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2024-06-30 21:38

第88回「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を レビュー

ツイてるブッククラブは、橋本大也、いしたにまさき、聖幸、たつを がお送りする月に1冊本を読んでいこうというポッドキャストです。 6月の課題図書、集英社新書から出版されている三宅香帆 著「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」をレビューしていきます。

サマリー

ツイてるブッククラブは、三宅華穂著の「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」をレビューしています。明治時代から労働と読書の関係を探り、現代の読書の問題提起をしています。 日本人と読書、本を読まなくなること、そして著者に焦点を当てています。

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ツイてるブッククラブです。ツイてるブッククラブは、橋本大也、いしたにまさき、聖幸、たつおがお送りする、月に1冊本を読んでいこうというポッドキャストです。
今月の課題書、レビューの回ですね。今月がですね、周囲写真書から出版されている 三宅華穂著、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を今回レビューしていきます。
なんかもうすでに大ヒット本になりそうな感じですよね。 前回ですね、私、いしたにと聖幸さんの2人の推薦ということで選んだという感じなので、なので私が司会をやってるんですが、ということでもう一人の先者である聖幸さんからよろしくお願いいたします。
聖幸さんこの本、僕も推薦させていただいたんですけども、なぜ働いていると本が読めなくなるかということで、この働いているとというところがこの本のポイントですね。
学生でも忙しい人は読めないと思うんですけども、そうじゃなくて、働いていると読めないというところがちょっと問題提起というかされてるんですけども、
明治時代からの労働と読書の関係
この本では明治時代から遡った労働と読書の関係について結構時間を割いて、文章を割いて書いてて、明治時代すでに自己啓発書がベストセラーになって、あの当時は明治維新で立新出世がもてはやされたというか、その身分が撤廃されて、今まで物資社会、物件社会だったり農家の人は農家だったりだけど、今度からはちゃんと勉強したり、
何かいいことすると出世するよっていうのがあって、それで自己啓発書がベストセラーになったと。次、明治時代からでもすでに超エリート層っていう人はそんな自己啓発書は読まなくて、トントンと出世していくんで、立新出世を狙うような人は下流みたいな感じで、ちょっと冷ややかだったりとかですね。
大正時代は日露戦争の時代でちょっと暗くて、読書も出てる本も生活の貧しさや社会不安などが多かったと。戦後からカッパブックスとかっていう軽い教養書ですね、今で言えば新書みたいなやつが出てきたりとか、あと柴梁太郎ブーム。この柴梁太郎ブームもサラリーマンの出世と密接に関わってたりもするのかなと思うんですけども、
あとこの頃から文庫本っていうのも出てきて、高段車文庫、中高文庫、文春文庫なんかが岩波文庫なんかも創刊されたと。この文庫本っていうのは満員電車と相性が良くて、ちょうど郊外からマイホーム買って通ってる人なんかにもかなり人気があったように書かれてますね。
80年代になると田原町さんとか窓際のトットちゃんとかノルウェイの森とか、ビッグヒットっていうものが出てくるんですけども、一方で若者の読書離れっていうのも叫ばれてくるようになったと。
70年代1兆円売れてたけど、この90年代っていうのは実は本がすごい売れてた時代で2兆円の売り上げがあったと。この頃からどんどん本が売れなくなって、2人以上の世帯の書籍購入額は2021年は年間8,000円。
1977年には1万4,000円あったのが年間8,000円。年間8,000円ってかなり少ないような気もしますけど、平均だから読まない人は全然読まないからこんな感じになるのかなって。読む人と読まない人はすごい差は激しいと思うんですけども。
