物理学の歴史と進化
ついてるブッククラブ。ついてるブッククラブです。ついてるブッククラブは橋本大也、石谷雅貴、セイコー、達夫の4人がお送りする月に一冊本を読んでいこうというポッドキャストです。
2023年3月、課題図書、朝出版から出版されているポール・ハルパーン著、シンクロニシティ、科学と非科学の間に、をレビューしていきます。
この本は、結構難解な本のうちに入るかと思ったんですが、お勧めしてみなさん、結構ハードな読書だったかと思うんですけども、
自立者哲学から最新の量子力学まで、その中に脈々と受け継がれている因果律に基づかないサイエンスというのを特集した科学読み物でありました。
クライマックスは、物理学者のノーベル賞を取ったウルフ・ガング・パウリ、公明な精神科医のカール・グスタフ・ヨング、この2人がシンクロニシティという、なかなか今考えるととんでも理論を提唱するという、なぜそんなことになったのかっていう話なんですが、
そこにたどり着くまでがとても長くて、しかもかなり難解だったので、頭の体操的にもなるすごい本だったかなと思うんですけれども、それではみなさんのお話を聞いていこうかなというふうに思います。石谷さん、どうでしょう。
はい、まず最初に言い訳なんですが、ちょっと今月も忙しくて、3分の2ぐらいかな、今読んでいる最中ではあるんですが、まずとにかくびっくりしたのはですね、全然シンクロニシティの話が出てこないっていうね。
これ一体いつになったら出てくるんだっていうくらい出てこないんですけど、でも、科学と非科学で、昔であればそこに当然宗教も入ってくるっていうところの物理、結局物理とか宇宙論っていうのは世界を人間がどう見ているかっていう話なので、そこの辺が絡んでくるのは当たり前なんですけど、
それをちゃんとギリシャのところからスタートさせて、ちゃんと読ませてくれるっていうのと、もう一個、割とこの手の本では外されることが多いんですけど、研究内容と研究者の人格っていうのはやっぱりちょっと密接な関係性があるんですよね。
その話を書いている本ってあんまないっていうのと、今まで割と僕、この宇宙系の本だと、もう何年前?15年くらい前かな?に出たエレガントな宇宙っていうのをずっとお勧めをしていたんですが、エレガントな宇宙は若干これよりもさらに難しかったりするところもあるのと、
ギリシャの話とかあんま入ってないので、これから宇宙論みたいなものを割とゼロから学びたい、改めて読みたいっていう人にとってもすごくいい本。でもなぜこのタイトルみたいなところはあるんですけど、その意味でも非常にいい本だと思います。
個人的にはこれをやっぱり高校生、大学生の頃に読みたかったなっていうのは正直ありますね。この手の本は好きなので、いくつか読んでしまっているので、知っている話も多かったりするところはどうしてもあるんですけども、学生の時に読めたらいい本だったなというのは余計に思いましたね。
星は5でいいかな。本当にいい本だと思います。ただ、この手の本にちょっと素養がない人にとっては若干ハードかなっていうのは思うところですけども、それはわかんないところはまた調べればいいだけのことでもあるので、
調べるきっかけになるっていう意味でも非常にいいなと思いますね。あまり描かれていないところの話でいうと、特殊相対性理論が当然粒子論の先駆けになったんだけども、
アインシュタイン自身は育ちであるとかいろんなところからインガリッツ的じゃないところから外れたものが認められないっていうね、お前のせいなのにみたいなところも含めて、なかなかそこを描かれない部分だったりもするので、そういうところも入っているのが非常に良かったと思います。はい、以上です。
はい、どうもありがとうございました。それでは、次がセイコーさん、いってみますか。
はい、私もとても面白く読みました。最初からですね、ギリシャ時代から連綿と続く物理学の進化っていうんですかね、いろんなことが進んでいくのが時系列で並んでて非常にわかりやすかったです。
ただ、石谷さんもおっしゃってたように、シンクロニシティが出てくるのが後半なので、いつ出てくるんだろうなって思いながらも面白く読んで、特に最初の頃にギリシャ時代の人でも地球の大きさを測ろうとしたり、月までの距離を測ろうとしたり、
