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はい、おはようございます。ゼロトピックです。第25回目ですね。
結構続いててすごいなと、自分でも思うんですけど、
今日はそうですね、多分この土日、ほとんどの人、多くの人は家でお過ごしになるんじゃないかなと思ってますので、
家で聞いてて重たくないんだけど、ちょっと次にサービス作る時とかに使えるようなジョブ理論っていう本の話をしようと思います。
ちなみにこの本は僕にとっては結構バイブルの一行になっていて、すごい自分にとって大きな気づきをくれた本になります。
このジョブ理論の作者がクリス・テンセンさんといって、ちょうど今年だったかな、今年の頭だったか去年の年末だったかちょっと忘れちゃったんですけど、
亡くなられたあの命長、イノベーションのジレンマ、イノベーターズジレンマを書かれた著名な芸大学者さんが書いた本になります。
このジョブ理論と僕が出会ったのは、まさにタベリーを創業、タベリーというか10Xっていう会社を創業して、
タベリーっていうアプリを作っている時に資金調達、1回目の資金調達を回ろうとして、回ってたんですね。
その時に非常にリスペクトしている元フリルを作った堀井さんとお会いして、堀井さんとカフェでご飯食べながらこういう問題を解決するサービスを作ってるんです、
デモはこれですと言って、そういう話をしてピッチをしてたんですよね。
そのピッチの中で堀井さんが、そのタベリーってプロダクトはどういうジョブを解決するのって聞いてきて、
僕はこんだてですとか料理ですみたいな話をしてたんだけど、もっとジョブの解像度を上げた方がいいよって言われて、
そのジョブってどういう考え方かっていうのが、このジョブ理論っていう本に書いてるからっていうので渡されたというか紹介してもらったのがジョブ理論です。
当時の自分はですね、よくYコンビネーターの創業者であるポール・グレアムが書いてるMake Something People WantとかHow Get Startup Ideasみたいなエッセイを読んで、
それにすごく忠実にサービスというかプロダクトを設計していってました。
ジョブ理論はまさにそのグレアムが言っていることをものすごい理論立てて、より周辺の知識も補足しながら書かれている、
本当に教科書みたいな本だなっていうのを読んだ時に思った記憶があります。
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それ以来結構うちの社内でもジョブっていう言葉を使ったりするようになりました。
ただそのジョブっていう言葉とユーザーペインみたいな言葉はすごく性質が似てるなと思っているので、
どっちがどっちっていうかその時の会話の流れの中で使いやすい言葉を使うことが多いですね。
じゃあジョブ理論、そもそもどういう理論なのっていう話をしたいなと思います。
ジョブ理論はそのサービスとかものがなぜ選ばれるのか、なぜ買われるのかを説明する理論になっていて、
理由は顧客はその商品が欲しいのではなくてジョブを解決したいから欲しいんだよっていう、そういう話ですね。
この辺りはイシューから始めようとか、あたかさんが書かれている本にも通ずる部分がすごいあるなと思っています。
じゃあジョブって何?みたいなもので具体例としていくつか出ている中で、
そのジョブ理論を紹介するとき必ず出てくる2つの事例があるんですけど、
1つはミルクシェイクの例が出てきます。
あるロードサイドにあるミルクシェイク屋さんがあって、そこは朝がすごい行列ができるんですよね。
なんでその行列ができるかっていうと、っていうのをクイステンセスさんが雇用されて観察に行くんです。
観察していくとどうやら朝通勤前のサラリーマンが多い。
で、そのサラリーマンに話を聞いてみると、これから30分とか1時間のドライブを経て客先に行くんだと。
この客先に行く30分1時間の間、そのお腹が空いちゃうからそのお腹を持たせたいんだ。
で、コーヒーだとダメですと。コーヒーだとただの液体なんで、トイレに向きたくなっちゃうし。
あとは飴とかガムだとすぐになくなっちゃうし、お腹には入らない。
ただミルクシェイクはあのドロッとしているのがいいんだとか、甘ったるすぎるからすぐに飲みきれない。
だから30分かけてちまちまちまちま飲める。だから腹持ちがいいのがいいんだっていうので、
このミルクシェイクってのがこのタイミングで解決してたのは、
ドライブに行く通勤するサラリーマンが30分とか1時間とかの長時間ドライブの間、
お腹を持たせるっていうジョブを解決するために雇用されてたっていう、そういう説明をされています。
