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エイクリルフールに届いた脳内最高裁からの緊急通達。完璧じゃないと出してはいけない。そんなあなたを縛る思い込み、実は今日法律で禁止されました。
こんにちは。こんばんは。瑞馬かおりです。動ける完璧主義ラジオ|未完成の取扱説明書へようこそ。完璧を求める余り、つい足を決めてしまう私たちが未完成のまま、それでも一歩を踏み出すための実験室です。
私自身の執行作業をそのままサンクルとしてお届けします。動くことでしか見えない景色があります。今回は完成品という幻を追いかけて動けなくなっている全ての表現者へ送る時間です。
脳内を支配する完璧主義対策委員会との余りにも努力さえ、交渉軸とは未完成のまま出すという勇気が、実は最強のサバイバルスキルである理由を解き明かします。たまった下書きを今すぐ世界に話したくなる、そんな新しい自分に出会うための実験を一緒に始めてみましょう。
それでは、いつもの2人にバトンを渡します。少し熱量高めな2人と一緒にあなたの取扱説明書を作るヒントを見つけてみてください。それでは、どうぞ。
今パソコンの前にいる皆さん、ちょっと自分のデスクトップやドキュメントフォルダを開いてみてください。
はい、ドキッとする提案ですね。
企画書アンダーバー最新版、企画書アンダーバー最終、企画書アンダーバー本当の最終。なんかそんな風に名前だけが更新されて、いつまで経っても世に出ていかないファイル、眠っていませんか?
いやー、耳が痛いというリスナーの心の声がここまで聞こえてきそうですよ。
ですよね。能力もあって素晴らしいアイデアを持っているはずなのに、なぜかまだ完璧じゃないからという理由で、自分の作品や発信を自らの手で葬り去ってしまう。
そういうこと本当によくあります。
今日は、皆さんの頭の中にひっそりとしかし確実に存在している、見えない独裁的な裁判所を徹底的に解体していきます。
興味深いテーマですね。
今回深掘りするのは、水間香里さんのこちらの記事です。
ノート記事、緊急通達、完璧主義者の皆様へ。未完成及び60点提出許可特例措置について。
初めて見たときは行政の公式発表か何かと錯覚するほどのインパクトがありますよね。
まさにそこが仕掛けなんですよね。記事を開くと、いきなりこんな重々しい通達が目に飛び込んでくるんです。
はい。
試行日、2026年4月1日。本日限り。発令期間、脳内最高裁。完璧主義対策委員会。
本当によくできています。
本措置に基づき、本日に限り以下の行為を強化する。
1つ、誤字脱字が2から3箇所残存した状態でのノート投稿。
1つ、60点の出来と自覚したまま提出に進むこと。
どうですか、この徹底した公文書スタイル。
実に見事なパロディーです。
しかしこの成功なジョークの背景には、笑い事では済まされない人間の心理構造が隠されているんです。
と言いますと。
記事の日付や内容から分かる通り、これはエイプリルフールを舞台にした嘘の通達ですよね。
そうですね。エイプリルフールのジョーク企画という形をとっています。
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ですが、私たちがここで着目すべきなのは、この記事が暴き出している本当の嘘の正体なんです。
本当の嘘。なんかミステリーみたいになってきましたけど。
つまり、この通達自体が嘘なんじゃなくて、私たちが普段信じ込んでいる完璧でなければならないという前提そのものがそもそも巨大なフェイクだということですか。
その通りです。構造を少し整理してみましょう。
この通達も思考も特例措置も存在しないエイプリルフールのジョークですが、実は未完成のまま出してはいけないというルールも最初からこの世のどこにも存在しないんです。
ああ、確かに。誰もそんな法律作ってないですもんね。
そうなんですよ。社会的な法律では、60点で公開することも、誤字があることも一切禁じられていません。
それなのに、私たちは自分の中に架空の取り締まり機関と架空の審査基準を設けて、毎日毎日自分に対して差し戻しを行っているんです。
