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スピーカー 1
ちなみにこの451度っていうのが摂氏の233度で神が燃え始める温度なんですよね。
コーノ
あー、そうなんですね。
スピーカー 1
そこから来てるタイトルです。
コーノ
だから、なかなか燃えないってことなんですか、じゃあ。
スピーカー 1
なんか、炎が燃える温度はあんまりわかってないけど、こんなもんなんじゃないですか。
コーノ
お湯とかより全然熱い気がする。
スピーカー 1
そうですね。ここに書いてますね。
コーノ
じゃあ、どういう感じで進めていきます。
スピーカー 1
一応ちょっと共有というか、作品の時代設定をざっくり言うと、舞台はアメリカですね。
はい。
今よりさらに未来の話っぽいけど、明確には書かれてないと思うんですよ。
はいはい、そうですね。
途中で2022年以降に二度の核戦争があって二度とも勝利したっていうふうな記述があるんで、
2020年より先の未来の話ですね。
コーノ
そうですね。
123ページになりましたね。
スピーカー 1
そうですね。
53年に書かれた小説だけど、
70年以上先の話を書いてるっていうことですね。
ざっくりそんな感じ。
コーノ
時代と場所とって感じですね。
だから、この当時からしたらかなり先の未来を書いてるし、
ただ、内容的にはそんなに古いとも新しいとも言えないみたいな感じでしたね。
その未来感を出してるようで出してないようでみたいな。
スピーカー 1
そんなに未来を感じる道具とか出てこなかったですよね。
コーノ
そうですね。当時からしても、たぶんそこまで画期的な、
機械の犬ぐらいですかね。犬というか、機械猟犬というのが出てくるのがそれぐらいかな、新しい技術って言ったら。
スピーカー 1
そんなに猟犬の、機械の犬もね、もともと猟犬って言ったし、それをロボット化したらぐらいの発想だろうから。
コーノ
今ないものと言えば、今ないというか、まだ実現できないもの、それぐらいかなと思った。
スピーカー 1
あと言うと、超小型ラジオで巻貝っていうのが出てきますね。イヤホンみたいなやつだと思うんですけど。
コーノ
25ページ。
スピーカー 1
なんか寝ながらつけて、つけるって書いてたし、ずーっと聞いてるような、そんな道具ですかね。
あと、特殊な道具で言うと、壁。テレビ壁とか。
ラウンジ壁ですね。
コーノ
つまり、壁にいろんな映像が映って、みんなそれを見てるっていう世界。
スピーカー 1
テレビを拡大したようなものだと思うんですけど、プロジェクターみたいなイメージですかね。
テレビそのものに映ってるのが、みんながそれに夢中になって見てるし、
夜は巻貝っていう小型ラジオつけて、いろんな話を聞いたり、いろんなそういうメディアに囲まれた世界。
コーノ
でもあれですね、一番冒頭で出てきた技術で血液を入れ替えるみたいな、あれはちょっと今もできない。
現代とはできない。
スピーカー 1
あれだけちょっと特殊でしたね。
コーノ
あれも、いきなり始まってよくわからなかったんですけど、自殺未遂みたいな感じですかね。
スピーカー 1
そうですね。
コーノ
睡眠薬飲みすぎみたいな。でもあんまり意味がわからなかったんですけど。
スピーカー 1
なんかその血液を入れ替える機械っていうのを持ってくる人がいて、レスキュー隊みたいな立場の人たちが。
でも別にその人たちは医者じゃなくて、それ専用の業者みたいな、別に医者じゃなくてもできるんで。
コーノ
なんであんなことをしたのかがよくわからなかったですね。
スピーカー 1
私もね、確かにあれじゃないですか、結構こういう血液入れ替えなきゃいけない人が多いっていう話を業者がしてるじゃないですか。
結構みんながそういう自殺未遂みたいなことをしている世の中。
そうなんでしょうね。
多分私の想像が結構入りますけど、みんなでテレビ見たりラジオ聞いたり、ずっとメディア好きになってる中でちょっと病んでる人が多いのかなっていう印象がありましたね。
で、後から出てくるあの登場人物の女の子が、クラリスって女の子が話してたところで、子供たちも結構殺し合いっていう言い方してましたけど、
ちょっとこう、なんていうんでしょうね、フラストレーション溜まってるような生き方をしてるっていうのが53ページだったかな。
コーノ
そうですね。
スピーカー 1
車のチキンレースか。したり、みんなで殴り合ったり。
コーノ
いわゆるディストピア小説っていうやつですね、SFの。
スピーカー 1
ちょっと不穏な世界かなという、そんな雰囲気がありました。
スピーカー 3
これ、これどうでした?
