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2021-01-31 21:31

#118 The future of Supply Chain (Q&A)

以下の質問にお答えしました。

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"「サプライチェーンの未来」「サプライチェーンマネジメント」についてお聞きしたいです。自社で資産、在庫を持ち、商品を生産し、顧客に届ける企業が標準だった頃から、(例:トヨタ生産方式により、サプライチェーンの効率化によって利益を獲得する)プラットフォームが出現し、在庫を持たずとも、取引の仲介者になる企業が出現してきた中で、(例:タクシーの在庫を持たないUber や、ホテルを自社で立てないAirbnb などが代表例)「サプライチェーン」というものは今後どんな風に発展していくと思われますか?「サプライチェーンマネジメントの肝」「サプライチェーンならではの面白い点」などがもしありましたらお聞きしたいです。背景としては、「プラットフォーム革命」「プラットフォームレボリューション」という本を読み、直線型企業、パイプライン型企業と、プラットフォーム企業を対比して、内容が書かれていたことから、矢本さんはどう考えられているか興味を持ちました。"

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はい、おはようございます。ゼロトピーです。今日は質問にお答えしたいなと思います。
辻さんからいただいた質問です。サプライチェーンの未来、サプライチェーンマネジメントについてお聞きしたいです。
自社で資産、在庫を持ち、商品を生産し、顧客に届ける企業が標準だった頃から、
プラットフォームが出現し、在庫を持たずとも取引の仲介者になる企業が出現してきた中で、
サプライチェーンというものは今後どんな風に発展していくと思われますか。
サプライチェーンマネジメントの希望、サプライチェーンならではの面白い点などがもしありましたらお聞きしたいです。
背景としては、プラットフォーム革命、プラットフォームレボリューションという本2冊を読み、
直線型企業、パイプライン型企業とプラットフォーム企業を対比して内容が書かれていたことから、
山本さんはどう考えられているかを興味を持ちました。
という質問をいただきました。
自社で資産、在庫を持つみたいな例として、トヨタ生産方式によりサプライチェーンの効率化によって利益を獲得する企業、
プラットフォーム型と言われているやつの例として、タクシーの在庫を持たないウーバーとか、
ホテルを自社で建てていないAirbnbなどが例として書かれていると。
2冊も本を読まれて、その感想みたいなところですね。
まず前提として、このプラットフォーム革命、プラットフォームレボリューション、この2冊両方とも僕は読んでないので、
ちょっと想像での発言に終始しちゃうのはご了承ください。
という中で、
自社で資産とか在庫を持って顧客に届けるというのが標準から、プラットフォームは在庫を持たずに取引の仲介者になるみたいなことを書かれているんですけど、
これちょっと表現とした性格ではないかなと思っていて、例えばウーバーもAirbnbも在庫っていうのは持っているかなと思います。
その在庫って何かっていうと、今時点で例えばウーバーの場合だと、この半径1キロとか、
ユーザーから半径1キロ以内に空いていてアベラブルなタクシーっていう情報を在庫と呼んで管理しているはずなんですよね。
じゃなきゃマッチングができないので。
だからその在庫を持っていないというより、センシングをしているって感じですかね。
確かに持っている持ってないっていうのは、自社で雇用しているかとか、自社で資産に計上しているかどうかっていう、そういう意味合いが強いのかもしれないんですけども、
センシングしてデータとして扱える状態にしているっていう意味では、
何でしょう、この在庫を持っているとも言えるのかなっていうのはちょっと思いますね。
そもそもそれが難しいこと。
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例えばね、サンフランシスコに10万台のタクシーがあるとして、その10万台を全部センシングするってトヨタにはなかなかできないはずなんですよね、一聴飛跡には。
だからそれをセンシングして扱える状態にするっていうのを、もう十分在庫を持っていることになるんじゃないかなと思います。
例えばスーパーのバックヤードに商品がガサッと積んであって、その積んであることを誰も認識しなかったら、それは在庫とは呼ばないんですよね。
在庫ではあるんだけど、不良在庫化してますよね。結局売ることができないので。
というのと同じで、結局センシングしたりそれを扱える状態にするっていうのは、在庫と呼ぶものの要素の1個なのかなというふうに思いました。
そういう意味では、在庫を半分持っているようなものかなというふうにも思います。
Airbnbも同じかなと思いますね。
ここからちょっと難しいなと思うんですけど、自社で資産とか在庫を持ってて、商品生産して顧客に届ける企業って書いてあるんですけど、
