00:09
こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
今回は、夜桜の美しさをひねくれて読んだ俳句をご紹介します。
短歌の世界を一緒に歩きながら、どんな世界なのか見てみましょう。
短歌がもっと楽しくなる15分です。
想像のつく夜桜を見に来たわ。
想像のつく夜桜を見に来たわ。
はい、今回は池田住子さんの想像のつく夜桜を見に来たわという俳句をご紹介します。
今回も先週に引き続き短歌ではなく、俳句をご紹介したいと思います。
なんかね、今、俳句にはまってるんですよ。
ま、はまってるって言ってもまだ全然読めてないんですけど、
こないだ自分で初めて俳句を作ってから、俳句も面白いなーって思っていろいろ見ています。
短歌は31文字でしょ?
俳句はね、17文字しかないんですよ。
そんなにすごい短いところに、一瞬の世界を切り取るっていうのがすごいなーと思って、
なんか俳句もやっていたら、短歌もまたレベルアップしそうな気がしています。
で、あのー、俳句の本でね、俳句もやっぱり松尾芭蕉みたいに古いものから、
現代俳句って呼ばれる、わりと若い人が読んだ俳句もあるんですね。
で、その現代俳句のガイドブック的な本がありまして、
03:05
天の川銀河発電所っていう本があるんです。
これをたまたまネットで発見して、
えっとね、明日ね注文しようと思ってるんです。
まだ注文してなくて、まだ読んでないんですけど、すごく面白そうだなーって思いました。
タイトルも変わってますよね。
天の川銀河発電所
Born after 1968
1968ですね。
現代俳句ガイドブックという本です。
1968年だから、なんか自分の感覚からすると全然現代じゃないんですけど、
昭和の初めぐらい?そんなことないか。
昭和の中頃?なんかよくわかんないですけど、それぐらい以降にできた単歌ですね。
だから松尾芭蕉とかみたいにまでは古くない単歌が載ってる本です。
で、これのね、著者で佐藤文科さんっていう方がいらっしゃるんですけど、
その方の単歌をご紹介しようかなーって思ったんですが、
その方の単歌を探している時にですね、
なんか素敵な記事を見つけたんですね。
で、そこに載っていたのが今回ご紹介する池田隅子さんの
想像のつく夜桜を見に来たわ、という俳句なんです。
これ、どんな場面を想像しますか?
なんかあの、単歌に比べて言葉が少ないから、すごく想像力がいりますよね。
で、これって私の勝手な想像だと、なんかあの、すごく綺麗な女の人が
男の人に夜桜を見に行かない?って誘われて、
で、なんだろうな、ちょっとこうツンツンした感じで、
まあ言ってあげてもいいわよ、みたいな感じでこう現れた時に言ったセリフが
想像のつく夜桜を見に来たわ、っていうセリフなんじゃないかなって想像しました。
なんかね、そのツンツンしてて、なんだろう、
夜桜なんか私はそんなに興味ないのよっていう感じがしたんですよ。
で、なんかその男の人は夜桜見せたらすごく夜桜ってロマンチックだから
06:03
きっと彼女は喜んでくれるかなって、なんかそういうちょっとこう、
綺麗なものをサプライズ的に見せてあげたいなっていう気持ちがあって
夜桜を見に行かない?って誘ったんだけど、女の人にとっては夜桜なんてね、
所詮夜桜でしょ?っていうちょっとこう、なんだろうな、お高く止まった感じがあって、
まあちょっとひねくれてるのかもしれないけど、
だけど、夜桜なんてね、私はどんな夜桜だってだいたい一緒でしょ?
