では今回のゲストは独立解局成功塾9期生で、現在30歳の薬局経営者である谷口慎太郎さんです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
簡単に谷口さんのご紹介は私の方からさせていただきます。
谷口慎太郎さん、東京都江東区で薬局産店舗を運営している株式会社オフィス谷口の2代目代表です。
新卒で大手薬局チェーンに入社。1年半で退職し、下業である現在の会社に入社。
その4ヶ月後、28歳という若さで代表に就任。薬局の本質を患者さんの豊かな人生を実現するお手伝いと捉え、外来から在宅まで薬に関するサポートをしています。
ということですが、28歳で代表っていうのはすごくお若いなと思うんですけども。
そうですよね。まさかなるとは思っていませんでしたね。
思ってなかったんですね。
全く思いませんでした。
なんで28歳で経営をすることになったんですか?
もう辞めたいって言うんで、じゃあ僕がやるしかないということで、なしくずし的に社長になったっていうあんまり良くない動機ですね。
結構学生時代から経営みたいなのは考えてたんですか?
そのうち継ぐんだろうなっていうのはあったんですが、3年から5年以上先だろうなと思って、20代ではないだろうと思って鷹をくくってましたね。
じゃあもっとお話を聞きたいところなんですけど、ここからしっかりと深掘らせていただきたいなと思うんですけども、
そもそもお父様やお母様が多分経営なされてたと思うんですけど、その薬局とか薬剤師にどういう印象があったのかなというところで。
これといって特に印象はなかったですね。
そういう環境下で育ってきて、そもそも薬剤師になりたくないとかいう思いはあったんですか?
それもなかったですね。
大学をじゃあ選びましょうといったところの段階に高校3年生でなって、特に興味のある分野もそんなになかったし、親も薬局やってるし、
その当時は地方で働きたいなと思ってたんで、地方の求人を探したら医師と薬剤師と看護師が多かったんですよ。
なので薬剤師なら親が薬局やってて薬剤師だし、他の2つよりは神話性があるかもと思って選択したのが薬剤師だったというわけです。
一個リアルかもしれないですね。
多分リアルですね、これが。
それこそ地方だと具体的にどこら辺の地域で働きたいとかもあったんですか?
それもなかったですね、適当に。東京はものがいっぱいあるんで迷っちゃうんで、地方の選択肢が少ない方に行けば迷わないんじゃないかと思って。
選択と集中だったわけですね。
そうですね、いやあんまりよくないですね。
大学も地方に行かれたりしたんですか?
いや、思いっきり都会ですね。定居平成大学っていう大学の薬学部を卒業しました。
大学では地方に行きたいとかなかったんですか?
なかったですね、その当時はもう実家から通うしか頭になかったので、寮に入るとか地方の国立受けてみたいとかいうのもなく、
じゃあ自宅から通える範囲で行けそうな薬学部はというところで選択した結果です。
薬学部の勉強って結構大変なイメージがあって、あんま興味ないけど薬学部入るっていうのは大変だったんじゃないのかなと思うんですけど、そういうことはあったんですか?
