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全仏 性差別発言の選手に高額罰金
2026-06-08 12:29

全仏 性差別発言の選手に高額罰金

日替わりコメンテーターによる解説で、きょうのニュースを深く理解する『BRUSH UP』毎週月曜日は、法学者・谷口真由美さんです。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

全仏オープンテニスで、男性選手が女性審判に対し性差別的な発言をしたとして、史上最高額となる約1200万円の罰金が科された。この罰金は、スポーツの場における差別の免罪符は存在しないことを明確に示すものであり、個人の謝罪だけでなく、構造的な差別に組織として対応することの重要性を示唆している。日本では謝罪や辞任で済まされることが多いが、グローバルなスポーツ界では発言が社会に与える影響を重視し、性差別的言動にはコストを支払う責任追及が行われる時代になっている。

全仏オープンでの性差別発言と高額罰金
この時間は日替わりコメンテーターによる解説で日々のニュースを掘り下げるBrush Up。 月曜日は、法学者の谷口真由美さんです。谷口さん、おはようございます。
おはようございます。 さあ、今日はどんなニュースでしょうか。
今日はテニスの全仏オープン、フランスでやっているテニスの四大大会、いわゆるグラインドスラムの全仏オープンで起きたある事件についてお話をしたいと思います。
パラ具合の22歳の男性の選手であるバジェホさんという方が、試合に負けた後に女性の趣旨に対して、こういう試合は男が対応する必要があると女には難しいという発言をし、
全仏オープンの主催者は賞金の半分である。彼がこの大会とかで、四大大会とかで獲得している賞金の半分、約1200万円の罰金を貸したというニュースで、これが全仏オープンの史上最高額の罰金であるということで、
たった一言で1200万円も払わされるのかと思われる方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、この1200万円にはものすごく深い意味があると思っているので、このお話をしたいと思います。
言ってみれば、スポーツでする興奮というのは差別の免罪婦にはならないということを明確に示した事例だと思っているんですけれども、背景で言うと、5月28日の全仏オープンの2回戦で、バジェホ選手って世界ランク71位なんですね。
そこに地元フランスの17歳、世界ランク318位のクアメ選手という選手が、いわゆる主催者推薦枠ですね。ワイルドカードというので出てきた選手なんですね。
地元なんで、当然観客は17歳だし、クアメ選手を熱狂的に応援しているという中で、4時間56分のフルセットやったんですね。
集中力も大変な中、そしてバジェホ選手は熱狂の中で激闘の末を破れたというのがあって、世界ランク71位と318位って言ったら全然違うから、大盤狂わせというか、地元のファンの方も含めて負けたという感じだったんです。
その試合直後のインタビューでバジェホ選手が、こういう熱狂的な観客を相手にする試合は男が対応すべきだと、女にはそういうのを裁くのは難しいということを発言したということで、主審がブラジル人の女性のアナ・カルバリオさんという方で、世界トップレベルの審判です。
この発言を容認できないということを発表し、先ほど言った約1200万円の罰金が課された。これは彼がさっき言ったコン大会で獲得した賞金のちょうど半分に当たるというもので。
バジェホ選手はインスタグラムのストーリーズという、SNSのストーリーズというのがあるんですけれども、24時間で消える投稿の中で謝罪をしたということがあって、その媒体の選択そのものも謝罪の本気度というのは問われますよね。
やっぱりずっと残るものじゃなくて、24時間で消えるものでやったと。人権法の観点からすると、個人が後悔してます、謝ってますっていうことと、構造的な差別の組織的な応答っていうのは別物なので、そこは別で考えなきゃいけない。
罰金の意味と差別の構造
だからこそ、ゼンフツオープンっていうのは、謝罪を受け取ったではなくて、制裁という形で答えたということですね。ここからちょっと方角の話からすると、でも差別の発言したことでそんな1200万は重すぎひんかと思われる方が多分いてると思うんですけど、これは国が課してる刑罰ではないんですね。
大会主催者であるフランステニス連盟という主的な団体が、自分たちのルールに基づいて課している制裁です。