このミルクシェイクの例はぶっちゃけすごいわかりづらいと思います。
なぜなら日本にミルクシェイクやってほとんどないので、マクドナルドぐらいですよね、ミルクシェイクっていうかシェイクを買う場所って。
なのでこの例はすごいわかりづらいし、特に東京都心に住まれてる方だと車で通勤する方すごい少ないので、
都心に住まれてる方の15%とか2割ぐらいしか車持ってないので、結構イメージしづらい話かなと思います。
地方だとね、車で通勤するのは普通で1時間とか運転することもあるので、
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コンビニでミルクシェイクとは言わずとも何か別のドロッとしたドリンクを買ってくっていうのが結構似た例としてはイメージつきやすいかもしれないですけど、
それでも満たすのはコンビニですよね。
この時競合になっているのは何で、おにぎりとかバナナでもないんですよね。
おにぎりとかだと手がベタベタになったり、ハンドルから手を離さなきゃいけない時間が長かったり、
クズがこぼれたりっていうそういう問題があるので、ミルクシェイクはこの問題を解決するのにぴったりなプロダクトだったっていうそういう話です。
もう一個の例がAirbnbですね。
Airbnbは知らない人はいないと思うんですが、
C2Cのステイのホームステイというかプラットフォームで、
家をホテルのように借りて住んだり宿泊することができるっていうのが特徴のサービスです。
日本だと2016、17年くらいかな。
法律が制定されてからはガクッとリスティングって言って家を貸す人の数が減っちゃったので、
ほとんど使っている人があまりいないような状態にはなってしまってるかなと思うんですけど、
僕も数回国内で使って、ものすごいいいサービスだったなと思ってます。
そのAirbnbは要は泊まれるからホテルの代替でしょって思われがちなんですけど、そうではないと。
Airbnbを使った人だったら誰でもわかると思うんですけど、
Airbnbって家なので生活感とかその周辺の暮らしと密着している一体感みたいなのを味わえるんですよね。
それがものすごい顧客が解決したかった丈夫で、
ホテルに行って無機質なシングルのベッドがいくつか並んでて、
ホテルの無機質な朝ごはんを食べてっていう旅を人が望んでるわけではなくて、
やっぱその土地に行ったならその土地に行ったなりの暮らしを体験したり、
普段触れない文化を体験するっていうことを求めて旅に出てる。
そういったものを宿泊っていうフェーズにおいても体験したいっていう、
そういうジョブを解決したのがAirbnbで、これほど世界中で広がった、
友達の家に泊まり込みに行くような感覚で旅ができるっていう、
そういうジョブを解決したんだよっていうのがAirbnbの例です。
なのでAirbnbも協合はホテルではなくて、
例えばホームステイとか遠くに住む友人の家に泊まるみたいなユースケースが協合だよねっていう、
そういう話です。
これに関連してちょっと最近よく言われる話で、
ネットフリックスのCEOにあなたの競合は何ですかってインタビューすると、
そこで出てくるのはHuluとかAmazonプライムビデオとかではなくて、
過処分時間を奪い合って、4日時間を奪い合って全てのサービスだと、
今ならフォートナイトだっていう発言がよく出てきますよね。
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あれと同じで、友達とワイワイしたり、一人の時間を楽しく過ごすっていう、
過処分時間を消費するっていうエンターテインメントの世界だと、
やっぱり全てが競合になるっていう。
それは同じジョブを解決しようとしてるから、そういう話かなと思っています。
ここまでがジョブ理論のざっくりとした内容で、
ジョブ理論の中にはジョブってどうやって見つけるのみたいな話が入ってるんですけど、
ここからちょっと僕の話を軽くしようかなと思っています。
実際にサービス作ったりプロダクト作ったりしてみるとわかるんですけど、
ジョブを見抜くっていうのが何よりも難しい話だなと思っています。
こういう時にいろんなフレームワークが本の中でも紹介されているんですけど、
僕としては結構ジョブを見抜くって訓練が必要だなっていうふうに思ってるんですよね。
自分が書いた記事の中では気づく訓練って言ってるんですけど、
それをしない限り絶対にジョブを見つけることはできないとすら思っています。
結局今の世の中ってすごいいろんなもので満ち溢れているので、
本当に足りないって心から思うようなものってそんなにないんですよね。
