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どうも、宿木建築設計者の吉田嘉春です。
大阪を中心に、つながりが濃くなる場所づくりをコンセプトに、建築設計をしたり、
学生とのまちづくり集団、ひろまちの代表として活動しています。
設計やまちづくりでの過程や、考えていることを届けていきます。
どうぞよろしくお願いします。
今日は、プロダクトのHATというところで、
そのブランドとしてワークショップを出すんですけど、
それが明日、あさってか、もう1、2日後に控えているんですけど、
なかなか準備が整わないという、大変ですね、ワークショップは、
という感じなんですよね。
もちろん、普段の設計のお仕事もいただきながらやっているので、
それをうまくバランスをとりながらというのもあるんですけど、
一番大変だというのは、ワークショップが、
どれくらいだろう、去年2回?
春とほぼ外、外か半外というか建物の中だけど、
しっかり空調が効きにくいホールのところとか、
そういうところでやることが多いので、
大体、季節のいい春と秋に出しているんですけど、
スパンが空きすぎて、前回やったことを忘れてしまっている。
もう一番の問題は、建築とプロダクトのワークショップの出展なので、
屋台、台があるじゃないですか。
商品を並べるとか、
そういったものはオリジナルで作って、屋台を作って、
世界観を作ろうとやるんですけど、
久々に出すと、どこから順に組み立てていいか分からないという、
そこが一番時間もかかるし、やろうとするのが億劫なんですよね。
だから、倉庫に置いているから、
ワークショップを当日持って組み立てた時に、
あれ、部品が足りないぞとか、これどうやって組み立てるねんみたいなので、
組み立てる時間も限られているので、
当日の出たとこ勝負はダメなので、
事前に組み立てるんですけど、
それがなかなか、いつも最後の方になってしまうんですよね。
今日、さすがに時間を見つけて組み立ててやらないといけないんですけど、
今、屋台を段階ごとに作ってたんですよ。
初回は1台だけ作ったのかな。
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2回目のワークショップはそれプラスもう1台作るみたいな感じでやっていくんですけど、
見た目は1台目がいいんですよね。
初代のやつが。
使い勝手とかいろいろ違うものなんですけど、
初代が一番展示する意味では、
いい展示しやすい屋台のデザインになっているんですけど、
初代は組み立てにくいですよね。
こうやっていけるなら頭の中で考えて、
図面を起こして、それを切って組み立てるんですけど、
図面上はうまいこと言ってるけど、
実際に作るとうまいこといかないっていう、結構苦労するんですね。
2台目はそこを意識して、
展示の見せ方はやり方は変わるんですけど、
組み立てめちゃめちゃしやすいんですよね。
分かりやすい。
何事も学習だなぁと思うんですけど、
本当はもっと前にやりたかったんですけど、
ずっと雨で外で組み立てるのでできなかったんで、
今日晴れたんで、
今日なんとか頑張って組み立てていきます。
今日はですね、境界線をなくすっていうお話をしたいと思います。
建築のお話、町づくりにも関係すると思うんですけど、
これはすごい考えていることなので、
こうだっていう答えがない、
考えている進行形のお話なんで、
聞き終わってから、
一体この人は何が言いたいかっていう、
オチになるかもしれないんですけど、
それを踏まえて聞いてもらえると嬉しいです。
建築の中で境界線っていうのがめちゃくちゃあるんですよね。
境界線ばっかりだと思うんですけど、
例えば一番大きいので言うと敷地ですよね。
自分の土地っていうのがあって、
そこに建物を建てるっていうのが基本になると思うんですけど、
その時にここからここ、線を引いて、
そこから外側はお隣さんの土地、
内側は自分の土地、
前の道路に関してもどこかから線を引いて、
内と外、自分の土地と道路っていうのが線引きされているんですね。
その次に小さくなると建物ですよね。
ここからが中で、ここからが外みたいなものがある。
部屋の中に入ってくるとここからが廊下、
ドアを開けて入ったらここからがリビングみたいな。
家でもオフィスとかでもいろんな施設とかでも、
それぞれ壁とか扉とか何かしら区切って境界線っていうのがあって、
そこにそれぞれ用途が発生しているとか、
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部屋としての意味合いが持たれているというのでは、
ほとんど境界線を作っていくっていうところなんですね。
その中で世の中を考えると、
例えば境界線ばっちり線を引くっていうことが、
あんまり良くないことってあると思うんですね。
これはちょっと私専門じゃないんですけど、
考え方とかって特に人付き合いでもそうだと思うんですけど、
グレーなところっていうのが一番多いじゃないですか。
それが大事だと思うんですよね。
0か1、白か黒。
僕はこう思う。みんなはこれを思う。
これはもう全く思わないみたいな。
っていうんじゃなくて、
なんとなくこっちが好きとかね。
これはちょっとあんまり好きじゃないかなみたいな。
グレーなところで成り立っていると思うんですね。
世の中って。
それって結構このグレーなところが大事な部分っていうのは、
この関係性のところだと思うんですね。
人との関係性でもあるし、
環境と自然との関係性とか、
いろんな自分と他のものとの関係性っていうのが、
白か黒がはっきりするっていうよりも、
その間のライトグレーなのか、
