、Googleが提供しているAIを使ったノートアプリです。
早速、ノートを一つ新規に作って、持ち起こししたデータを読み込ませました。
これ、本当に読み込ませるんです。コキペじゃなくて、ファイルを指定して読み込ませる。
この時の入力元は、Googleドライブ、デバイス上のテキストファイル、PDF、そしてウェブサイトです。
今回はパソコン上に持ち起こしのテキストファイルがあったので、それを選んで読み込ませました。
すると、フロントの例がいくつか出てくるので、とりあえずFAQを作るという例をクリックしました。
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出来上がったテキストは、かなり読みやすくて妥当性が高いものでした。
フロントの仕方によっては、導かれたテキストがソースのどの部分を根拠にして作られたのかが示されます。
よく論文などで見かけるソースの位置を示すものだけでなく、根拠としている部分を引用して表示したりもできます。
これをきちんと読んでいくと、生成されたテキストの信頼性がチェックできるのですね。
何よりも使えるなと思ったのは、生成されるテキストにはソースで示されたこと以外の余計な入力がないことでした。
純粋にソースから論理的に導かれることだけを出力するって感じ。
ソースはいくつも読み込ませることができるので、例えば2本の論文で矛盾する点を示す、みたいなことができると思います。
これは結構大事なことだと思うのですね。
一般的な生成AIは根拠が不明なことをもっともらしく出力してしまいます。
それがハレーションなんて言われるわけですが、インターネット上の真偽不明な情報も含めた玉石滾々な情報から学んだものなら、そういう答えが出てきても不思議ではないわけですよね。
そのおかげで予想外の回答を得ることができることもあるわけですが、ひとまずはきちんと根拠のあることだけでやりたいということもありますよね。
ノートブックLMはソースとして提示されたものの中から答えを出してくれるので、信頼できるソースさえ与えれば、そこそこ信頼できる推論結果を出してくれそうです。
普段のお仕事では、インタビューの中身の論点整理にノートブックLMはとても役に立ちました。
整理されたポイントを基にストーリーを考え、そこからシナリオを起こしたり、動画内で使う画像などを作ったりするような、ちょっとクリエイティブな要素が絡むところは、別のAIを使うというやり方が良さそうだと思いました。
こう見ると、AIにやらせることができること、人間がやるべきことの境界線が少し見えてきます。
自分の意図を伝えるための骨組みの部分は、やはり人間がやらなければなりません。
多分それこそが本当にクリエイティブな部分なのでしょう。
ノートブックLMはソースだけを頼りに推論するので、融通が効かない感じはしてしまいますが、ソースにGoogleドライブの中のデータを使えるので、業務で蓄積してきた情報をAIで比較的厳密に推論のソースとして使うことができます。
融通の効かなさは、業務の正確さにつながると考えることができるでしょう。
今回はファーストインプレッションで、使っていくうちに課題が出てはくるでしょうが、なんとなく一般的な企業や組織でのAIの使い方が見えてきた気がします。
きっかけとなった仕事はまだ始まったばかりで結果が見えていませんが、使えそうなところにAIを使いながら進めていきたいと考えています。
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今回は、ノートブックLMを使ってみたらなかなか便利だった、という話をしました。
今日はここまで。読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。