1. 短歌のセカイの歩き方
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◆今週の短歌◆

【吉川宏志】夜はいい 金木犀の金粉の数ほど君が嘘ついている


◆短歌のオトモ◆

銀杏 ……フライドポテトばりに山盛り食べたい


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北詰至:脱力系サウナー/エッセイスト/小説家/歌人

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辛い時、悲しい時、自分って変かなって思った時、そばに短歌があれば大丈夫。
こんばんは、短歌の世界の歩き方です。 このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。 今回は、金木犀の香りが好きになれない時に、読む短歌をご紹介します。
短歌がもっと楽しくなる15分です。
夜はいい、金木犀の金粉の、数ほど君が嘘をついている。
短歌の世界の歩き方。 金木犀を好きになれない時に読む短歌。
ということで、吉川ひろしさんの、夜はいい、金木犀の金粉の、数ほど君が嘘をついている、という短歌をご紹介します。
この季節、やっぱり一番象徴的なのが、金木犀の香りですよね。
大体、秋の初め頃って、人から、金木犀の香り、いい香りだよね、とか、金木犀の香りがしてきたね、みたいなことを聞く機会が増えるような気がしてます。
SNSとかでも、TwitterとかFacebookとかね、そういうのでも、金木犀いい香りとか、なんかそういうのを目にする機会が増えてきました。
でですね、私、金木犀の香りがね、苦手なんですよね。
でね、正直言って臭い。
もうね、金木犀の匂いを嗅ぐと、頭が痛くなっちゃうんですよね。
ちょっと、何だろう、自然の香りなのに、化学香料みたいな香りに思えてしまって、私はね、金木犀の香りがすごく苦手なんです。
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ただ、やっぱり秋口の風物詩ではあって、あの香りをね、好きな人とか、あの香りに思い入れがある人がたくさんいるので、なんかね、そこに水をさすようなことはあんまり言いたくないわけですよ。
ただ、臭いなって思ってます。
でまぁ、そんな私のように金木犀を好きになれない時に読む単歌ということで、今日は吉川ひろしさんの単歌をご紹介します。
金木犀の香りは好きじゃないんだけど、金木犀の造形はね、すごく可愛らしいなと思います。
あの小さな花びらが鈴なりになっている様子、あとは独特のオレンジ色、深いオレンジ色もすごく綺麗だなと思います。
そんな金木犀の造形をとてもさらに美しく消化したのが、今回ご紹介する単歌だと思いました。
夜はいい 金木犀の金粉の数ほど君が嘘をついている
金木犀の花びら、それからその中心にある額ですかね、あのさらに濃いオレンジのチョンチョンチョンってついてる部分ですね。
ああいうあの花のすごく細かい感じが金粉っていう表現をしているのかなと思いました。
そしてあの無数にあるあの金粉の数ほど嘘をついている、金木犀の金粉の数ほど君が嘘をついている。
それって本当にこう、何だろう、数え切れない嘘、逆に本当のことを探す方が難しいぐらいの嘘の量ですよね。
そんな金木犀の金粉の数ほど嘘をつかれている状況って何なんだろうって思っちゃいますよね。
なんとなくなんかこの歌を聞くと、ちょっとこう報われない恋の歌なのかなっていう感じがします。
夜はいいっていう、夜っていう情景の描写からもなんとなく大人のいけない恋、不倫とかね、
なんか好きになってはいけない人と今一緒にいるんだっていうような怪しい雰囲気が出ていますよね。
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しかもあの金木犀の花ってこうハラハラね、どんどんどんどん落ちていくじゃないですか。
地面がオレンジ色の絨毯になるみたいにハラハラと無数に落ちてくる様子、あんな風に君が嘘をついているっていう状況。
だけどなんかその嘘を楽しんでいるような余裕も感じますよね。
