1. 心理師わたるんのカウンセラジオ
  2. #29.「対等な人間関係」はあり..
2025-07-25 14:13

#29.「対等な人間関係」はありえるのか

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少し前に「アサーション」についてお話ししましたが、今回はその根幹となる考え方をなるべくわかりやすく紹介します。誰かと対等な人間関係をつくりたい方、ぜひに。


#25. 一枚上手なコミュニケーションのコツ:アサーションとDESC法について:https://open.spotify.com/episode/7CLihJcu5yjht0P7ScL9o8?si=3de3c536555c4d4c


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サマリー

このエピソードは、対等な人間関係の可能性について考察しています。リスナーから寄せられた質問を通じて、アサーション権の重要性や、対等な関係を築くための具体的な方法が紹介されています。また、対等な人間関係を構築するためには、相手がその考え方を持たない場合、実現が難しいことも示唆されています。

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わたるんのカウンセラジオ
みなさん、今週も1週間お疲れ様でした。
婚姻心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
この番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが、日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困り事の解決に役立ちそうな
心理学・カウンセリングの揉め知識をゆるっとお伝えしています。
対等な人間関係の問い
みなさんは、対等な人間関係ってどういうことだと思いますか?
そして、みなさんは、対等な人間関係を持てていますでしょうか?
多分、そう聞かれてすぐに、対等な人間関係っていうのは、僕はこれこれこうだと思うよ、とか、
私はまあまあ対等な人間関係作れてるかな、という感じで答えられる方は少ないんじゃないかなと思います。
対等な人間関係、突き詰めて考えようとすると難しそうですよね。
僕も対等な人間関係作れてるかっていうと、まあ微妙ですね。
そもそもネクラでコミュ障なところもありますから、ちょっと自信ないんですよね。
そんな感じで今回は、対等な人間関係について考えさせられるようなお便りをいただいたので、
それについて考えるヒントをお伝えする回にしようかなと思います。
では早速、カウンセラージを始めていきましょう。
ではお便り読み上げていきます。
ゾウのママさんという方からです。ありがとうございます。
ゾウのママさんということは、もしかして前いじめのことについてお便りをくださったゾウさんのママさんでしょうか。
もしそうだとしたら、ご家族でお聞きくださっているということですよね。
光栄です。
あのこれからもご家族みんなで聞いても大丈夫な番組を目指そうと思いますので、よろしくお願いいたします。
では改めて読み上げます。
ママ友から、対等な人間関係なんてありえないよねと言われて、
うん、そうなんだねと頷いたのですが、考えたこともない言葉だったので、なんだか気になり質問させてください。
人間関係に対等はありえないのでしょうか。
ということでした。
はい、冒頭で少しお話しした通りなんですが、まさにゾウのママさんは対等な人間関係なんてありえないのではないかという問いをママ友さんから投げられたということですね。
これは難しいですね。
これですね、多分ママ友さんがどういう意図でそういったことを聞いてきたかに焦点を当てれば、ゾウのママさんが投げかけられた質問そのものにはある程度答えられると思うんです。
ママ友さんがどういう場面で、どういう文脈でそう言ってきたか、どうしてそう思うのかを聞くことができたら、その裏にあるシーンを見出して、
対等な人間関係なんてありえないよねを威厄できると思います。
そうですね、その中身はもしかしたら、
私は人を下に見て利用してるってこの間指摘されたんだけど、それはある程度仕方のないことだよね、みたいな感じで保証を求めているかもしれないし、
逆に、対等だと思っていた人が最近態度がでかくなって接しづらくなっちゃって、
本当は対等な人間関係なんてこの世に存在しないんだよね、と投げやりになっているかもしれません。
何にせよ、その方の気持ちに少し触れた出来事だったのだろうと思います。