ただ、それでもその当時だとやっぱりまだ地球が太陽の周り動いてるってわかんないから、微妙に計算が合わないっていうのがずっと続いてきて、1600年ぐらいかな、レネッサンスの頃か当たりまでずっとそれがわかんないくて、なかなかうまく計算が合わないけど、
最後、地動説になるとうまくいくっていうのがわかるっていうのが、そういう歴史的な流れもわかって非常に面白かったです。
やっぱりいろんなことの蓄積があって、だんだん進化していくのが面白いんですけど、時々オカルトっぽいのが出てきたり、最後のシンクロニシティのところでもそうですけど、時々横道にそれたりいくんだけど、最後は真実にだんだん近づいていくと。
シンクロニシティの提唱と歴史的背景
で、量子力学のほうはまだ未解明な部分もあるんですけど、今後どういうふうになるのかわからないですけど、それもすごい楽しみに感じるんですけど、ちょっとシンクロニシティまで入るのにやっぱり説明が丁寧すぎるのか長すぎたのと、あとちょっと図表がですね、とても少ないんですね。
で、科学者の顔写真はあるんだけども、ケプラーの補足のところに地球、宇宙の模型みたいのが出て、この各面積は一定だよみたいのが出るとわかりやすいんじゃないかなとか、あと風光の振り子のところでもどのぐらいの大きさの振り子を作ったのかだとわかりやすいかなとか、
そういうの、他の科学の本読んでると必ず差し絵が入ってるんで、他の本読んだことある方はなんとなくイメージできるのかなと思うんですけども、そうじゃないと文字だけを読んでずっと想像しなきゃないっていうのは結構つらいっていうか、SF小説だとそれもまたイメージするの楽しいんでしょうけど、そういうのともちょっと違うと思うんで、あったほうが親切かなと思いました。
あと、いろんな科学者の人が実は性格が悪いとか、実は家庭が破綻してたとか、アインシュタインが実はちょっと老害なんじゃないかとか、いろいろそういう業界の中で疎まれてた人とか、攻撃的だけど親しまれてたとか、いろんな業界の中であるんだなって思いました。
でも、突出してる人たちですから、なかなか平均的な人たちとはだいぶいろいろ違うんだろうなとも思いました。
本当、石谷さんおっしゃってたように若い人とかにも読んでほしいなって、高校で理系の人とか、大学1年生でこれから理系に専門科目学ぶ人とかにも読んでもらえたら楽しいんだろうなと思います。
最近、経済学とかの本、投資の本で親から娘に伝えるとか、16歳の人に教えたい投資の教科書とかあるけど、そういうような物理学版みたいになってもいいのかなと思いました。
で、星なんですけども、ちょっといいんですけど、難点がタイトルと中身と合ってないんじゃないかなって、間違って買ったり、必要な人に届かなかったりっていうことがあったりとか、あと図表の面があるので減点したいんですけど、2、3減点したいポイントあるけど、4.0まで減点するとなんかあれかなと思うんで、どうかな。
減点してこっちのまでだから、4.5でお願いします。
4.5にします。
はい、ありがとうございました。
減点しても5っていうのはすごい。
面白い。
では最後、辰夫さんどうぞ。
はい、そうですね、星子さんもおっしゃったんですけど、これなんかシンクロニシティとか、科学と非科学の間とか、それなんか多分全部煽り文句ですよね。
多分基本的にはこれってね、科学とか物理学とかなんか理論、理論物理学なんですかね、なんかそれの歴史書、歴史解説書みたいなものなのかなっていう位置づけかなと思いました。
で、そういう観点で見ると結構ね、古代ギリシャのところから結構丁寧にやっていて、なんかこう面白いですね、知的好奇心満たされて、すごい面白い話だと思いました。
シンクロニシティの話はなんか10分の1くらいで、多分本当に最後の方にちょっと出てくるくらいな感じなので、本当にシンクロニシティに興味があるからこれを読むみたいな感じだと、本当片透かしになるのかなとは思いました。
で、内容自体は、大学で僕物理を取ってなかったので、なかなかちょっと難しいところもあったりとかして、高校では理系でセンター試験も物理だったんですけれども、