いやでも、教科書通りに覚えていければいいものだったんで、大変は大変でしたけど、授業を選択するとか、ゼミを選ぶみたいなそういうものはなくて、来るものをこなせばいいのが良かったので、他の学部よりは自分には合ってたんじゃないかなと、今になって思いますね。
むしろ合ってたんですね、面白いですね。
わかんないですね、ほぼほぼ高校の延長だと思ってたんで。
まあそういう雰囲気はありますよね。
みんなで同じ授業を受けるじゃないですか、そんなに選択も2個ぐらいしかないしっていったところで、大変は大変でしたけど、あんまり疑問には思いませんでした。
すごい。
めちゃくちゃなんか面白く、リアルに想像できないリアルっていう感じがして、こういう経営者の方もいるんだなと思ったのが。
そうですね、あまりキラキラ寄りじゃないですね、私は。
薬学部のリアルみたいな感じは確かにしてそうですね、共感してくれる学生も多いんじゃないかなと思いました。
2代目の方はこういう人が一定数いるんじゃないかなと思います。
その2代目っていうことなんですけど、経営される前に今回塾に入ったと思うんですけど、そのきっかけとかはあったりしたんですか。
きっかけはですね、代表を継いで1年ぐらいやってたんですけども。
先に継いだんですね。
はい、継いだ後に会社の状況を見て、結構赤字でどうしようってすごい悩んでたところに、ツイッターで加納さんの発信を見まして、経営塾こういうのがあるんだと思ってて、最初はすごいなんかうさんくさい気持ちだったんですけど。
みなさん同じことをおっしゃいますね。
そうですね。
何か一つでも勉強になればいいなと思って、フロントセミナーに行ったときに加納先生の思いを聞いたっていうのと、あと周りの方ですごく印象に残ってるのが、
同じ機で入ったけずかさんが、はい、即入塾を決めてて、こういう方もいるんだなと思って、家に帰って思い返してみたらここがチャンスじゃないのかって思って、申し込んだ次第です。
その塾に入る動機みたいなのを、人にも刺激を受けて入ることを決めたみたいな感じなんですかね。
そうですね。
実際に入ってみてどういうことを学んだとかってあるんですか。
もう1から100まで全部教わりました。
1から100まで。
塾に入って卒業すれば、もうすぐ経営ができますよくらいの状況にはなるんじゃないかなと思ってます。
すごすぎる。
多分その時求めてた情報がまんまだったっていうのもあるんで、なんか必死に喰らいついたというか、当時はそうだったなと。
資料をいただいて帰って、後々読み返して、ここがこうだったよなって反数して噛み締めてましたね。
すごく努力の天才の話を聞いてる気分ですね。
いや、天才ではないですね。
全く違うと思います。
でもなんかすごく、1つ問題点に対してしっかり喰らいついてる感じが、普通に人として尊敬の面で。
後がなかったっていうのはよせ。
会社の従業員の方々もいましたしね。
一応代表なんで、逃げるっていう選択肢はないので、自分が進むしかないっていった状況に置かれたっていうのも、自分が頑張れた要因の一つだと思います。
その場ですごく、逃げる人も正直若い分多いかと思うので。
逃げるなら代表を継がずに外に出るべきだと思うんですけど、それも考えずに継いでしまったっていうのがありまして。
いや、本当にあそこでもうちょっと考えていればっていうのはよく思いました。
結構継いだのは大変だったみたいな感じなんですかね、継いでみて。
そうですね、継いだ後の方が大変だったかなと思います。
結構なんか想像と現実の違いとかあったんですか?
想像は、経営って頭のいい人が難しいことをやって、うまいようにやってるっていうふうに思ってたんですね。
機械とかアプリとかツールを使って自動化されてたりとか、仕組みができてたりとか、もうオペレーションができてたりとかっていうのを想像してたんですけど、
実際はそうじゃなくて、社長が何でもやるみたいな、超アナログで手を動かして時間を使って、分かんないけどとりあえず何とかするみたいな泥臭いことをやってるんだなっていうのが分かりました。
ちょっと嫌だなって思うときもありますけどね。
いまだに思うんですか?
すごい思いますね。
なんで、まあそれも立場が人を作るって言いますけど、逃げる手段がないから頑張ってるっていうところはすごくあると思います。
なんか僕からちょっと聞いてみてもいいですか?
はい。
割とその動機的なのはメガティブなところから来てるのがちょっと多いのかなと思ったんですけど、薬局を継いだ時の思いとか、従業員がいるから自分が頑張らなきゃみたいなところは正直あると思うんですけど、どうなんですかね?
