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2025-03-26 10:18

#36 津村記久子『この世にたやすい仕事はない』〜これは挫折と再生の物語だ

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津村記久子『この世にたやすい仕事はない』を読みました。

なんだかおかしな仕事ばかりやってるけど、これは働く人の、挫折と再生の物語だと思いました。

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サマリー

津村記久子の『この世にたやすい仕事はない』では、挫折から再生を目指す主人公が珍しい仕事に挑む様子が描かれています。それぞれの仕事はユニークで、主人公は仕事を通じて自分自身と向き合い、成長していく姿が興味深いです。

 

目次

 珍しい仕事の紹介

 主人公の成長

サマリー

津村記久子の『この世にたやすい仕事はない』では、挫折から再生を目指す主人公が珍しい仕事に挑む様子が描かれています。それぞれの仕事はユニークで、主人公は仕事を通じて自分自身と向き合い、成長していく姿が興味深いです。

珍しい仕事の紹介
はい、tantotの時々読書日記、第36回です。今日はですね、津村記久子さんの『この世にたやすい仕事はない』をやりくりと話してみたいと思います。
ちょっと、この本、何週間か前に読み終わったんですけど、読み終わった直後に、これ撮ってみようとしたんですけど、収録してみようとしたら、全然うまく喋れなくて。
今なら喋れそうな気がするということで、少し寝かした上で、今日話してみようかなと思います。
やっぱり読んだ直後って、結構あんま頭がまとまってないんだろうなって。一応読み終わって、ちょっと寝かせると、
なんとなく、一つ一つの場面とかの細かい記憶が、少し抽象化されるというか、選別されて、なんとなく上流された、いい感じの記憶になるみたいな、そんな感じなのかもしれません。
この本は、清村貴子さんという作家さんが読んだのは初めてで、名前は聞いたことはあったんですけど、読んだことはないなという感じでした。
実はこれ、このポッドキャストを聞いてくれた会社の同僚が勧めてくれた本で、こういう本の話をするんだったら、この辺の本も面白いんじゃないみたいな、そういうのが嬉しいですよね、というところで。
その後、古本屋に行ったら、たまたまちょうどこの本がパッと目に入ったので、これはもはや運命でしかないと思って読んでみたという感じになります。
この話、この世に絶やすい仕事はない。前5話に分かれていて、主人公はずっと同じ人で、1話から5話まで話が進んでいくと。
面白いのは、この人、少し長く働いていた仕事を、燃え尽き商工群って本に書いてるんですけど、辞めてしまって、その後、いわゆる業務委託とか派遣みたいな短期での契約での仕事を点々としていくという、その1話が1つのお仕事に対応してなって、
その1話が終わるときには、そのお仕事は辞めて、また次の仕事を探すみたいな感じなんですけど、その仕事が全部変なんですよ。
1つ目の仕事は、見張りの仕事。これは何か、なぜか、微妙に売れてるのか売れてないか分からない、微妙な感じの作家をひたすら24時間監視するだけの仕事。
何でそんなことしてるのか、監視カメラで監視するだけの仕事。何でそんなことしてるのかみたいなのは、読んでもらったら分かるかなと思います。
別に反射的組織とかではないです。何故かそんな仕事。
2つ目は、バスのアナウンスの仕事なんですけど、バスのアナウンスをする仕事ではなく、バスのアナウンスでバス停ごとに、何か歯医者さんとか美容院とか、そういう宣伝のアナウンスが流れたりするじゃないですか。
その宣伝の原稿を作る仕事、その取材、バス停の近くのお店を取材して、広告として、案件として取ってきて、その原稿を書く仕事。そんなマニアックな仕事はあるのかい、という感じですね。
3つ目は、これ結構面白いです。おかきの袋の仕事で、ポタポタ焼きみたいなお菓子に袋におばあちゃんの知恵袋みたいな小ネタ書いてあるじゃないですか。