それっきりやってないので、なんかちょっとだいぶ抜けていて、ちょっとある程度背景知識を持ってないと、なんかしっかり理解しようというと難しいかなと思いました。
まだふんわり理解になっちゃって、それはそれで別にいいんですよ、概要を理解するっていう意味ではいいんですけど、なんかこの理系人間としては理解しきれない話題が残るっていうのがちょっとストレスな感じになって、
例えば対象性の乱れとか、結局それは最後まで理解できなかったんで、ちょっとこれから勉強みたいな話なんですけど、なんかそういう要素要素でどうしても理解しきれないのが残るのがちょっともやっとしたところはありました。
量子もつれと通信
で、途中読んでて、さっきのセイコーさんの話の図がないからちょっと理解がピンとこないってところも何点か出てきたので、半分くらい読んだところで、ちょっとこれは他のリソースからプラスしたほうがいいかなということで、
YouTubeで数式ナキシでも理解できる量子力学とか、そういうのを何本か見たら、結構その続きはスラリといけるようになりました。
僕見てたのは、予備校のノリで学ぶ量子力学みたいな、予備ノリさんの方がやってるのがあって、それが結構わかりやすかったです、量子力学の話。
将棋やる方ですね。
あ、将棋もありました。量子力学、何だっけ、量子将棋とかも。量子力学の将棋とかも。それもなんか面白かった。
個人的なこの本を読む自分なりのテーマとしては、高速を超える通信、中間媒体のない通信っていうのが可能なのかどうか。
その量子もつれって話がそれで出てくるんですけど、それをちょっと自分なりに納得のいく理解をしたいってことで、
読みながらちょっとわかんないところはYouTubeなりWebで調べたりとかして見てたんですね。
量子もつれ自体の話は、シンクロニシティとも絡む重要なこの本のポイントで、
2つの電子が何かしらの操作で同時に反対側に飛び出すと、それぞれどこかの軸のスピンという方向、
磁石でいうN極S極みたいな問題みたいなYouTubeで話し合ったんですけど、
それがどっちかを観測して、どっちかZ軸とかY軸とか決めて、Z軸でどっちかを観測して、
アップだったらもう片方はZ軸で必ずダウンになりますよみたいな対照性がありますみたいなところが話なんですけど、
シンクロニシティ理論の始まり
ただ事前にそういう話とか聞くと、そんなに不思議なことではないなっていうのは自分の中で思っていて、
それなぜかっていう話がこの本の中にもゼリービーンズの話、たとえがあってすごくわかりやすかったんですけど、
1つの袋の中に青いゼリービーンズと赤いゼリービーンズが1個ずつ入ってますよって袋があると、
取り出したのが青だったらもう1つは必ず赤なわけですよね。
情報伝達とか関係なく1個、赤1個取り出して、残りのやつ見ないですごい遠くに持っていっちゃって、
パッと自分が手元のを見たら青だったらすごい向こうの遠くにあるの赤だって書くけど、
そこは情報伝達は起こらない、相関関係はあるけどインガリって言ったら関係ない、インガリ関係ないみたいな話して、
だから両子入り企画って両子持つのもそんな単純な話かなとずっと思ってたんですけど、
そんなことで世界が騒ぐわけもないし、ちゃんとした本ができるわけもないからなんかおかしいなと思ってたんですけど、
この本を読んでだいぶその辺が理解ができていて、両子もつれ自体は私の理解だったら、
ある軸を決めて観察すると、Z軸を決めて観察すると、アップダウンでわかるんですけど、
その時点で他のスピン、他の軸から見たときのアップダウンっていうのはぐちゃぐちゃのランダムになっちゃうっていうことらしいんですよ。
だから一回Z軸で見てアップだってわかったら、次Y軸で見るとアップかダウンかどっちかってのはわからないわけじゃないですか。
1万個くらいの電子に対して、そのうちのZ軸で観察して、観察って機械のあるらしいですよ。
シュテルン・ゲルラッハの実験家、300ページってメモあるんですよ。
これも仕掛けわかんないからネットで調べてやっと理解したんですけど、電子が通るとそれをアップとダウンにそれぞれ分類してくれる分類機みたいなのがあるんですね。
それでZ軸でアップの集合とダウンの集合っていうのが50%ずつに分かれるじゃないですか。
Z軸でアップだったやつに対して、今度はY軸でアップかダウンかって分類するじゃないですか。