で、現代にですね、働いてると本が読めないっていうのをうまく表した映画が紹介されてて、私も見たんですけど花束みたいな恋をしたっていう映画があって、就職した男女で距離が離れてくる。最初はお互いサブカルとかそういうので話し合うよねーっていうのですごいわっき仲良くむずましくやってたんだけど、
そのうち男の方が就職したら営業の仕事ですごい疲れ果てて出張も多くて、本なんか全然読めなくなって、空いた時間にやるっていうとあまり考えなくていいパズドラゲームなんかを必死にやって、女性の方はクリエイティブな仕事をしてて割と業界人なんかとも付き合ってて、
同じように変わらずサブカルとかそういうのも好きなんだけど、真面目に働いてるというか両方真面目に働いてますけど、いわゆるサラリーマン的な生活してる人は疲労して本が読めなくなっていくっていう映画があって、すごいそういう現代にもそういう象徴として描かれてる映画があったので、ぜひ機会があれば皆さん読んでいただければと思うんですけど、
外書きにですね、どうすれば本が読めるようになるかっていうのを書いてあって、全部は紹介できないんですけども、本を読むコツっていうのが書かれて、これがいいなと思いました。
一つ二つ、三つ四つ紹介すると、SNSで趣味のある読書アカウントをフォローするっていうのがありました。
こういうポッドキャストなんか聞くのも刺激になっていいんじゃないかなと思います。
あとiPadで読書するっていうのがあって、SNSアプリは入れないことってあって、私もiPadで読書してるんですけど、やっぱりスマホだとちょっとちっちゃいし、
Kindleだとちょっと、Kindleのモノクロだといまいち読みにくいのもあるんで、iPadがかなりいい選択かなと思います。
あと基本的に書店に行けば本が読めるっていう、本屋に行かなきゃ本ないですからね。
あと刺激も得られないんで、やっぱり書店に行く回数があると本も読めると、そういう当たり前のことですね。
あと今まで読まなかった本を読むっていうのもあったけど、確かに同じような本ばっかり読んでても飽きたり、
読まなかったジャンルっていうのも書店に行って探すのも大事かなと思いました。
私の評価なんですけど、星5ですね。本が読めなくなるかっていう本なんで、内容あれだったんですけど、分かんなかったんです、最初。
中身に自己啓発書とかサラリーマンと読書の関係みたいのが書いてあったんで、ちょっとこういう観点から書かれた本って面白いなと思って。
これから多くの人に読んでもらいたいと思いました。はい、星5です。以上です。
はい、ありがとうございます。そうなんですよね。いきなり自己啓発本っていうのは結構歴史があるっていうのが出てきたときに、なぜか聖幸さんの顔が浮かびました。
そうなんですよね。でもその自己啓発本は常にいつの時代も上からも下からも視線が冷ややかなんですよね。
やっぱ星5という下流海峡の地方民を本なんか読まないで水でも飲んどる的な視線がやっぱり社会にはあるなって感じはしますね。
ありがとうございます。じゃあ続いて辰夫さんよろしくお願いします。
はい、辰夫です。そうですね、星5さんがいろいろと中身を紹介してくれたんですけど、結構日本における労働と読書の関係の歴史みたいなところからスタートして、
働く人がどういう本を読んできたかとかそういうような話をちゃんと明治からいろいろと教養だとか修養だとか自己啓発だとかそういうような側面とかサラリーマン小説だとか歴史小説なんかいろいろ盛りだくさんで、
結構絞られたテーマの中でのちょっと濃い歴史みたいなところで非常に楽しく読めたのですが、
現代の読書の問題提起
僕これちょっと読みたいなと思ったのは、やっぱりその現代に直面している現象に対する読書の読みたいみたいなちょっとモチベーションがあったので、要するにその表題である、
なぜ働いていると本が読めなくなるのかっていうところに関していろいろな観点で議論しているのかなっていうような感じで、
要するにそのタイトルが説問としてどういう答えを提示しているのかなっていうような感じで読んでいました。
説問に関して読む前に僕が思ったのは、なぜ働いていると本が読めないのかっていうのは、それは時間がないからで、何で時間がないからっていうと競争が増えたからで、
競争が増えたら隙間時間も競争のためにつかなくなるから余裕がますますなくなるよねみたいな感じで、
よく言われているグローバル化によって世界みんな休まず働かなきゃダメだってグローバル資本主義的なもので、