いや、それすごくわかります。これって例えるなら、誰も取り締まっていない無人島にいるのに、自分だけのためにわざわざ厳格な税関を作り上げているようなものですよね。
はい、まさにその通りです。
それで、そこを通り抜けようとする度に、毎日自分のパスポートをビリビリに破り捨てている。
お前のパスポートはスタンプの押し方が1ミリずれているから入国拒否だって自分で自分に叫んでいるみたいな。
それは完璧な理由ですね。しかも恐ろしいことに、あなたは自分の精神的なエネルギーを使って、その架空の税関職員に高い給料まで払い続けているんです。
うわー、自分で給料を払っていると考えると、急にその税関職員をクビにしたくなりますね。
自作自演でゲートを設置し、自分で自分を足止めして疲弊しているわけですからね。
でもちょっと待ってください。先ほど水間さんの通達にあった60点の出来で提出に進むこと、という特例措置。
これって見方を変えれば、未完成の粗悪なものを世の中にばら撒いてもいいという免罪符になりませんか。
なるほど。
もし誰もが60点でバンバン情報を出し始めたら、世の中がゴミだらけになってしまうような気もするんですが。
そこは非常に重要な指摘です。ただ、ここで言う60点の基準を誰が設定しているかを考えてみてください。
誰が設定しているか。それは自分自身ですよね。
そうです。完璧主義に陥っている人が自己評価でつける60点というのは、
客観的な市場や他社の目から見れば、既に90点や95点のクオリティに達していることがほとんどなんです。
ああ、なるほど。そもそも採点基準がバグっているから本人が60点だと思っていても、周りから見たら十分すぎる完成度になっているんですね。
その通りです。決して手を抜けと言っているわけではなく、バグったセキュリティシステムを強制突破するためのパスワードがこの60点という数字なんです。
だからこその特例措置なんですね。記事の中で、ここ本当に首がもげるほど頷いた一説があるんです。
どの部分ですか?
あそこの審査は本当に厳しい。証拠を積み上げても却下されるし、そもそもなぜ却下されたか自分でも説明できない。
これまさに正体不明の基準ですよね。
ええ、本当にそうですね。
客観的に見れば後から修正したって誰も怒らないじゃないですか。警察がちょっと君、誤字が3カ所あるぞ、書まで来てもらおうかなんて絶対に言わない。なのに自分だけが許可を出していない。
人間は明確な基準がないものに対してはリスクを避けるためにとりあえず脳を出すようにプログラミングされています。
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リスク回避のシステムが暴走しているんですね。
はい。自分の完璧主義がどういうものかを自分自身でも言語化できていないからこそ脳内の審査基準がブラックボックス化し異常に厳格になってしまうんです。
結果として全てが差し戻し請求の対象になるわけです。
リスナーの皆さんの脳内最高裁はどんなブラックボックスを持っていますか?いつか完璧になったら出すという名目でいわゆる出版停止処分を何件抱え込んでいますか?きっとたくさんあるはずです。
しかしこの禁止制度の強固さを誰よりも理解しているからこそ水間さんは単に完璧主義をやめようという自己警察的なアプローチを取らなかった。
と言いますと?
ここがこの記事の最も秀逸な点です。彼女がこの通達の舞台としてエイプリルフールを選んだことには極めて戦略的かつ人間らしい理由があります。
戦略的ですか?
なぜならエイプリルフールは社会的に嘘をついていい日、笑って許される日として認知されているからです。
ああ確かに。水間さんは記事の中で今日なら出していい、今日は特別だから今日だけは許してもらえるからってエイプリルフールをこっそり口実として使いたかったと書いていますよね。
はいその部分です。
毎日がエイプリルフールならいいのにという心の声、これなんだか胸がギュッと締め付けられました。
正論で自分を殴るんじゃなくてイベントの陰に隠れてでもとにかく一歩を踏み出したかったという切実さが伝わってきます。
そうですね。水間さんの現在の状態を構造的に読み解くと、彼女は完璧主義な自分を否定して全く別の楽天的な人間に生まれ変わろうとしているわけではありません。
別の人間になるわけじゃない?