君が嘘をついているのはわかってるんだけど、それでも愛してるっていうような、なんかそれこそ本当に達観した大人の余裕みたいなものもちょっと買いまみえるんですよね。
なんかそんなので、私はあの結構短歌をあんまり知らない人に短歌の良さを伝える時にですね、この短歌を紹介したりします。
なんか短歌ってじゃあどんなことが面白いのって言われた時は、例えばね、夜はいい金木犀の金粉の数ほど君が嘘をついているっていう短歌があって、
この短歌ってちょっといけない大人の恋の香りして、だけどそれがすごく綺麗に描写されていて、だからあの短歌ってなんかこう深い味わいがあるよっていうような感じで紹介したりしています。
なので私は金木犀はね、やっぱりどうしても香りは好きになれないんだけど、でも金木犀が咲いていてそれがハラハラと落ちている様子を見るたびに、この吉川ひろしさんの短歌を思い出しています。
短歌の世界の歩き方
今週の短歌のお供は、銀杏です。
銀杏、やっぱりこう秋口になって金木犀が咲いてくる頃になると出てくる美味しい食べ物って言うと、私はまず先に銀杏が思いつきます。
すごくね、好きなんですよ。あれをこうちまちま剥いて食べるのが好きなんですけど、結構銀杏って食べ方難しいというか、あの殻付きの銀杏を買ってもどういう風に食べたらいいかわからないっていう人もいるかなって思ったので、今日はそんな美味しい銀杏の簡単な食べ方をご紹介します。
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すごく簡単なんですよ。まず殻付きの銀杏を買ってきたら、ペンチとかで殻に少しだけ亀裂を入れます。
それでそれを何粒かまとめて、茶布団ありますよね。紙の封筒。
その封筒の中に入れてですね、封筒を軽く折って、封筒ごと電子レンジに入れます。
電子レンジでちょっと加熱すると、すっごく簡単に美味しい銀杏が食べられます。
これ結構すごくないですか?
たぶん私が知る限り一番簡単な銀杏の食べ方じゃないかなって思います。
意外と常識なのかな?どうなんだろう?みんなはどうやって銀杏を食べてるんでしょうか?
私の実家ではもうこの食べ方でですね、銀杏をずっと長いこと食べてるんですけど、
なんでこのやり方を知ったかというとですね、私の父親のお友達で林田豆男さんっていう人がいるんですね。
もちろん豆男さんは本名じゃないですよ。違うんだけどすごく豆なんですよ、その人が。
だから我が家では林田豆男さんって呼んでたんですけど、その豆男さんがある日銀杏をお裾分けしてくれたんです。
その時にご丁寧にお手紙をつけてくれて、このお手紙に今回ご紹介した銀杏の簡単で美味しい食べ方っていうのを教えてくれました。
茶ぶーとを用意します。亀裂を入れます。電子レンジで何分加熱してくださいみたいな。
何粒ぐらいだったら何秒です。何粒ぐらいだったら何ワット何秒ですっていう感じですごく細かく書いてくれました。
でまぁそれを見てやっぱり林田豆男さん豆だねーみたいな感じでみんなで言いつつ、その通りに作ったらすごく簡単に美味しく食べられたっていう思い出です。
なんか銀杏の食べ方以外にも、なんだっけな、なんかリンゴをお裾分けしてくれた時にいくつか品種の違うリンゴが入ってたんですね。
でそれをまたご丁寧にメモでですね、このリンゴは富士ですとかこのリンゴは津軽ですとか
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なんかそういう感じでねメモを入れてくれたりしてましたね。
今思うとなんかは優しいですよね。あとなんかそういうお裾分けとか、なんか最近あんまりそういう機会もなくなっちゃいましたけど、昔はちょいちょいそうやってこう
あの父親の友達とかね、母親のなんかとかそういうお裾分けとかよくあった気がしますね。
なんかそういうちょっとした贈り物をしあうっていいですよね。
そういうですね林田豆夫さんの豆知識でした。
ぜひキンモクセイが好きな人も嫌いな人もですね、秋の夜中に銀杏をともにつまんでみてください。
いかがでしたでしょうか。
今回は吉川ひろしさんの夜はいい、キンモクセイの金粉の、数ほど君が嘘をついている、をご紹介しました。
また来週金曜夜にお会いしましょう。
それではおやすみなさい。
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