結局そうなると余裕なくなるから読めなくなるよねみたいな話かなとは思ってたんですけど、
結局この本でどんなことを言っているかというと、全身全霊をやめろ働きすぎは良くないみたいな、結局資本主義だから仕方ないみたいな話があの著者も書いてあって、
結局なんか特にそういう点では新しい視点は得られなかったなっていうのはあります。
結局なぜ働いていると本が読めなくなるのかというと簡単に結論を言うと、
グローバル資本主義的なあだらこうだらで余裕なくなって本読めなくなりますね、おしまいみたいな感じ。
さっき最初に話したみたいに労働と読書の歴史ってすごく面白いですね。
ただ、労働と読書の歴史面白いなって話と、なぜ働いていると本が読めなくなるのかという質問に対する答えみたいなところが、
なんかちょっとリンクが弱いかなっていうところをちょっと感じ、それぞれ独立っぽいものを論じて、
ちょっとなんか無理やり一冊にしているというような感じはちょっとしました。
だから読書論の本というよりかは読書の歴史の本、働き方の変遷の本みたいな感じで見ると面白いかなというふうに思いました。
ついでに僕の最近の読書というと、僕時間がないからというよりも目が疲れるからあまり本が読めないみたいな状況になっていて、
日中ずっと画面見ながら作業しているとちょっと目があってなるので、
代わりにオーディオブックが最近はメインになっていて、だいたい月20冊、25冊くらいオーディオブック。
今オーディブルがメインでやってますね。
それで何かウォーキングしながら読むとか、
大也さんみたいに通勤中に電車で何時間も読むみたいなことはできないので、
ウォーキングで健康活動とついでに耳で読書みたいな感じで、
読んでいるというか聞いているみたいな感じでインプットしているみたいな。
これはちょっと僕の話です。
本全体の欲しいとしては、さっき言ったように、
やっぱりその質問に関しての議論というか答えというのがちょっとありきたりだったというところはマイナスだけれども、
ちょっとやっぱり労働読書の歴史すごい面白いというところで、4か4.5かなという感じです。
ありがとうございます。
それから大也さん、よろしくお願いいたします。
結論から言うとかなり面白い本でお勧めする本なんですが、
著者の視点と議論の一貫性
いろいろ違うだろうと言いたいところがあるんですけど。
わかるわかる。
まずいろいろと問題点はあってですね。
まず働いていると本が読めなくなっているっていうことが何も立証されていないですよね、データでね。
まずその事実自体が根本的なところでまず、
研究者の割に小説の一節とかを引用して印象付けようとしているんだけれども、
働いていると本が読めなくなるということの事実は何もないわけで、
著者の思い込みかもしれない。
私は別に働いていると本が読めなくなったという実感は全くないので、
だからまずそこがどうかなっていうのと、
あとこの研究者の著者の生歴を見ても、
兄弟の博士課程に出て、どうやら大学院中に、
兄弟、大学院まで行って博士まで行って、
大学院在学中に著作者としてデビューでまだ若い。
労働者階級の意識と歴史
もうね、浮世離れした方なんですよね。
全然労働者じゃないはず。
だからここで描かれた労働者階級の意識っていうのは、
あくまで歴史学的に資料から読みといてそうじゃないかなっていう風に言ってるだけ。
なのでエビデンス的には弱い。
ただ非常に仮説が面白いと。
例えば明治から大正は、実進出世したいっていう人たちに向けてだったし、
戦前戦後はエリート階層に追いつきたい。
オイルショックからバブル期は会社で出世したい。
バブル崩壊後から現代は仕事で自己実現したいっていう人たちに向けて、
自己啓発本みたいなものが書かれて、
常にインテリ層と労働者層は格差というか、
その間でルサンチマンが働いていてみたいな構図を描いたわけですね。
ただそれに関してもデータでは何も立証していないので、
あくまでこの著者がそう思ったということではある。
ただそういう思いつきだけで読ませたから、素晴らしいではないかということで、
そういう側面はあるだろうということを思いました。
だから歴史書としてもちょっと弱いとは思いますね。
本と読書の関係
エビデンスがない色で。
1個引いてでも面白いので、この著者の出力でしょう。
4つ星ということで。
はい、ありがとうございます。
最後、私ですね。