ああいうお菓子メーカーで、ああいうお菓子の袋に小ネタをひたすら書く仕事。これでも奥が深くて、どういうネタを、まずテーマを何にするのかを決めるところから、そのテーマを決めてから一つ一つ意外とちゃんと調べて書くというみたいなことをやる。
第4話もだんだん怪しくなってきて、路地を訪ねる仕事。なぜか路地を訪ねてポスターを貼ってもらう仕事。ライバルがいるんですね、ポスター貼るの。ちょっとなんかだんだん怪しくなってくる。
第5話は大きな森の小屋での簡単な仕事。
だだっぴろい公園。
多分代々木公園くらい広そう。よりもっと広い公園なんですけど、その公園の奥の方にある小さな小屋で、小屋の周りを小屋に行って、一日小屋の周りの地図を作るみたいな、そういう仕事。
とにかくこのマサカドさんという人が、そこの人のハローワーク的なところ、ハローワークなのかな?派遣会社なのかな?相談員。
ハローワークの人かな?相談員のマサカドさんという人がひたすら変な仕事を紹介するんですよね。
大丈夫かなこの人みたいな感じです。
そんな仕事の内容も面白い、不思議な、怪しい仕事が怪しいというか、なんか一風変わった仕事ばかりなんですけど、そこに関わる人たちもやっぱりちょっと変な人というか、ちょっと人と癖のある人が多かったりとか。
話としては、この主人公が燃え尽き小コングで辞めちゃってから、実は1話2話3話4話という風に進んでいくうちに、ちょっとずつちょっとずつ辞めてしまった自分の元の仕事と、もう一度向き合おうという気持ちになって、
最後、多分ちょっと名言はされてないんですけど、もう一度同じ仕事に戻ろうというような、そういう気持ちになって終わるという形で、実はこれは挫折と再生の物語でもあるという風に思います。
主人公の成長
というところで、話としても、そういうちょっとした考慮が疲れてしまって、挫折した人が、挫折してしまった主人公が、ちょっといろんな経験をする中で、もう一度やり直そう。
というふうに思えるようになるまでという、ある意味成長物語としてもすごい面白いし、単純に仕事の話、おかしな仕事の話を聞いて取り組む主人公とか周りの人の話も面白いし、
おかしな仕事なのにどうしてもやたらと頑張っちゃう、この主人公の、のめり込んじゃいけないと思いながらのめり込んでしまう、その主人公の葛藤みたいなところも面白いし、結構やっぱり描き方の視点の面白さみたいなのがすごくあるなというふうに思いました。
文庫の裏にも、共感と感動のお仕事小説ってあるように、全然もちろん働き方とか、仕事内容とか全然違うんですけど、
こういう仕事に対する向き合い方とか、仕事なり人生なりに対する向き合い方みたいなところで、何か一つ共感してしまうところがあるなというふうに思います。
そんなところですかね。非常にお仕事する人にはおすすめですという感じです。結構ターゲット広ですね。
こんな感じかな。というところで、非常に読みやすいですし、面白く、一気に、やっぱりすごいどんどんどんどん進んで、くいぐい読んでしまう面白さなので、
今回初めて読む人だけど、他にもいろいろ読んでみたいなというふうに思います。
こちら本は新潮文庫から出ていて、文庫版は平成30年と書いてて、2015年ですね。そこそこ最近の本かなと思います。
手に入れやすいので、ぜひ気になった方、お仕事に挫折した方とかもいいかもしれないです。
ちょっと挫折した人だったりとか、なんかちょっとモヤモヤを抱えている方。
全く直接の参考にはならないですけど、やっぱりちょっと元気をもらえるというか、ちょっと前向きに少しなれるような。
めちゃくちゃ前向きじゃないですよ。ちょっと前向きになれるような。そんな面白さのある本かなというふうに思いました。
ということで、もしこのポッドキャストを聞いて、ここで喋っているこのタントットってやつ、実はこんな本読んだら面白いんじゃないのっていうようなものがあったら、
ぜひ教えていただけると嬉しいなと思います。
ということで、そのあたりもお待ちしております。
では、この辺でおしまいにします。ありがとうございました。
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