劇場版の成功
はい、こんにちは、徳力です。今日はですね、いよいよ劇場版「チェンソーマン」の連載編がすごいんですよね。
もうちょっと個人的に事前に予想していたところを超えるところまで来たので、ちょっと前から書こうと思っていた記事をYahoo!ニュースに寄稿してみたので、ご紹介したいと思います。
記事のタイトルは、劇場版「チェンソーマン」が世界で200億円超え、単独出資の賭けに勝ったいいというタイトルにしてみました。
これ、アニメ詳しくない方はあまりご存じないかもしれないですけど、チェンソーマンのアニメ映画が公開されたタイミングは、東宏さんが言ってたんだったかな?
国内50億が目標です、みたいな感じだったんですよね。ただそれぐらいを見込んでるんだ、みたいな感じだったんですけど、今もう7週連続で1位を日本の国内では取り続けてまして、工業収入今も79億まで来てるんですよね。
これは日本の映画の歴代工業収入ランキングで91位、トップ100位入りをしています。
さらにすごいのは、タイトルに200億って書いてあるのでわかると思うんですけど、実は韓国でも1位になってるし、アメリカでも初週1位なんですよね。
で、世界の工業収入は1億3900万ドル超えてきてるんですよ。
ちょっとね、このドル円の計算が今非常にややこしくなったんですけど、150円ぐらいと考えると200億、210数億円だったかな、もう200億超えてるんですよ。
だから国内ではチェーンソー100億いくかどうかみたいな記事が多いんですけど、全世界工業収入で見たら200億いってるんですよ。
当然ね、国内で100億いくかどうか、一つヒットの規模っていう意味ではわかりやすいラインなんですけど、実は海外の売り上げの方が大きいんですよね。
これがやっぱり鬼滅の刃がちょっと凄すぎるんで、その陰り隠れてる感じなんですけど、鬼滅の刃が日本で375億円超え、世界の工業収入が10月中旬時点で948億円で、もう今1000億超えてると思いますけど、
これと比べると世界で200億って小さく聞こえちゃうかもしれないんですけど、本当すごいことなんですよね。
去年の工業収入1位の映画が名探偵コナンなんですけど、100万ドルの無料制ですね。
これが1億5444万ドルなんですよ。だからもうほぼ1億3900万ドルなんで、去年1位の映画とほぼ同規模の売り上げを実はチェンソーマン上げてるっていう。
今年は鬼滅の刃とか国宝とか、コナンもそうですけど100億超えの映画がたくさん出てるんで、ちょっとチェンソーマン限り薄くなりがちなんですけど、グローバルで見ると200億超えなんで、すごいんですよね。
しかもこれもタイトルに入れましたけど、実はこのチェンソーマンはマッパというアニメスタジオが100%出資で作ったっていう。
これは日本の映画業界で非常に珍しいケースなんですよね。
日本では制作委員会方式っていうやり方が一般的でして、いわゆる映画会社とかテレビ会社とかIPホルダーとかが共同で委員会を作って受信し合ってリスクを分散することによってお互いの相乗効果もつつリスクも分散するみたいなのがあるんですけど、
これだとアニメ制作会社は下請けになりがちらしいんですよね。なかなかそのアニメが大ヒットしても収入が増えないみたいなことが起こりやすいらしいんですよね。
おもちゃメーカーとかの方がグッズで儲けてたりとか、IPホルダーは当然IPで儲けたりみたいなのがあるんですけど、アニメ制作会社はやっぱり映画の規模が大きくなるほど手間もかかるんで利益が出ないみたいになりやすかったんで、
マッパさんは収益者さんにジェンソーマンを単独出資でやらせてくれっていう提案をして、今回OKが出て、しかも重要なのは映画からじゃなくてアニメシリーズからなんですよね。
これはグロービスに舞台裏の対談の動画が上がってまして、収益者の人もびっくりしたし、提案した大塚さん自身もOKが出るとは思ってなかったみたいな。
当然出るかもしれないと思って提案してるんだと思うんですけど、意外にあっさりOKが出て驚いたっていうことだと思いますね。
これは収益者もそうらしいし、提案したマッパも素晴らしいって話なんですけど、当然単独出資だとリスクめちゃめちゃでかいわけですよ。
失敗したら赤字になるし、当然テレビアニメシリーズは映画みたいに収入上下しないんで、グッズとか周辺の収入が増えないとなかなか経営しないらしいんですよね、テレビアニメシリーズの収入だけでは。
でもそのリスクを取った結果、映画が今回200億超えてますからね、まだいきますからね、これからね。
しかも制作費、これ正式な数字は出てないですけど、記事をいろいろ見ると6億ぐらいじゃないかっていう予想がされてて、一般的な日本のアニメ映画って3億とからしいんですよね。
鬼滅は30億いってるんじゃないかとか50億じゃないかっていうこともあるんですけど、現状編は。
チェンソーマンレゼ編は6億とか多くても10億ぐらいじゃないかと言われてて、そう考えるとすごいですよね、200億ですからね。
アニメ業界の未来
これはマッパさんは完全に賭けに勝ったっていうことだと思うんですよね。
日本のアニメ市場は今本当に世界から見ると市場規模が着々と伸びててですね、3兆8千億なんていう威勢のいい数字も出てきてるんですけれども、