そんなの知ってるのよ。夜桜に興味はないのよっていうのを、
なんかその第一声で男の人に会った時に言ったんじゃないかなって思うんですね。
で、夜桜に興味がないなら、じゃあなんで来たんだっていうと、
裏を返すと、あなたに会いに来たのよっていうことなんじゃないかなって思いました。
なんかこれ自分で言ってて鳥肌立っちゃった。なんか恥ずかしいですね。
なんかそんな感じ、なんかこう、なんだろう素直になれないんだけど、なんかこう可愛い女の人っていう感じがしました。
想像のつく夜桜を見に来たわ。
なんかこう、俳句って文字数が単価より少ないから、
想像すればするほどなんかドラマティックに感じますね。
皆さんもなんか想像のつく夜桜を見に来たわって、
どんな場面なのかって、ぜひ自分のイマジネーションの中でね、
いろいろ考えてみてほしいと思います。
今回この池田住子さんの想像のつく夜桜を見に来たわっていう素敵な単価を発見した記事の中でですね、
すごく良いことをおっしゃってたんです。
それをちょっとご紹介したいと思います。
そのセリフは、「俳句をつくるならひねくれていなきゃ。」っていう池田住子さんのセリフです。
俳句をつくるならひねくれてなきゃって、私にとってはこの言葉を見た時にすごく勇気づけられました。
09:03
俳句とかね、でも単価もそうなんですけど、
ひねくれてないと単価とか俳句とか、うまいことつくれないっていうのかな。
いい人すぎちゃうとね、そのまま、
それはその人がそう言って読むのはいいんだけど、
だけど夜桜が綺麗なのは結構みんな知ってるんですよね。
知ってるから、単価とか俳句とか読む人はみんなが知らない世界を見せてあげるっていうのかなって思うんです。
単価とか俳句とか読む人はみんなが知らない世界を見せてあげるっていうのが結構大事になってきます。
そのほうがね、読んだ人に対して、あっていうすごく新鮮な感じを与えることができるんですよね。
夜桜が綺麗だなは見て、「うんうん、そうだね、知ってる。」ってなるんですよ。
それはそれでいいんですけど、なんかもっとこう鮮烈な俳句とか単価を作りたいってなると、
みんながまだ気づいてない夜桜の一面を歌に盛り込むとすごくいい効果が生まれるんですね。
だからこの今回ね、ご紹介する池田住子さんの想像のつく夜桜を見に来たわっていう俳句だったら、
このセリフを言った女の人のツンツンした、でもなんかデレデレした可愛い感じが想像できるけど、
さらにもっとその人たちのバックにある景色を見た時に、その二人の後ろにはね、きっと夜桜があって、
それってすごく輝いて見えませんか?
ただ単純に夜桜を彼と見に行って綺麗だったって言われるよりは、
私その夜桜の下でね、彼にこういったの想像のつく夜桜を見に来たわって、
これだけ言われると、その時の二人のバックに一体どんな綺麗な夜桜が広がってたんだろうっていう
イマジネーションが湧くんですよね。
それがね、ひねくれた世界を読み込むことで、逆にこの夜桜の綺麗さが際立っていく、そういう効果だと思います。
そして私がこの池田隅子さんの、背景を作るならひねくれてなきゃねっていうセリフに勇気づけられたのは、
12:04
ひねくれてるって、一般的にはあんまり良くないことですよね。
素直な方がいいよって思われるけど、でもひねくれてる人にはひねくれてる人の良さがあるっていうことが、
自分でわかってるつもりだけど、やっぱりたまにね、心が折れちゃう時があるから、
池田さんから言われたことで、そうだよねって元気づけられました。
ひねくれてないと見えない世界っていうのがあるんですよね。
そういう世界をどんどん見つけて、見つけられない素直な人に見せてあげるっていうのが、ひねくれてる人にしかできないことかなって思いました。
想像のつく夜桜を見に来たわ。
っていう俳句ですね。
というわけで、2週連続にわたって俳句の世界をご紹介しましたけど、
また来週あたりから単歌の世界に戻りたいと思います。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は池田すみ子さんの想像のつく夜桜を見に来たわをご紹介しました。
単歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。