科学系ポッドキャストの日について
わたるんのカウンセラジオ
皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。公認心理師、臨床心理師のわたるんと申します。
この番組カウンセラジオでは、病院勤務の元気カウンセラーが日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困りごとの解決に役立ちそうな心理学カウンセリングの豆知識をゆるっとお伝えしています。
今回はタイトルの通り、科学系ポッドキャストの日というポッドキャスターのイベントに参加する形でお話をしていきます。
科学系ポッドキャストの日というのは、科学にまつわる一つのテーマ、お題に沿った話を参加したポッドキャスターの方がそれぞれ配信していくというものなんですね。
毎月行われていて、いろんな方がホストされているのですが、今回は高橋クリスのFAラジオ、工場自動化ポッドキャストさんが取りまとめをしてくださっています。
高橋さん、クリスさん、ありがとうございます。 今回のテーマは色ということなので、色と心を絡めたお話をしようと思います。
それはズバリ、私たち人間は心の色眼鏡で世界を見ているということです。 それはどういうことか早速詳しく説明していきますね。
では、関西ラジオ始めていきましょう。 じゃあ皆さんは仕事とかで出かけた帰り道に必ず寄るところってありますでしょうか?
僕は今はないのですが、以前は駅前のドーナツ屋さんだったり、家の近くのスーパーやコンビニに寄っていたりしました。
理由は、そう、あの糖分摂取ですね。 ただここ数年、血糖値に気をつけているので、帰りがけの甘いものはなるべく控えてるんですよね。
それで、毎日のように通っている同じところで同じことをしても、その日の気分が違うと全く違う体験になるんです。
僕の場合は例えば、仕事でうまくいったときは、「いやー今回は守備よく作業は済んだわ。よし、今日はご褒美にチョコのドーナツ2個食べるか。
くぅ、やっぱ疲れた体に糖分は効くなぁ。やめらんねーわ。」と、気分も最高潮に達するわけですが、
仕事でうまくいかなかった時は、「あー今日はイレギュラーばっかで疲れた。ミスも多かったしダメだなぁ。
くそ、こんな時はもうドーナツ2個を焼け食いするわ。今日はもう2個食べても仕方ない日だな。
あー、あの時なんでこんなこと言ってしまったんだろう。僕はバカなのだろうか。
心なしかこのもちっとした食感の可愛いライオンがイメージキャラクターになってるドーナツ。
今日は中のホイップクリームが少ない気がするなぁ。なんて運が悪いんだろう。世の中最悪だなぁ。」と、なります。
ちょっと盛りましたけれども。 そう、人は同じ体験をしていてもその体験が最高か最悪かまで違っちゃうことがあるんです。
それは何でかっていうと、人は心、もっとい気分の色眼鏡で世界を見ているからなんですね。
気分が上がっている時って何もかもが楽しくって世界が輝いて見えると思います。
目に見えるものすべてにキラキラ加工や美白小顔修正が入る感じですかね。 嫌なことがあってもあまり視界に入らず、嫌なことをされても平気なことが多いですよね。
どうでしょうか。そういう時は気分がポジティブなので行動もポジティブになります。 そうですね、なんかテンションが上がって焼肉とか行きたくなる気分になりそうですよね。
つまりはこれってポジティブな色眼鏡で世界を見ているということになります。 逆に気分が落ち込んでいる時、悲しい時は比喩表現ですがブルーな眼鏡で世界を見ています。
周りの人のリアクションはなんだか薄い感じがするし、なんならみんなネガティブな感じの表情に見えるし、自分のやっていることもうまくいってないように感じて、
最悪自分の存在意義に疑問を持っちゃったりもしちゃいます。 目に見えるもの、考えることがなんか全部ネガティブになっちゃうんですね。
それで気分が落ち込んでいる時ってなかなか気分の上がる行動ってできないと思うんです。 あー今日はダメだった。もうダメだ。どうしようもない。俺はダメだ。
じゃあ焼肉行くか。って感じにはならないと思うんですね。 もうダメだと思った時は家に帰って寝るというのがまあ了解できる流れですよね。
でもこれ確かに了解できる流れではあるんですが、ただ落ち込む、寝る、落ち込む、寝るのサイクルばかり繰り返していると、どんどん気分が落ち込んで眼鏡の色もどんどん暗くなっていきます。
悪循環になっちゃうんですね。 うつ病の方が症状を説明するときに、世界が全部グレーに見えるという方がたまにいます。
