浮世絵で使われていた青色系の色っていうのは根性色って言われてまして、漢字で書くと紺色の紺に青って書いて根性色。
根性焼きの根性じゃないです。
これパソコン上で色を示すときにRGBで色を表現するって場合がよくあるんですけども、
RGBで言うとレッドが0でグリーンが55でブルーが117っていう風な配色になります。
全然ピンとこないですね。
ピンとこないですね。
例えばプリントの方でプリンターでやるとこのRGBでは表現できないので、
イエロー、マジェンド、シアン、黒っていうような表現で色を表現することもあったりするんですけど、
それで言うと前回藍色に比べるとマジェンダが多めで黒が強めっていうのが根性色っていう色のようですね。
根性色というよりはこの当時の青色は絵の具の名前でベロアイって呼ばれてたそうなんですよ。
ベロアイって下のベロとは関係なくてですね。
輸入された絵の具で元々はベルリンアイっていう言葉が生まれてベロアイになったと言われています。
今で言うとプルシアンブルーっていう色だそうです。
科学的に言うとですね、フェロシアンが第2鉄、またの名前はヘキサシアニド鉄2-3鉄3って言葉で言うとそうなるんですが、
これも科学式で言うとどうなるかっていうとですね、鉄が4に鉄にシアンが6つ付いたものと3つがくっついているっていうそういう表現になります。
いや分からん。
やっぱり分かりにくいよね。
タメが欲しい。
これ音声だからね、構造式これですって出したいところなんだけどなかなか難しくてですね。
構造式言うとまず鉄があって、鉄の原子の周りにシアンのイオンが6つ付いている状況がある。
これが3つあります。
それに対して鉄の酸化が4つある、これがくっついている状態。
やたらシアンが6つある時点でちょっとめんどくさいのに鉄が3個と4個だから7個あるっていうね。
鉄めっちゃ多い、あとシアンっていう、そういうような形をして考えられてます。
考えられるのはそういうものなんだそうです。
化学的に合成されたものでして、
藍色は植物から、植物をうまいこと酸化還元反応とか使って引き出した色なんですけど、
こっちは肺とか牛の血液とかから合成したっていう風に言われてて、
これが1724年だそうです。
そして世界的にすごく普及したと、そういう絵の具だそうです。
なんかすごい臨近血味のある。
はい、それで今絵画ドラマやってますけど江戸時代の。
あの中に平賀玄内っていうエレキテルとかで有名な方ですね。
発明家だったり博物学的な方ですけども、
その人がこういう絵の具が輸入されてとてもいい色ですよって紹介したんですよ。
これは1763年でして、浮世絵とか錦絵とかそういうのに使われるようになっていて、
実際日本でたくさん使われるようになったのは1800年代からみたいですね。
浮世絵にたくさん使われたんですけども、
天邦の改革っていうのが江戸時代にあったんですけども、
歴史が苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、
江戸時代には3回何ちゃらの改革ってやつがあったんですけど、
それが3番目なんです。
この天邦の改革の中に写真禁止令、写真って何っていう話なんです。
簡単に言うと贅沢を禁止しましょうっていうそういう命令が出てしまいまして、
これ1841年頃なんですけども、
贅沢を禁止するとなぜか浮世絵に使ってる絵の具の数を減らせという話になってしまいまして、
たくさん絵の具を使うのは贅沢だっていうことだったようですね。
なるほど。
色の数が十いくつ使えたはずなのに、
7個か8個ぐらいに減らせっていう話になって、
減らすっていうんだったら1、2個かと思ったらそうではないらしい。
使える色でどんな絵を描こうかって話になって、
浮世絵の題材が代々変わっていったっていう話があるようです。
贅沢禁止。
これあれですよね。
第二次世界大戦中の贅沢はできたみたいな。
あれを彷彿させたんですけど、
そうかと思ったら絵の具の制限で、
