イザナミ、イザナキがそれぞれの身体の特徴に気づき、国生みを始めます。
サマリー
今回のエピソードでは、伊那那美と二人の神様が登場し、国を生むことについて対話が展開されています。二神の身体に関する問いかけがあり、女性機と男性機の関係が示されています。
伊那那美の御言
吉村ジョナサンの高校古典講義。 このポッドキャストは、高校で勉強するような日本の古典文学を読んでいく文化系ポッドキャストです。
今回も古事記を読んでまいります。 伊那那美、伊那那美の二人の神様が現れて、
そして今、尾のごろ島、その島に下ったところでございました。 それでは今日の原文をお読みしましょう。
ここに、その意も伊那那美の御言に問いたまいしく。 名神はいかになれる?と問いたまえば、答えたまわく。
あがみはなりなりて、なりあわぬところひとところあり。 と申したまいき。
ここに、伊那那美の御言に問いたまいしく。 あがみはなりなりて、なりあまれるところひとところあり。
かれ、このあがみのなりあまれるところを、ながみのなりあわぬところにさしふたぎて、 国うみなさんと思うはいかに。
とのりたまえば、伊那那美の御言、答えたまわく。 しかえけん。と申したまいき。
ここに、その意も伊那那美の御言に問いたまいしく。 そこで、その意も伊那那美の御言、伊那那美の御言女性神に、伊那那美の御言男性神が尋ねます。
ながみはいかになれる。と問いたまえば。 ながみ、あなたの体はどのようになっているのか。と尋ねると、答えたまわく。
伊那那美の御言は答えます。 あがみはなりなりて、なりあわぬところひとところあり。と申したまいき。
私の体はなって、なりあわぬところが一箇所ある。 なんかこう、不完全なところが一つあるっていう感じですかね。
それに対して、ここに伊那那美の御言のりたまいしく。 今度は男性神、伊那那美の御言が言います。
あがみはなりなりて、なりあまれるところひとところあり。 私の体はなって、
あまったところが一箇所ある。というんですね。 勘の鋭い方はお分かりになるでしょうか。
これはおそらく女性機、男性機を指しているということですね。 伊那那美の御言の足りないところ、合わないところっていうのが、おそらく女性機を指して。
そして伊那那美の御言の余っているところというのが、男性機を指すということですね。
彼、このあがみのなりあまれるところを、ながみのなりあわぬところに差しふたぎて、 それでは私の体の余っているところは、もうあなたの体の足りないところに、
指してふさいで、国生みなさんと思うはいかに。 国生みをしようと思うのだがどうか。とのいたまえは。と尋ねたということですね。
国生みというのは、まさに国を生むということです。 この後、伊那那美の御言は国生み、この国を生むということがあるんですね。
神々の対話
この国というのは、神様といってもいいでしょう。 いろんな神様を生み出していくんです。
ということで、国生みをしようというふうに言うわけですね。 とのりたまえば、伊那那美の御言、答えたまはく。
そうしたら伊那那美の御言は、こう答えました。 しかえけん。それがいいでしょう。わかりました。
とまおしたまえき。と答えたということでございます。 それではもう一度原文を読み出しましょう。
ここにその伊も伊那那美の御言に問いたまえしく。 ながみはいかになれる。と問いたまえば。答えたまはく。
あがみはなりなりて、なりあまぬところひとところあり。とまおしたまえき。 ここに伊那那美の御言、のりたまいしく。
あがみはなりなりて、なりあまれるところひとところあり。 彼、このあがみのなりあまれるところを、ながみのなりあわぬところにさしふたぎて、
国うみなさん、と思うはいかに。とのりたまえば。 伊那那美の御言、答えたまはく。しかえけん。とまおしたまえき。
原文の出典は門川ソフィア文庫ビギナーズクラシックス日本の古典 古事記でした。
ご案内は吉村ジョナサンがお送りしました。
05:43
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