スピーカー 1
全体的に。
これね、コウノさんどうだったんですか?
スピーカー 3
え、僕結構なんか笑ってしまう感じじゃなかったですかね。
スピーカー 1
どこが面白かった?
スピーカー 3
なんていうんですかね、中二病っぽくないですか?
スピーカー 1
え、中二病ってのは主人公ですか?
スピーカー 3
主人公、まあ話全体ですね。
スピーカー 1
中二病、ちょっともうちょっと詳しい話してくださいよ。
スピーカー 3
なんていうんですかね、挙動とかやってることが、まあ例えばですけど、これ一番こう、僕はこれほんま中二病っぽいなって思ったのが、陰陽しまくるところ。
スピーカー 1
なんか第二部がすごい陰陽多いって書いてたし。
そうですね。
コーノ
これ、僕知ってる映画で、シーマモロのイノセンスって映画あるじゃないですか、あれでやってるんですよ。
あれは全然その設定が違うんですけど、イノセンスっていう映画の中では、脳みそが常にネットにつながってる状態、まあここは機動隊の世界観がみんなそうなんですけど、
だからそのネットで検索したらすぐ言葉の陰陽ができるんですよ、頭の中で。
で、それでなんかこう、なんか言ったらすぐに、こう例えば、なんかディケンズがこう言ってたみたいなのを、もう陰陽は会話しまくるんですよ。
それって見てたらちょっとかっこ悪いじゃないですか、なんかなんていうか、その中二病仕草というか、オタクっぽいやりとりみたいなのがずっと繰り広げられてて。
スピーカー 1
なるほどね。
あの漢字が、たぶんこれが元になってるんちゃうかなと思った。歌詞451の。これのほうが全然古いんで。
でもこれはあれじゃないですか、そのこの作品って、つまり本を読んじゃいけないっていうふうな世界だから、でも主人公は本を読みたいっていう設定ですよね。
コーノ
読みたいのかどうかわかんないですけど。
スピーカー 1
まあ求めていると思うんですけど、私はそこになんていうか、中二病的なかっこよさっていうよりかは、本が読めないとか、過去の英知みたいなのに触れられないからこそ、結構いっぱい出し、小説の中には散りばめているのかなみたいな、そんな風に受け止めましたね。
コーノ
そうですね。僕はその、まあ、イノセンスでやってたっていうのもあるし、そのオタクがやりがちなんですよ。あの名言とかを引用するみたいな。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 3
だからそれをやられてるみたいな感じ。でその、この消火隊のベイティ隊長がもう鬼のように引用しまくるのが。
スピーカー 1
私もね、今ね、中二病と言うならばこのベイティ隊長だなと思いましたね。彼はめちゃめちゃ本読んでるし、この人めっちゃ喋るでしょ。
コーノ
そうそう。
スピーカー 1
ちょっとね、ベイティ隊長が一番謎の人物というか、ツッコミどころがありましたね。
スピーカー 3
なんかその、名言をなんかね、そういう自分の言葉かのように喋る、引用してくる人って大体ちょっと面白くなってくるんですね。
スピーカー 1
まあまあ、オタクっぽいと言っちゃオタクっぽいですね。ベイティ隊長はそうだと思いますよ。
コーノ
まあそういうのとか、それが一番僕は象徴的でしたね。その中二感というか。
スピーカー 3
あとはまあなんかいろんなとこであったんですけど、この主人公のモンタグの、なんていうの、なんか急にこう、正義を聞かなくなったりするじゃないですか。
スピーカー 1
そうそうそう。
コーノ
ああいうとことかもちょっと。
スピーカー 3
なんか。
スピーカー 1
暴走というか、そんなやつやったんかっていうね。
スピーカー 1
あ、そっかそっかそっか。
スピーカー 3
あの時に、なんかもう屋根が落ちてきたみたいな。
スピーカー 1