結構飛躍したというか、どうしてそうなったみたいな感じがありますね。
基本的には江戸時代の何ちゃらの改革っていうのは、
幕府がお金がないから出票を減らしましょうっていうところから始まってるんですよね。
なので幕府がやりゃいいだけなんですけど、
庶民まで制限されるというのがなぜなんですけど。
お金がないので贅沢をやめましょうって。
侍が贅沢しないようにしているのに、
庶民が贅沢をしているのはいかんっていう、そういう話。
大変な世の中だ。
結果的に絵の具が7、8、すごい減らされたわけじゃないですか。
具体的にどういう変化あったんですか?浮世絵。
色合いが少なくなると、また描ける段階も変わってくるんじゃないかなと思うんですけど。
そうそうそうなんですよ。
この時浮世絵の絵の具の色が制限されたのと同時に、
歌舞伎役者の絵を描いちゃダメっていう話も出てきて。
なんでそうだろうかというと、まず歌舞伎そのものが贅沢だろうって話になっちゃって、
歌舞伎役者は江戸から追放されてるんですよ、この時。
で、浮世絵って結構歌舞伎役者とか、あとは町娘とか、あと遊女とか、
そういう人物と、彼らが着ていた服とか髪型とか、
そういうのを題材にした絵が多かったんですけど、浮世絵って。
浮世絵って言うなればファッション雑誌みたいなもんですから、
今流行っているかっこいい人、綺麗な女性とかそういう絵が多いんで、
ただ、贅沢がダメで歌舞伎役者いなくなっちゃったら題材がどうしましょうって話になって、
それで、動物をモチーフにした絵とか、
例えば猫が踊っているとか、ちょっと遊んでいる絵とか、
人間の格好をしてるんだけど顔が猫とか、そういう絵とか、
あとは風景が、どこかから見たいい名所の絵とか、
そういう絵がたくさん作られるようになってくる。
そうすると絵が細かくなくなるんで、
それであと風景がっていったら空とか海とかって出てくるから、
そうすると青の出番かなというところになってきますね。
浮世絵で有名なのが東海道五十三次とか富岳三十六景とか、
そういう有名なところの浮世絵があるんですけども、
浮世絵はあまり詳しくなくてもこれだったら知ってるんじゃないかっていうのが、
葛飾北斎が富岳三十六景描いてるんですけども、
神奈川沖波浦っていう浮世絵があります。
これ奥の方に富士山がちょっとじんまりと入ってるんですけども、
基本的に波がダバーンって立ち上がっているところに、
船に乗った人たちがわあ困ったっていう風に伏せているっていう、
波がすごく印象的な浮世絵ですね。
多分葛飾北斎有名浮世絵とか検索すると一番最初に出てくるやつですよね。
これですね。波が立ち上がる写真、写真じゃないよ浮世絵。
これすごく青色がたくさん使われていて、
しかも何種類かの青色を使ってるんですよ。
薄い青色、水色、濃いめの青色とかっていうの。
これがベロアイの出番だったようですね。
なるほど。
実はこのベロアイ、色の名前でいうと根性色になったりするんですけども、
これ日本、もともとはベロアイが来る前は青色どうしてたのって話なんですよ。
青色を石から作ってましたという話になります。
石といってもいわゆる綺麗な色の鉱物っていうやつですね。
普通の石じゃなくて、石とか岩とかじゃなくて。
特に色が綺麗な石を砕いて粉末にして、緩めて絵の材料にする、絵の具にするっていうので。
で、この時、これよりも前に使われてた青色系の色って言ったら、
蘭銅鉱っていう鉱物が元になってたと言われております。
蘭銅鉱、英語で言うとアズライト。
炭酸塩が多い鉱物でして、
化学式で言うと銅が酸に炭酸、ニオン、CO3が2つ付いてて、
あとOHが2つ付いてるから水和物ですかね。
そういう鉱物ですごく青い色なんですけども。
化学式を見せてあげたいですね。
ほんとですね。
これからこの岩石から作ってた絵の具の色も根性色って言われてたんです。
この石がたくさん取れればその絵の具をたくさん作れたんですけど、なかなかこの石が取れないんですよ。
銅がメインでして、銅の二次鉱物っていう鉱物。