そうですね。塾の全8階の中で次第にそう思うようになってきたっていうところです。
それは塾生の中では珍しそうですけど、どうですかね。
珍しいと思いますね。皆さんやっぱりやりたくて、開業したくて入ってくるんで、
僕みたいなのは本当は弾くべきだと思うんですけど、そこはカノンさんは温かく迎え入れてくれましたね。
カノンさんの人柄の良さもありますね。
いやもうかなりありますね。それが最高です。
最高、すごい。
マインド的に言っちゃえば、自分が恵まれてるんだったら最初の考えでいうと売るっていう選択肢もあったと思うんですけど、
なんで恵まれてるから頑張ろうっていうマインドになったんですかね。
そうですね。自分運が良かったからこういうポジションでできてるっていうところって、
やりたい人に申し訳が立たないなと。自分が薬局やりたくてしょうがなくて、
すごい頑張ってるのに案件が見つからない、もしくは諦めちゃった方々に対して、
自分はこんなに良い環境があったのに、できない言い訳を並べて、
で、雇われとして働く。
で、10年後に、実は俺経営者だったんだよね、とか言うのはちょっとカッコ悪いなって思いまして。
それだったら、やれるところまで自分の力で頑張ってみてもいいんじゃないかなと。
力を尽くした、努力を尽くした後に、やっぱり自分じゃできなかったら、
その時は身の振り方を改めて考えればいいやと思って、そっからできるだけ頑張るようにはしてますね。
塾でこういうことを学べたから、自分だったらもう少し頑張れると思えたっていうことなんですかね。
そうですね。薬局の開業がどういうものか。
そもそも経営者としてのマインドはこういうものであるっていうところから、
人の雇い方、マネジメントの仕方、交渉の仕方とか、
そういった経営に一貫して役に立つ情報を教えていただいて、
それをできるだけたくさん吸収して、
それなら教えていただいた内容を実践すれば僕もできるかもしれないっていう、
なんていうか、三段が立てられたと言いますか、見通しが当たったと言いますか、
希望が湧いたので、経営に関する悩みをあらかた払拭できたので、すごく勉強になりましたね。
経営者って誰かにお願いされてやってるわけじゃないじゃないですか。
やりたいことがあるから、実現したい社会がある、理想がある、自分の理念がある、
それを叶えるために経営という手段を取ってるに過ぎないものなので、
誰かに言われたからやめますとか、赤字になったからやめますみたいな、
嫌なことがあったからとか、将来が暗いからやめますっていうのはブレてる。
そうですね。
軸ができてないっていう、自分の理念を固めきれてないっていうことだと思うんですね。
なので、誰かに言われなくても、これのためなら自分は頑張れるっていう、
強い理想、信念を持っているべきみたいなことをマインドセットで学びまして、
経営者ってみんなこういうマインドでやってるんだって、すごいなって。
俺もそうなれるかもしれないって思って、ちょっと頑張ってみようかなというところで、すごく勉強しました。
具体的に谷口さんの中で、マインドセットで出た軸の大切さっていう部分があると思うんですけど、
そこに対する、それこそ学生もそうなんですけど、たぶん気づくタイミングって役学生は特に少ないと思っていて、
それこそ学んでる間もそうだし、たぶん卒業してから今までの間にも軸が深まる部分もあったとは思うんですけど、
谷口さん自身、そこの軸っていう部分は、どこに一番ワクワクするんですか?