壁はあれなんじゃないですか、防火だけど。
スピーカー 3
そんなんやったら住めないじゃないですか。そんな家なんか。
スピーカー 1
そうですね。
コーノ
なんかその本だけ焼けんのかなと思って、最初それ読んでた時に家具とか残んのかなと思ったら、結構みんなボロボロに焼けてしまってて、結局放火されてんのと一緒やんと思って。
スピーカー 1
そっか。
コーノ
あんまりだからその設定いらんかったんちゃうと思ったんですけどね、その完全防火壁みたいな。
スピーカー 1
そうですね、完全防火壁はそんなに生きてなかったかな。
コーノ
そのファイヤーマンっていうのは。
スピーカー 1
そもそも家を、火を消すっていう概念自体がなかったんだよっていう話ですもんね。
そうですね、勝手に収まるみたいなこと言って。
コーノ
で、この時代の消火師っていうのは消すんじゃなくて火をつける方の人って言って、消防車みたいなの乗って開放式に持ってくるんですよね。
スピーカー 1
うん。
コーノ
で、本を見つけた通報とかがあった時に焼きに行くっていう、そういう職業っていう、紛勝ですよね、いわゆる。
スピーカー 1
そうですね。
で、そういうファイヤーマンの世界っていうのが、もう創立1790年からあるっていう話なんですよね。
コーノ
これでも改ざんされてるのかなと思ったんですけどね、歴史が。
スピーカー 1
そうなんじゃないですか、そういう教育をみんなが受けてるんじゃないですか。
コーノ
そうですよね、だから実際の一応現実の歴史の延長上にあるけど、その歴史が書き換えられてるっていう意味ですよね。
スピーカー 1
そうだと思います。
コーノ
設定ですよね。
アメリカの歴史みたいなの一応出てくるんですよね、ちょっと序盤に。
スピーカー 1
うん、そうそう。
本当にそういう世界、そういう火を消すっていう消火師がいなかった世界っていう話じゃなくて、いたけど改ざんされたっていう世界だと思います。
コーノ
いろいろ用語みたいなのがいっぱい出てくるんですけどね、ラウンジ壁とか巻貝とかカブトムシとか。
スピーカー 1
これは消防士ですか。
コーノ
カブトムシって多分ビートルのことですよね。
スピーカー 1
ビートルですよね。
コーノ
これもあるですよね。
火竜ですよね、消防車は。
スピーカー 1
そうですね、火竜ですね、火の竜ですね。
コーノ
これ勝手にこの人が呼んでるだけなんちゃうかなって思うくらい。
スピーカー 1
あーまあ確かに正式な言われ方はしてない。
コーノ
消火車っていうのが出てくるんですよ、消火車っていう言葉で。
あとはなんかジェット機が結構空を泳ぎってるから、戦争中っていうのがね、後で分かるんですよね。
スピーカー 1
うん、常に戦争の影はあったけど、ついに始まるのは、最終、終盤で始まりますよね。
コーノ
あれ、そうなんですか、戦場に行ってる人とか出てくるじゃないですか。
僕さんの友達が来てて、その旦那は戦場に行ってるみたいな話してるから、もう戦争始まってるんですよ。
スピーカー 1
戦争はしてるのか。
コーノ
飛行機も飛んでるからずっと。
スピーカー 1
こっちのアメリカ本土に攻められたのが、最後の方に出てくる、263ページで、そして戦争が始まりその瞬間に終わったっていう技術があるんですけど、
それはじゃあ、あれか、来てる方か。
そういうことでしょうね。あれはもうだってね、いきなり爆撃されますからね。本土決戦みたいなそういうことじゃないですか。
飛行機は常に飛んでるから、戦争の影はあったなと思ってたけど、確かにそういう夫が戦争に行ってるって話してましたね。
コーノ
うん、ああいうなんかこう、民をすごくバカに描くみたいな。
スピーカー 1
そうそう、私もね、私もメモしましたけど、ちょっとこれバカにしすぎでしょ、なんか。