すごいダークグレーなのかみたいな、
そういうポジションっていうかね、
そういう考え方とか、
そういう繋がり方とか、
そういったものが結構大事だと思うんですよね。
じゃないと疲れちゃうというかね。
白か黒がはっきりしちゃうと。
そのあたりのことは、
もちろんそういう専門の方がいらっしゃるんで、
その説明はその人たちにお任せするとして、
建築も同じようなことが、
同じようなものが作りたいなというのが、
自分たちの思いがあるんですね。
つまりここから入ったら、
この部屋、この用途、この使い方だ。
一歩でも外出たら、
それは違う使い方だみたいな風にするんじゃなくて、
ちょうどそれと二つの部屋があったら、
その間の中間領域みたいな、
どっちとも取れるみたいな、
そういう場所を多く作りたい。
作るといろんな使い方もできるし、
それは住宅に限らずでも、
施設でもそうだと思うんですけど、
生活とかいろんなものの多様化の中で、
いろんな使い方が、
それぞれできるんじゃないかなと思ってるんですね。
すごい漠然とした説明なんで、
わかんないかもしれないんですけど、
昔からあるものの例えで言うと、
縁側がそれに当たるんですね。
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縁側って、皆さんご存知ですかね。
若い方は昔の伝統的な日本の家、
あんまり想像つかないというか、
あんまり目にすることがないので、
わかりにくいかもしれないんですけど、
昔話とかの映像とかで出てきそうな感じなんですけど、
もしわからない方は是非画像検索してほしいんですけど、
あれって、屋根はあるんですね。
天井がある。
床もある。
土とかじゃない。外じゃない。
片方、外に繋がる方、庭に繋がる方は、
雨戸はあるんだけど、
昼間雨戸を外すと、何にもないと。
ガラスも何にもない状態になる。
という縁側なんですけど、
それを想像すると、
床もあるし、天井もある。
普通に一つ一つ降る雨だったら濡れない。
横並ぶりだったらでも濡れる。
外の空気の匂いっていうのは感じる。
外とも中とも言えない場所。
ああいう領域が大事なんじゃないかなと思っていて、
それがいろんなところにもっと点在していければ、
人と自然との関係性をつくるときに、
めちゃくちゃ近いとか、すごい離れてるじゃなくて、
なんとなく程よい距離感を保つっていうのが、
作れるんじゃないかなと。
そんなことを考えているんですね。
もちろん、全部がそうなったら困るところもあって、
例えばトイレとかは、
曖昧な境界線なんか作っちゃったら、
落ち着いてトイレできないですね。
そんな曖昧な場所に人がいたら落ち着いて、
なんとなくそこから見られちゃったら、
落ち着いて用足せないので、
トイレは一人でいたいし、
お風呂だってそうですよね。
裸になってしっかりゴシゴシ洗いたいのに、
ちょっと濡れそうで濡れない、
服着てもいいような場所が別の人いたら、
ちょっと恥ずかしいですよね。
住宅じゃなくても、
オフィスとかでもある程度、
ちょっと時代が変わってますけど、
権威のある人は、
しっかりしたお部屋が必要かもしれないし、
例えば病院だったら、
手術するところは衛生面とかも含めて、
ここから手術して、
その前の部屋とか廊下とかっていうのは、
はっきり境界線がないと、
ダメなところはもちろんあるんですけどね。
でも全てが全てね、
そういうふうに境界線をバッチリ、
ここからここって引いちゃうよりかは、
もうちょっとグレーなところを、
もうちょっと増やすっていうかね、
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点在させるっていうのが、
建築の中でも外でも、
できたらいいんじゃないかな、
みたいなことを日々考えて設計しています。
お店でこの前提案したのは、
結局この道、路面展だったんで、
道からお店の中って、
もちろんこれ境界線見えるじゃないですか。
道路ってアスファルトで、
そこから奥はお店の仕上がりになってますね。
床も。
建物がすぐあったりとかなかったりとか。
お店がずらーっと道に明示して並んでいたら、
やっぱり道ってどこかの境界線が
しっかり引かれてるんですけど、
もちろんこの境界線を曖昧にするからって、
道に店をはみ出して、
道の中にお店をやると、
それはちょっとルール上問題があるので、
反対に道のような感じで、
自分の敷地の方、お店の方に延長させることで、
そこは道なのか、
いやでもお店っぽいな、みたいな。
だからベンチはあるけど、
地面のところはね、
道路と同じ仕上がりになってるぞ、みたいな。
お店の中とお店の外の間に座る場所があったら、
これ店内なのか店外なのか、みたいな。
そんな曖昧なところを作ると、
自然と入りやすいというかね、お店に。
知らないお店に入るときに、
ここからがうちのお店だぜ、みたいな感じで
バチッてやっちゃうと、
もちろんそれはそれの効果があるんですけど、
多くの人にフラッと入ってもらうようなものを
作りたいときっていうのは、
そうすると躊躇してしまうんで、
フラフラと近づいてもね、
ここまでは近づいてもいいか、みたいな。
そういう許せる場所みたいな雰囲気を作る、
っていうのを提案したこともあるんですけど、
そんな曖昧なところがいっぱいできてきたら、
いいな、みたいな。
そんなものを作りたいなと、
そんなことを考えています。
今日は私の考えていることを聞いてもらった回なので、
皆さんの参考になったかどうか、
ちょっと分からないんですけどね。
最後まで聞いてもらって、
今日もありがとうございました。
また次回もよろしくお願いします。