例えばトヨタを考えると、トヨタって別に部品とか作ってないですよね。
これは基本、調達して持ってくる。
それを組み立てて、ディーラーに下ろして、ディーラーが売るっていう、こういう役割の中で、トヨタの最大の強みって何かというと、
1個は企画ですよね。どういう商品を売るべきかっていうのを企画して、プロダクトデザインするっていう部分。
もう1つはそれに必要なパーツを設計したりして、調達するっていうところ。
3つ目が製品に仕上げるっていうところ。
基本的にそこから販売する顧客とのチャンネルっていうのは、多くのディーラーが持っていて、
基本的に販売をするのはディーラーっていう、そういう感じなので、トヨタは車の生まれてから死ぬまでのバリュージェンの実は一部を担当している会社に過ぎないかなっていうふうに思います。
さっきのプラットフォームみたいな例で言うと、例えばトヨタの車を扱っているECがいるとして、
そのECっていうのはトヨタから在庫を仕入れ、それを売れる状態にして、お客様を集めてマッチングして売るみたいな、そういう役割なので、
プラットフォームだろうが、自社で資産を作ったり持ったりしている会社だろうが、基本的にはバリュージェンの一部を担当しているっていうのが、
これまであったのかなっていうふうに思っています。
そのどちらの会社も、ここから範囲が大きくなろうと思った時に取れる方法って一つ、二つぐらいしかなくて、
一個は完全な垂直統合ですよね。それはさっきのトヨタの例で言うと、部品の製造から販売までをトヨタがやるっていう状態を作る。
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それにしてはサプライチェーンが重すぎるので、なかなかできていないとは思うんですけど、
トヨタも今実はマイカーのサブスクのサービスとかを始めてたりして、自社でエンドトゥエンドのチャンネルを作ろうというトライを頑張っているのかなというふうに見えます。
そのサービスがうまくいっているのかは、ちょっと自分には判断がつかないというか、あんま使われていないんだろうなという感じはしますけど。
プラットフォーム系も同じだと思っていて、基本的には同じっていうか、ウーバーとかは自社で車持つとか、ドライバーを完全に雇用して、
在庫に占めるウーバーの影響力を100%にするみたいなのは、ちょっとリスクの問題で難しいのかなと思っているんですけど、
彼らの場合は垂直統合というよりは横展開ですよね。
その同じ資産、要は彼が先進して扱える移動能力みたいなものを別のカテゴリー、要は人が場所に移動するじゃなくて、
物が場所に移動するっていうのに展開する。その物っていうのも、フードもあれば、おそらくインスタカートのような
まとめ買いの商品とかもあるし、あるいはサービスする人を運ぶっていうのをやることも十二分に上げるのかなと。
まさにそれでグイグイ伸びているのが、インドネシアのGOJECっていう会社で、マッサージ師から医者から何から運ばれてくるっていう、
カオスな世界なんですけど。なので、どちらにいる企業についても、縦に垂直統合するか、同じような資産を持った状態で横に展開するか、
その時の正解っていうのは、自分の今の事業のバリューチェーンにおけるポジショニングによって決まるのかなと思っています。
トヨタの組み立て能力っていうのは、なかなか他の商材には横展開しづらいものだったりする。
あとは利益を出していくみたいなためのサプライチェーンを効率化する方法論っていうのは、基本中小化してあらゆるものに
転用可能だとは思うんですけど、いわゆる車を組み立てるためのトヨタ生産方式っていうのは、
トヨタの車を組み立てるため以外には使えないんで、基本その中小化された考え方を横に展開するっていう意味では、実はあまりモートがないんですよね。
誰でもゼロから考えなきゃいけない。そのメソッドを使って。っていう意味では、そんなにこう参入障壁にならないから、
トヨタとしてはどっちかっていうと、結構非連続に顧客のチャンネルを握りに行くっていうことを頑張って、もう一歩踏み出そうとしている。
それをやることで多分ですけど、次何を作るべきかっていうデザイン、プロダクトデザインにフィードバックがかかって、より良いものを作ってシェアを上げられるっていう、
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なんかそういうロジックになるんじゃないかなと、引いてみるとそう思いますね。 ちょっとトヨタについてはね、僕も実は新卒の時に泣いていただいたりしてるんですけど、
なんかすごい、すごいというか、トヨタってトヨタの文化をみんな持ってるんですよね。何十万人っていう人が。
それがすごい会社で、サプライチェーン取り上げられるんですけど、あのトヨタの人だと一目に言ってわかるみたいな部分がすげえなっていうのが、ちょっと余談で思ってます。
質問に戻ると、サプライチェーンっていうのはどんな風に発展していきますか?ってなると、サプライチェーンから事業を作るってありえないんですよね。
サプライチェーンって要は、その何らかの顧客に対して価値を出す事業、方法があって、それをいかに効率化するかっていうのが肝だと思ってます。