例えばお腹空いたなと思ったら300m先のコンビニ行ったらお腹を満たすことはできちゃうしみたいな形で、
水準が低いというか最も必須なジョブみたいなものはほとんどが解決されてしまっていて、
方法がある状態になっていると思います。
僕が考えるのはそういうジョブに対して10倍いい方法とか、
この今の解決策を大体できるような10倍違う方法ってなんだろうっていうのを割と考えるようにしたり、
今のジョブを解決するプロダクトだと満たせてない、
同時に本当は満たせたいジョブとかペインってあるのかなみたいなのを結構考えるようにしています。
例えばさっきのコンビニの例だと300m先に行ったら買えるっていう話なんですけど、
300m先に行かなきゃいけないとか、
商品の陳列がほとんどコンビニなので同じであるとか飽きちゃうとか、
いろんな問題が実はその裏に潜んでいて、
そういうものって結構恋には出てこないんだけど観察してたり体験してて気づくものってたくさんあると思っています。
そういうものを同時に解決するにはどういう方法があるのかなっていうのを模索していくのが、
未来を描くというか本当に解決したいジョブを見抜く、
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あるいはジョブを広げる、ジョブの定義を拡大するっていう意味ではすごい大事なのかなと思っています。
そのジョブ、要求というかユーザーがしたいことが大きいほどそれを解決する方法を作るのは難しくなるんですけど、
今チャレンジすべきっていうのはそういう難しい拡大されたジョブ以外にはそんなにないんじゃないかなっていうのは思っています。
なので代替するものは何かとか、
あとは今それをどう使われているかっていうのを気づく、
そこに対して気づきを得るっていうのがジョブを見抜く上では僕は一番重要視していることですね。
そのために具体的に何してるのかっていうと、ものすごいNイコール1、
要は誰かの生活を観察したり、その人の話を継承するっていうことをする以外ないかなっていうふうには思っています。
こればっかりは本当に今解決されていないジョブを解決するとか、今解決されていないジョブを見つけるにはデータは何も示してくれないんですよね。
データがあるものって要はマーケットが形成されているものなんですけど、
もうすでに顕在化されていてその積層がどのぐらいあるのかっていうのは見えている状態。
だけどそういうものってそこで何かの課題を発見できたとしてもほとんどの人は参入できちゃうんですよね。
ジョブを見つけるという段には参入衝撃は一切ないので、
そういうものよりもどちらかというと自分しか得られない気づきとか、
自分はこう気づいてそれが絶対今後多くの人に広がると信じてるんだけど、
他の人にはそうは思えないようなものっていうのがすごいチャンスになると考えています。
これはピーター・アティールの縦に独占せよみたいな話とすごい似てる話かなと思っています。
あるはノンコンセンサスライトとか誰もが賛成しない事実を見つけろっていう、
なんかそういうシリコンバレーでよく言われているような話にも直結するような内容になっていて、
ジョブ理論でも同じように話されていますね。
なので観察と傾聴がすごい重要で、観察とか傾聴って普通の生活で皆さんされますかっていう話かなと思います。
そもそも自分以外の人の生活を観察させてもらうっていう機会ってあまりないだろうし、
その人の話を30分とか40分とか傾聴するみたいな機会ってあまりないかなと思うので、
こういうのは意図的に作ったりしていかないと難しいんだよっていう。
故に気づく訓練っていうのはそういう機会をまず生み出すところからスタートするよっていう、そういう話です。
あとは選ばれる、ジョブを解決するプロダクトとして作ったとして、
例えば食べるみたいなものを作ったとして、それを選ばれるにはそのプロダクトがあるだけだとあまり意味ないんですよね。
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さっきのミルクシェイクの例でも一度多分ミルクシェイクを飲んだり、
ミルクシェイクっていうイメージに対してこれは腹持ちがいいっていう認知をしてあるのでユーザーが選ぶですよね。
あとは自分が抱えているような潜在的なジョブとその商品がマッチすることをユーザーが頭の中でやらなきゃいけないんですよ。
つまりその製品が何々ができるっていう機能を謳っていてもほとんど意味がなくて、
その製品があなたのジョブを解決するとか、あなたのこういうシーンでこう役に立ちますっていうパーパスを植え付けなきゃいけないんですよね。
それが結構マーケティングに通ずる話かなと思っていて、