コーノ
女の人だったりとか、考えるのを放棄していくとか、これ本を焼くようになった経緯みたいなんで、そもそも本が読まれなくなったみたいなのもあったし。
スピーカー 1
そうですね。だからまあ、制度として消化史っていうのは出てきたけど、上からの制度でもあると同時に、実際もうみんなが基本そういう本を読まなくなってるっていう世界ですよね。
コーノ
なんかそういうのも含めて、ちょっと歪んだ社会風刺というか、実際そういうテレビが出てきて、新聞読まれなくなって、その本もあんまり読まれなくなったみたいなっていうのは、よく言われてたと思うんですけど、昔から。
コーノ
今も全然言われてると思うんですけど、なんかその、だからこうなるみたいな。その辺も僕はちょっとね、十二病みたいなと思って。この本のなんか、極端な発想。
スピーカー 1
うんうんうん、なるほどね。
スピーカー 3
で、この結末への進み方とかも、やっぱちょっと漫画的というか、世界をリセットするんだみたいな。
スピーカー 1
なんかその、知識を愛してる、選ばれたものみたいなのが残ってるんですよね。
コーノ
やっぱ、10代とかの人に読んで、すんなり受け入れられそうな感じ?
スピーカー 1
でもこれ、読みやすいですね。そういうのが。
コーノ
読みやすいですけど、これ、僕結構でも最初の本はけっこう戸惑いましたよね。あの、非表現が過剰すぎるじゃないですか。
スピーカー 1
ああ、たしかにちょっと、そういう意味では文学的なところはありましたね。
コーノ
うーん、文学的。これちょっといくわけ最初の本の絵もしてるんですけど、43ページの、ちょっとね、やりすぎやなと思ったんですけどね。
スピーカー 3
いきなり、いきなり最初の方で43ページで、彼は自分の体が熱い反面と冷たい反面、柔らかい反面と固い反面、震える反面と震えていない反面に一人でに分かれ、それぞれの面が擦れ合うのを感じた。これ何なんてことですかね。
まあ、なるほどね。
コーノ
この辺とかもね、ちょっとやっぱあの、村上晴樹とかが揶揄される感じに近い。
スピーカー 1
たしかに、こういうの好きな時期に読むと痺れそうなところではありますよ。
コーノ
これ今読むとやっぱちょっと笑ってしまう表現なんで、こういうのって。
スピーカー 1
なるほどね。
村上晴樹で言うと、10代の少女、クラリスって女の子出てくるじゃないですか、この子が結構村上晴樹の作品に出てくる雰囲気ありません?
まあまあ、そうかな。
結構具体的に思ったのが、ねじ巻き鳥クロニクルの笠原芽衣、あの子にすごい雰囲気似てましたね。
学校にも馴染めてない17歳の女の子で、結構本質的なことを語って、主人公を動揺させて、この子はケーキとなって、主人公はファイヤーマンっていう職業とか、今までの体制みたいなものに疑念を持ち出すんですけど、
この女の子とのやりとりは、結構村上晴樹っぽかったですね。
スピーカー 3
そうですね。これなんか、スッといなくなる感じとかも。
そうそう。
スピーカー 1
この子がいなくなるの、すごい急じゃなかったですか?
コーノ
結構キーパーソンのはずやのに、ほぼ何も語られなくなるっていうか、モンタグの中だけでちょっと階層で出てくるけど、存在についてはもうほぼ何も触れられなくなるっていう。
スピーカー 1
この子がいなくなったのって、政府とか上からの力なんですかね?
コーノ
いや、分かんないですけど、引っ越したって言ってね。
スピーカー 1
なんか私は唐突すぎたから、何かしら上からの力があったのかなって思ったんですけど、でも、あったとしたら、モンタグに接する前からもっとこう、何ていうか、排除しておくべき存在だったと思うんですよね。
コーノ
でも、なんかそんなにでも影響なかったんじゃないですか、やっぱり。
スピーカー 1
モンタグに?