そうですね。将来振り返ったときに、多少人の役に立てたかなと思えるように頑張ってるっていう感じですかね。
今、あんまり僕もちょっと高尚なマインドは持ってないんですけども、
そうですね。誰かのため、社会のために役立ててる。一応自分でも多少は役に立ててるんだなっていう実感が欲しいから頑張ってるっていう感じです。
その軸っていうところで言うと、軸に入ったから経営しなくちゃいけないみたいなことではないっていうふうに、
谷口さんから聞いたんですけど、自分のやりたいこととか、何のために働くのかみたいなのを迷ってる人もそういう軸みたいなのが見つけられるチャンスがあるっていうことなんですかね。
すごくたくさんあると思います。別に経営に限らず、自分の人生においてもそうだと思うんですけど、何のために生きてますかって言われたときに、
即答できないんですよね、僕もなんですけど。いや別にただ生まれたからぐらいのテンションで生きてきたんですけど、
自分はどんなときに嬉しいのかとか、どうなりたいのかっていうのを軸で深掘っていくうちに、人生振り返って誰かの役に立てたんじゃないかなっていう実感と達成感と思い出で、
お酒が飲めればいいなっていう人生にできればなと思いながら、僕はやってるんですけど、そういう自分が何を欲してるか、自分の人生を今後どうしていきたいかっていうのをすごく考える時間を軸の中では作るので、
別に経営者にならずとも、自分自身と向き合う時間、もしくは人が自分と向き合った結果、あなたはどうなったのかっていうのをたくさんの人の意見に触れ合えるので、すごくいい場にはなってると思います。
すごく、それこそ役学生とか役在司が出会った場所だからこそのリアルなお話を聞けてる気がします。
そうですね。特に経営者とか、そういう自発的な意思が強い方々が集まってるところなんで、非常に内容が濃いと思いますね、そういう意見交換も。
ただ、あまりそういう志のない人とかが入ったら、入っても結局受け身の授業になっちゃうと思うんで、効果的にはちょっと薄いんじゃないかなと思います。
最後に聞いてみたいのは、塾に参加してみて一番変わったなと思うところとかって何だったりするんですかね。
塾入ってみて一番変わったなと思うのは、自分の人生のハンドルを自分が握ってるような感覚が持てるようになったっていうことかなと思います。
入る前は中学、高校、大学っていう風にずっと受け身の授業ばっかりだったんですね。役学部とかもう完全にそうだと思うんですよ。
受けるカリキュラムとコマが決まってて、最終的に受験、役学部国家試験にみんなで向かっていくっていう構図だったんで、何も考えずにレールに乗ってたっていう感じだったんですけど、
いざ経営するようになって、進む先が何もありませんって、目標が何もありませんって言った時に、どこへ向かえばいいんだろうって結構悩んでたんですけど、
独立塾に入って、実はいろんなことができる環境にいて、経営者、何でも別にやっていいし、嫌なことはやんなくていいし、自分のしたいことだけする、もしくは実現したいことのためだけに動けばいいっていう環境ではあるじゃないですか。
そういったところで、自分のなりたいもの、やりたいことっていうのをよくよく考えながら、そういったことに向き合っていくっていう時間をすごく独立塾の中で作れて、ある程度自分の中でやりたいことが決まってきたなっていうところがすごく大きいですね。
そういうのって役学部で教えられないことですもんね。
教えられないですよね。
人生においては結構大事なことだと思ってたりするんですけど。
結局役剤師になる方法を教えてくれるだけで、あとは放流みたいな大手の企業に入って、役剤師になったけど給料上がんないし、仕事大変だし、周りの人仕事しないし、このままでいいんだろうかっていうなりがちだと思うんですけど。
一旦そこを離れて、あなたは役剤師になりたいんですかって、ずっと役剤師を続けた先に何になりたいんですかって言われた時に結構詰まっちゃうと思うんですよね。
そこを一旦外れて、じゃあ自分は本当は何をやりたかったのかとか、どんな時に嬉しいとか喜びを感じるかっていう気づきをくれた時間かなと思ってます。
めちゃめちゃ大切な場所ですね。
そうですね、僕にとってはすごい大切な8ヶ月でした。
すごく谷口さんからリアルな役学生とか役剤師の、そのリアルすぎる役学生役剤師として生きてきたからこその悩み葛藤とかすごくお聞きできたと思うんですけど、
多分そういう学生ってやっぱり日本全土で見ても結構そういう役学部関係なく多いんじゃないかなと思うんですけど、そういう役学生に対して谷口さんから今できるメッセージっていうのをいただけたら嬉しいです。
今できるメッセージですか。
そうですね、別にそれでいいなら全然僕はいいと思うんですよね。