いわゆる広告を回してLPでコンバージョンレートでみたいな科学っぽい世界もあるんですけど、
もう一方のクリエイティブというか訴求の面、数値に出る前に訴求を考えるっていうところが、
いわゆるジョブを解決するプロダクターと知ってもらう意味ではめちゃくちゃ重要なんじゃないかなと思っています。
この辺はですね、元USJで今刀、大和証券からものすごいファイナンスして、
テーマパークに投資して再生したり、収益性を高めるっていうPファンドっぽい動きをされている会社を経営している森岡さんっていう方が書かれた
独立志向の戦略論にかなり近い話が入っていて、
ユーザーの中でこのシーンで使いたいって思う時に出てくるような商品のリスト、
スポークセットみたいなそういうセットがあって、それにかけるプリファレンスっていうのはついてるんですよ。
例えばこの時はアタックが40%で、この時はミューズが20%でみたいな。
結局ユーザーが何かを買う時の意思決定ってそのプリファレンスの比率にほとんど依存するでしょっていう考え方がその独立志向の戦略論で書かれていて、
これにすごい近いかなと思っています。
つまりあるシーンで強烈に自分の頭で純粋想起される割合が高い商品と認知してもらわなきゃいけない。
そこまでがプロダクトを作るって行為だったり、ジョブを解決するものだよって認知してもらうってことに含まれるので、
いいものを作って終わりだったらあまり意味がないよっていう、なんかそういう話ですね。
ユーザーのジョブとかそのジョブが発生するシーンと明確に紐づけてあげるっていうのが、
プロダクトを作ったりプロダクトをマーケティングしていく上でも初めから設計してやらなきゃいけないことだなと思っています。
例えば今挙げたような洗剤とかあるいは調味料みたいなコモディティのCMって皆さんイメージしてもらうとわかりやすいと思うんですけど、
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今この洗剤をピッて入れると何パーセント綺麗になりますっていう訴求よりも、
どちらかというと青空の中でパンパンってやって洗濯物をかわしているのが気持ちいいよね。
その時にふわっと香る。この匂いがいいんだよねみたいな。
そういう体験があなたのもとに訪れるのがこの洗剤だよみたいな、
どちらかというと目的とかシーンを想起させるCMが多いと思うんですけど、
それはまさにジョブとの一致を狙ったクリエイティブの構築を狙っている。
パーパス系の広告として出している。
パーパスを強く意識づけさせるような広告として作っているから、
ああいう形になるんじゃないかなというふうに見ています。
こういうのも気づきですよね。
見ていって例えばこういう理論があるとか大事なことがあるとかっていう時に、
他のプロダクトをどういう施策を打っているかというのを見た時に、
自分の中で体系立てた理論とかを1個持っておくと、
そこに紐づけて考えられるっていうのはすごい訓練にもなるし、
自分のサービスを作っていく上でもいい仮想のシミュレーションになるので、
僕は結構お勧めしています。
ぜひこの土日あたりはテレビとかつけてCMを見てみると、
結構気づくものがあるんじゃないかなと思います。
ということで今回のトピックはジョブ理論を取り扱いました。
本もクイズ転選教示がなくなっちゃって悲しいんですけど、
ぜひ買って読んでみてほしいなと思います。
クイズ転選教示といえば、
日本の戦略の大祖みたいな野中育次郎さんという方がいて、
ひとつ橋台の教授をされながら、
失敗の本質とか戦略の本質っていう本を書かれためちゃくちゃ著名な方がいらっしゃるんですよね。
野中さんが発明したアジャイル開発っていう方法を
今のソフトウェアの領域にもものすごい強い影響を及ぼされている
日本の戦略の大祖みたいな方がいらっしゃるんですけど、
クイズ転選さんって実は野中先生とMBAの先輩後輩にあたるんですよね。
彼が亡くなった時に野中先生が話してた言葉がすごく残念な人を失ったみたいな話がしみるものがあったので、
その辺もググってみてぜひ読んでみていただけると嬉しいなと思います。
ということで、今回に対してフィードバックとかいただける場合は、
ぜひハッシュタグゼロトピーつけて、
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ハッシュのマークつけないとゼロトピーでエゴサしてもあんまうまく出ないんですよ。
できるだけハッシュタグでつけてほしいです。
ハッシュタグゼロトピーつけてフィードバックいただきたいですし、
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それではまた。