コーノ
いやいや、その、世間的には。
スピーカー 1
いや、でもこの子がモンタグと触れることで、そもそもモンタグがベイティーに目をつけられてたと思うんですよ。
だから、こういうちょっとこう揺れてるモンタグの前にこういう女の子が近づくと、危険なんじゃないかなっていうような危機管理をしておくんじゃないのかなと思うんですけど、
そこはせずに、モンタグが動揺したら、さっといなくなっちゃったから。
うーん。
なんかこう。
コーノ
なんかこの辺のその組織感とかっていうのはね、あんまりよくわからないんで。
スピーカー 1
でも、この作品ってあんまりその組織の話、詳しくないですよね。
スピーカー 3
そうですね。だってその、これもほんま終盤のネタがあるんですけど、もう川に入って、なんか見失ったらもう追いかけるのやめるような。
スピーカー 1
だからそこ、なんかね、適当ですよね。
コーノ
だからそこまで、なんかちゃんと管理されてるようにも思えない。
スピーカー 1
うーん。
コーノ
けど、監視社会みたいなのを描きたいんやなっていうのはわかるんですけど。
スピーカー 1
うーん。
コーノ
だから僕は最初はさっきからそういうほんま1984みたいな、ソ連的な社会を描きたいんかなと思ったけど、まあそういうわけでもないみたいですね、その解説とかあらすじ、なんていうんですか、あとがきとかを読んでたら。
スピーカー 1
うんうんうんうん。
スピーカー 3
でもこの主人公はモンターグのやっぱり、その、ちょっと挙動がやっぱ面白かったですよね。
スピーカー 1
なんかそういうので結構、今読んでも置き換え可能なところはあるかなって思いましたけどね。
そうです。まあでもですね、その家から出ないとか、社交がないっていうわけでもないですもんね、これお友達家に出るし。
コーノ
だからみんなそんな感じみたいな、そういう描き方ですもんね。
スピーカー 3
で、またもう1つ、これも最初の方に出てくるんですけど、もう1個あのテレビ増やしてほしいみたいな。
スピーカー 1
4枚目が欲しいって。
スピーカー 3
壁、壁3面今テレビやろうみたいな。
スピーカー 1
そうそうそう。
コーノ
すごい過剰でしたね、その辺の描き方。
みんなそれは、どのキャラクターもすごい過剰に描かれてるんですけど、クラリスもなんかずっと一方的に喋ってくる、なんかあたこがおかしいって言われるみたいなとか書いてあったりとか。
スピーカー 1
なんかあの、ベイティ隊長の話をもうちょっとしたいんですけど、なんか彼が実はなんか死にたがっていたみたいな説が出てくるじゃないですか。
スピーカー 3
そんなのありましたっけ。
ちょっと言ってるだけでしょ。
スピーカー 1
そうそうそう。まあベイティ、一応ネタバレで言うと、ベイティ隊長っていうそのモンターグの上司がいて、最後モンターグに殺されるんですよね。
でも実はベイティは死にたがっていたんじゃないかっていうのを206ページでちょろっと言うんですよ。
主人公かな。
そうそうそう。
あの一番最初ですね、206ページの。
点々打ちながらベイティは死にたがっていたって。
まあ実はそのベイティも、ベイティってすごい本の知識がたくさんあるじゃないですか。
実は彼も地を愛するものだったのかなみたいな見合わせがちょっとあるんですけど、
まあこれ実際どうだったのかなっていうのが、コノンさんどう思ったかなって聞きたかったんです。
スピーカー 3
これは主人公モンターグの妄想だと思ってるよね。
スピーカー 1
単純に。
コーノ
ベイティはそういうなんかどう思ってたみたいなって全然わからないんで、この本読んでても。
スピーカー 1
そうですね。
なんかその本の知識いっぱいあるのは、隊長黒さんみんなそうやみたいな言うじゃないですか。
その情報もね、客観的なっていうか言ってるだけだから。
コーノ
なんかこれ殺してしまったことを自分が正当化するために言ってるのかなとかね。
スピーカー 1
ああなるほどね。そうかそうかそういう説。
なんかね私これを受けた後に、まあ一応モンターグ死にたがってる説をちょっとこうあり得るかなと思って考えてたんですけど、
コーノ
ベイティ?