最初読んでいる最中の印象、感想は、
僕の思っていたのはかなり大也さんに近い。
要は彼女が本当に伝えたいことだけでは、
簡単に言うと本にならない。
本にならないから、
いかに読書ということに関しての本として成立させるためには、
日本人と読書みたいのを振り返る必要があるだろうと。
なおかつ、それだとお題としては広すぎて、
それは労働、もしくは資本みたいなものとの結びつきで、
一般的な読書をする人たちというものは、
今に至るという仮説を正解っぽいところを引っ張ってくる、
というふうにして読んではいたんですが、
結論先に言うと、私はこれが星5なんですね。
なぜかというと、
若干、多分わかっていると思うんですよ、この人ね。
頭の悪い人じゃないので、
そういうところに若干強引感があるということはわかりつつも、
それでもこの本を読むように読みたかったと。
で、それを、
何だろう、
結局彼女が本当に多分言いたいことは、
とりあえず映画が取材になっているのでいいという、
男という感じ、彼氏という感じ、
もしくは多分友達まで広げちゃってもいいんですけど、
なぜみんな本を読まなくなるんだっていうのが、
多分彼女が本当に言いたいことなんだろうなと。
ただそれを、
何でお前らは本を読まないんだっていう感じにすると、
馬鹿だと思われますよね。
お前は何を言っているんだと思われるから、
じゃあそうではなくて、
これこれこういう歴史が日本ではあった、
あったかもしれないという話をした上で、
じゃあなぜ今みんな本を読まなくなったんだ、
みたいなところに話を持っていく。
だからダイさんの言葉を借りれば、
まさにそれが出力っていうことだと思うんですよね。
で、それをやっぱり一冊の本で成り立たせている著者としては、
これは評価をしたいなと。
で、あとこれを読んでいる間にですね、
なんとなく自分の中にデジャブみたいのがあったんですけど、
読み終わってわかったんですけど、
僕がこのポッドキャストをやろうって言い出しっぺたと思うんですけど、
多分その時に僕が思っていたことを、
どっかで代弁してくれてるんですよね、この本がね。
だから何かそのきっかけだったりとか、
そういうものを作らないと読まなくなってしまうんではないか、
みたいなところの恐れみたいなところっていうのが、
僕の方でも問題意識としては持っていて、
このポッドキャストを始めて、
このポッドキャスターが続いているので、
この本を評価しないわけにはいかないという、
個人的な理由でこれは星5というふうに僕は思いました。
っていうところですね。
できれば直接お話を聞いてみたいなぐらいの感じはありますね。
本当はそうだったんじゃないのっていうところですよね。
でもいい加減、全然その伝談のところもいい加減ではなくて、
確かに歴史のところはちゃんと引っ張ってきているので、
ひとつの読むろとしてもちゃんと成立はしている。
売れるのは当たり前だなという本になっているので、
もう一個加えるとすると、
この後この人は何を書いていくんだろうというところも
非常に楽しみになるなという感じがしました。
ということで、大枠で言うと皆さん評価高いですね。
いろいろ言った割には皆さん評価が高いっていう。
いや、なんだかんだ面白いですね。
それは間違いない。
そうなんですよね。
だからツッコミどころはないわけじゃないんだけど、
じゃあこのテーマというものを見つけて、
1冊の本に成り立たせたというところは、
これを評価しないわけにはいかないなというところがあったと思います。
ということで、
もうすでにヒットをしているみたいだし、
あとどこだっけな、新宿のキヌクニアだったかな。
横に10段積みぐらいになってましたね。
だから本屋がたぶん並べたいんですよね、この本をね。
お前らもっと本を買えみたいな。
だから本屋からしてみても、
俺たちの気持ちを代弁してくれたみたいなところが結構あるんじゃないかなっていう。
だから本屋が推したくなる本っていう意味でも、
これは企画を導入した編集者がやはり素晴らしかったのかなという気もしますね。
でもこれがヒットするっていうのは本当に悪くないなというのは思いますね。
ということで、
次回はまた選定する回となります。
それでは皆さんお疲れ様でした。
お疲れ様でした。
ありがとうございました。お疲れ様です。
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