ゾウのママさん、もしよければその方の真意を聞いてみるといいかもしれませんね。
ただ、今回のお便りは、もう少し広いところでの対等な人間関係ってありえないの?という疑問でしたね。
そうですね、正直なところ、対等か対等でないかを考える人間関係である時点で、ちょっと不健康なパワーバランスだなぁと思わなくもないので、
ゾウのママさんの考えたこともなかったくらいの方が対等かどうかは置いておいて、普段からいい人間関係を作れている気もします。
が、それだとあまりにも根も葉もないので、もうちょっとこの対等について深めていきましょうか。
この疑問を考えるにあたっては、まず対等な人間関係ってどういうことかを考える必要がありそうですよね。
ただ、対等にこだわりすぎると、相手との能力が均衡していて、さらに発言力も同じで、その他諸々も同じレベルで、とキリがなくなってしまって、
なんか本当に対等であることが不可能のように感じてしまうので、今回はそうですね。
自分と相手が対等であるとお互いが感じていることを対等な人間関係としましょうか。
自分と相手が対等であるとお互いが感じている関係性と言うと、もう少し具体的にするとどんな感じですかね。
そうですね。例えば、お互いがお互いのことを下げすんでもいなければ、減り下ってもいないということになるでしょうか。
お互いが遠慮しないとも言えるかな。
どんなに気のおけない人との関係でも、多少遠慮なりなんなりが生じるとは思いますが、
どちらか一方がずっと遠慮していたり、自分の言いたいことを言えないでいるのは、やっぱり良い関係性ではなさそうですよね。
つまりは、お互いがなるべく気持ちを押し込まないようにして対等に話し合える関係性と考えるといいのかな。
それならあり得なくはなさそうですよね。
アサーション権の重要性
そしてそれを逆に言うと、対等な人間関係を築けないのは、どちらかが遠慮してしまうような構図が出来上がってしまっているからということになります。
そう考えると、一つですね、僕が今まで話してきたテーマの中で対等な人間関係を築くことができるコツが浮かんでくるんです。
それはアサーション権という考え方です。
以前話したアサーションの根本みたいなものですね。
今回説明するのはアサーション権で、以前お話ししたのはアサーションなので、
もしアサーションについて知りたい方は、過去の回シャープ25、
1枚上手なコミュニケーションのコツ、アサーションとデスク法についてを聞いてみていただければと思います。
アサーションについて簡単に説明すると、アサーションとは相手もok、自分もokという態度を基にしたコミュニケーションのコツみたいなものです。
それで今回のテーマ、対等な人間関係をお互いがなるべく気持ちを押し込まないようにして対等に話し合える関係性と捉えるとするならば、
このアサーションの相手もok、自分もokという相手も自分も尊重する考え方が一番近いものになるかなと思います。
そしてそのアサーションは、差別撤廃の流れから出てきた考え方というのもあり、その根幹になっている理念がとてもしっかりしてるんですね。
それが今回新しく紹介するアサーション権というものです。
アサーション権とは、つまりアサーションができる権利ですね。
自分も相手も大切にしながら、自分の思っていることや意見を自由に表現できる権利です。
そしてその権利は誰もが持っているんだよというメッセージをアサーションを作った人たちは伝えています。
とても良い理念ですよね。
でもアサーションができる権利だけではピンとこないと思うので、それを具体的に言ったらどういうことになるのかを5つ紹介していきます。
対等な関係性の具体例
1. 私たちは誰からも尊重される権利がある。
2. 私たちは他人の期待に応えるかどうか決める権利がある。
3. 私たちは誰でも過ちを犯し、それに責任を持つ権利がある。
4. 私たちは支払いに見合ったものを得る権利がある。
5. 私たちは自己主張をしない権利もある。
はい、今お伝えした5つがアサーション権の主となる部分です。
細分化すると100以上あると言われてるんですが、巷では5つくらいにまとまっているのが主流なのかなと思います。
ちなみに今回は以前Xでも紹介した書籍、「図解自分の気持ちをきちんと伝える技術」の著者でもある平木範子先生がまとめているものを引用しました。
この5つをお互いが持てている関係性が、つまりは対等な人間関係になるのではないかなと思います。
そうですね、今の5つをさらに具体的にするとこんな感じ。
6. 俺たちはお互いをリスペクトしてるし、リスペクトしてるからこそ頼まれ事を断ることも断られることもある。