スピーカー 1
ベイティすいません。ベイティ、最初の方で両犬の機械、両犬マシーンが消火死を襲ったっていうエピソードがちらっと出てくるじゃないですか。
コーノ
はい。
スピーカー 1
なんかそこでベイティが、ベイティ死にたがってる説に立つともしかしたらベイティなんかこのことについて、なんか思うとかあるのかなみたいなシーンがちょろっとあるんですよ。
とね、47ページのあたりですかね。
なんか両犬は人間の細かい生態情報を入れたらマシーンのように襲っていくっていう、そういうマシーン、ロボットですけど、
そこの数値ちょっと変えて、自分を襲うようにした消火死っていうのがいるんだって話をしてるんですよね。
だからなんかこう、そこってもしかしてベイティ自分を、そういう自分に両犬を向けるような考えがちらっとあるのかなみたいな、そんなふうに思ったんですよ、ベイティが死にたがってるとしたら。
コーノ
両犬に殺されたらそう思いますけど。
スピーカー 1
そうですね。カモンさんどう思ったかなと思ったけど。
いや僕はもう完全に何も考えてないと思いました。この作者はそんなこと考えるのとどんどん本を書いていったかなと思いました。
そっかそっか、じゃあ。
コーノ
なんかその、なんていうんですかね、あんまりそういう、どう言ったらいいんかな、伏線回収みたいな話はあんまないだろうなと思ったんですよね、この本自体が。
内容自体が結構、どんどん破綻していくというか、どうなっていくんかわからんぐらい、先が読めない感じだったんで。
で、そのオチもこれでいいんかっていうような感じの終わり方だったし。
スピーカー 1
そっかまあ、確かにそんな伏線みたいにあんまり考えなくても、考えないような終わり方確かにしてますね。
コーノ
なんかその辺で言うと、やっぱ村上春樹とかもそういう本の書き方をしてるから、なんかその、前に書いたことと後の方に浮かびてることを繋げて書くっていうことはあんましないじゃないですか。
だんだんこう、話を思いつきで進めていくみたいな感じの。そっちかなと思いましたけどね。
スピーカー 1
SFってなんかどっちかというと、結構作り込んだものが多い印象だったから、ちょっと気になるものは前半で、ちょっと気になるなと思うのはメモしてたんですけど、確かにそれが回収されなかったな。
さっきのすいません、ベイティ隊長の似合わせで一番わかりやすかったのが55ページでした。55ページの4行目からで、シアトルの消火師が自分の体の数値を機械料件に入れて話した。
いくら自殺したいからってこんな凝った手を使うこともあるまいになっていうので、ちょっとこれが後で振り返ると、ベイティが自殺したがっていた似合わせかなってちょっと思ったのがありましたね。
あともう一個伏線かなって思ってたの、別のところでもう一個あって、同僚が2人出てくるじゃないですか。ストーンマンとブラックっていうのが出てくるんですけど。
私ね、69ページ見てもらいたいんですけど、これは火をつけた活動の後の話かな。あとベイティがまず本の引用をめちゃめちゃ喋るシーンが69ページで出てきて、
ストーンマンが隊長をちらりと見合った。驚いていることではモンターグも同様だっていうので、ストーンマンが驚いているっていう描写があったんですよ。
で、同じ69ページの後ろから4行目、クソっていうところですけど、ショーは今の角を左だぞ、お前右折したんじゃないかって言って、運転手のストーンマンが道を間違えるシーンがあるんですね。
これでストーンマン結構動揺してて、モンターグ的に本を読みたいとか本を隠してるみたいな、自分と同じ、モンターグと同じようなことを考えてる奴が実は同僚にもいたみたいな、そういう伏線を張ったのかなって思ってたんですよ。
なんか終盤に、実はモンターグ俺もなんだみたいな感じで、ストーンマンが出てくるのかな、期待しながらちょっと読んでたんですけど、ストーンマン全然出てこなかったから。