ただアニメ業界の方に聞くと、やっぱりアニメ制作会社は実はこの後継期の影響を受けられてないらしいですね。
逆にどちらかというときつくなってるらしく、2024年の制作市場は過去最高なんだけども、実は元受け制作の6割が業績悪化しているとかっていうデータがあるんですよ。
実は市場は大きくなってるんだけれども、なぜか現場には還元されないっていう。
実は利益のほとんどはIPフォルダーとかグッズとかそういう周辺のものが流れていて、アニメそのものは実はアニメーターが儲かってないっていう問題があるんですよね。
実は2023年のテレビアニメシリーズを単独出資した段階で、マッパの大塚さんが東洋経済のインタビューに答えて、
業界の悪臭を打破したいんだって。悪臭は何かっていうと、アニメっていうのはもう儲からないのが当たり前みたいなマインドセットとかですね。
アニメは稼げないっていうふうに思い込んでいる現状を変えたいから、いろんなチャレンジをしてるんだと。
単独出資もその一つだという話が出ていて、それをちゃんと宣言してね、今回この大ヒットを。
当然鬼滅の刃が無限列車編でアニメシリーズを映画化することによって大成功してたので、
それを参考にチェーンソーマンでもそれを再現しようと、単独出資を名乗り出たんだと思うんですけど。
テレビアニメシリーズの段階では結構アニメ業界の人たちも、なんかグッズ売れてないからマッパさんも買ってないみたいですよみたいなことをおっしゃってる方が結構いたんですけど、
多分やっぱりこの映画を睨んでのギャンブルだったんだと思いますね。見事に勝ったっていうことだと思います。
今回本当チェーンソーマンのアニメに関しては、事前の下馬票が50億だったのが、その後伸びで79億になってる。
まだまだ100億を狙えるペースになってるので、やっぱりアニメの完成度が本当に素晴らしいんですよね。
アクションシーンとかもご覧になった方なら分かると思いますけど、めちゃめちゃすごいですからね。
爆発シーンとか広角の、マッパといえば呪術回戦の戦闘シーンも素晴らしいので有名なんで。
アニメファンからしたらある意味若干規定路線のところもあるかもしれないですけど、すごいですよね。
当然ちゃんと手間をかけた分、こうやって映画でヒットになればリターンが返ってくるのが分かってるから、
やっぱりより手間をかけられてるんだと思うんですよね。当然普段のアニメも手を抜いてるわけではないと思いますけど。
今回結構象徴的なのは、ヨネズさんとの主題歌のアイリスアウトのMV。MVというか楽曲そのものですね。
普通は多分楽曲をヨネズさんが先に脚本とか見て作って、それがそのまま納品されるパターンだと思うんですけど、
これ実は往復してるんですよね、このアイリスアウトは。ヨネズさんの楽曲を聴いて、マッパ側がそれに音に合わせてめちゃめちゃアニメのシーンとかも組み合わせてMV作ってきたんで、
ヨネズさんがこれをやっぱり声優の声に乗せたいっつって、声優の声をサンプリングでロゼのボーンとかバーンとかを入れてますからね。
アニメが完成したときにそのMVをやると、これ普通だったら手間かかるから避けてあがることが多いと思うんですけど、
これもやっぱり自社の単独出資だからできる。そもそもテレビアニメシリーズの時にエンディングテーマ全部変えるっていう無茶をやってましたから、
そこからさんのヒット曲が出たりもしてますけど、やっぱり単独出資だからこその今までにやったことのないことをやるっていうのが、
マッパにせよ、ヨネズさんにしろ、あるからこそこの楽曲も世界5位まで行ってましたし、アニメもこうやって世界でヒットするっていうことになっているのかなと思いますね。
当然やっぱりじゃあこのマッパが儲かってるからアニメ業界全体の問題が解決するかというとそういうことではないらしいんですけれども、
このマッパとかそれこそ鬼滅の刃を作ってるUFOテーブルとか、このアニメ制作会社自身が制作委員会にしっかり出資で絡んで、
その大ヒットした映画の恩恵を受け、そのお金をちゃんとアニメーターとかこの業界に還元するサイクルができると、
それ作ってようやくやっぱり日本が世界に誇るアニメ大国って胸を張れるみたいな話だと思うんで、当然政府もサポートしてもらいたいと思います。
ここの問題は今明らかになっているから、政府もようやく動き出しているみたいな話だと思うんですけど、
ちょっとやっぱり鬼滅の刃にしてもジェンソーマンにしてもこれだけのヒットが出ているというのが一つ巧妙になるんじゃないかなと。
ぜひスターアニメーターがたくさん生まれてほしいですね。
それによってやっぱり子どもたちの夢の職業がアニメーターになって、このアニメーターが増えてみたいなのが、
あくまでちょっと部外者としての理想像ですけれども、なっていくといいなみたいな、ちょっと改めて思ったので記事でご紹介しました。
はい、こちらのチャンネルでは日本内のための明るい未来を応援する。
世界のためのSNS活用やオシカツの進化を感じるニュースを紹介していきたいなと思っております。
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