そうすると25%ずつ分かれるじゃないですか。
そのX軸でアップだってわかったやつに対して、もう一回Z軸でアップかダウンかっていうのを分けようとすると、
それは最初、もともとはZ軸でアップだってやつを、今度はX軸でアップとダウンに分けた残りのやつだから、絶対Z軸はアップになると思うじゃないですか。
それがランダムになっちゃうっていうことらしいんですよ。
それが両子もつれっていうのの本質だと。
そうすると、ゼリービーンズみたいな感じなのとちょっと違って、2つ分けた時にZ軸で観察したらアップで向こうはダウンだったみたいな話なんだけど、
でもZ軸で観察するなんてことは伝えてないわけですよ。
伝えてないんだけれども、こっちがZ軸で観察すると向こうのZ軸はそうなるみたいな。
XだったらXなんだけど、Xじゃないかもしれない。
だから、どの軸で観察されても相当の結果を回想に始めたから決まってるってわけじゃなくて、本当に1番目に見た観察と2番目に見た観察が違うっていう観点からでも、
要するに、もう自分ぐちゃぐちゃになっちゃったんですけど。
なので、どの軸を観察するのか、どの軸で見るのかってことも瞬時に伝わっちゃってるようなおかしなことになっちゃってるっていうことなんです。
それ自体もちゃんと実験によって確かめられてて、それが最近の、2022か21かのノーベル賞のネタっていうのはそれなんだみたいな。
ところまでの理解がやっとできたので、自分の中ではだいぶ整理がついたかなと思った。
ジェリービーンズの赤青みたいな単純なのでの非因果律での謎の伝達とかではなくて、スピンに対する軸みたいな。
シンクロニシティ理論の実験と確立
そういうような見方ができたってことで、自分なりには良かったと思っています。
評価なんですけど、真面目に理解しようと思う人にはちょっとこれだけ単体だと分かりづらいっていうところがあるので、歴史書として読むならいいんですけれども、
それプラス色々と科学的な知識もっていうところはちょっとあれかなと思うので、星としては4.5くらいかなと思います。
ただ別に読んで損することはないし、どんな読み方であっても結局楽しめるっていうものでは間違いないので、お勧めできる本かなと思います。
はい、以上です。
はい、ありがとうございました。
そうですね、最後橋本で、私がお勧めした本だったんですけども、私はどちらかというと歴史書として楽しんだ感じがあって、
人間って面白いなと思ってですね、みんな人間だからこういうすごい新しい理論を出してるなという気がして、
今流行りのAIをいくら回しても、こういうシンクロニシティ論みたいなのはAIは出してこないんじゃないかなとか思ったりして、
これはシンクロニシティの話に至ってはあれですね、そもそもパウリが父親の不倫とか母親の自殺無粋と、
あと自分の離婚のトリプルパンチを受けて、それでヨングのところにカムセイグリングに通うんですよね。
それがないと多分このシンクロニシティというかお互いの理論が完成していないんじゃないかという節があって、
だからなんかすごい生きている人間がやってるから、インタラクションしたからパウリとかヨングの理論がお互いできていってっていうのがすごい面白いなと思って、
科学と非科学の間
あと結構科学者って論理的に考えて全部やってるっていうふうに思われがちだけど、大体そうじゃないっていう、
あとから証明はかなり後になってから科学的に証明されるわけなんですよね。最初に理論があって。
最初に俺はこう思うが先ですよね。
実証されるのは大体後なので、こういう画期的なことって、アインシュタインとかもそうですけど、
そういう人間が生み出す理論っていうのが、まさに栄光猿なインカリスに基づいてない、いきなりボンって出てくるっていうのがすごく面白いなと。
だからギリシア時代からずっと繰り返してんのかっていうので、そういう歴史的なドラマとして楽しむことができました。
これは要所のときに、向こうで英語で出たときに発見したんですけど、なんか日本でも無事流行ったみたいで、やっぱりこれ面白かったのねと思ったっていうのが私の感想でありました。
それではどうもありがとうございました。
ありがとうございました。