コーノ
そう、頭殴られてる。
スピーカー 1
伸びてるだけだから。
こいつ全然ちゃうかったって思いましたね。このこいつすごい伏線だと思ってたんですよ、私。
スピーカー 1
まあ終わってみればそうですよね。
スピーカー 3
他の人が違うとかもわからないんで。なんかほんまそういう深読みは一切してなかったです。
コーノ
あと出てくるメインの登場人物としては、ペーバー教授。
スピーカー 1
そうですね。ペーバー教授。
コーノ
ペーバー教授というのがいて、そのモンターグが消火手としていろんな家行って本焼くっていう活動してて、これってほんまやばいことなんちゃうかって疑問を持ち出したのが、おばあさんの家に行ったとき。
で、なんかおばあさんが一緒に燃えてしまったんですよね。本と一緒に。
スピーカー 1
自分でマッチして、自ら死ぬことを選んだ。
コーノ
だからなんかこういう活動やっててほんまにいいんやろうかって思ったときに、そういうマッチでぎんやり声を掛けられた人。人を思い出して辿っていくっていう。
スピーカー 3
で、ペーバー教授とちょっとこの世の中を変えようみたいな、そういう活動を急にやりだすんですよね。
スピーカー 1
そうそう。すげえたけつけで。
相棒みたいになって、ブレンとしてね、教授がいろんなアドバイスをしますね。
コーノ
だからそのまま行くんかと思いきやって感じでしたもんね、この本の流れとしても。
スピーカー 3
いろんな計画を立てて実行しようとするのに、暴走するんですよね、本タグは。
スピーカー 1
そうそう、いろんな人に本を見せたりしてね。
スピーカー 3
体調にボロがばれへんようにずっと詰められてるときとかも、ベイティーたちのフェーバー教授は、インカムでずっと話しかけるんですよ、落ち着けみたいな。
乗るなみたいな、誘導尋問みたいなのずっとされるんですよね。このやりとりとかほんま僕はコメディやなと思いました。
この焦ってつい何かこうやりだしそうになる、暴走しそうになる主人公をなだめる、ベイティーたちのフェーバー教授っていうその構図が、ほんまこれコントにしか見えへんかったよ。
スピーカー 1
確かにもう今の世の中、もう溢れてますね、こういう展開は。
実現場にはいなくて、なんかこう声だけで、やめろやめろって。
スピーカー 3
そうですね。
コーノ
全部台無しにしてしまうんだよね、本タグが。
スピーカー 1
そうですね。
コーノ
この辺はね、そういう本じゃないけど、ちょっとやっぱコメディに見えてしまうっていうのは。
スピーカー 1
うーん、なるほどな。
コーノ
でもなんかそれを真面目に書いてるとこも、やっぱちょっと面白みなんですよね。
スピーカー 1
なんですかね、この人の小説って他に何か読んだことあります?
コーノ
ないっすないっす、全然。
スピーカー 1
私は短編で一個だけ読んだからちょっとね、この人の作風がまだちょっと読めてないんですけど、
どれぐらいこれをこうなんていうか真面目に書いたのかちょっとこう、
なんかコメディ要素含めてるって自分で意図してるのかがわかんないですね。
コーノ
作中では真面目なんで、その読み手の気持ちがどうなるかはわからないですけど、
その作品世界内では至って真面目じゃないですか。
スピーカー 1
うんうん。
コーノ
それが全部面白いんですよ。
スピーカー 1
ちょっとまた深読みになっちゃうかもですけど、
115ページって、モンターグの家に誰かがやってきて去っていくシーンがあるんですよ。
玄関ドアで玄関、誰か来たのかな、家に。
でも結局誰が来たかまでわからずに、その訪れた人が去っていっちゃうシーンが115ページにありますよね。
コーノ
はい。
スピーカー 1
これって誰だったかって書いてましたっけ。
コーノ
これ犬とか言ってなかったっしょ?