ミスったときは責任を持ってもらうが、それもお互い様だぜ。
何か未然に起きたならその分返してもらうのが普通だろ。
お互い遠慮はしないが、選んで言わないことだってあるぜ。
アサーション権の意義
という感じかなと思います。
はい、別にちょっとカッコつけて言う必要性は全くなかったんですけれども。
個人的にはなんというか、ハリウッド映画とかに出てきそうなクールな2人が言葉を交わさずお互いの背中を預け合っているイメージがあるんですよね。
とにかくなんとなくニュアンスが伝わればいいなと思いますので、皆さんは皆さんのイメージを膨らませてくださればと思います。
7. アサーション権。
友人関係でも夫婦関係でも家族関係でも仕事上の関係でもとても大事な考え方だと思います。
ただ一つ大事な注意点があって、このアサーション権の考え方をこちらが持っていても、相手が持っていなければ対等な人間関係は実現しないということです。
これは残念なところではあるんですが、やっぱり相手の考え方は相手の考え方であって、こちらが簡単に変えられるものではないんですね。
なので、お互いがお互いを尊重できる関係性を持てそうな人を選んで、対等な人間関係を作っていく必要もあると思います。
それで多分ゾウのママさんはですね、対等な人間関係だなんて考えたこともなかったとおっしゃるくらいなので、自然とご自身にとっていいと思える人間関係を作って、嫌だなと思う人間関係、つまりアサーション的な考え方を持てない人からはうまく距離を取ってこられたんじゃないかなと思います。
もし違っていたらすみませんなのですが、ゾウのママさんのような自然体で相手との関係性を作っていくのが個人的にはベストだろうなと思います。
ではゾウのママさん、皆さん、改めて今回のアサーション研を通してご自身の人間関係を見直したとき、何か見えてくるものはありましたでしょうか。
もしかしたらご自身にとっていいと思える関係性と、ちょっと無理して維持してきた人間関係を見分けられたかもしれません。
見分けられた方、それをどう変えていくか、もしくは変えないかは、それこそ皆さんお一人お一人が決めていいことです。
今回のお話が今のご自身にとってベストな選択を考えられるヒントになれれば嬉しいです。
では本題はこのくらいにしましょう。
はい、では最後に投票結果を見てみようのコーナー、サクッとやっていきましょう。
前回のお話、皆さんいかがでしたでしょうか。
子供が親から自立していく過程について、同一化という言葉を交えてお話ししてみました。
それで投票はそれに絡めて、皆さんが自立したと感じたタイミングについてお伺いしました。
結果はですね、8票いただいていて、自立したタイミング、結婚した時が4票、社会人になった時が1票、親元を離れた時が1票、
その他が2票でした。
投票してくださった方々ありがとうございます。
あのその他2票はですね、完全にもう僕の想像力の欠如によるところが大きいですね。すみません。
ただですね、8票中半分が結婚した時ということでした。
これはですね、多分なんですが、僕の番組のリスナーさんが女性が多くて、
その性別差によるところが大きいんじゃないかなと思っています。
男性は多分結婚した時より社会人になった時とかの方が自立したなーって思うんじゃないかなーって勝手に一人の男として思っているんですがどうでしょう。
いずれにせよ自立したと思うタイミングは人それぞれだし、その中でいろいろ溝は生じるけれども、
その過程でそれなりの親子の距離感をつかんでいくものなんじゃないかなと思います。
では今回の投票はですね、ズバリ対等な人間関係を持てているかどうかをお聞きしてみようと思います。
Spotifyから投票できますので、ちょっと興味が湧いた方はお気軽にやってみてくださいね。
ではもしよければ、このエピソードがいいなと思ったら番組のフォローや星5評価をしていただいたり、
何か心理師に聞きたいことやお問い合わせがありましたら、お便り本までメッセージを送ったりしていただけると嬉しいです。
皆さんの応援が力になっています。いつもありがとうございます。
お便りやコメント、引き続き少しずつお返ししていきますね。
また、ポッドキャスト以外でもノートでの執筆やYouTubeのショート動画配信も少しずつ行っています。見てみてくださいね。
詳しくはリットリンクをご覧ください。リットリンクは概要欄とXの固定ポストからアクセスすることができます。
では今回はここまで。おやすみなさい。ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
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