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2021-11-05 13:51

食欲がない時に読む短歌|短歌のセカイの歩き方125

【俵万智】みかん一つに言葉こんなにあふれおりかわ・たね・あまい・しる・いいにおい

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角川武蔵野ミュージアム

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辛い時、悲しい時、自分って変かなって思った時、そばに短歌があれば大丈夫。
こんばんは、短歌の世界の歩き方です。 このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。 今回は、食欲がない時に読む短歌をご紹介します。
短歌がもっと好きになる15分です。
みかん一つに 言葉こんなにあふれおり
種甘い 汁いい匂い
みかん一つに 言葉こんなにあふれおり
皮 種 甘い 汁 いい匂い
短歌の世界の歩き方。 次のテーマは、食欲がない時に読む短歌。
ということで、田原まちさんの みかん一つに 言葉こんなにあふれおり
皮 種 甘い 汁 いい匂い という短歌をご紹介します。
食欲がない時にこの短歌を読んだら、きっと食欲が湧いてくると思います。
多分このホットキャストをお聞きの皆さんも みかんが食べたくなったんじゃないでしょうか。
田原まちさんのプーさんの花という歌集に この短歌は収録されています。
みかん一つに 言葉こんなにあふれおり 皮 種 甘い 汁 いい匂い
この短歌本当に驚きですよね。 田原まちさんといえば、サラダ記念日が一番有名ですけれども、
本当に他にもいい短歌がたくさんあるんですよね。 私もまだまだ田原まちさんの短歌、知らない短歌
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いっぱいあるんですけど、今回このみかんの短歌に出会った時に、 やっぱり田原まちさんってすごく
何ですかね、才能にあふれた方だなって思いました。 おそらくみかんのことをここまで美味しそうに表現した
文章、短歌とかね、歌とか文章、言葉っていうのは 他にはないんじゃないかなと思います。
みかんのいいところ、みかんの魅力がギュッと詰まった短歌ですよね。 そのギュッと詰まってるっていうところが
神ノ久のみかん一つに言葉こんなにあふれおり っていうところですね。
この部分が言葉って言ってるのがすごくいいですよね。 例えばそのみかんの中に変わった甘い汁、いい匂いがいっぱい詰まってる
みたいな歌だと、ここまで みかんのこのジューシーさみたいな美味しいっていう感じって伝わらないと思うんですけど
みかんの中に美味しい実が詰まってるっていう言い方じゃなくて、 みかんの中に言葉がこんなに詰まってる
言葉がこんなにみかんからあふれてくるっていう言い方、そういう言い回しに みかんの美味しさっていうのを感じますよね。
そしてさらに神ノ久は、皮、種、甘い、汁、いい匂いと続きます。
この言い方もまたいいんですよね。 甘くて汁がいっぱいでいい匂いなんだって言われるよりも、
そのあふれた言葉を単語を羅列していくと、 よりみかんのそのジューシーさっていうのが美味しさ
みたいなものが伝わってきます。 で、これみかんを食べる時の動作の順番になってるんですよね。
まず皮、みかんの皮を剥いて、そしてふさを一つ一つ剥いて、 そのひとつさを口に運ぶ。
そうすると種があって甘くて、そして汁が口の中にあふれて、 最後にいい匂いという感想に続けます。
表現する漫画とか本とかってたくさんあって、 そういうのを見て食べたいなーって思う食べ物たくさんありますよね。
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例えば有名なところだとグリとグラのカステラとか。 本を読んでると食欲を刺激されて、こんな大きなカステラ食べてみたいなーって思ったりするんですけど、
でもこの今回の田原マジさんのみかんの単価っていうのは、 すごくリアルなんですよね。
あーみかんってそうそうこういう美味しさだよねーっていうのが、 本当にリアルに伝わってきて、食欲の刺激度で言うと、
今のところナンバーワンなんじゃないかなと思いました。
だからこのみかん一つに言葉こんなにあふれおり、 皮、種、甘い、汁、いい匂いっていう単価を見て、
あ、もしかしたらこう死ぬ間際に食べたいのって みかんかなーとも思いました。
なんかそれだけこう魅力的というか、 美味しいっていうだけじゃなくって、
なんか生きてる喜びみたいなものにあふれてるんですよね、この歌って。
あー生まれてきてよかったー、こんなに美味しいみかんが食べれるって、 なんて幸せなんだろうっていう、
なんかそういう食べる幸福感が伝わる、 いい単価ですよね。
単価の世界の歩き方
今回の単価のお供は、 門川武蔵のミュージアムです。
これは埼玉県の東所沢にあるミュージアムなんですけど、 ちょうどこのポッドキャストを収録している現在ですね。
このミュージアムで田原町展が開催されています。
展示会は2021年の12月5日までとなってますので、 ぜひ今回の田原町さんのみかんの単価を見て、
もっと他にも田原町さんの単価を読んでみたいと思った方は行ってみてください。
今回ご紹介したみかんの単価も展示会に飾られていますし、
その他たくさんの単価がいろんな手法で展示されているので、 とても面白かったです。
例えばですね、ハート型の大きなオブジェに町さんの単価が貼り付けられてたりとかですね。
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あとは白くて向こう側が透けるような素材ののれんに、 単価が印刷されてたりとか。
その単価一つ一つの見せ方も面白い展示なので、 すごくご感を刺激される展示会になっていると思います。
門川武蔵のミュージアム、私今回初めて行ったんですけど、 展覧館行かなくてもこのミュージアム自体すごく面白いです。
なので今回お供にぜひと思って紹介させてもらいました。
何のミュージアムかっていうと門川って名前がついた通り、 本の出版社の門川のミュージアムなんですけど、
門川の漫画とからのべが2.5万冊、 あとは門川の観光物中心とした本が5万冊、
それから館長の松岡さんという方監修の専書が2.5万冊。
というふうにすごい膨大な本がミュージアムで見ることができるんですね。
どの本を読むかでフロアが分かれているので入場料が一律ではなくて、 例えば漫画やラノベも読みたいってなるとプラスアルファ入場料が必要だったりするんですけど、
自分の読みたいところに合わせて入館して楽しむといいと思います。
本がたくさんあると図書館とかと何が違うのって思う方いると思うんですけど、
本の選び方とか、あとは本の置き方ってすごい工夫されてるんですね。
ぜひ概要欄から、概要欄に門川武蔵のミュージアムのリンクを貼っておくので見てみてほしいんですけど、
このミュージアムの館長の挨拶でですね、「想像力とマニアに遊ぶミュージアム」って書いてあるんですね。
この館長の挨拶の中に、考えたりするためには想像と連想と空想、この3つが必要だよねって書かれていて、
その名の通りですね、これって何だろうって想像力を働かせるような建物になってたりとか、
あとは連想を促すような本の並べ方になってたりとかするんですね。
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例えば本の流れ方も、難しい本っていうタイトルでいろいろ数学の本とか哲学の本とか並んでたりして、
で、その隣にはまた違うテーマで本が並んでてっていう、どんどんどんどん図繋ぎに連想が続いていくような本の並べ方をしていて、
そういった意味で本当に中にいるとですね、興味が尽きない作りになってます。
そして展示会も今は田原町展と、あとはマーベルのなんか展示会がやってるのかな?
なんですけど、この展示会も入れ替わりでね、いろいろ面白いものが企画されているので、
ぜひ概要欄のリンクから、角川武蔵のミュージアムチェックしてみてください。
いかがでしたでしょうか。
今回は田原町さんの「みかんひとつに言葉こんなにあふれおり」
「かわたねあまいしるいいにおい」という短歌をご紹介しました。
短歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。
13:51

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