で、実はこうフロントエンドに見えているもの、例えば商品を手に取った時に、なんかこういうパッケージだとか、
例えばセブンイレブンのパンとファミマのパンを比べて、セブンの方がうまいなとか、類似した商品の中でも感じることもあると思うし、
そういう比較をしなくても個別の商品を手に取った時に、明らかに品質が素晴らしいなって思うことも多々あると思うんですよね。
それを支えているのは実は全部サプライチェーンで、サプライチェーンって見えないんですよね。
全然見えなくて、例えばキャリーさんがやってる、スタートアップのキャリーさんがやってるのって加工品のマッチングって言われるんですけど、
これがいかに大変かとか、大変なだけではなくて、いかに複雑なプロダクトの製造を支えているものかっていうのは、
このサプライチェーンを作ったことがあるっていうか、その商品、製品を作ったことがある人しか分かんないと思うんですよね。
既存の、いわゆる一般製品を組み合わせて、例えばこういう機械を作りますっていうのは、
言ったら誰でも、設計図以外には独自性っていうのはないんですよね。
なんですけど、この加工品が入ってきたりすると、途端にユニーク度って急増するというか、再現性がすごい取れにくくなるし、
しかもそれを量販する、量産化、量産してたくさん売るってなると、
その製品、部品を1個作るのと5万個作るのと、当然難易度が違うというか、ラインを作らなきゃいけないんで、
っていう意味では全く違う難易度のゲームで、そこをどうやって計画通りに部品を作ってもらったり、
期日通りに納品したりっていう、いわゆる納品調達の領域ってめちゃくちゃ難しい部分だと思っています。
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こういうサプライチェーンの部分って見えないし、実は大変で、機械化されていない部分がものすごい多い。
それは一つ一つの案件が毎回ユニークになりうるからなんですけど。
っていう意味では、複雑性とかユニークさをどうやって機械でサポートしていくかっていうのが、
基本的には今後最も発達する分野の1個になるんじゃないかなと思っています。
Uberとかがやってることも結構近いかなと思っていて、Uberってお客さんからデマンドのコールが入った時に、
一番距離が近かったり、あとはレーティングが良かったり、あるいは道に近くてもどっち向きに走ってるかっていうので、
早く到達できるかっていうのは変わってくる。
早く到達できて、かつ信頼がおけるドライバーを最も効率的にマッチングするってなると、こういうデータを集めなきゃいけないし、
そのデータを使ってどういうアルゴリズムでお客様にマッチングすればいいかっていうのは、ものすごく工夫が必要な部分だし、
1回1回のデマンドって別の人、別の場所から行われるから、取引は全部ユニークなんですよね。
そのユニークなものに対して適切なアルゴリズムで処理しなきゃいけないっていう意味では、
これはサプライチェーンとしては難しい。在庫を繋げるだけですけど、欲しい人に空いている車を届けるだけなんですけど、
ものすごい難しい技術だと思っていて、これをひたすら擦ってるっていうのが、UberとかDDとかそういう会社がやってるものです。
とはいえね、参入しまくってるんで、いろんな大手が。
この技術だけでは、おそらくもう参入障壁っていうのは気づけない。
けど、これ商材を絡ませて、例えばフードデリバリーみたいになった瞬間にルールが変わるんですよね。
何分以内に製造できるか、その時間に取りに行って、何分以内に届ける。その時間を推測して伝えるみたいな。
っていう意味では、商材が変わるごとに、そこで必要なマネージの仕方が変わってくると思っています。
っていう意味では、これを作り上げていくっていうのは、かなりセンシングしてくっつけるだけなんですけど、めちゃくちゃ難しいソフトウェアテクノロジーだなというふうには思っていますね。
直線型企業、パイプライン型企業とプラットフォーム企業を対比して内容が書かれていたということですけど、
このある領域にドメインしている時に、別にトヨタがUberを作ってもいいわけですよね。
あれ出資してるんだったかなと思ったんですけど、あえてやらないってしてるのは多分距離が遠いからだと思うんですよね。
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自分たちのコアコンピテンシと距離が遠いというか、トヨタの場合は調達能力と組み立て能力がやっぱりコアに入ってくると思うんですけど、
そこと走っている車の在庫をセンシングして、欲しい人にオンデマンドにくっつけるっていうテクノロジーの距離が遠いですよね。
っていう意味では、最終的にはやっぱりトヨタが世界で最大、最も偉大な企業になろうと思ったら、これ全部やらなきゃいけないんですよ。
なんだけど、オンデマンドのタクシー需要に入るかっていうのはちょっと別ですね。
トヨタがやろうと思ったら、ECとかディーラーで販売するってところを取りに行くっていうのがあると思うんですけど、
いくつかの理由。それはテクノロジーの距離が遠いとか、あとはそのいわゆるチャンネルの部分がそんなに競争優先にならないとか、