試合に出る前には、行動規範に従いますというのにサインしないと、同意しないと出られないんですけれども、その規範に反したら団体の中の制裁を受けると。だから契約と団体規範の問題になる。
これすごいのが、金額の決め方で賞金の半分っていうすごい考え抜かれた設計だなと思ったんですね。すごいなと思ったんですけど、方角の世界に比例原則という考え方があって、罰というのは不正の重さに釣り合うべきだというふうな考え方があります。
だからその大会で得た利益から差別した、このコストを差し引くという設計になっているという話ですよね。開催地のフランスは刑法でも実は性別を理由とする差別的言動には処罰があるんです。
これは世界でも厳格な国として知られていて、そういう土壌があるからこそここまで踏み込めたということでもあるのかなと思います。
バジョフ選手のこの発言の何が問題なのかというのは、これはやっぱり女には難しいということなんですね。個人の能力の問題ではなくて、性別という属性で人を値踏みしたということですよね。
国連の女性差別撤廃条約の5条は、定約国、これ2本も入ってますけど、男女の役割についての固定観念に基づく偏見、慣習を撤廃するように求めています。
今回の発言は、この女性の主審さんの個人を攻撃したというよりは、女性審判というのは一般的にこういう試合には不向きだという集団に対する偏見を再生産したということなんですね。
だから女性審判は世界のトップ大会では今なお少数派で、お前は本来この場にいるべきではないという排除のメッセージを投げつけられたってことなんですよね。
なので当該審判と並びに全審判員を支持するというふうに主催者が明言したのは、二次被害の防止の観点で非常に重要ですね。
日本と海外の差別対応の比較
だからこういう女性には何とかが向かないという発言なんですけど、覚えてる方もいらっしゃるかもしれませんけど、
私も2021年に東京オリパラの直前に、当時の組織委員会の会長だった森佳郎さんから、女性が入っている理事会は時間がかかる。わきまえてもらわないという発言の矛先を向けられた私はわきまえない女だったんで。
当時日本ラグビーフットボール協会の女性理事だったので、その時のお話をされてたので。
あの時結局森さんは謝罪をして、オリパラの組織委員会の会長を辞任するということはありましたけども、今回のような経済的な制裁ですね。
差別的発言にコストを支払うという形での責任追求はなかった。
日本というのはそういう意味で言うと、辞任して頭を下げたらそれで終わりという文化なんですね。
だから責任というのがどういうものかというものについて、やっぱりすごく頭下げたら終わり、その役職を退いたら終わり。
組織の中に留まり続けていても、役職さえ辞任したら終わりというような、そういうふうなことで言うと、今回の大会と非常に象徴的な対比だなというふうに思っています。
ただしですね、このバジホ選手に関して、トップアスリートに対してですね、やっぱり負けた直後の大変な時にマイクを向けるっていうのも、やっぱりちょっと暴力的だなというふうに思うんですね。
だからやっぱり選手のメンタルケアと、ハラスメントの研修とかインタビューの仕方っていうのはきちんと精度化されなきゃいけなくて、そういうところに晒される選手も本当に気の毒だなということはあると思います。
でも今のグローバルなスポーツの場では、カットなったとか、そういうことでは済まされないという話なので、こういうことをちょっと皆さんにも知っていただいてですね、個人の悪意があったかどうかとかよりも、発言が社会的にどんな効果があるかということで評価される時代になっていると。
だから、冗談のつもりだったとか、カットなってとか、悪気はなかったということで、そんなことは言い訳にはならないっていう時代が、日本の外では起こってるっていう話ですね。
日本ではまだそれが通用するけれども、特にそれが海外で仕事をするような方とかね、本当にそういう時代ですよっていうことを肝に銘じ、日本社会も私はそうなった方がいいんじゃないかなと思っています。というお話でした。
発言の社会的影響と今後の展望
通用するからってそこに油かいちゃダメですよね。
はい。
谷口さんありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間は谷口真由美のブラッシュアップをお送りしました。
12:29

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