それは皮膚でもなんでもなく本当にグレースケールの世界にいると思われます。 そこには喜びもないし、悲しみも感じているのか何なのかよくわからない
感情のない世界にいるんだと思います。 これを専門用語で言うと感情ドンマと言います。
そして、うつ病の方の中には回復していった結果、 花が綺麗だなとかそういう些細な良いことに目が行くようになった。
今まではそういうことにも気づかなかったと話される方がいてですね。 これは気分の色眼鏡がグレーで暗かった状態から、少しずつ明るさや色を取り戻していった経過をよく表していると思います。
今お話ししたように、人って本当にその時その時の気分によって物事の捉え方や行動の仕方が変わっていくものなんです。
気分によって世界の見え方が変わってくる。 同じものでも暗い色にも見えることがあるし、明るい色にも見えることもあるし、
何も色がついていないようにも見える。 つまり私たち人間は心の色眼鏡で世界を見ているということになります。
ポジティブな行動活性化
そして気をつけたいのは、暗い気分の時に暗い行動をして、さらに気分が暗くなって、
っていう悪循環に陥ってしまうリスクですね。 これにはまると、せっかくそばに綺麗な花が咲いているのに、それを見逃してしまうことが増えてしまいます。
その時はどうしたらいいでしょうか。 その時にお勧めできる対処としては、自分が今できる範囲でリフレッシュ、リラックスできるような行動を起こすことです。
具体的には、落ち込んでいる時は家に帰ってご飯を食べてお風呂にゆっくり浸かるとか、 その時の気分に沿っていて、かつ自分をケアできるような行動を取ることですね。
自分を癒す時間を作っていれば、どこかでエネルギーが溜まっていきます。 そして、溜まったエネルギーでできることを少しずつやっていきます。
そしたら、できたぞっていう達成感とかからまたエネルギーが戻って、 できる範囲が広がりますよね。
できる範囲が広がったら、もう少し刺激のある行動を起こすことで気分が上がっていきます。 気分が上がっていくと、行動範囲がさらに広がって、という好循環が生まれます。
こんなふうに、その時その時に自分を癒したり、気分を良くしたりする行動を段階的にとっていくことを、行動活性化と言います。
それこそうつ病の治療にもよく使われるものですね。 そうですね、例えば僕は音楽が好きなんですが、仕事の帰りにお腹が減っててダウナーな気分でいる時は、割とネガティブで絶望的な感じの曲を聞くことが多いです。
逆に朝はアップテンポな曲を聴くし、ムカついている時はメタルを聴いたりします。 こんな感じで、その時のメガネの色に合わせたセルフケアができると、その色に振り回されすぎないで、物事を見ることができるかもしれませんね。
そしてそんなセルフケアをするためには、今の自分の気分を把握しておくことがまず大事です。 皆さんは今どんな色メガネで世界を見ていますでしょうか?
黄色でしょうか?青色でしょうか?明るいでしょうか?暗いでしょうか? もしグレースケールだったり、ものすごく暗い色で世界を見ていたら、少し違う色を加えてみたり、メガネそのものを拭いてみたりしてもいいかもしれませんね。
はい、というわけで今回は科学系ポッドキャストの日に合わせて配信でした。 皆さんいかがでしたでしょうか?
科学系ポッドキャストの日は毎月10日頃に様々なポッドキャストがホストとなり、 トークテーマ比較を開催していますので、もしご興味があれば他の方の配信もぜひぜひ聞いてみてくださいね。
あとですね、一つお知らせというほどでもないんですが、 今月8月は新西渡るのカウンセラジオ、毎週新エピソードを更新していきます。
来週と3週間後のものは通常回、そして2週間後はまた一つポッドキャスト比較に参加する形でのエピソードを配信します。
いつもよりたくさんいろんなお話をさせていただく1ヶ月になりますので、リスナーの皆さん楽しみにしていてくださいね。
よろしくお願いします。
では、もしよければこのエピソードがいいなと思ったら番組のフォローや欲しいご評価をしていただいたり、何か新西に聞きたいことやお問い合わせがありましたら、お便りフォームまでメッセージを送ったりしていただけると嬉しいです。
皆さんの応援が力になっています。いつもありがとうございます。 お便りやコメントも少しずつお返ししていきますね。
また、ポッドキャスト以外でもノートでの執筆やYouTubeのショート動画配信なんかも行っています。
詳しくはリットリンクをご覧ください。リットリンクは概要欄とXの固定ポストからアクセスすることができます。
では今回はここまで。おやすみなさい。ここまで聞いてくださってありがとうございました。 また次回をお楽しみに。