スピーカー 1
これ犬か。
なんかそのウェイティ隊長が言ってたような気がする。
なんか言ってましたね。
コーノ
医療研究。
スピーカー 1
なんか忠告したみたいなことを言ってましたし。
コーノ
なんかこういうのをね、たぶん考えんと書いてるんじゃわからんけど、
スピーカー 3
すごい多すぎる。後でちょっとごまかそうぐらいの。
コーノ
だから村上春樹の書き方がだいたいそうやから、とりあえず挟んどくみたいな。
スピーカー 1
別に全部に意味とか伏線とかじゃないのか。
コーノ
って思いましたけどね、この作風的に。
スピーカー 1
これ私はストーンマンが最後聞いてくるのかなって思ったんですけど。
スピーカー 3
ストーンマンは何にも思ってなかったですね、存在を。
スピーカー 1
ちょっとね、気になってましたよ。
コーノ
名前も、なんかもう一人いましたもんね。
スピーカー 1
ブラックじゃないですか。
ブラックは全く何もなかったですね。
ストーンマンもなかったですね。
コーノ
もなかったですよ。
スピーカー 1
まあいろいろあって、結局最後ちょっと冒頭でも言っちゃいましたけど、
戦争が始まって、このアメリカの世界が一回こう、なんていうか衝動になるんですね。
コーノ
そうですね。
スピーカー 1
で、そっからまた始めるかみたいな。
スピーカー 3
そうですね。
コーノ
よくあるリセット物みたいな感じの。
アティラとかもそうでしたけど。
スピーカー 1
そうですね。
コーノ
イチから始めようみたいな。
スピーカー 1
ネオンアメリカを始めるみたいな。
なんかめっちゃ焼けた、焼けるって爆弾が多分落ちたと思うんですけど、
めっちゃあっけないですよね。
ほっという間に衝動に勝つから。
コーノ
なんかもうだから追いかけられるのを気にしなくていいって言われて、
スピーカー 3
なんで、それが後になったらわかるみたいな。
言われるんですよね。
スピーカー 1
なんでかって。
これすごい最後の畳みかけがけっこう唐突だなって思いましたけどね。
コーノ
でも一応そのなんか戦争がどうとか、その辺の見合わせはずっとあったんで。
スピーカー 1
でもね、こんな簡単に、簡単に戦争で一気に負けるじゃないですか。
コーノ
そこはね、畳みかけましたね、最後は。
だからその町が爆撃されるぐらいまでは、あんのかなと思いましたけど。
スピーカー 1
ある意味このそういう何ていうか状況が悪いことは、国から国の方で隠してたのか。
コーノ
テレビがなんか全部嘘つくみたいな感じでしたね。
誰も興味ないからみたいな。
全体的にやっぱり過剰にやっぱりそういう本とか知識とかを神聖視する感じがあった。
スピーカー 1
ちょっと作家の思想というか、割と強めでしたね。
終盤にその、この時代でも知識を愛する者たちが選ばれた者たちみたいなのがいるじゃないですか。
彼らが何だったかな、なんか忘れたものを、読んだものをもう絶対に忘れない方法を見つけたみたいなことを言うじゃないですか。
だからなんか本なくなっても、君が本みたいな。君がマルクスだみたいなこと言う。
スピーカー 3
めっちゃダサい。
スピーカー 1
これもね、ちょっとめちゃめちゃ急展開すぎてね、私ちょっとこれは乗れなかったですね。
スピーカー 3
私がプラトンの共和国だとか。
コーノ
全部思い出せるみたいですね。
スピーカー 1
20年前からその研究に取り組んでいて、一度読んだものを完全に思い出すことができる方法が完成したっていうのを252ページで言ってます。
これすっごい急な。
その辺はちょっとね。
でもね、なんか勢いがあって面白かったですよ。
コーノ
なんかそういうのは全然含めて、ちょっと笑ってしまうところはあるけど、面白いのは面白いですけどね。
まあ、ほんまに10代の人が読めば、もしかしたら影響を受けてしまうかもしれないんですよ。