だから、一生懸命目的を見つけないと、探さないと、何か価値が感じられないというふうに感じるのかなというふうに思うんですけれども、
この実は目的というのは、人それぞれも既に持って生まれてきているということは考えられないでしょうか。目的は既にあるんですね。
ただ、最初から目的というものを自分自身ではっきりと分かって、目的を達成していくだけのことであれば、生まれてすぐに既に目的を知っているわけなので、
目的を達成して、生まれてすぐに戻るということになっていくわけなんですけれども、
様々な体験をしながら、もともと持ってきた地図みたいな紙を渡されて、私たちここに生き始めたというふうにイメージしてみると、
ただその地図は、持ってきた世界と今生きているこの地球という世界は全然違う世界なので、読めないんです、地球では。文字の内容も違うし、意味も違うし、何書いてあるかよく分からないし、
旅路の途中でホコリまみれになっているもので、破けちゃったりしているもので、もともと持ってきた私の目的というものが書いてある地図を明らかにしながら生きていくということが、
私たち人間に与えられた楽しみであり貴重な経験、体験なのかなというふうに感じるんですね。
とした時に、私たちは様々な体験をしながら、このホコリまみれの破けた意味が分からない昔の文字が書いてある地図という目的を明らかにしていくということをゲームのように楽しみながらやっていくわけなんですけれども、
それをやっていくときに、最初から破れた地図がきれいになって、全部文字が読めるということは難しくてですね、
一つ一つ、この文字は何という意味なんだろう、というふうに解釈・理解しながら前に進んでいくということをやりますよね。
それというのは、まさにこの日本語は素晴らしいですね。
まとえているというか、目的という漢字を見てもですね、目に的と書きますけれども、
自分がどこに焦点を合わせるかということが意味するところであるということを表しているんだと思うんですね。
だから目的というと、一概に人の役に立つこととか、成功する、すごい魂の成長をするとか、あとは豊かになるとか、すごいことをする、偉大な人になる、有名になるとか、
そういった、最初から地図が出来上がったみたいなのを最初から求めると、それはとても難しいわけですね。
一気にわからない文字を翻訳して、破れたところを修復して、きれいにして、理解していくというのはすごく難しいわけです。
だからそこを見ると、大きなところを見る、完成図を見ていくと、やっぱり押しつぶされそうになったり、今の自分とはかけ離れているような気がして、
それを自分の目的として受け取れず、受け入れられず、どうしたらいいんだろうというふうに道に迷ってしまうのではないかと思うんです。
ですから目的というものは、自分がどこに焦点を合わせていくか、そしてその積み重ねによって大きな地図が完成する。
それがおそらく私たちが思い描いている、心に思い描いている目的というものになっていくということを、まず知っておくことが大切なんじゃないかと思うんですね。
だからまず具体的にナポさんの状況でお話しさせていただくと、仕事で必要とされない、
仕事といってもいろんな仕事がありますけど、きっとナポさんご自身にとってのそこの会社での仕事というものがあるんでしょうね。
そこで必要とされるということが目的であった場合、人から必要とされるということが目的、大きな目的であった場合、
それを今の自分自身ではなかなか感じられない、現実として感じられない、体験できないのであれば、少し地図を読むことを焦って先読みしようとしているというような状態を表しているのかもしれません。
ですからまず焦らずに、小さなところに焦点を当てて一つ一つ文字を読み解いていくように、一つ一つ自分の存在を感じられるということを体験していくことが大切なのではないかと感じます。
なので例えばね、仕事というところではまだ必要とされているという実感はないけれども、仕事で関わる今日の人々に笑顔で明るく接するということに自分の目を、要は心の焦点を合わせてみるというところから始めてみてはいかがでしょうか。
それかもっと小さな、自分に近いことでもいいですね。
今日は今日一日、自分自身がにんまり気持ちよく過ごすということ、この職場においてね、ということに焦点を当てて、それを目的とし達成することをまずは集中してやってみる。
つまり小さなところ、もっともっと目の前に、一番自分に近いところにあるところに焦点を当てていくということが、自分の目的を生きるということにつながっていきます。
ぜひそれをされてみるといいと思います。
そうすると、それの積み重ねで、きっとご自身が潜在的に心に思い描いていたような、自分の命としての、存在としての、生きるお役目とか目的とか使命とか、そういった大きなものがどんどん見えてくるようになってくると思いますので、
ぜひ一つ一つやってみてください。
それはね、とても自分自身の心を調和させてくれるし、その場ですね、仕事場、そして仕事場の人々、そして仕事そのものとも自分自身を調和させていくということにつながっていきますので、どんどん楽になっていくのではないかと思います。
あともう一つお話ししていきたいところはですね、仕事において必要とされるとはどういうことなのかということを改めて考えてみたいと思うんですね。
例えば、私自身がですね、水という存在であった場合のことをちょっと例にとってお話ししてみますね。
今いるここ目の前の世界では、火を燃やすということが必要とされているとします。
火を燃やすためには、点火するものや薪が必要ですね。
けれども、私は水でありますので、もし私がですね、登場してしまったら、火を消してしまうことになりますので、ちょっと今の必要とされていることに対してはお役には立てないんですね。
けれども、隣で火事になっていたとします。
そしたら私は、今ここの位置ではお役に立てないけれども、1ミリ隣のところでは大変役に立てるわけです。
火事を消して、火を消して、収めることができますので。
こんなふうに私たち人間というものも、自分の性質、自分とは何者であるのかということ、これはちょっと大きすぎますね。
自分が持っているもの、何が好きでどんなことが得意なのか、どんな性質なのかということ、