二次鉱物って1時、2時、3時の二次ですね。
二次ってどういう意味かっていうと、ちょっと風化した場所にできるやつ。
銅の鉱床のうちの風化している場所でできる鉱物でして、
しかも工場で決まった量だけ作るっていうのと別で自然でできてるやつなんで、
アズライトっていう岩石と一緒にマラカイトっていう岩石も一緒にその場所で取れるんですよ。
マラカイトって日本語で言うと苦弱石って言われる緑色の石でしてね。
島模様とかで有名かな。
マラカイト苦弱石で検索してもらうと緑色の島模様の石がいっぱい出てきます。
これも銅山で取れるやつなんですけど、
マラカイトの方は銅が2に対してCO3が1個でOHが2つっていう、
そういう化学式で表現されます。
一緒に出てくるんで、これなかなか分離が難しい。
で、高価で高いお値段になってしまうという。
しかもベロアイが出るまではこの根性色っていうのは
この乱動光って言われる岩石が作れてたんですけど、
結局そのベロアイが取られてしまいまして、
わかりました。
という石の話があって。
じゃあ三つ目の話題、プルシアンブルーでお薬とかっていう話っていうのを。
これは今回プルシアンブルーを調べたときに、
たまたま日を改めてもう一回プルシアンブルーを調べてみたら、
なんか産総研の話が出てきたぞっていうところをちょっとだけお話したいと思います。
産総研で産業技術研究所でしたかね、名前としては。
それでプルシアンブルーでPM2.5を除去する研究が産総研で行われているという話が載ってました。
PM2.5、大気の汚染物質って言われてるやつですね。
パーティクルマター2.5マイクロメートルでしたっけ。
これ期限が、食料増産のために肥料として大量に報酬された窒素由来のアンモニアと、
工場の廃棄中のNXとかSOXとかが結合したアンモニアだというふうに言われているそうです。
知らんかったんですけど全然。
前に比叡さんの窒素の話をされてたから、窒素とかアンモニアとかって話がここに出てくるんかっていうふうにちょっと思いました。
これ読んだときに。
プルシアンブルーっていうのは実は薬に使われてたという話があって、
なんで絵の具がいきなり薬になるんだって話なんですけど、
プルシアンブルーは放射能事故でセシウム137を除去するための薬として使われている。
これに発想を得て、じゃあアンモニアを捕まえてみようかって話になったという話なんですって。
なんか飛んでますよね、話が。
放射性物質から?
その辺の物質に変わってから。
セシウム137をどこやって捕まえているんだっていう、そもそも話なんですけども、
構造式をさっきお話したんですけど、これを絵に描いたときどうなるかというと、
鉄とシアン、鉄と間にシアンが挟まっている状態で、
サイコロのようにつながっているイメージで描けばいいのかな。
一番それで説明しやすいのはNACLとかだと思うんだけど、
NAとCLがサイコロ状にあちこち手をつないでつながっているという構造が、
今度はCNと鉄というふうに置き換えればいいみたいなんですけども、
そうするとサイコロ状につながっていると間が、サイコロの真ん中の部分は空いているので、
ここに物が挟まって捕まえることができるという、こういう話らしいんですよ。
プルシアンブルーというのはさっき鉄4に対して、
CNが6個ついた鉄がくっついているという構造だったんですけど、
CNとくっついていない方の鉄の部分を鉄じゃなくて別のものにすることができるという。
例えば銅に置き換わるとプルシアンブルーだったはず物が赤っぽい色になります。
ニッケルに置き換えると青じゃなくて今度は黄色になる。
コバートだったらピンク色になる。
亜鉛だった場合は白っぽくなる。
これによって金属のサイズも違うんで、構造上の穴のサイズも変わってくるという。
そのサイズを変えることができたら、セシウムや水が捕まえられるんだったら、
この穴の部分にアンモニアも入れられるんじゃないの?という話になっていくという。