そうではなく完璧主義というOSを搭載したままでも何とかバグを起こさずに前に進めるようなパッチを当てようとしているんです。
性格を変えるんじゃなくて運用方法をアップデートするということですね?
まさにその通りです。
確かに今日から完璧主義をやめますなんて言えたら苦労しないわけで、でも言葉にするのは簡単でもそれを毎日実践するのってものすごく難しくないですか?
おっしゃる通り非常に難しいです。
昨日まで厳格だった脳内の裁判長が急にあ、今日は60点でいいよなんて言ってくれるとは思えないんですが。
もちろんです。水間さん自身もこれまでの習慣を覆すことへの抵抗感や無期限延長申請を出したくなる葛藤を率直に綴っています。
やっぱり簡単には変われないんですね。
だからこそこの記事の結末は単なるジョークのオチでは終わらない非常に力強い決断に着地しているんです。
誰かが用意した嘘をついていい日に甘えるのはもう終わりにしたいという宣言ですね。
その通りです。エイプリルフールという外部が用意した言い訳を使って一歩を踏み出した彼女は最終的にその松葉杖を自ら捨てる決意をします。
松葉杖を捨てる。
いつか自分が自分自身に未完成のまま進む許可を日常的に出せるようになるためにまずはこの記事自体を今の完成として公開するというアクションによって理論を実践へと昇華させているんです。
うわー鳥肌が立ちました。エイプリルフールという嘘の日に自分についていた完璧でなければいけないという嘘を終わらせる?
ええ。
自分の弱さやどうしても捨てきれない完璧主義を認めた上でそれでも手綱を他者やカレンダーのイベントではなく自分の手に取り戻そうとするそのプロセスそのものがこの記事という形に結実しているんですね。
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はい。完璧主義に悩む人に対して完璧じゃなくていいんだよと外から声をかけるのは簡単ですがそれは根本的な解決にはなりません。
結局自分で自分に許可を出さないと意味がないですからね。
必要なのは自分自身で構築した架空の取り締まり機関に対して自ら解散命令を出すこと。この記事はその解散手続きのための非常に実践的なマニュアルとして機能していると言えます。
いやー本当に考えさせられるしものすごく背中を押される内容でした。
そうですね。
自分の中に架空の裁判所を作って毎日毎日自分に対する厳しすぎる判決に苦しんでいる完璧主義者の皆さんにとってこのノートは自分の思考回路をアップデートするための最強のヒントになります。
ぜひ全文をチェックして彼女の言葉の温度感に直接触れてほしいと強く思います。
この記事を読む前と後では自分の未完成なファイルを見る目が確実に変わるはずです。最後にこれを聞いている皆さんに少し想像してみていただきたいことがあります。
何でしょう?
もし今日あなたが勇気を出して自分の脳内最高裁に乗り込んでいったとします。
はい。
そしてあの厳しすぎる裁判長に対してあなたが私を却下し続ける根拠となっているその法律が書かれたルールブックを見せろと迫ったとしましょう。
一体何が起きると思いますか?
うーん。辞書みたいに分厚くて細かい字でびっしり条件が書かれた本が出てきそうですけど。
いやおそらく渡されたその本を開いた瞬間あなたは愕然とするはずです。
愕然とする?
なぜならそのページは最初から最後まで真っ白だからです。
真っ白?何も書かれていないってことですか?
ええ。誰のサインもないたった一つの罰則も書かれていない白紙のルールブックです。
嘘だ。
あなたが今までずっと待っていた公開を許可する犯行は最初から他の誰でもないあなた自身の手の中にずっと握られていたんです。
その事実に気づいた今。
今日あなたは何を世に出しますか?
ぜひその手にある犯行を今日押してみてください。
お聞きいただきありがとうございました。
もし今日の放送でAIが言い淀んだり変な言い間違いをしていたら、それは私の完璧主義対策をまといった証拠だと思ってください。
きれいな正解より少し歪んだヒントも何か一つでも心に残れば次回もぜひ聴きに来てください。
それではまた。
このラジオは未完成のままお届けしました。
水間 香里でした。