そういうところを見越して、どこにリソースを一番貼るかって考えると、今トヨタの場合は、ちょっと近いんだけど、ディーラーと食い合わないようなエンドユーザーのニーズ、みたいな意思決定だったのかなと思います。
プラットフォーム系の場合であれば、さっきのUberなんですけど、横に展開する。
Uber Eatsもそうだし、Airbnbだったら、いわゆる体験の部分ですよね。
エクスペリエンスでしたっけ?名前ちょっと忘れちゃったんですけど、Uberの各地でやっているローカルツアーみたいなものの方を頑張っていく。
それも結局、今度は家じゃなくて、人をまっちくしなきゃいけないんで、またちょっと様子が変わってくるみたいな形で、
どういう事業を将来的にやっていくか、そのために必要なサプライチェーンってどういうものか、それを言って擦るっていう、そういう順番で発展していくのかなと思います。
ここからちょっとはみ出しているというか、のがD2Cだと思っていて、
調達、製造、販売、そこからフィードバックを受けるっていう、この一連のバリューチェーン全てを自社でやろうって、本当に全部自社でやっている会社はすごく稀なので、
特に日本のD2Cの会社で製造自社でやっている会社はあまり見ないので、これちょっとまだ別なんですけど、
世界最強のD2CといったらAppleだし、次に多分その世界の覇権を取るD2Cといえば僕はTeslaかなって思っています。
本当に工場ドーンと建てて、自社の資産として完全なコントロールの下に、調達から製造、そして販売チャンネルまで、
あとはそれをコントロールしたりセンシングするソフトウェアの開発、これをすべて垂直統合して作っているのはTesla。
なので膨大な時間をかけて投資をして、やっと今モデル3とかが一般の市民の手に行き渡るようにはなってきていますけど、
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垂直に統合するというのはバリューチェーンを最初から最後まで見るというのは距離がすごい長いので、そこをすべてやり切るというのは難しい。
だから普通の会社はTeslaみたいなエントリーの仕方はできなくて、自分たちの強みをコアコンピテンシーに生かせる部分からエントリーして、
その横に事業を広げていく。その時に新たなサプライチェーンの構築をしていくというような感じになるかなと思っています。
最後に僕らの例みたいな、Staylerの例だと、我々ずっとエンドユーザー向けのプロダクトをやっていたので、
通信向けに素晴らしいUXを提供するというところには強みがあった。他方でサプライチェーンマネジメントについてはほとんど経験がないというか、
その開発をする、ソフトウェアを開発するというサプライチェーンマネジメントは当然超得意だと思うんですけど、
小売の場合は在庫を管理するとか、仕入れをする、発注をする、仕入れをする、在庫化する、棚卸しをする、
販売計測をする、POSとか基幹システムとかを通じて会計に落とし込むという、こういうバイルチェーンがあって、
このすべてを基本は基幹システムとかPOSシステムだったりがカバーしているんですけど、
やっぱり遅かったり、速さについていけなかったり、チャンネルを拡大したり、今の既存のワークフローに完全に最適化されているので動きが取れないみたいな、
何ならいいし始めようと思ってもできないという問題に完全に突っかかっちゃうんですよね。
こういうものをどうやって消し込んで、小売という事業のサプライチェーンをスクラッチで構築できるようにする環境を作るにはどうしたらいいんだというのが今のステーラーのテーマの1個になっているんですよね。
そういう意味では我々も得意なUXからエントリーして、徐々に近いところから含めて、例えばカスタマースポート、
例えばグロース、その次はもう少し後ろ側に入って在庫管理、需要予測、仕入れ管理、その後は店舗上の在庫管理とか、こんな感じで事業に応じてサプライチェーンを拡大していくというような方法を取って進めています。
サプライチェーンというのは製造の現場そのものだったり、調達の現場そのものだったりするので、やっぱり現場との距離感がすごい重要になってきて、そこにいかにディープダイブできるかというのが肝になってくるんじゃないかなというのは、僕が思っているというよりは多分やっている方はみんな思っているような気がしますね。
という感じで、この2冊の本を一切読まずにサプライチェーンの未来についてお話をしてくれと言われた質問に答えるというチャレンジをしてみました。
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これで大丈夫だったでしょうか。
追加の質問があれば、ぜひ辻さんは僕のコミュニティのスラックにいらっしゃるので、スラックでもください。
実はこのゼロトピーのコミュニティみたいなのをノリで運営していたりして、関心ある方はぜひ僕のホームページとかを見てもらうと載っているかなと思うので、よろしくお願いします。
それでは感想、ハッシュタグゼロトピーでお待ちしています。
ではまた。
21:31

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